レビューメディア「ジグソー」

便利! 便利! 便利! Miracast対応ディスプレイアダプタは,超便利!

 Microsoft製Miracast対応ディスプレイアダプタのプレミアムレビューをお送りします.

 

 

 そもそも,”Miracast”って何? ”Display Adaptor”って何?って思われると思いますので,少しだけ解説.
 Miracast(ミラキャスト)とは,Wi-Fi Allianceによって策定された,1対1の無線通信によるディスプレイ伝送技術である(Wikipedia)とあります.また,Miracast接続はP2P型のWi-Fi接続を可能にするWi-Fi Directを介して接続する.MiracastはWi-Fi Direct経由でのみ動作する.標準的なWi-Fiネットワーク経由でイーサネット接続のデバイスにストリームするために使用することはできない(同)ともあります.
 要するに,WiFiで1対1の無線通信を行い,ディスプレイ出力を無線化する技術であると理解しました.

 そして,通常のHDMI接続とは異なり,映像はH.264に一度圧縮されて伝送されるため,伝送によって不可逆な劣化が生じる(同)とあります.この辺もボトルネックになりそうな予感がします.

 

 では,Display Adaptorの役目は?となるのですが,TVやモニターなどのディプレイ側のHDMI端子に接続する子機の役目ですね.親機は,出力側のWindowsノート,タブレット,スマホなどになります.今まで,HDMIケーブルが必要だったものが,無線化され,遂にフルワイヤレス環境が出来ることを意味しています.


 それでは,いつものように外観チャックから.

 

外箱:

 

 

中身:

 

 

内容物:

 

キャップ付き:

 

 

大きさ:

 

 

厚さ:

 

 

USBケーブル長:

 

 

HDMI延長ケーブル長:


 非常にシンプルで,HDMI端子とUSBケーブルがあるのみで,まさにHDMIアダプタという感じです.スリムな形状なのでディスプレイのMDMI端子がどの位置にあっても,邪魔にならずに接続できそうです.機種によっては,HDMI端子が非常に隣接している場合もありますが,その時にはHDMI延長ケーブルが付属していますので,安心です.


 また,MHDMI端子は,キャップ付きになっています.持ち運び時に,キャップしておくと安心できます.
 大きさは,MDMI端子込みで9cmくらいで,USBケーブルが33cmくらい,HDMI延長ケーブルは,17.5cmくらいです.

 付属品は,説明書/保証書類とHDMIの延長ケーブルのみです.USBケーブルは短く,ディスプレイのUSB端子に届かない場合には,USB延長ケーブルやUSB電源を別途用意する必要があります.


 今回,レビュー環境です.
 ディスプレイは,TV1台とモニター3台で行います.HDMI端子とUSB端子の位置関係もこんな感じになっています.

 

TOSHIBA REGZA 55Z7:


 REGZA 55Z7には,HDMI4とUSB端子が,左側面に並んでいます.しかも,HMDI端子には周りの干渉がないため,HDMI,USBともに延長ケーブル無しで挿せます.しかし,ほぼ隙間無く,パネル筐体があるため,熱的な問題を考えると,HDMI端子は付属の延長ケーブルを利用した方が良いかも知れません.

 

BenQ XL2420T: 

 

 このXL2320Tには,HDMI端子が2系統,下部にあります.また,USB端子は,下部に1系統,左側面に2系統あります.ただし,下部にあるUSBアップストリーム端子(Type-B)をPCに接続しておく必要があります.よって,下部にあるHDMIとUSBを利用して接続することになりますが,HDMIは付属の延長ケーブルを利用した方が便利です.

 

 IO-DATA LCD-MF234XPBR2:


 このLCD-MF234XPBR2には,USB端子がありません.HDMI端子は,下部に2系統あります.PC用モニターですので,PCから延長ケーブルでUSB電源をもらうか,USBアダプタで電源供給することになります.HDMI-2端子と隣のDVI端子と干渉していて,ワイヤレスディスプレイアダプタは,延長ケーブルが必要です.

 

LG W2363D:

 

 

 このW2363Dにも,HDMI端子が2系統,左側面にありますが,USB端子がありません.PC用モニターですので,PCから延長ケーブルでUSB電源をもらうか,USBアダプタで電源供給することになります.

