レビューメディア「ジグソー」

先進のドキュメントスキャナを試してみました。



届いたレビュー品は、プリプロダクションサンプルか、商品導入用サンプルのようで、個装箱には、印刷された文字を隠すように紙テープが貼られていました。
同梱の専用ソフトウェア類も開封されていました。


同梱品は、USBケーブル,ACケーブル(メガネケーブル),ACアダプター,スキャン用マット(黒),専用ソフトウェアROM(2種),Adobe Acrobat XI Standard(バンドル版),マニュアル類(3種)でした。マニュアルに記載されている転倒防止用ストッパーは、入っていませんでした。
ScanSnap SV600 正面
ScanSnap SV600 正面

パッケージからドキュメントスキャナ SnapScan SV600を取り出すと、丁度電気スタンド位の大きさです。
背面コネクター部
背面コネクター部

背面には、ACアダプタの入力,USB 2.0端子,ケンジントンロック用穴があります。
台座側面
台座側面

台座部分側面にデザインされたアクセントラインは、ScanSnapが読み取れる原稿の高さ30mmになっているので、原稿がこのラインより低ければ読み取りができます。厚手の原稿の場合は、目安として使うことができます。
台座正面 操作部
台座正面 操作部

台座部分の正面にスキャナの読み取りスタートボタンとストップボタンがあります。
スタートボタンは、電源スイッチも兼ねていて、スタートボタンを押すと、青いLEDボタンが点灯し、スキャナ部の初期設定が行われます。
大きなスタートボタン
大きなスタートボタン

スタートボタンは、大きく(赤枠)左右にセンサー(白い部分)が配置されています。
マニュアルには、スキャン中に手でセンサーを覆わないように記載されていますので、環境光を測定しているのではないかと思います。
スキャナヘッド部を下から撮影
スキャナヘッド部を下から撮影

ヘッド部には、スキャン用のライト(読み取りセンサの両側)と読み取りセンサー(四角赤枠)以外に、赤外線発光部(丸赤枠)及びカメラ(吹出し)が搭載されています。
これにより、ページめくりの検出と原稿の光沢を検出するそうです。


スキャナ本体はデスクライト程度の大きさ(幅210mm 奥行156mm 高さ383mm)で、A3スキャナとして小型なのですが、スキャンするために、背景マットをスキャナ本体前に敷くと結構な広さが必要になります。

設置して計測してみると、60cm四方+PCの設置面積が必要です。

背景マットには、用紙サイズに合わせたガイドラインと、読み取り最大値を示すガイドラインが印刷されています。
私の環境では、PCデスクに設置するのは難しいので、スキャンする際には、別のテーブルで行う事にしました。
そのため、ソフトウェアは、Ultrabook(SONY VAIO Duo 11)にインストールし、スキャンする際には、スキャナとUltrabookをのテーブルに持っていってスキャンします。
事務局から、ScanSnap SV600のドライバは、最新のものを指定のURLからダウンロードするよう指示がありましたので、ScanSnapのホームページを見てみると、ROMドライブを持っていない人用に、アプリがオンラインでダウンロードできるようなので、ここからダウンロードしてインストールしようと考えました。
Fujitsu ScanSnapトップページ
Fujitsu ScanSnapトップページ

Setupプログラムの案内がありました
Setupプログラムの案内がありました

入力フォーム
入力フォーム

あとは、メールを待つだけ!
あとは、メールを待つだけ!


ScanSnap Managerは、ダウンロードできるのですが、その他のアプリは、ScanSnap SV600の底面に記載されたPART NO. SER.No.と氏名及びメールアドレスを入力して送信すると、記載したメールアドレスに、ダウンロード用のURLが送られてくるようなので、指示に従い入力し送信しました。
暫く待つと、メールが届きました。
残念ながら、入力したシリアル番号は、評価用の製品か海外モデルなので、サポート外で利用できません。とのメールが届きました。
仕方なく、付属ROMを使ってインストールを行いました。
ScanSnap Setup
ScanSnap Setup

インストールするアプリを選択できます
インストールするアプリを選択できます

家計簿やDropbox,Evernoteなどがバンドルされています。
インストール中
インストール中

別のディスクに入っていたアプリもインストール
別のディスクに入っていたアプリもインストール

ScanSnap Manager,ScanSnap Organizer,CardMinder,Magic Desktop及び楽々ライブラリ Smartというアプリがインストールされました。
これ以外に、Adobe Acrobat XI Standardもバンドルされていたので、既にインストールしていたAcrobat Xを削除し、最新版をインストールしました。


