バックアップの必要性は仕事上からも十分認識しているのですが、バックアップ元のデータが激増するのにバックアップ先のHDDが不足してしまい、もう一年ぐらいバックアップをして居ませんでした。あきらめムードが漂っていた時に、このレビューに飛びつきました。(諦めちゃダメですよね)
下は、レビューで使用したアイテムの紹介です。
NAS
HDD No.1 320GB
HDD No.2 1TB
接続したディスクトップPC
出先で接続したノートPC(Windows7)
変更履歴
- 追記「NAS等に接続する場合、セキュリティを設定しないでください。」
開封の儀
パッケージもデザインに凝っています。塗装もメタリックですよ。このパッケージは捨てるのが惜しいぐらいでしょう。しかもこのパッケージは自立します。
パッケージを壊さないように開けようとするも、出ない...どうやって出すのか???
結局、上蓋を開けて強く引っ張ったら出ました。
全ての内容物を出して並べました。
え、これだけ?マニュアルもない...上の写真の右下の紙にオンラインマニュアルのHPのアドレスが書かれていました。とりあえず、ここにアクセスして製品概要とユーザマニュアルをローカルにコピーしました。ちなみに、ハードディスク内([My Passportのドライブ]:\User Manuals\JPN\)にもマニュアルが有りました。
なお、USB3.0のコネクタの写真です。今までに無い形ですね。
USB 3.0 コネクタの右にある小さ丸い穴がアクセスランプです。
PCに接続
とりあえず iiyamaのMD7000-i5-HLB [Windows 8.1搭載]のフロントにあるUSBコネクタに挿入してみました。この My Passport Ultra Metal はディスクトップマシンは想定していないようでコードが44センチと比較的短いので置く場所が限られてきます。でも、コード長は転送速度に影響しそうなのであまり長くないほうが良いとも言えるでしょう。
直ぐにドライバーのインストールが始まり、インストール後には My Passport Ultra Metal をPCが認識しドライブを追加しました。正常に起動すると僕のPC環境ではEドライブになっています。
ここで My Passport のドライブのルートにあるWD Apps Setupファイルをダブルクリックして、WDソフトウェアセットアップウィザードを起動します。
このWDソフトウェアセットアップウィザードはネットワークドライブからは起動できないようですので注意が必要です。起動するとHDDがフリーズしました。復旧にはNASごと再起動が必要です。
WDソフトウェアセットアップウィザード起動
この画面で次へボタンを押し、全てデフォルトのままで、以下のアプリケーションもインストールしました。
・WD Drive Utilities
・WD Security
・WD SmartWare
詳細は、ユーザーマニュアルの通りなので省略させていただきます。
バックアップの理由(余談ですが)
- 永久にデータを保存できる記憶媒体は、今のところ無い。
すなわち、多くの場合数年でデータが消失する。HDDだけでなくDVDディスクやブルーレイディスクも例外はない。 - 電子媒体は規格が変わってしまう。
昔から、磁気テープ→FDD→MD→HDDと変遷してきた。磁気テープは生き残ってますけど...
HDDでも、インターフェイスが変わってしまった。SCSIやIDEは亡くなった。
また、使わなければHDDは長持ちするかと言うと、それも難しい。全ての電子部品は使わなくても劣化していきます。理由は様々です。酸化したり再結晶化したり、目に見えないゴミや湿気があれば酸化の触媒として働いてしまう。また、人工放射能はもちろん宇宙からの放射線によっても劣化します。また強力な電波もダメです。
しかし、年々バックアップする量が増え続けDVDディスクやブルーレイ・ディスクでは何十枚にも成ってしまう。結局、HDDが一番簡単ということでしょう。
紛失しない方法(余談ですが)
落としたり紛失しないのが一番ですよね。僕は落し物をしたことが非常に少ないのが自慢です。理由は学生時代から山登りを初めて癖になったことがあります。それは、席を立つ時、必ず一歩出てから振り返りチェックします。車でも駐車場から発進して一旦停止して振り返ります。
山では忘れ物をすると取りに行くのは難しいですよね。しかも、状況によっては命に関わります。そこで思いついたのが、一歩出てから振り返ってチェックすることを癖にしたんです。
でも、忘れっぽい性格があって、家に置き忘れて行ってしまうことがあります。何のために行ったんだか...◯| ̄|_(ガックシ)
産業スパイって居るのかも(これも余談ですが)
車にパソコンを載せて出張し、レストランやコンビニに入って戻るとパソコンだけが無くなっている。もちろん、車を離れる時に施錠したのを確認しているにもかかわらずです。そんな事例が偶に発生しています。特に車等の製造業に多いようです。
個人でもPCのバックアップをすれば個人情報(特にカード番号や有効期限)も一緒にバックアップされることが多いと思います。従って、何らかのセキュリティを施すのは必須と言って良いでしょう。
軽量コンパクトでセキュリティ機能もあり、秀逸なデザインで持ち運びが安心で楽しい!