 

 出力側のデバイスは,Windows8.1のノートPC2台とAndroidタブレットが1台となります.

 

Mouse Computer MB-K620S:

ASUS H100TA:

SHARP SH-06F:



更新: 2015/05/19
Microsoft Wireless Display Adapter の活用シーン PREMIUM REVIEW

超簡単! 便利!

 今回,いろいろな組み合わせで利用してみて,一番便利だと感じたのは,TV(55Z7)とタブレット(SH-06F)の組み合わせです.

 TV(55Z7)には,Vivo-PCが接続されてはいますが,ちょっと使うだけで,起動するのはやはり面倒です.その際,androidタブレット(SH-06F)からTV出力し,家族に説明したり,共有したりするのは,超便利です.スマホやタブレットで撮った写真をその場で共有,メールやLINEで送られてきた写真を,TVで共有.コレが簡単にできてしまうのが,すごく便利です.

 

 それでは,使用方法をレビューしていきます.
 TV(55Z7)は,画面が大きくて写真が撮りにくいため,モニター(LCD-MF234XPBR2)で説明します.他のモニターでもTVでもディスプレイ側の操作は同じです.


 ディスプレイのHDMI端子にワイヤレスディスプレイアダプタを接続し,USBケーブルは,汎用のUSB電源アダプタに接続します(55Z7の場合には,HDMI/USBともにTVから取れます).
 ディスプレイ入力をWireless Display Adaptorが接続されたHDMI入力に切り換えると,Microsoftのロゴが表示され,接続待機状態になります.この状態で,出力側デバイスの設定を行います.

 


Android(SH-06F:4.4.2)の場合:SSが何故か撮れませんでしたので,説明のみです.
①ワイヤレス出力をONにします.本体設定→無線とネットワーク→その他→ワイヤレス出力(Miracast)をONに.
②先に起動しておいたワイヤレス ディスプレイアダプタが検出されるのを待ちます.
③検出されたワイヤレス ディスプレイアダプタをクリック.
④SH-06Fの画面がモニターに表示(ミラー)されます.
⑤終了は,ステータスパネルを表示(ステータスバーを下にドラッグ)し,ワイヤレス出力をOFFでOK.

 設定済みなら,ステータスパネルを表示(ステータスバーを下にドラッグ)し,ワイヤレス出力をONにするだけでOK. 

 

 SH-06FでScreenShotが撮れませんでしたので,設定後の接続/遮断の様子を動画で紹介します.とても簡単で,直ぐに接続できることがわかります.ただ,直ぐに接続できるときと,少し待つときがあります.

 

縦画面:

 

横画面:

 

Windows8.1の場合(簡単な日本語取説が添付されています):


①Windowsストアから,専用のアプリ(Microsoft ワイヤレス ディスプレイ:無料)をダウンロードします.”wireless display”検索すると,直ぐに出てきます.
 アプリと言ってもドライバーみたいなもので,アイコンが出来るわけではありません.


②チャーム→デバイス→表示で,”ワイヤレス ディスプレイの追加”を選びます


③先に起動しておいたワイヤレス ディスプレイアダプタが出てくるので,選択して,接続します.

 

④あとは,普通のマルチディスプレイと同じ扱いになります.ディスプレイのプロパティで,標準はミラー(複製)ですが,複製か拡張か,どちらをセカンドスクリーンとして使うのかを選択します.あわせて,解像度の指定も出来ます.

 

⑤終了は,チャーム→デバイス→表示で,”切断”を選択します.
 2回目以降は,チャーム→デバイス→表示で,ワイヤレス ディスプレイアダプタ名を選択すればOKです.
 Windows8.1上でのMiracast扱いは,プロジェクタ出力になるようです.

 

 Windows8.1-PCで,設定後の接続/切断の様子です.Androidより,かなり速いです.

 

 Android,Windows8.1ともに,簡単に接続できます.HDMIケーブルを準備している時間を考えると,同じくらいの時間で外部モニターに出力可能です.ただ,HDMIケーブル接続時と違い,遅延が発生します.