CCDカメラ付きのプロジェクター等は、仕事で使ったことがありますが、このようなオーバーヘッドタイプのドキュメントスキャナは初めてです。
センサー部分が動作する様子が、近未来的でとても格好良いです。SF映画にでも出てきそうな、正に走査しているイメージで、明るい光の帯が原稿の上を走ります。電源投入時に、センサ用の光が見えるのも素敵です。


ScanSnap SV600は、今までにないオーバーヘッド型のドキュメントスキャナで、A3サイズの原稿がスキャンでき、厚さ30mm以下の製本されたドキュメントもスキャンできる画期的なドキュメントスキャナです。
私は、普段はA4サイズのフラットベッド方式のスキャナを使っています。私が使っているフラットベッドスキャナが古いせいなのかもしれませんが、電源を入れて直ぐにスキャン動作をさせようとしても、スキャナのウォームアップに時間がかかり結構待たされます。
ScanSnap SV600は、電源を入れてから約2秒でスキャン可能な状態になり、A3サイズの原稿を、約3秒という短時間で読み込むことが出ます。
読み取り解像度を同程度設定しても、SV600はとても高速で読み込むことができるので、大量のドキュメントをデータ化する際には、短時間でデータ化できると思います。
A3サイズという大きな原稿が一気に読み込めるというメリット以外に、フラットベッドスキャナのように、原稿を隅に寄せて設置し、スキャナのふたを閉め、読み取ったら、また原稿を押さえるふたを開けて次の原稿に差し替える。この動作を繰り返すことを考えただけでも、SV600の操作性に良さがわかります。
また、フラットベッドスキャナや複合プリンタの原稿を押さえるふたは、一般的に白なので、両面印刷してある原稿を読み込む場合、裏面の文字が映り込むことがあります。特に薄い紙の場合は顕著なので、私は、フラットベッドスキャナでこのような原稿を読み込む場合、黒色の紙を原稿の裏に重ねてスキャンし、映り込みを防いでいました。
SV600の背景マットは最初から黒なので、このような心配は要らず、綺麗に読み込むことができます。
背景色の違いに因る裏写りの違い
背景色の違いに因る裏写りの違い


また、スキャンしたドキュメントは、ScanSnap SV600にバンドルされている、楽2ライブラリ Smartに登録すると、表紙や背表紙を含め、デジタルでの製本ができ、本棚にしまい、自由に閲覧できるようになります。



ScanSnap SV600は、使わない時には、A5サイズ程度の面積しか占有しないので、コンパクトに片づけることができます。
ScanSnap SV600のカタログには、パーソナル ドキュメント スキャナというカテゴリー分けがなされていますが、このような機能をパーソナル利用に留めておくのはもったいない!
次のテーマでは、ビジネスシーンも含め、様々なものをスキャンしてみたいと思います。
更新: 2013/09/27
ビジネスユースやホームユースにおけるScanSnap SV600の活用術 PREMIUM REVIEW

ビジネスユース/プライベートユースで色々スキャンしてみました。


先ずは、ビジネスユースでのドキュメントスキャナの利用シーンを紹介したいと思います。
私は、会社では研究開発部門に属し、会社独自の研究開発を行うとともに、官民共同研究に参加し、次世代のサービスを行うための仕様の策定や実証実験、業界団体での技術仕様の標準化等を行っています。
おのずと、社外での打ち合わせも多く、モバイルPCを持ち歩くことが常です。
最近では、ペーパーレスでの打ち合わせも多く、会議資料が事前にPDFファイルで送られてくることもあるのですが、仕様書が製本化される際に、紙の製本しかなかったり、会議資料も紙で配布されることもあります。
これは、意図的に行われるもので、デジタル化された資料はコピーが容易であることに起因しています。
しかし、折角ウルトラブックを持参し、持ち歩く荷物の重量を減らしても、会議で使う仕様書が何冊にもなりウルトラブックを遥かに超える重量だったりします。
この仕様書の重量は1.65kg
この仕様書の重量は1.65kg

そこで、仕様書のデータ化を行い、軽量化!という訳です。
仕様書は、私以外の技術者も使うため、勝手に裁断できません。
そこで、会社にあるプリンター複合機で、スキャンを行ってみるとこんな感じです。

