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25時間で約1.4TBもTV録画しても全然平気だ!低発熱なTV録画向けHDD

ビデオ録画と再生に最適化されたAV機器向けのHDD、それがWestern Digital AV-GP WD20EURXだそうです。

最近、HDDやSSDといったストレージについての情報収集をしていないので、WD20EURXがどのようなHDDなのかネット検索した所、意外と取扱い店舗が少ない感じです。

また、CrystalDiskMark と言ったベンチマークの結果等が、検索で引っかかりません。

そんな少し不思議なHDDです。

      

今回、このWD20EURXを私のTV録画環境で使ってみる訳ですが、私のTV録画環境は一般的なHDDレコーダーやTVでの外付けHDD運用では無く、TV録画専用サーバーを使っています。

EarthSoft PT2という実験ボードを2機搭載しています。

このTV録画環境を使っている理由は、HDDを追加・変更し易い、編集も自由に出来る、検索予約が便利と言った点ですね。

OSはWindows XPを使用していますが、このサーバーではTV録画以外は一切しません。

 

このサーバーには、録画データ用HDDが2台取り付けており、2台ともWestern Digital WD20EARSです。

EarthSoft PT2には、地上波2ch+衛星波2chの録画が可能で、私は2機搭載しているので地上波4ch+衛星波4chを同時録画が可能になります。

HDDの負荷を分散する為に、地上波4ch用HDDと衛星波4ch用HDDという風に2台のHDDを使っている訳です。

新品のWD20EURXはフォーマットされていませんので、サーバーやPCでの使用にはフォーマットが必要になります。

ここで気を付けなければならないのが、Windows XPで使用する場合です。

WD20EARSでもそうなのですが、普通にWindows XPでフォーマットすると本来のHDDのパフォーマンスが得られません。

その為に、Western DigitalではAdvanced Format Software(Only for Windows XP users with WD Advanced Format Drives)というWindows XPで使用する為の専用フォーマットソフトを提供しています。

私は、Windows 7をインストールしているPCで、普通にフォーマットして使っています。

 
(左)Windows 7  (右)Windows XP

CrystalDiskMarkのスコアを比較しても、Windows 7 PC(SATA 6 Gb/s)とWindows XP PC(SATA  3 Gb/s)での差はほとんどありませんから、簡単に済ませたい方はWindows 7でフォーマットするのがオススメです。

まぁ、サポートが切れたWindows XPでの使用は、オススメ出来ませんが。

 

ここで気になったのが、ランダム 512KのReadのスコアが12.61MB/sと異様に低い事。

冒頭で述べた通り、他のCrystalDiskMarkのデータが見つけれなかったので、このスコアが正常なのかどうか判断出来ませんが、取り敢えずこのまま検証を進めてみました。

それでは、普通に録画用HDDと使って見る前に、”~ 24時間 週7日連続でTVのビデオ録画が可能! ~”という謳い文句を検証してみたいと思います。

※ちなみに、” 24時間 週7日連続”というのは、365日連続稼働OKという意味です

ただし、このTV録画用サーバーしかTV録画環境が無く、1週間ずっと録画するのは厳しいので、24時間程(ほぼ)連続録画をして見る事にしました。

丁度、9月末という事で私が主に録画している、深夜アニメやドラマ等の放送が無い日がありました。

EarthSoft PT2(地上波2ch+衛星波2ch)を2機搭載しているので、地上波4ch+衛星波4chの計8chを25時間分、つまり200時間分を録画してみた。

200時間の録画も終了し、録画された映像をチェックするも、特にコマ落ち等は感じられませんでした。

※200時間分を全てチェックするのは無理なので、いくつかのファイルを軽く再生しました

地上波4ch+衛星波4chの計8chで録画すると、データはどうなるのか?

答えは、同時に8chを記録していくので、必然的にデータは断片化してしまいます。

※画像を保存していたつもりでしたが・・・保存漏れしていたようです(汗)

実際の録画でも4ch同時録画は普通にあり、空き容量確保の為に保存価値の無い録画データは、その都度消去しているので、激しく断片化されているハズです。

そこで、現在使っている2台のHDDの断片化具合を確認したところ、当たり前ですが断片化が激しいですね。

  

  
地上波用HDD        衛星波用HDD

しかも、CrystalDiskInfoでHDDの健康状態を確認すると、記録/消去の回数が多い地上波用HDDが注意(代替処理保留中のセクタ/回復不可能セクタ数)になっています。

稼働時間はスリープを利用していますが、既に1万時間を超えていますね。

  
地上波用HDD        衛星波用HDD

衛星波用HDDの方は健康なので、WD20EURX(地上波用)とWD20EARS(衛星波用)として、運用して行きたいと思います。

 

25時間(合計200時間分)ほぼ連続録画で、HDDの健康状態に影響は出るのか?