 

 

 ここで,消費電力を確認しておきます.USB電源アダプタにUSB電源用電圧/電流モニタを介して接続しました.ワットモニターではACアダプタの変換ロス分も入ってしまいますので,USB出力側で測定しています.

 

 だいたい,0.33~0.38A程度の電流であり,消費電力は約2Wです.よって,普通のモバイルバッテリーでの動作もOKです.

 しかし,思いの外,ワイヤレスアダプタ自体が,熱くなります.動作には問題無いと思いますが,ディスプレイ接続時に放熱が悪くなうような接続は避けたほうが良さそうです.HDMI延長ケーブルで,ディスプレイと離すのも手だと思います.また,使わないときは,USB端子を外しておいた方がいいかも知れません.

 

 ディスプレイ4台と出力デバイス3台の動作確認状況です.Windows-PCは,DVD再生が出来るかどうかで判断しました.

 

 

 ワイヤレスディスプレイとしてのMiracast出力自体は,どの機種でも可能で,動作状態はHDMIケーブルで接続した場合と同じだと思います.HDMIケーブルを使用した場合にも,地デジの外部表示出力は出来ませんので,Miracastでも対応は同じで,出力されません.それ以外は,若干遅延がある事を除くと,HDMIケーブルとMiracast出力で,差は見られませんでした.

 

 もう少し,詳細に見ていきます.ディスプレイ側は,どれも同じ結果です.

 

 

 まず,デスクノートPCのMB-K620Sですが,iGPU/dGPUのNVIDIA Optimusテクノロジーが搭載されています.このOptimusテクノロジーの影響だと思いますが,ミラー時,2画面とも解像度が1366×768に落ちてしまいます.拡張表示時はMiracast出力側のみ1920×1080のフル表示をしてくれます.このMB-K620Sは,一番初めのMiracast出力時にドライバのインストールが自動でされたので,何らかの影響があると思います.HDMIケーブルを利用しても同じ症状であり,Miracast出力の問題ではないと思います.

 

 

 

 次に,モバイル2in1-PCのH100TAです.特に問題無くMiracast出力されますが,録画番組のMiracast出力は出来ません.H100TAの解像度は,1,366x768ですが,セカンダリは1920x1080に設定できます.MicroHDMIケーブルがないので,有線接続時の動作は確認できていませんが,おそらく同一だと思います.

 このH100TAは,タッチスクリーンになっているのですが,拡張表示時にチャームの呼び出しがどうなるのか確認しました.タッチ操作は,そのままで,拡張とは関係なく,マウス操作のみ拡張された画面に依存するみたいです.当たり前といえば.当たり前ですが,タッチスクリーンはそのまま使えました.

 

 

 最後に,AndroidタブレットのSH-06Fです.SH-06FにはMHL端子が無く,MHL出力時と同一表示かは確認できませんが,Miracast対応デバイスであることから,動作に問題ありません.Androidの場合,ミラー表示のみのようです.

 TV出力は,フルセグでもワンセグでも出来ません(地デジの仕様?)は,NOTTVはMiracast出力のみの表示が可能でした.REGZAの録画番組は,DiXiM Playerで出力できましたが,フルセグのMPEG2-TS表示(SH-06F自身の表示)とMPEG2-TS→H.264処理(Miracast出力)が追いつかないようで,まともに見ることは出来ません.SH-06Fでフルセグ録画した番組も,出力できません.いずれも,Miracastの問題ではなく,SH-06Fの処理能力と,地デジの仕様によるものだと思います.SH-06F側は,WUXGA(1920×1200)表示で,Miracast出力側は,Full-HD(1920×1080)表示になっています.


 SH-06Fは,いろいろなことが出来て,分かり難いので,まとめるとこんな感じです.
 Miracast表示:ミラー表示,解像度はモニターに依存.モニターが横でも,そのまま縦表示.
 地デジ:外部出力NGのため,フルセグ/ワンセグともMiracast表示不可.録画番組のMiracast表示も不可.
 NOTTV:Miracast表示可.ただし,本体側に表示されなくなる.