特徴
- コンパクト:縦×横×厚=70mm×100mm×10mm
- 重さ:150g
- 電源コード不要(USB給電のみ)
- セキュリティ機能:256bitの強力な暗号化形式
- デザイン:スタイリッシュだと思います
- 静粛性:作動音が殆ど聞こえない
1. コンパクト
My Passport Ultra Metal が、どれ位コンパクトかと言うと、手にすっぽり収まります。
胸のポケットにも大きめのポケットなら My Passport が入りますね。但し、ボタンを留めるなどの落下防止は必須でしょう。
My Passport
2. 重さ
重さは150gなのでスマホ並みの重量で軽いです。HDD No.1 320GBの電源とコードだけで218gありました。
本体の重量(同じ外付けHDDとは言え、用途や開発年代が違うので比較するのも...)
My Passport 150g
HDD No.1 1100g
HDD No.2 1000g
NAS 1200g
3. 電源コード不要
これは実にありがたいですね。携帯性をグンとあげています。何よりもパソコンは周辺機器が多くなってしまいタコ足配線になりやすいので電源コードが不要なのは助かります。
4. セキュリティ機能
256ハードウェア暗号化機能、およびパスワードロック機能が備わっていて、現状では十分なセキュリティと言えると思います。
5. スタイリッシュなデザイン
この様な外付けHDDは、どうしても弁当箱状になってしまいデザインで差を付けるのは難しいと思いますが、この My Passport Ultra Metal は存在感のある秀逸なデザインだと思います。本体左上のWestern Digital Technologies, Inc. のロゴのWDを中心にして放射状に虹の光が出るような加工が施されています。持ち運ぶのが楽しくなってしまいますね。角度を変えれば、WDのロゴを中心にして光の線や幅が回転するように変化します。
6. 静粛性:作動音が殆ど聞こえない
耳を数センチ以内に近づけると作動音が微かに聞こえます。手に持てば僅かに振動しているのを感じることができます。ちなみに僕の耳は、まだ難聴ではありません。
バックアップ方法は、カテゴリで選ぶかファイルで選ぶか、選択可能、復元も簡単
まず、WD SmartWare を起動してみました。
WD SmartWare 画面
バックアップ元の「Windows8.1(c)」ドロップダウンリストを開くと、ネットワークドライブが表示されていませんでした。本来はNASのファイルをバックアップしたかったのですが WD SmartWare では出来そうにありません。
また、一番右のDropboxが表示されていますが、これはクラウドにも保存できるということです。しかし、無料で使用できる Dropbox の容量は 2GB です。有料の Pro 版の契約をすれば 1TB に拡張も出きるようです。従って、2GBの制限はあるものの、クラウドに保存すれば My Passoprt を持ち歩く必要もないということになりますね。
上の画面のバックアップTABを押してみると
デフォルトのままインストールしましたので、カテゴリのバックアップ画面となっています。ここで左下の「ファイル バックアップに切り替える」ボタンを押すとファイルバックアップに切り替わります。
バックアップ方法をカテゴリで選ぶというセンスは、僕には初めてで斬新に感じました。簡単操作で初心者向きだと思いますが、バックアップしなくても良いファイルまでバックアップされてしまいそうですね。それに対処するのは、普段からファイルを整理整頓して不要なファイルは削除を心がけるしかなさそうです。
しかし、このバックアップ画面での選択方法に疑問が?どうやって選択する?
