レビューメディア「ジグソー」

6コア12スレッドで仮想マシンが大量に動く!ゲームも大量に起動できる!


こちらが今回レビューするCore i7 4960Xです。
一見では他のCPUと変わりないパッケージをしていますが、10万円近くする最上級のモデル。
6コア12スレッドでターボブースト時の最大周波数が4Ghzという、まさにモンスター級のCPUだ。

こちらが今回このCPUを使用するために用意したパーツたち。
同時に購入したマザーボードが初期不良だったというトラブルもあり、組み上げるまでに思いのほか時間を要してしまいましたが無事完成させることができました。


CPU⇒Core i7-4960X
メモリー⇒中古で買った16GB(4GBx4枚)
マザーボード⇒ASRock X79 Extreme4
SSD⇒Crucial C300 128GB
グラフィック⇒GIGABYTE Geforce GT610
電源⇒SS-560KM

あわよくば32GBメモリーを搭載させたいと思っていましたが、思っていたよりメモリーの価格が高騰していたようで16GBになったのが心残り。

私のCore i7-4960Xを使ったギリギリチャレンジは仮想マシンの多重起動です。
6コア12スレッドのマルチコア性能は仮想マシンをヘビーに使用した時でも耐えてくれるか、3つのチャレンジでレビューします。


一つ目のギリギリチャレンジでは、マシン性能の許す限りとにかく数多くの仮想マシンを起動させていきます。

条件はこちら
・OSはUbuntu、仮想マシンを動かすソフトウェアにはVMWare Playerを使用する。
・なるべくCPU以外の負担を抑えるため各仮想マシンのメモリーやドライブ容量の割り当ては最小限にする
・明らかに動作が重たくなった時点で検証終了。
・CPU以外のパーツがボトルネックで動作が重くなった場合もそこで検証終了。その時点でのCPU稼働率をレビュー。

Windows OSを使用してチャレンジしたかったが、大量のライセンスを用意するのが困難だったためLinuxでチャレンジします。
その中でもクライアントとして利用するのに向いていそうなUbuntuを選択。最新版ではなく、容量を抑えるためCDイメージで提供されていた中で一番新しい12.04.1を利用しました。

仮想マシンとしてUbuntuを導入する手順は次の通り。

1.あらかじめUbuntuのイメージをダウンロード
2.VMWare Playerをダウンロード・インストール
3.「新規仮想マシンの作成」を選択し、ウィザードに沿って必要項目を入力





定番OSでは簡易インストールが適用され、ウィザードで必要項目さえ入力すれば後のインストールはすべて自動で処理してくれるため、インストール作業自体はとても簡単。

この要領でインストールを繰り返し、いよいよ仮想マシンを起動させていきます。

こちらが仮想マシンを5つ起動させたときの状態。


次に仮想マシンを10個起動させた状態がこちら。


仮想マシンは立ち上げるだけで特に何も処理をさせないとはいえ当初の予想ではCPU負荷は結構かかるものだと想像していましたが、10個の仮想マシンを立ち上げた状態でもCPUパワーはほとんど使用されていませんでした。
もともとアイドル状態ではこれほどしかCPUパワーを消費しないのか、それともこのCPUのパワーが高くて軽々と処理できているのか、どちらが正解かは判然としませんでしたが、ひとまず大量に仮想マシンを起動させるだけなら余裕があるCPU性能があることはハッキリしました。



引き続き仮想マシンを立ち上げ続けたところ、20個目の仮想マシンを立ち上げようとするとメモリ不足で起動できなくなりました。
この場合でもCPU稼働率はとても低い状態でした。残念ながらただ仮想マシンを起動するだけではあまり意味がないようです。


そこで、二つ目のギリギリチャレンジでは実際に起動した仮想マシンに負荷をかけてみて、PC全体の動作をみていきます。

こちらのチャレンジの条件は次の通り
・一つ目のチャレンジでインストールしたUbuntuを利用する
・各仮想マシンのCPUコア割り当ては「1」
・負荷を与えるツールは「stress」を使用
・負荷を与える仮想マシンを一つずつ増やしていき、マシン全体の動作が重たくなった時点でチャレンジ終了


VMWare Playerでは仮想マシンに割り当てるプロセッサコア数を設定することができます。
仮想マシンで必要とする性能を調整できてとても便利なのですが、このCore i7-4960Xのようにコア数が多いCPUほど有効活用できそうです。

WindowsであればOCCTやPrime95を利用して負荷を与えますが、今回は以下のように負荷を与えるツール「stress」をインストールしました。


インストールした「stress」を実際に稼働させてみます。まずはひとつの仮想マシンに負荷を与えた状態がこちら。

100(%)/12スレッド+αぐらいのCPU稼働率で、順当な結果となりました。

次は5つの仮想マシンに負荷を与えた状態。


こちらが10個の仮想マシンに負荷を与えた状態。

これだけ負荷を与えているとホストOSの動作に影響が出るかと思ってシングルスレッドで稼働するSuperΠを稼働させてみましたが特に影響はなさそうです。

ここからギリギリのラインに入ってきます。11個目の仮想マシンに負荷を与え、ホストOSでSuperΠを動かした状態。

SuperΠを動かさなければ辛うじてCPU稼働率90%台でしたが、SuperΠを動かすとCPU稼働率が100%になりました。仮想マシン側の処理能力を抑えているようで、SuperΠの演算結果は先ほどと変わりませんでした。