 

 

 Miracast出力は,HDMIケーブルで接続した時より,タイムラグがあり,ゲーム用途には不向きです.スクリーンキャプチャした直後に,encode/decodeの影響と思われる画像の乱れが一瞬起きます.通常使用においては,マウス操作にも違和感が出ますが,オリジナルスクリーンを見ながら操作すれば,問題ありません.Full-HD動画のストリーミングも大丈夫ですが,音声が少し遅れますので,Miracastされたディスプレイ側から音声出力したほうがいいです.

 

 


 モバイルデバイスでWiFi経由のストリーミング再生する場合,ディスプレイを共有する範囲の近距離であれば,特に問題無く動作します.HD動画でもWiFi環境がしっかりしていれば,大丈夫です.ただ,Full-HDになると,近距離じゃないとコマ落ちします.

 

 ディスプレイ側は,USB電源の問題を別にすれば,HDMI端子があれば良いので,どんなディスプレイでも動作する様です(HDCP対応は必要だとは思いますが).電源は,別途USB電源アダプタを用意すればよいので,大きな問題にはならないと思います.


 一方,出力側のデバイスは,Windows8.1以降のノートPC/タブレット,またはAndroid4.2.1以上となりますので,それなりにハードルがありますが,ハードウエア要件がないので,守備範囲は広いです.
 今回,いずれもこの要件を満たしていましたで,実動作はそれぞれですが,問題無く動作します.旧OSからWindows8.1にアップした場合メーカー製PCの場合には,動作しないものがあるかも知れませんが,Windows8.1マシンとして販売されているノートPC/タブレットなら,問題無く動作すると思います.唯一,ゲーム用ノートとして販売されているdGPU搭載PCは,動作はしますが表示に注意が必要かも知れません.


 今回,いろいろな組み合わせで使用してみて,やっぱり便利だと感じたのは,AndroidタブレットからリビングのTVへの出力です.簡単に家族でコンテンツの共有ができます.見せたいときに,簡単に,出力できます.写真や地図を共有するときに便利です.7インチタブレットなので,タブレット画面を見せることも出来ますが,やっぱり,小さい.MHL対応もしていないので,Miracast意外に出力する方法がありませんが,Miracastさえあれば,MHLなんて要らないと思えます.Miracast使えば,某dTV(旧dビデオ)の利用価値も上がると思います.旧端末で1ヵ月だけdビデオを契約していたことがありますが,7インチ画面でビデオを見ても面白くないし,音も悪いので,全く見なくなりました.
 SH-06Fは,WUXGA(1920×1200)なので,Full-HD(1920×1080)のTV表示も綺麗に表示できます.モニターにFull-HD表示すると,意外にアイコンが大きくてびっくりします.

 一方,ノートPCのMB-K620Sですが,基本デスクノートであり,電源ケーブルも必要ですから,Miracastの恩恵は少ないです.普通にHDMIケーブルで接続すればいいかな?と思えます.動画メインなら,遅延もあるため,ケーブル接続がいいです.ただ,TVと離れている場合には,長いHDMIケーブルを準備しなくても済むメリットはあります.

 

 もう一台の2in1-PCのH100TAですが,microHDMI端子なので,ケーブルを準備しなければなりません.そうすると,Miracastが便利です.セカンドディスプレイとしてMiracastを使用する場合には,何に使うのか?が先にあるかも知れません.H100TAの場合,表示がWXGAからFull-HDになるメリットがありますが,モバイル用途がメインで,カメラもありませんので,セカンドディスプレイに何を移すのかを先に考える必要があります.動画は不向きなので,コンテンツ次第だと思います.

 

 H100TAのMiracast出力を体験し,2in1-PCやモバイルPCの場合,ビジネス用途でのMiracast利用にメリットがありそうだと感じました.ビジネス用途なら,重い動画はありません.このことは,レビューテーマ【2】で,もう少し詳しく書きます.

更新: 2015/05/17
Microsoft Wireless Display Adapter を一言で表すキャッチコピー PREMIUM REVIEW

スマホとの相性抜群!

4つほど考えました.

