レビューメディア「ジグソー」

ツインCPUでツインマザーでツインタワーでツインテ(違)なのだ。

ロゴ製作協力 下小川どの
ロゴ製作協力 下小川どの




今回のレビューが発表されたとき、私はその日の日記にこう書いた。

 糞真面目に何かしようと考えるならば、業務運用のデッドコピーで終わる。
 ならば、もうネタに走るしかないのではなかろうか。


この日記を書いた後、ふと私の目に止まったものがあった。
例の木人形
例の木人形

こいつである(笑)


・複数台分のCPUとM/Bを使う必要がある→両側に突っ込めば二台分使う。
・いくらなんでもネタ過ぎない?→自作ケース制作でも可と要項にある。
・何でX68000なんだよ?→X68とX79、数字並んでるじゃん。

華麗なる脳内変換を経て、躊躇無く応募へと踏み切った。
無論、これが通るとは全く予想していなかったので、事前準備など何もしていない。

突貫制作なので色々と詰めの甘い部分もあるが、ご覧になった方に一笑を誘えれば幸いである。



まずは、X68000の分解からスタート。
中身を全部取り出す。
FDD含め、冠水痕あり。部品取りにも使えなかった・・・・
FDD含め、冠水痕あり。部品取りにも使えなかった・・・・


次にマザーボードを固定するため、ベースを組む。
今回、加工にかかる手間や期間、予算の圧縮が必須のため、丈夫かつ加工の容易な木材を利用した。

とにかくカネが無いので、百均で売ってるスノコと積み木セットを駆使。
X68000は、構造強度の大半を「基板と電源の剛性に頼る」という、ある意味すげえ方法で達成しているので、中身を取り出すと構造強度がガタ落ちする。

そのため、ベース部分自体に何らかの形で強度を持たせないと、確実に筐体が歪む。
昔のように裏表だけにパターンがあった時代ならともかく、多層構造が当たり前である昨今のマザーボードで強度を支える訳には行かないので、こうして縦方向の強度を確保する必要がある。
裏からネジ打って固定
裏からネジ打って固定

接着には、コニシのウルトラ多用途と木ネジを用いた。
この接着剤は適度に柔軟性があり、特に異種物同士の接着ではシリコン系二液混合を凌駕する。


最後に、マザーボードのネジ穴にあたる部分を更に嵩上げしつつ、マザー背面で干渉する部分の木材を削り、ゴムワッシャを貼り付けて完成。



二台分のマザーを収める関係上、電源スイッチも二つ必要になる。
そのため、元の電源スイッチはダミーとし、本当の電源スイッチは本体下部の右側にあるコネクタ跡へ設置することにした。

左のコネクタ跡はプラ板等を適当に裏打ちして閉鎖。
購入したスイッチに外径が合うよう、ワッシャーで隙間を埋めた。
真ん中に残したボリュームも、単なる穴埋め用ダミーである。


これらの加工が終わったら、次は塗装。
ベランダに塗装ブースを設け、スプレーでもって噴く。

今回、塗装作業の日程で三日連続『強い風を伴う雨』の日が三日続いた。
初日に強行したが、カブリは出るわ、晴れ間狙って噴いたらゲリラ雨で塗膜全損するわで、即座にやる気喪失。

マザーで見えないとこは塗らないw
マザーで見えないとこは塗らないw

三倍の人に肖って、赤く塗ってみた。ツノは自重した。
三倍の人に肖って、赤く塗ってみた。ツノは自重した。


結局、全損した塗膜をペーパーでならし、晴天を待って再塗装。
よーく見るとアラが所々に残っていたりする(涙)



乾燥するため一日放置後、スイッチやLEDの組み込みと配線を実施。

左側の電源&HDD-LEDは青、右側は緑で統一してある。
配線からして超テキトー
配線からして超テキトー

加工の間に塗装が剥げた・・・
加工の間に塗装が剥げた・・・

購入したスイッチは、スイッチ自体が点灯するタイプ。


スイッチの組み込みが終わったら、パーツ全ての組み込みに入る。
マザーボードを木ネジでベースへ固定した後、メモリとビデオカードを取り付ける。
ビデオカードはそのままだとロープロですら幅が足りないので、PCI-Exコネクタを90度曲げるドーターボードを介して取り付けた。
ひっくり返ってますが、右タワーはこれで正解。左は正位置です。
ひっくり返ってますが、右タワーはこれで正解。左は正位置です。