中央の詳細表示をクリックするとリストが表示されました。
僕のディスクトップPCでバックアップしたい項目はメールだけなのでメール以外のチェックは全て外しました。更に、「変更を適用する」ボタンと「バックアップの有効化」ボタンを順に押します。
しばらくするとバックアップが始まりました。
バックアップの頻度も、画面下の「バックアップの設定」ボタンで変更できます。
バックアップ頻度の設定
My Passport ドライブを見ると WD SmartWare.swstor フォルダーの配下にバックアップされていることが分かりました。
今度は、ファイルバックアップをしてみます。
ホームTABを押してFドライブを選択し、バックアップTABを押してみます。すると今度はフォルダツリーが表示されています。
ここでは、2014\0504槍ヶ岳のチェックボックスをクリックすると配下のチェックボックスも全てチェックが入りました。カテゴリと同様に「変更を適用する」ボタンと「バックアップの有効化」ボタンを順に押します。
しかし、バックアップに失敗しました。
残念ながら、今日はここまでです。トラブルシューティング結果は後日載せることにします。
ファイルのバックアップに失敗していたと思ったのは勘違いでした。失敗しているファイル内容をよく見てみるとバックアップを指定しているファイルではないようです。勝手にバックアップしようとしているような...
ファイルの内容のリストをよく見るとバックアップする必要のないファイルばかり並んでいる。多分、一度誤ってカテゴリバックアップを始動してしまい直ぐにキャンセルしたものの、その結果のリストが残ってしまったと思われます。従って、この失敗したファイルリストを消すことが出来れば問題はないと思いますが、操作した結果が分かりにくいと思います。
下の画面がバックアップ完了した結果の画面です。
今度は復元をしてみます。
デフォルトでは、元の場所になっていますが全て元に戻すために元のファイルを破壊したくないので下の「復元したコンテンツのフォルダ」オプションをクリックしました。そして「次へ」ボタンをクリックします。なお、復元先の変更は「参照」ボタンをクリックすることで変更できます。また、デフォルトでは「C:\Users\[ログインユーザー名]\Documents\Retrieved Contents」の下になっています。
復元したいフォルダを選択後に「取得の開始」ボタンをクリックと、選択したcドライブのフォルダに無事復元されました。簡単ですね!
あれ、待てよ。別のボリュームを選択する時はどうするの?
上の「復元(この画面では復元したコンテンツのフォルダを選択)」の画面を見ると「戻る」ボタンが有る。
この「ボリュームの選択」画面は、復元TABをクリックすると一瞬表示されることがある。ともあれ、画面に戻ればボリュームを選択できます。初心者には、この画面は難しいので端折ったのかもしれませんが...判断難しいところでしょう。
普段はNAS(I-O DATAのLANDISK)のバックアップ、出先ではメインの外付けHDD
僕が使用しているNAS(I-O DATA 「LAN DISK」1TB HDL-CE1.0B)の背面には USB Host ポートがあるので接続してみました。但し、セキュリティを設定した状態ではアクセスできませんので注意してください。(以下で使用しているツールは、I-O DATA のサポートソフトです。)
NAS に My Passport を接続(セキュリティを設定しない状態のみ可能)
しかし、何も変化なし...???
箱書きには、「USB機器をLANで共有!!net.USB」と書かれているので、net.USBを起動してみた。しかし、画面には「×ネットーワーク上にnet.USB機器が見 つかりません。」のメッセージが表示されている。
慌ててNASのマニュアルを探して読んでも何も書かれていない。そこで I-O DATA の HP を検索してみた。すると『「net.USBクライアント」を起動すると「×ネットーワーク上に net.USB 機器が見 つかりません。」のメッセージが表示されるのですが?』となにやら関係ありそうな Q&A を発見した。
解決方法も『設定画面の[サービス]→[USBポート設定]メニューで、USBポートモードが「net.USB」になっているかご確認下さい。』とある。要はデフォルトでは使用しない設定となっている。
設定画面は、Migcal Finder から起動できる。
Magical Finder 画面
左にある「ブラウザ」ボタンを押して見る。しかし、何も反応しない...???