 
新品状態        200時間分録画後

※トラブルで電源強制終了させてしまったので、”電源断による磁気ヘッド退避回数”がカウントされています

 

安心の長時間稼働を謳っているので、録画中のHDDの温度も確認してみました。


室温29℃

アイドル状態のWD20EARS(41℃)に比べ、長時間録画中のWD20EURX(38℃)の方が温度が低くなっています。

これなら、夏場でも安心して運用出来そうです。

では、フォーマット直後のCrystalDiskMarkのスコアが少し気になったので、地上波4ch+衛星波4chの計8chを25時間分(合計200時間)を録画後に、CrystalDiskMarkを測定して見る事にしました。

合わせて、CrystalDiskInfoで健康状態が正常と判定された、衛星波用HDDとCrystalDiskMarkで比較してみました。

<WD20EURX>

   
1000MB      500MB       100MB      50MB

<WD20EARS(衛星波用)>

   
1000MB      500MB       100MB      50MB

 ちょっと、画像が見難いのでグラフでまとめてみました。

WD20EURXとWD20EARSは同じGreen系の2TB HDDですが、性格が全く違う感じですね。

この性格の違いが、TV録画向けに特化したと言う事なのか?

 

ランダム512Kのスコアがデータサイズ1000MBでは、WD20EARSに比べて1/3以下と極端に悪い結果ですが、断片化された録画ファイルを再生しても、カクツキ等も無くスムーズに再生されていたので、大きな問題は無さそうですね。

 

ちなみにファイルを全て削除しても、CrystalDiskMarkのスコアはフォーマット直後の値まで戻る事は無かったです。

続いて、消費電力を比較してみました。

測定機器はサンワサプライのワットチェッカーです。

TAP-TST5は、1W単位の消費電力しか測定出来ません。

また、測定はHDDスタンドを使用します。

※測定値よりHDDスタンドの消費電力1Wを引いています。

WD20EURXとWD20EARSでは、目を見張る程の差はありませんね。

まぁ、どちらもWestern DigitalのGreenシリーズですから、低消費電力HDDなのですよね。

私のTV録画環境はTV録画専用サーバー(EarthSoft PT2を2機搭載)で運用しており、録画されたファイルはTSファイルになります。

TSファイルとは、簡単にいうと放送波の生データと思って構いません。

その為、データ容量が大きい事と再生出来る環境が限定されます。

例えば、Windows標準動画プレイヤーであるWindows Media Playerでも、再生出来るファイルと出来ないファイルがあったりと、別途プレイヤーを準備する必要があったりします。

 

では、私はどうやってTV録画専用サーバーで録画したTSファイルを視聴しているかというと、家庭内LANに接続した液晶TV SONY BRAVIA KDL-32EX700で再生しています。

  
DLNAホームサーバー機能で視聴

SONY KDL-32EX700はLAN経由での動画再生に対応していますが、TSファイルを直接再生する事は出来ません。

放送波はTSファイルなのに、TSファイルそのものを再生出来ないという矛盾・・・

そこで、PS3 Media ServerというDLNAサーバーソフトを利用して、TSファイルを再生出来るのです、そうSONY BRAVIAならね。

この辺りの設定は、かなり昔に調べて設定したので、殆ど覚えていません(汗)

 

以上の組み合わせで、家電ライクとまでは行きませんが簡単操作で再生出来ます。

勿論、SONY KDL-32EX700付属のリモコンで操作が可能で、早送り・巻戻し等の操作も出来るので便利ですよ。

録画時以外はスリープ状態のTV録画専用サーバーも、SONY KDL-32EX700で起動可能です。

 

有線LANで接続されているので、FHDの録画ファイルもスムーズに再生されました。

TV録画専用サーバーでWestern Digital AV-GP WD20EURXに録画したTV番組を、SONY KDL-32EX700で視聴してみましたが、CrystalDiskMarkでRead(ランダム512K)のスコアが低い事による再生の不具合はありませんが、気になる点ではあります。

ベンチマークスコアを気にしなければ、低発熱・低消費電力で長時間の連続稼働に向いていると思います。

勿論、カリカリ音とかもしません。

 

WD20EARSをWD20EURXに交換する事による体感出来るレベル差は、特にありませんでした。

HDDからSSDへの換装や古いHDDからの換装なら、動作音やデータ編集等で体感出来るのでしょうが、やはり同じWestern DigitalのGreen系HDDでの換装で差を感じるのは難しいですね。

 

もう少し、取扱店舗が増えると嬉しいですね。

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