・スマホ写真をみんなでシェアしよう!
・スマホと一緒に携帯しよう!
・フルワイヤレスを実現するために必要な魔法のアダプタ
・顧客プレゼンをスマートにする秘密兵器

 

 

”スマホの写真をみんなでシェアしよう”
 某CMの”ねぇ,ねぇ,シェアしよっ!”では,ありませんが.
 スマホのカメラ性能向上に伴い,暗い室内でも,動き回るペットでも,予測不可能な子供でも,綺麗に写真が撮れるようになりました.500万画素や1000万画素の写真もスマホで撮影できます.
 しかし,いくら高解像像度でも5インチ前後スマホ画面では,よくわかりません.そこで,リビングTVで,撮った写真をその場ですぐに確認できるMiracastは非常に便利です.ケーブルも要りません.TV入力を切り換えて,スマホでMiracast出力するだけ.これだけで,大画面で綺麗な写真をみんなで共有できます.ペットや赤ちゃんの写真をその場で簡単に共有できるなんて,素晴らしいと思いませんか.
 同様に,スマホに届いた写真や動画をその場で共有できます.

 


”スマホと一緒に携帯しよう”
 スマホとワイヤレスディスプレイアダプタとモバイルバッテリーを一緒に携帯していれば,TVさえあれば,いつでもどこでも共有OKです.スマホからHDMIを持つ外部ディスプレイに出力できます.旅先で,その日に撮った写真を夜みんなで共有できます.素敵だと思いませんか.
 旅先ではTV画面で共有しておいて,帰宅してからWiFi環境でデータのやり取りをすれば,通信量の節約にもなります.

 

 

”フルワイヤレスを実現するために必要な魔法のアダプタ”
 モバイルデバイスは,バッテリーが長持ちするようになり,WiFi環境も高速になり,Bluetoothも含めたワイヤレス環境が整ってきました.しかし,家族で共有する場合や,大きなディスプレイで見たい場合,ディスプレイとの接続はケーブルに依存しなければなりませんでした.
 そこで登場したのが,最後の障壁,ディスプレイケーブルをワイヤレス化するデバイスが,本アダプターになります.このアダプターを用いれば,フルワイヤレス環境が簡単に構築できます.まさに,魔法のアダプタです.スマホの画面がワイヤレスで簡単にTV画面に出力できるなんて,素敵ではありませんか.

 

 

”顧客プレゼンをスマートにする秘密兵器”
 家でレビューしながら思ったのですが,コレ,会社で使う方がより便利じゃない?
 まだ,会社のPCはWindows7であり,私物PCの持ち込みは禁止されているので実現は出来ませんが,客先訪問のプレゼン時,プロジェクタや大型のモニターをお借りして,HDMIやVGAのケーブルで接続していました.
 しかし,複数人でおこなったり,相互にモニター表示させて議論する場合には,ケーブルの接続や取り回しが煩雑でした.そんな時,このワイヤレスディスプレイアダプタがあれば,非常にスマートにディスプレイの共有が可能になると思われます.プレゼンや議論が上手く行くこと間違い無しではありませんか.
 また,社内でミーティングする場合にも,ミーティングエリアのモニターやプロジェクタを使うのですが,ケーブルの接続が煩雑です.そんな時にも,このワイヤレスディスプレイアダプタを使えば,非常に効率よくミーティングを行うことが出来そうです.短時間ミーティングを実現できそうではありませんか.

更新: 2015/05/19
Microsoft Wireless Display Adapter を使ったチャレンジ PREMIUM REVIEW

案外使える! 意外につながる!

 レビュー【1】でいろいろと動作確認をしていて,ふと疑問が.
  HDMI-DVI変換した場合にはどうなるの?
 音声が出ないのは仕方ないとして,モニターのDVI-D端子に,HDMI-DVI変換して接続したら,動作するのか?

 


 早速,確認してみました.

 が,ここで問題発生.HDMI(メス)-DVI-D(オス)の変換がありません.そこで,HDMI(メス)-DVI-I(オス)の変換で,”-”側の周囲4ピンを抜いて使用することにしましたが,モニターのDVI-D(メス)に,DVI-I(オス:加工済み)が接続できません.仕方なく,HDMI(オス)-DVI-I(メス)-DVI-I(オス:加工済み)-HDMI(メス)-ワイヤレスディスプレイアダプタという組み合わせで,HDMIを一旦DVI変換し,さらにHDMIに戻す事にしました.