使えない訳ではありませんが、分厚い仕様書を何冊もスキャンするためには、会社の共有プリンター複合機を相当の時間占有しなければならず、現実的ではありません。
自宅にあるA4サイズのフラットベッドスキャナを使って、同じページをスキャンすると、


丁度、1ページ毎にスキャンできるのですが、とんでもない手間と時間が必要です。
分厚い仕様書を1ページづつ本の隅をフラットベッドスキャナに合わせて、片手で押さえ付け、残りの片手で、スキャンボタンをクリックする作業を繰り返さなければなりません。
そこで、ScanSnap SV600の登場です。
ScanSnap SV600には、ページめくりを自動検出してスキャンしてくれる機能があります。
操作はいたって簡単です。

先ず、タスクバーのScanSnapアイコンを左クロックして読み込み設定画面を表示します。

右下の"オプション"ボタンをクリックします。

"次の読み取りを開始する条件を設定します"のラジオボックスにチェックを入れて、"ページめくり検出時"を有効にします。
あとは、ScanSnap SV600の電源を入れ、原稿をセットして、Scanボタンを押すだけです。
スキャンの様子は、後ほどタイマーモードでのスキャンと一緒に動画で紹介します。
ScnSnap SV600でスキャンが終わると、見開きでスキャンした仕様書を、見開きのままデータ化するか、ページ分割するか選択でき、尚且つ、製本化された仕様書の綴じによるひずみを補正することができます。

この機能はとても便利です。
"とても便利"の一言では片づけられない途方もない作業を、瞬時に行ってくれるのです。
同じようなことを、私の自宅の環境で行う場合、先ず、A4サイズのフラットベッドスキャナで読み込んだ仕様書のページ毎に、傾きの補正を掛けます。スキャンしたページ全てに対して行いますので、これが結構面倒です。
名刺などの小さな対象物は、私のスキャナでも傾き補正をしてくれるのですが、A4全面では行ってくれません。
次に、綴じによるひずみの補正ですが、これははっきり言って手作業で行いたくありません。
Adobe Photoshopを用いて、1ページ毎にメッシュに分割してひずみを手作業で補正することになります。
photoshopのメニューではワープで変形
photoshopのメニューではワープで変形

自分で設定したガイドに合わせて補正を行います
自分で設定したガイドに合わせて補正を行います

補正が終わると、余計な部分を切り取って、可能な限りファイルサイズを小さくします。

10枚程度の補正であれば、なんとか行いますが、300ページ程度の仕様書を数冊行うことは途方もない時間と根気が必要です。
普通は、ひずみを容認して、綴じ代部分を削除し、データを小さくします。
最後に、Adobe Acrobatを起動し、スキャンした複数のイメージファイルをPDFファイルに統合します。
この一連の作業を、SnapShot SV600と専用アプリが行ってくれるのです。

次に、紙で配布される会議資料のデータ化を行います。
会議は、基本的に2時間単位で行われるため、普通は20~30ページ程度のA4コピー用紙に印刷されています。
しかし、複数の担当者や団体から提示された会議資料は、両面印刷であったり、A3用紙が混在していたりします。
会議資料(写真下の2部)
会議資料(写真下の2部)

会社のプリンター複合機を使ってデータ化する場合は、先ず、会議資料を、A4用紙のパートとA3用紙のパートに分けます。
会社で使っている複合機に付いているADF(Auto Document Feeder)は、A4,A3混在で一気に読ませると、ADF部に付いているA3サイズ用紙検出用のセンサーが反応して、全てA3用紙と判断してしまいます。
そこで、会議資料の順番通りに、A4用紙のスキャン→A3用紙のスキャン→A4用紙のスキャンを繰り返して読ませます。
また、片面印刷と両面印刷が混在する場合は、全て両面印刷で読み込ませ、後で白ページのデータを目視/手作業で削除します。
読み取ったデータは、プリンター複合機内のHDDにプールされるので、自席からアクセスしてデータを取り出します。
複合機には、読み取ったデータをPDFにして、メールに添付して送る機能もあるのですが、PDFにできるデータにページ制限があり、実際には使っていません。
この作業を、ScanSnapで行ってみます。
まず、製本されている訳ではないので、自動ページ送りは使えませんが、ScnSnapにはタイマーを使って自動的にスキャンしてくれる機能が付いています。
読み取り設定切り替えのオプションで、タイマーモードを設定して読み取り間隔を設定します。