冷却機構についても、空冷で収めるにはCPUが強力過ぎるため、簡易水冷を用いて冷却機構そのものを外付化している。

ラジエター配置は色々考えたが、結局側板にそのまま固定する方向で落ち着いた。

左右タワーを組んだら、最後にSSDを本体下部に配置する。
設置方法は色々検討したが、一番安易な手段を用いた。

百均で売ってる転倒防止シールを貼り

下部カバーに貼り付けて終了。



さて、これにて全体の構成は終了。
完成した画像がこちら。


なんだこのグロ画像(汗)
なんだこのグロ画像(汗)

最大の萌えポインツであるポップアップハンドルだけは健在だ!
最大の萌えポインツであるポップアップハンドルだけは健在だ!



後部の状態とか、実にカオス。
なお、左側の側板固定ステーのみ塗装されていないのは、設計ミスって塗装時点で付けた奴が長すぎ、後で作り直したため。塗料切れのため、塗装出来なかった。


まあ、流石に電源を収めることは不可能なので、電源配線は全て延長ケーブルで外側まで引っ張り出してある。
そのため、本体に収まっているといっても配線のほうは・・・

スパゲッティモンスター降臨
スパゲッティモンスター降臨

流石に、こうなった(チーン



つか、これじゃケース自作のレビューでしかなくなってるな。
CPUについても、ちゃんと書いておかねば。

Xeon E5-2620は、6コアなのに2GHzという低めの周波数で構成される。
そのため、1コア、1スレッドごとの処理能力は3GオーバーであるI7と比較して、当たり前だけど低くなる。

そこで、以前レビューの機会を頂いた2600K(3.4G/4C/8Th)と同じSandraベンチでもって、その特性を比較してみようと思う。

Xeon E5-2620(2.0G/6C/12Th)
Xeon E5-2620(2.0G/6C/12Th)

CoreI7-2600K(3.4G/4C/8Th)
CoreI7-2600K(3.4G/4C/8Th)


2.0/6:3.4/4=95:100

・・・ふむむ、なるほど。
SandybridgeとSandybridge-Eという違いはあるにせよ、周波数42%ダウンは34%コア増強で同等近くまで取り戻せる模様。

こうしてみると、Sandybridge系のコアは周波数を載せた分、コアを載せた分の双方で、比較的素直な性能向上を見せることがわかる。
このCPU、TDPは95Wと6コアにしては大人しめなので、OC特性が良ければ思わぬ伏兵になるんじゃ無かろうか。

AMDのようなコア開放は出来なくても、周波数を伸ばせば性能が上げただけ素直に向上するならば、残る問題は熱対策。

でも、元から6コアI7よりTDP低い訳だし、そういう方向の遊びにはいいかもしれない。


・・・・いや、私はやらんですよ? 年末年始の焼損騒動、未だにトラウマですから(汗)



最後に、撮ったけど本文では利用しなかった外箱とかCPU写真とか、追加掲載しておきます。
パッケージ正面。
パッケージ正面。

下面。CPUだけしか入ってない割に厚め。
下面。CPUだけしか入ってない割に厚め。

中身一覧。CPUとインスト以外は底上げダンボーのみ。
中身一覧。CPUとインスト以外は底上げダンボーのみ。

CPU大きさ比較。一般的なCPUより、かなり大きい。
CPU大きさ比較。一般的なCPUより、かなり大きい。

コメント (20)

  • とっぷりんさん

    2012/05/11

    頑張りましたね、ワッシャーが活きてよかったです(^^)
  • cybercatさん

    2012/05/11

    ココまで来たら、導通できればそれでいい!って感じる
    懐かし/憧れのX68が蘇る...か?wwww
  • トム様さん

    2012/05/11

    面白い!感動しました。
    自分はこういった真の意味でのオリジナルグッズに憧れますが、技術も気力も無く…
    続きも超楽しみにしてます。
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