Windows8 に対応していないのかも?でも IE を起動するだけだろ。それなら IE を起動してアドレスバーに Magical Finder で見つかった IP アドレスを打てばOKのはず。
ユーザー名とログイン名は、 HDL-CE シリーズのセットアップガイドを見てください。
net.USB 有効化方法
ログインして上の画面のように番号順にクリックしていくと net.USB を有効化出来ます。
これで My Passport が無事にネットワークドライブとして利用ができるようになりました。V(^_^)
しか~し、この NAS(I-O DATA 「LAN DISK」1TB HDL-CE1.0B)は古い製品なので USB は 2.0 でした。ガチョーン(古、古すぎる~)
仕方ないべ、大量にバックアップする時は、PCの背面にある USB 3.0 に接続して、普段では古いNASに接続、田舎や旅行に行くときはノートPC の外付け HDD として持って行くことにしよう。
田舎や旅行に行く時のノートPC
田舎に帰った時にテザリングしてみました。
ノートPCの内蔵HDDの容量は80GBです。従って、My passport のような小型軽量な外付けHDDは必須といえるでしょう。今までは、HDD No.1(320GB)を持って帰ってました。もちろん田舎にはネット回線ありません。この環境で Dropbox にアップロードも出来ました。そうすることによってリアルタイムにバックアップと共有が出来ますよね。
でも、最新のノートPCも欲しいなー(ボソッ...)
My Passport は、他のUSB外付けHDDに比べて早い(ベンチマークテスト結果)
計測条件を統一するために、iiyamaのMD7000-i5-HLB [Windows 8.1搭載]のUSBポートを直接つないで試してみました。勿論、ネットワークは切断しウィルスバスターは停止した状態で計測しました。ちなみに、PCにSSDは、まだ搭載していません。
あれー、My passport のベンチマークが予想していたより早くない?
早いには早いけど爆速というほどでない???
原因を調べていくと、接続したPCのフロントにあるUSBポートは 2.0 だった。という訳で USB 3.0 のポートは無いのかと思ったら背面に2個ありました。従って再計測しました。
My Passport はUSB2.0でも他のUSB接続HDDに比べて少し早いですが、やはりUSB3.0はダントツで早いですねー。
なお、HDD No.1 とHDD No.2 は、 I-O DATA のマッハUSBというツールが有るのですが、使用していてHDD No.1 が何度もクラッシュしたので使用していません。(HDD No.1の個別のハード的な問題かも)
軽量コンパクトなサイズで持ち運びが楽しい
良かった点
- 本体は、150gと軽量
- 手のひらにすっぽり入る薄型コンパクト
- 動作音が全くないほど静音
- USB給電なので電源コードが不要なのは嬉しい!
- 秀逸なデザインで持ち運びが楽しい!
- 安心のセキュリティ機能
- 初心者にやさしいバックアップ・ソフト WD SmartWare
改善して欲しい点(WD SmartWareのみ)
- ネットワークドライブやSDカードを認識して欲しい。
- 操作した結果が分かりにくい。意味不明な動作をしているように見える。
バックアップを中止した場合のリストが残ってしまう。(訂正しました) - 画面遷移に疑問を感じます。(自分の環境だけ?)
復元TABをクリックすると、一瞬ですが取得元のボリューム選択画面が表示され次の保存先の画面に遷移してしまう。
最後に、レビューアーに選出していただきありがとうございました。
意外にレビューする項目が多く My Passport だけでなく WD SmartWare や Dropbox のレビューが十分できていないところもありますので、今後も追加修正することがあります。よろしくお願いします。
ホーリーさん
2015/07/02
レビューしていた時に、NASの背面にあるUSBポートにMy Passortを接続していたのだが、その時は正常にアクセス可能だった。
その後、出先に持っていくためにセキュリティを設定した。もちろんディスクトップPCもノートPCもWD Securityツールを使用して解除可能である。
しかし、NASは見かけは外付けHDDだが内部的にはパソコンと同じである。LANDISKはサンバサーバーなのでUnix系のOSが動いている。従ってWD Securityツールは起動できない。すなわちセキュリティを解除出来ないのだ。
ついうっかり、セキュリティを設定したまま、NASのUSBポートにMy Passportを挿してしまった。見えるわけないのに。あーあ、やっちまった...orz