これはなに？
今回レビューさせていただくSoftBank Selection エリアフリー TV Plus SB-TV06-WRIPという機種。簡単に言うと「自宅に設置しておくと外出先のスマホでTVが見れる箱」とでもいいましょうか。
しかもフルセグですよ！BSもCSもみれますよ！外出先から録画予約もできますよ！といういたせりつくせりのTVっこ垂涎の商品です。
従来から似たような機能がある端末はいくつかありましたが、この端末の特徴は以下の通り。
○自宅に設置するだけで利用可能「スマホ側に追加するハードはなし」
○フルセグでの視聴が可能(電波状態がよければ)
○地上波デジタル、BSデジタル、110度CSの三波に対応
○外付けHDDを接続すれば番組予約が可能(外出時の視聴や録画予約も可)
やっぱりスマホ側になにも機器を追加せずに使えるのは便利ですね。
今回のレビューは設置方法から実際の使い勝手を見ていきたいと思います。
設置をしてみます。
StationTVのレビューと重複しますが、まずは利用するためにチューナー本体であるSB-TV06-WRIPをまずは設置します。
SB-TV06-WRIPをの箱を開封すると同梱物はシンプルそのもの、本体と電源ケーブル、B-CASカードと極々普通のLANケーブルが一本だけ入っていました。
録画をしたい人はこれに別途USB接続のハードディスクとケーブルが必要になります。
HDDの接続も後部のUSBポートに挿すだけと簡単です。今回はLaCieのLCH-MND020U3が安く手に入ったのでこちらを利用することにしました。ピクセラ社Webサイトの動作確認済 外付けハードディスク一覧には名前がなかったものの、問題なく使えるようです。
本体にB-CASカードを挿入、いざ設置しようとた時にさっそく問題が発生。
「アンテナ線とブロードバンドルーターの距離が離れすぎていてLANケーブルが届きません」
我が家のブロードバンドルーターはAirMac Time Capsuleを利用しているのですが、あくまで端末の接続は無線が前提。アンテナ線(TV)の近くにはネットにつながる機器としてPS3やWiiUがありますが、それらはみんな無線で繋がっていました。
ところがこの商品は無線対応をうたっていますが、あくまでそれは「視聴端末」に関してのみ(つまりこの端末から出す電波だけ有効)のようです。なのでSB-TV06-WRIPをネットに接続する際は、必ず有線でつながなくてはならず、我が家の場合かなりそれは面倒な配線でした。
結局7mのLANケーブルを購入し、カーペットを剥がしてその下を這わせて配線しましたが、このあたりも無線で全部できるとかないスマートになるかと思います。ぜひ次期開発モデルは無線接続の対応をお願いしたいです。
設定をしてみます。
設定はiOS端末で行います。今回は手持ちのiPhone5Sで行いました。
最初に専用アプリ「エリアフリーTVPlus(StationTV)」をAppStoreからダウンロードします。※エリアフリーTV(StationTVi)と間違わないように注意！
アプリを立ち上げて画面に従って設定してきます。
このときの注意点として「必ず同じネットワーク内から接続しないといけない」というルールがあります。これを見逃すと永遠とチューナー本体を探す羽目になるのにご注意ください。
ほどなくチューナーが見つかれば、あとはウィザードに従って設定するだけです。地域の設定こそ行いますが、他にはほぼ選択肢がない画面が続くので迷うことはないでしょう。このあたりは親切な設計ですね。
初回のチャンネルはしばらく時間がかかるのでのんびり待つ事数分。無事チャンネル設定が終了したようです。僕の住んでいる地域のチャンネル一覧が無事表示されました。
仕上げの設定として、外出先からのアクセスを許可する必要があります。
端末設定から外出先から視聴する端末の接続許可を出しましょう。最大で6台までできるようです。少し厳しい気もしますが、逆に知らない人に勝手に使われない安心感はありますね。
外出時にiPhoneから地デジ・BS・CSがみれる！
TVの視聴をしてみます。
アプリを立ち上げると「接続モードの選択画面」が表示されます。
「自宅」「外出先(すべての機能)」「外出先(録画予約のみ)」の３つが用意されています。
今回は外出先からの視聴と予約を試してみたいので「外出先(すべての機能)」を選択しました。
視聴画質は4段階から選べます。それぞれ利用する回線速度にあわせた画質を選択しましょう。
接続モードを選択すると「チューナー接続待機中画面」の後に番組に視聴ができます。お手軽ですね。
でもここで一つイライラポイント。この「チューナー接続待機中画面」で実はかなり待たされます。待機画面がでてから番組視聴までたっぷり20秒くらいかかるでしょうか。気軽にパッとつけてパッと消す、というTVの使い方に慣れているとかなりストレスがたまります。