これであれば、A4,A3混在,片面/両面印刷混在でも、両手を使って簡単にスキャンすることができます。
デフォルトでは、4秒毎にスキャンするのですが、10秒迄の任意の時間に設定することができます。
私は、原稿の設定が間に合わず、スキャンに失敗した場合は、再度スキャンを行い、後からその部分を削除する覚悟で、3秒に設定して行ってみました。


SnanSnap SV600は、A4,A3の用紙サイズや原稿の多少の傾きは自動で補正してくれるので、細かいことは気にせずに、原稿が片面印刷か両面印刷かだけを注意してスキャンを行います。
単純作業ですが、とても簡単にデータ化することができました。3秒設定でも余裕を持って読み込ませることができました。
用紙サイズ混在,片面/両面印刷混在の原稿の場合は、プリンター複合機でデータ化するより手間がかからず、短時間でできました。

ビジネスユース最後のテーマは、名刺管理です。
ScanSnqp SV600は、10枚までの独立した名刺を自動で切り分けて認識し、更に名刺管理アプリと連動して、文字認識まで行ってくれます。
普通の名刺をスキャンしても、結果はやる前からわかっています。ScanSnap SV600は、きっと何の問題もなく多少傾いていても自動補正し、個別の名刺をちゃんと認識してくれるはずです。
これまで、余りにも優秀な結果を残してくれた ScanSnap SV600なので、今回は、ちょっと変わり種の名刺を集めてみました。
ScanSnap SV600のドキュメントスキャナの性能としては、黒い名刺が判別できるか?位しかありません。あとは、連携するアプリケーションの機能/性能になるかもしれませんが、利用者は、バンドルされるアプリの出来も含めてScanSnap SV600を評価するのではないかと思い試してみました。
それでは、私が用意した名刺の紹介です。
私がこれまでに頂戴した名刺は、殆どがランドスケープ(横長)の名刺で、横書きの文字が並んでいます。
これが、一般的に最も多い形状ではないかと思います。

次に多いのがポートレート(縦長)の名刺で、縦書きの文字が並んでいます。

ポートレートの派生として、文字が横書きのものも結構あります。

また、ポートレートタイプの名刺の異形タイプも用意しました。

ランドスケープの名刺の中で、全面に模様が入っているもの。

背景に薄い模様が入っているもの。

英語とアラビア文字混在の名刺。

文字が、縦書き/横書き混在の名刺

最後に、黒い名刺を用意しました。

用意した名刺を、同じ方向に並べてスキャンさせてみました。



用意した名刺には、ポートレイトとランドスケープ混在の名刺を、同一方向に並べてスキャンさせたのですが、名刺の方向判別を行いスキャン結果を出してくれました。これは、ちょっとした驚きです。名刺に記載されている文字は、横書きもあれば、縦書きもあります。
まだ、OCRソフトと連携していない状態で、文字列の方向でも認識しているのでしょうか?
残念ながら、黒い名刺は判別できず、存在すら認識できませんでした。
しかし、異形の名刺や、縦文字横文字混在の名刺もちゃんと認識してくれました。
名刺スキャンにおいても、ScanSnap SV600は、予想を上回る好成績を残してくれました。


プライベートの利用では、30mm以下の厚みを持つ立体物のスキャンを試してみたいと思います。
まずは、zigsow Premium Reviewでモニターさせていただいている、インテルデスクトップボードDQ77MKです。
フォームファクターが、micro ATXなので、勿論A3サイズ以下のマザーボードです。
問題は、立体物がどう写るか。カメラで撮影したものとどう違うかを確認します。

ScanSnap SV600は、センサーが回転して、スキャン面を手前から奥に向けて走査します。
一方、フラットベッドスキャナは、センサーが平行移動して、スキャン面に対して同じ角度で走査をします。
デジカメでの撮影は、使用するレンズの画角に依存しますが、比較的フラットベッドスキャナに近い動作です。
バックパネルがセンサーから遠い
バックパネルがセンサーから遠い

バックパネルがセンサーから近い
バックパネルがセンサーから近い

デジカメでの撮影
デジカメでの撮影

マザーボードのバックパネルをセンサーの近い方に置いてスキャンした画像と、バックパネルをセンサから遠い方に置いた画像及びデジカメで真上から撮影したデータを比較しました。
画像自体は、勝手にトリミングされています。
また、センサーから遠い場所にある立体物は、側面が結構映り込みます。
このことから、立体物をスキャンする場合は、高さの高い立体物を、スキャナ本体側に置いてスキャンする方が良いと思います。