 


 結果は,起動画面は表示されますが,Miracast出力はされませんでした.出力デバイス側で,ワイヤレスディスプレイアダプタに接続に行っても,”接続できません”となります.原理はわかりませんが,そういう仕様なのだと思います.待機画面は表示されていますので,待機画面は単なるHDMI出力だと思いますが,Miracast表示は,HDMIのままではないのかも知れません.
 HDMI端子が無くてもDVI-D端子さえあれば,使えるかも?と思いましたが,今回の結果から,おそらく動作しないと思います.

 


 もう一つ,疑問が.
  ASRockのHDMI-INは,使えるの?
 ASRockのマザーボードには,HDMI-INという機能があり,マザーボードのHDMI-IN端子に接続した入力信号を,そのままHDMI出力できます.Z97E-ITX/acで,確認してみます.

 

 結果は,OK.HDMIケーブル接続でなくても,ワイヤレスディスプレイアダプタの利用も可能でした.斜め写真なので奥(左)側のSH-06F側がぼけていますが,home壁紙が表示されています.右側は,Z97E-ITXのデスクトップ画面です.2画面出力で,HDMI側が,Miracast接続です.

 


 では,本題.ギリギリチャレンジ
 ワイヤレスですから,どれくらいの距離まで認識できるのか,また,実効的な速度が得られるのはどれくらいの距離までなのかが,気になります.
 ということで,ギリギリチャレンジです.
 SH-06Fと55Z7で,動画(youtube)を再生しながら,コマ落ちせずに再生できる距離を調べてみます.WiFiは,ac/gn接続しています.このWiFi親機は,丁度55Z7の上に設置していますので,WiFiの電波強度も合わせて確認することを計画しました.

 

 結果ですが,ワイヤレスディスプレイアダプタの性能を見誤っていました.リビングの端まで行けば切断されるだろうし,隣の部屋まで行けば間違いなく切れると思っていました.10mくらいまで,1mくらいで確認すればいいかな,レベルでしたが,大間違い.

 動画再生は5m以上離れるとコマ落ちしてしまいますが,なかなか切断には至りません.結局,外まで行かないとならなくなりました.

 

 動画の場合,特にFull-HDは,2mくらいが限界で,SH-06Fを少し動かしただけで,ブロックノイズが発生します.HD画質に落とせば,7mくらいは大丈夫ですが,SH-06Fを動かすとブロックノイズがでます.電波強度でレベル3くらいは必要な感じです.

 一方,静止画の場合,WiFiの5GHz帯が切れても,Miracast接続は維持できます.WiFiを2.4GHz帯にすると,Miracast接続のほうが先に切れます.が,その差は少なく(レベル強度1くらいの差)です.結局,外まで出る羽目になりましたが,歩幅換算の概算で,20m以上大丈夫でした.

 

 動画再生は厳しいですが,WiFiの5GHz帯が届く範囲であれば,間違いなくMiracastも使えることがわかりました.Miracastが,5GHz帯を使用している訳ではないですが,目安としては,丁度同じくらいで問題無く使用できます.また,静止画であれば,2.4GHz帯が届く範囲くらいまで,Miracast接続できることがわかりました.別の部屋でMiracast出力することはありませんが,表示画面を共有するレベルであれば,どんなに大きな部屋でも問題無く使えることがわかりました.

 

 

 もう一つ,興味のあるチャレンジを思いつきましたので,試してみます.


 mini-ITXのZ97E-ITX/acやVivo-PCには,WiFiがオンボードであります.そして,Windows8.1で使用しています.使えないの?という素朴な疑問.ノートPCじゃないとダメなの?


 ということで,簡単にチャレンジしてみます.

 

 

 まず,ASUSのVivo-PC VM-40Bですが,”ワイヤレスディスプレイの追加”が表示されません.ですので,使用できません.やっぱり,ダメなのか?


 しかし,Z97E-ITX/acは,使用できました.ノートPCと同じ様に,”ワイヤレスディスプレイの追加”で,セカンドディスプレイとして使えました.ミラー/拡張表示共に,Full-HD表示です.ただし,非常に遅延が大きいです.0.5秒以上の遅延がある感じですので,操作画面としては使えません.


 調子に乗って,オンボードWiFiのマザーボードでOKなら,デスクトップPCにUSBドングルでWiFi環境を構築したら,使えるの?という疑問も出てきます.