まあとはいっても一度接続が確立してしまえば、あとはチャンネルの切り替えで数秒待たされるのみ。地デジのデコードをしている割には結構早いスピード。毎回初回起動時だけのんびりかまえて待てば我慢できるレベルだと感じました。
番組の切り替えUIはピクセラお得のクロスタイプ。指をスライドして番組表の表示と選択はスマホと相性がいいので使い易いです。
視聴中の番組情報をタップするだけで簡単に表示されます。このあたりのUIの作り込みはさすが数々のTVチューナーを作ってきたメーカーならでは。安心して使うことができました。
子供に使わせてみよう
ついでに娘6歳に触らせてみました。
最初は戸惑っていたものの、すぐに番組表の出し方を覚え自分の好きな番組を選べるようになったようです。
ただBSとCSの切り替えという概念があまりわかっておらず、未契約で視聴ができないCSのチャンネルを選んで「みれないー」と困っていたシーンがありました。未契約で視聴不可のチャンネルに関しては選択ができないうような仕組みがあってもいいかもしれませんね。
外出時先からTVの録画を！そして視聴も！
録画をしてみよう。
「エリアフリーTVPlus(StationTV)」は大きくわけてふた通りの方法があります。
一つ目は「今視聴している番組をそのまま予約」するパターン。もう一つは「番組表から事前に録画予約」をするパターンです。
前者については使い方がとっても簡単。視聴中に画面をタップして番組情報を表示させ、右下にある録画ボタン(赤い○印のついた箱型のボタン)をタップするだけです。簡単ですね。
後者についても番組表から録画したい番組を選択するだけなので迷うことはないと思います。
ただ番組表の取得には少々時間がかかるので気を長くして待ちましょう。
※録画中は他の番組が見れません。
チューナーが1台なので、録画中に他の番組を選局しようとするとエラーがでて怒られました。このへんは仕様的に仕方ないとは思いますので、裏番組がみたい場合はおとなしく他端末を利用したほうがよさそうです。
録画した番組を視聴する。
録画した番組は画面下部のメニュー「録画番組」から一覧を表示することができます。
ラベルやジャンル分け、検索も可能なので予約番組が多くなっても探しやすい工夫があって安心ですね。
未視聴と視聴済みの番組の区別や、なんらかの理由で録画ができなかった番組についてもアイコンで表示がわかるようになっているので、数多く録画する人にもわかりやすいUIとなっているようです。このあたりもTVチューナーのノウハウが豊富なピクセラならではですね。
iPod touch(5th)でも使えるけど、一度に使える端末は1台だけ。
手持ちのiOS端末での動作確認もしてみました。
iPod touch(5th)とiPad(3th)どちらでも問題なく視聴ができました。
特にiPod touch(5th)はメーカーの動作保証外ですが、なんら問題なく視聴が可能です。なぜ動作確認済み機種に入っていないか謎ですが、持っている方は是非利用してみてください。
ただし複数のiOS端末で同時に接続することはできないようです。
1台利用中にもう1台の端末で接続しようとしても「チューナーは他の端末で使用されています。」というメッセージがでて利用できませんでした。
家族で複数の端末で使い回す、という用途には向いていないようです。
他のiPhoneで地デジ視聴ができるガジェットとの比較
PIX-DT355-PL1と比較してみました。
以前レビューさせていただいたPIX-DT355-PL1もiPhoneからフルセグでの視聴が可能となる端末ですが、できることが全然違います。
SB-TV06-WRIP
対応放送波 地上波デジタル、BSデジタル、110度CS
番組録画 可能
ネット回線 必要
PIX-DT355-PL1
対応放送波 地上波デジタル、モバキャス(NOT TV)
番組録画 不可
ネット回線 不要
全体的にSB-TV06-WRIPのほうができることが多いのですが、ネット回線が必要なくレスポンスもいいPIX-DT355-PL1の利点も捨て難いです。用途によった使い分けができるといいですね。
iPhoneで外出中にTVの視聴と録画をするなら本当に便利な端末です。
特にiPhone側に特別なハードウェアを必要としない設計は素晴らしいの一言です。いつものiPhoneに単純にTV機能が追加されたと言っても過言ではありません。
一方で気になったのはレスポンスでした。回線品質によっては接続自体が途切れてしまったり、チューナーとの接続にかなりまたされるイメージがあるため「ちょっと気軽に」という用途ではハードウェア組み込みや機器を追加するタイプのチューナーにはかないません。このへんは使い分けなんでしょうけど。
それでも外出先から録画の予約ができるのは嬉しいです。
気がるに外でTVを見たい人の選択肢としては悪くない商品だと感じました。
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