つぎに、スキャナにとっては苦手なものを用意しました。
以前レビューで戴いた、金色,銀色,白色のzigsowステッカーをスキャンしてみたいと思います。
このステッカーの写真を撮った方はご存じだと思いますが、金色/銀色のステッカーは、写真を撮るのも非常に難しい素材です。
ストロボをたくとストロボ光が映り込む。正面から撮ると、カメラや手がシールに映り込む。金色,銀色の色再現がとても難しい被写体です。
金銀シールスキャンの様子
金銀シールスキャンの様子

やはり、普通にスキャンすると、金色と銀色のステッカーは、真っ黒になってしまいました。
背景マットとはコントラストがあるので、物体としては認識しているのですが、スキャンするために強烈なLEDライトを当てると、反射率が高いので、スキャナとしては自動的に絞りを絞って撮影した結果、黒いスキャン結果になったのではないかと思います。

プライベート利用の最後は立体物のスキャンです。
子供が幼少期に書いた図画,や賞状等をスキャンしたいと思います。
工作物に関しては、さすがに保存できず、写真を撮って廃棄してきましたが、紙の類は、段ボール箱に入れて押し入れに保管してありました。
今回、この作品たちをスキャンしてみたいと思います。
この作品は、将来のディスプレイデバイスで映される可能性があります。
そこで、今回解像度を上げて取り込んでみました。
標準の300dpiで、A4をスキャンすると、ほぼ4Kディスプレイにドット・バイ・ドットで表示できます。
そこで、600dpiに設定すれば、A4程度の原稿であっても、8Kディスプレイにドット・バイ・ドットで表示できる計算です。
読み取りの解像度は、エクセレントに設定すれば、カラー原稿を600dpiでスキャンすることが可能です。
解像度を上げても、スキャンに掛かる時間は変わりませんので、操作性も変わらずスキャンできます。
全くの平面であっても、画用紙はA4より大きいため、これまでスキャンを試みたことはありませんでした。
いずれも、綺麗にデータ化できました。
子供の作品
子供の作品

このようにデータしておけば、ビデオ映像への挿入も簡単なので、スキャンしたデータは大事に保管したいと思います。
更新: 2013/09/27
ScanSnap SV600の上手な使い方 PREMIUM REVIEW

リベンジ


今回は、これまでスキャンして上手く読み取れなかったものを、いかに読み込むかの実験を行ってみたいと思います。
◆黒い名刺の読み取り
これは、比較的簡単だと思われます。背景マットとコントラストが出なかったので、物体として認識できなかったと思われますので、背景色を白にして読み込ませてみます。
背景紙は、今回A3コピー用紙を用いました。黒の背景マットにA4の白い背景紙を乗せて、その上に黒い名刺を置くと、A4の背景紙自体をスキャン対象物として認識してしまうのではないかと危惧したからです。
スキャンの結果、問題なく、黒の名刺をスキャンすることができました。


◆金/銀シールの読み取り

金/銀シールの撮影は、デジカメで撮るのも難しいのですが、ScanSnapで、上記のように真っ黒にスキャンされたのは、コントラストが付きすぎたのが原因ではないかという推測から、白い紙の上に載せてスキャンしてみました。
それでも、反射が強かったので、反射を抑えるためにクリアファイルに入れてスキャンしてみました。

完ぺきではありませんが、なんとか黒くならずにスキャンできました。

◆反った素材のスキャン
賞状など、巻いた状態で保管してある紙のスキャンは、SnapScan SV600のオプションでも発売されているように、透過率の高いアクリル板やガラスで押さえこんでスキャンすると良い結果が得られるようです。
我が家にはありませんが、テレビ台に付いているガラス製の扉などが良いのかもしれません。
SV600を継続してレビューさせて戴けるのであれば、重量のある厚手のアクリル板の購入も検討するのですが、今回のレビューは、10月2日までにSV600を返却しなければならないので、100均のダイソーで探しました。
ガラスほどの透過率はありませんが、A3サイズの書類が挟めるアクリル製のホルダーを見つけました。価格は210円でしたが、卒業証書を挟んでスキャンしてみたところ、綺麗にスキャンすることができました。
これは、レシートなどのロール紙をスキャンする際にも効果がありそうです。

卒業証書
卒業証書
更新: 2013/09/27
ScanSnap SV600のキャッチコピー PREMIUM REVIEW

ライター気取りで考えてみました。


暫くの間、ScanSnap SV600を使わせて戴き、様々な原稿をデータ化しました。
スキャンしたものを、物理的にコンパクトにするだけでなく、データ化した素材を使い易くしてくれるアプリケーションとパッケージングされた、未来を感じさせるドキュメントスキャナでした。