 ということで,Windows8.1のデスクトップPCにWN-AC433Uを利用して,チャレンジしてみます.
 Z87 Extreme4+i5-4690Kの組み合わせで,Windows8.1マシンのUSBポートに,WN-AC433Uを使用します.

 

WN-AC433U


 結果は,HD5870のdGPUでは,”ワイヤレスディスプレイの追加”が表示されません.iGPUにすると,”ワイヤレスディスプレイの追加”が表示され,検索が始まりますが,”デバイスが見つかりません”となり,使用できませんでした.

 ここでわかったのは,iGPUが必要らしいこと,USBのWiFiではダメなことです.

 

 再度,動作確認状況です.

 

 Microsoft Wireless Display Adapter CG4-00009は,製品HPにシステム要件として,下記のようにあります.
・Windows 8.1 のタブレット / ノート PC / スマートフォンおよび Android 4.2.1 以降のデバイスでご使用いただけます。 使用のためにインターネットにアクセスする必要はありません。
 しかし,検証の結果,Widows8.1で,オンボードWiFi環境,かつiGPUのPCでも,使用できる可能性があることがわかりました.

 とはいえ,デスクトップPCでは,有線接続でマルチディスプレイを構築した方がメリットがあるので,サポートするのはノートPCとしておいたほうが,問題は起きないと思います.

更新: 2015/05/17

【まとめ]使うと実感するその便利さ

 Microsoft ワイヤレスディスプレイアダプタのまとめとしては,その便利さにつきます.

 


 特にモバイル環境において,ワイヤレス化が進んでも,モニター出力する際には,ケーブルが必要でした.特に,2in1ーPCやスマートフォン/タブレットにおいて,HDMI/MHL端子があれば,なんとか出力可能ではありましたが,ワイヤレスでは無くなってしまいました.

 

 しかし,このワイヤレスディスプレイアダプタを使うことで,ワイヤレス環境を維持したまま,とても簡単に外付けディスプレイを使うことができます.使ってみるとわかりますが,非常に簡単で,便利です.ケーブルの規格や長さを気にしなくて済みますし,何よりワイヤレスが維持されることは使い勝手がいいです.

 遅延が気になりますので,ゲーム用途や動画向きではありませんが,セカンドディスプレイとして,普通に使えます.

 

 あと,今回わかったのは,デスクトップPCでも使える可能性があることがわかりました.ワイヤレスディスプレイアダプタで接続するメリットがあるかどうかは別にして,おもしろいです.
 
 今スマホ撮った子供やペットの写真をすぐに家族で共有.帰宅後,その日に撮ったスマホ写真を家族で共有.スマホに届いた写真をその場で共有.こんな事が2stepで実現できます.1step目:TV入力の切替,2step目:スマホのMiracastをON.たった,これだけです.

更新: 2015/06/09

【追記】実用編

便利な使い方が出来ましたので,レビュー追記します.

 

今,妹が入退院を繰り返しているのですが,その入院先でのこと.

ちょっと,通販で購入したいものがあったのですが,スマホやタブレットの画面では小さくて,見難いということで,このワイヤレスディスプレイアダプタの出番となりました.

 

談話室みたいな処にテレビがあるのですが,そのテレビにこのワイヤレスディスプレイアダプタを接続し,SH-06Fから出力しました.大画面で,ネット通販です.

 

ただ,共通の談話室みたいな所ですので,同じ場所にいる人みんなに見られることになりますが,幸い我々だけでしたので,便利に使いました.

 

やっぱり,手軽で,とても便利でした.

コメント (8)

  • れいんさん

    2015/05/17

    おほほー
    素早いレビュー公開ですなぁ
  • harmankardonさん

    2015/05/17

    れいんさん,コメントありがとうございます.

    れいんさんみたいに出張が多い人は,これを鞄に入れておけば,ホテルのTVでいろいろなことが出来て楽しいと思います.
    おひとつ,どうぞ!
  • KOUKOUさん

    2015/05/17

    レビューお疲れ様です。

    凄く簡単に使えることが分かり、欲しくなちゃいまいした。
    セカンドディスプレイとして使用できるのもポイントが高いです。
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