そして、12個目の仮想マシンに負荷を与えた状態がこちら。

ついにホストOS側で何もしなくてもCPU稼働率が100%に到達するようになりました。
結果としては割り当てたコア数がスレッド数と同じ12個になったところですので順当な結果ですね。
この状態でもホストOSの動作は快適でしたが、その分のしわ寄せが仮想マシン側にいっていると推測されます。

さらにひとつ仮想マシンを追加して13個同時に負荷を与えた状態。

当然の結果ですがCPU稼働率は100%です。


今回のチャレンジではひとつの仮想マシンにひとつずつプロセッサコアを割り振っていきましたが、4コアを割り振った仮想マシンを2個立ち上げるなどで使用する場合も安心して使えそうです。



最後のチャレンジではこれまでと違いWindows OSを仮想マシンで使用します。

こちらのチャレンジ条件は以下の通り
・Windows 7 Professionalで利用できるXP Modeを使用
・各仮想マシン上で各種ベンチマークを起動

仮想マシン上の動作は普通にOSを稼働させているより性能が落ちるはずだが、このCore i7-4960Xであればギリギリまで仮想マシンの性能を引き出せるはず。

まずはXPモードのインストールから。

VMWare Playerを使ってXPモードを利用する方法もありますが、通常通りVirtual PCを導入し、XPモードを立ち上げます。


このXPモード上で各種便利マークを稼働させてみました。




VitualPCではマルチコアを仮想マシンで利用することができないようです。
SupeΠの結果はホストOS上で稼働させたときと誤差ぐらいの結果でしたが、Cinebenchのスコアは非常に低いです。
モンスターハンターフロンティアについては起動することもできませんでした。

※ホストOSでのSuperΠ結果


そこで今度はVMWare Playerを用いてXPモードを利用してみます。
VMware vCenter Converterを利用するとVMWare PlayerにXPモードをインポートすることが可能になります。


VMWare PlayerにインポートしたXPモードの仮想マシン設定をまずは以下のように設定してみます。


デバイスマネージャを見ると2コア分認識しているが、なぜかタスクマネージャーを見ると1コアしか認識してない模様。


実際にCinebenchでも1コア1スレッドと認識され、想像していたような結果は出ませんでした。


そのかわりVirtualPCでは動作しなかったモンスターハンターフロンティアベンチマークを起動させることができました。

こちらは解像度は1280x720で起動させている様子。ホストOS上のタスクマネージャーを見ると、XPモードを処理していると思われるコアの未稼働率が高いのが見て取れる。
仮想マシン上での3D処理はかなり厳しいかと思っていたものの、かなり快適に動作していてこれなら実用的と言ってよさそう。


XPモードとは別に手持ちのWindows XPを仮想マシンにインストールしてみました。
こちらもさきほどと同様の仮想マシン設定。


すると今度はきちんと2コア分認識してくれました。


そこで先ほどはいい結果の出なかったCinebenchを改めて実行。するときちんと結果は2コアの効果が表れました。



この調子で今度は仮想マシンのコアプロセッサ数をさらに増やして6にしてみました。

マルチコアの効果はきちんと仮想マシンにも表れてくれますね。

最後にこのチャレンジの中で一番やりたかったゲームの多重起動にチャレンジします。
通常ゲームはひとつのPCではひとつしか起動できないはずなので、仮想マシンを用いて同時に起動することができればサブアカウントなどを持っているようなヘビーなゲーマーの方には便利そうです。

ローエンドのグラボしか搭載してないため描画性能には目を瞑り、同時にモンスターハンターフロンティアベンチマークを起動させたときのCPU稼働率をチェックしてみます。

今回はXPモード・Windows XP・ホストOSの3つのOS上で起動。仮想マシン上では640x480の解像度に抑えてみました。こちらがその結果。

3つのベンチマークを稼働させていてもCPU稼働率はかなり余裕がある様子。

さすがにローエンドのグラボでは描画速度が厳しかったものの、それでも一番手前にウィンドウが来ている仮想マシンでは十分に動いており、もう一方の仮想マシンも描画こそコマ送りだったが、十分内容を把握することができるレベルでした。

おそらくグラボさえハイエンドのものを搭載しておけば十分にこういった使い方も可能になりそう。



最初にマザーボードの初期不良に見舞われたおかげで、レビューの掲載が期限まであと1時間というかなりギリギリになってしまいましたが、ある意味ギリギリチャレンジらしかったように思います。

途中思い通りに事が進まないところもありましたが、最終的に提案したテーマをすべてチャレンジできてよかったです。

それにしても6コア12スレッドはすごいです。レビューテーマからは外れますが通常の動画エンコードなど、テーマ以外のことでも使ってみましたが、4コアCPUからはっきりと性能アップしているのがわかります。特に今回レビューしたように普段仮想マシンを利用している方にとっては最高のCPUです。

18人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (1)

  • pixyfileさん

    2013/11/13

    仮想マシン20窓のモニタが圧巻www

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