単に紙をスキャンするだけであれば、フラットベッドスキャナの方がより高解像度でのスキャンも可能ですし、立体物であれば、高画素のデジタルカメラで撮影すれば、高さ制限もなくデータ化できます。自炊目的であれば、ADF付きのドキュメントスキャナの方が手間も掛からず、高速でデータ化が完了するでしょう。
ScanSnap SV600の特徴は、なんといっても、製本された原稿のデータ化にあると思います。
一般的な自炊であれば、裁断が必須で、データ化が済めば、原稿は廃棄されることのなるのでしょうが、裁断できない=廃棄できない原稿のスキャンが大きな差別化になると思います。

色々考えた結果、最後に残ったのは、次の3案

●楽して楽しく光速ドキュメントスキャナ
●触れずに光速そのままスキャン
●裁断(き)らずにA3きれいにスキャン

ScanSnap SV600のカタログの表紙に記載されている、
想像を超える便利がある。
パーソナル ドキュメント スキャナ
ScanSnap SV600

を置き換えるコピーとして私が考えたのは、

裁断(き)らずにA3きれいにスキャン
オーバーヘッド ドキュメントスキャナー
ScanSnap SV600

です。

カタログ表記みたいに画像にすると、こんな感じです。
更新: 2013/09/27
ScanSnap SV600のオススメ機能・特徴 PREMIUM REVIEW

ここが気に入りました。


限られたレビュー期間ではありましたが、様々な原稿をスキャンしてみて、ドキュメントスキャナとして優れていると感じたのは、やはり、厚手の製本されたドキュメントを、ページめくりを検出品が自動でスキャンしてくれるところが一番だと思いました。
綴じた部分が湾曲していて、文字自体も歪んでいるスキャンデータを補正して綺麗な文字に変換してくれるところが特に気に入りました。

また、プライベートシーンを想定して行った、立体物のスキャンに関しても、気に入りました。
30mmという高さ制限はあるものの、A4を超える大きな原稿をたった3秒で読み取る事ができるのも大きなアドバンテージだと思います。立体物のスキャンに関しては、万能ではありませんが、特性を理解して使えば、手軽にスキャンできるので、便利に使うことができると思います。

今回、ロールした卒業証書や子供の作品をスキャンした際には、A3サイズの書類が挟めるアクリル製のホルダーを使いましたが、ホルダーのスリットに書類を入れるので、スリットの高さ分だけ原稿が反ってしまいます。
より平滑性を出そうとすると、ScanSnapのオプションのブックプレッサーがあると、よりきれいにスキャンできるのではないかと思います。
ブックプレッサー
ブックプレッサー

同じく別売りのUSBフットスイッチは、スキャンのトリガーとしては、手を塞がない分使いやすいと思いますので、特別綺麗にデータ化したい時などは、原稿をブックプレッサーを使い、両手で押さえてスキャンすることになるので、とても便利ではないかと思いました。
機会があれば、試してみたいと思いました。
USBフットペダル
USBフットペダル


最後になりましたが、今回、このようなレビューの機会を戴きました、株式会社FPU様,ZIGSOW運営事務局の方々に深く感謝いたします。ありがとうございました。

コメント (8)

  • aoidiskさん

    2013/09/22

    わかりやすいですね。
    大変参考になりました。
    実際使ってみて、便利だなと思っていたのですが、
    使う以上に便利さがわかりました。
    本当、これいいですね。
  • Picardさん

    2013/09/22

    aoidiskさん コメントありがとうございます。

    aoidiskさんの早いレビュー公開に触発されて頑張りました。

    仕事の関係では、守秘義務のある内容や、非公開情報が多く、素材を探すのが結構体験でした。
    また、個人情報につながる情報に関しては、今までモザイクを使っていたのですが、今回は、余りにも面積的に多かったので、ぼかしを使う等、素材つくりに、いつものレビューより、一手間多く作業を行いました。

    走査する動作も格好良く、使い易いスキャナでした。
    でも、万能ではないので、フラットベッドスキャナやADF付ドキュメントスキャナやデジカメと使い分けると良いと思いました。
  • aoidiskさん

    2013/09/22

    使い分けはいりますが
    かなりイメージだけ残したい場合
    いい感じ、スキャナがより身近になりました。
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