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※　2012.12.24 追記 - (6). 追記 - Tシャツが販売開始されました！

　本レビューはジグソープレミアムレビューになります。

　「素材辞典」と言えば、グラフィックデザインや、WEBデザインなど、
多種多様な写真を取り扱う業種の方には定番とも言える素材集で、
ホビーユースでは入手の難しいプロの写真家が撮った高品質の写真を
ロイヤルティーフリーで提供している写真素材集です。

　私自身、「素材辞典」のやっかいには何度かなったことはあるのですが、
今回ご紹介する「素材辞典.NET　タイトルパック」は、「素材辞典」CD-ROMタイトル
（収録画像200点、18MB）を、1タイトル分まるごとダウンロードすることが出来る
プリペイド方式のダウンロードサービスという販売形態をとっているらしく、
パッケージ販売という形態を無くした分だけ、販売価格が安くなり、かつ、
いつでもどこでも、欲しい写真を簡単にダウンロード(入手)できるようになったという
正に新世代の「素材辞典」になっているようです。

　そして今回は、恐らく馴染みの薄い方が多いのでは無いかと思われる
"写真素材集という製品"をご紹介するに当たり、使用契約や、写真入手方法、
そして実際に写真を入手してからの"猫Tシャツ"作りまでの使い勝手の良さなどを
トータル的にレビューさせて頂きたいと思います。


目次：
(1). 外観
(2). ライセンス
(3). 入手
(4). デザイン
(5). 感想

本製品が届いてまず驚いたのが、箱の大きさの割に「めちゃめちゃ軽い」という事。
箱を振ってみても「カラカラ」と乾いた音しかしません。

ぱりぱりと封を破ってみたところ、
案の定、箱の中には紙切れ一枚しか入っていませんでした。

紙一枚に大層なパッケージな感じもするのですが、iTuneカードや、
AdobeCloudのサービスカードのようなPP製カードでも良かったように思うのですが、
何かしらの意図があってこのパッケージデザインなのでしょう。

紙切れを見てみると表面には「素材辞典.NET DL-KEY」と書かれており、
Downloadするまでの手順と、DL-KEYがシール貼りされていました。
裏面には、ユーザー使用承諾契約関連の文面が長々と書かれています。

製品本体は、Download出来るのだから、
パッケージは気休め程度ということでしょう。

ちょっと、所有欲が満たされない感じもするのですが、
そんなの事のために価格が上がるのも嫌ですからね。

必要十分機能を果たしているパッケージデザインではないでしょうか。

DL-LEYカードの裏面にはユーザー使用承諾契約書と書かれた文面があり、
「本製品をご利用の前に、必ずお読み下さい。」とも書かれています。

いつもであればこの手の物は読み飛ばす内容なのですが、
今回は写真素材集という著作権に関わる製品だということと、
利用目的が「営利目的」に該当しますので、しっかり読むことにしました。

つらつらと長文をココに掲載するのもアレなので、
契約内容の要約すると、

使用承諾範囲：
・　画像データの著作権はデータクラフト社、又は提供した第三者に留保される。
・　画像データはユーザー本人だけが使用できる。
・　ユーザーは画像データを加工して、禁則事項に該当しない範囲において、
　　印刷、商品デザイン、WEBデザインの一部として、営利・非営利、自己使用、
　　第三者に提供することができる。
・　ユーザーは、バックアップ目的に限り、1部のみCD-R等のメディアに
　　複製保存することができる。

禁則事項：
・　画像データの加工の有無に問わず、画像データの同一、
　　類似データを第三者に提供してはいけない。
・　画像データを公序良俗に反する方法で使用してはいけない。
・　画像データをサーバ等のHDDにコピーして複数のPCでアクセスできる状態に
　　してはならない。

という感じ。簡単に言えば、加工して使う限りは営利・非営利関係なく使用できるけど、
ほとんど加工していない生データの場合は転用される恐れがあるので、提供することは出来ないということですね。


>画像データをサーバ等のHDDにコピーして複数のPCでアクセスできる状態にしてはならない
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この一文だけがネックですので、他のパソコンでも使えるようにするためには、
外付けHDDなどに保管しておく方が便利だと言えると思います。
(外付けHDDは問題と書かれていないので、サーバー保存が駄目というのは、"多人数による同時利用が問題"という風にも読めます。)

まあ、この辺りは私個人しか使わないので、
普通に使う分には、ライセンスフリーの媒体だと考えて、何も問題ないようです。

素材辞典.NET タイトルパックで写真素材を入手するには、
DL-KEYカードに書かれているWEBサイト(公式サイト)にアクセスして、
DL-KEYを入力する必要があります。

そのためには、別途ユーザー登録が必要ですので、
事前に済ませておく必要があります。

DL-KEYの入力が済むと、入力した製品タイトルの確認画面が出てきた後に、
ダウンロード期間が表示され、その期間内に希望の製品をダウンロードするように促されます。

その期間はたった24時間しかありませんので、
入力する前に何をダウンロードするのか予め決めておく必要があると思います。

ちなみに「素材辞典.NET」でダウンロードできる素材には制限があり、
被写体（人物モデルなど）との権利関係上、「素材辞典」CD-ROMで発売中の画像・タイトルのうち、本サービスサイトではダウンロードできないものがあるようです。
(全ての人物素材集がダウンロード出来ない分けでは無い。)

今回は、猫Tシャツを作るので、ダウンロードすることにしたのは、
タイトルカテゴリー「生物」にある、犬と猫の写真が盛りだくさんに入った「No.50 犬・猫編」にしました。

写真検索は非常にしやすいので、目的の写真を見つけるのに対して苦労はないと思います。
また、自身でライブラリツールを持っていない方も、WEBサイトで、
所有素材集の写真を一括表示できるので、代用することもできそうです。

.

.

「No.50 犬・猫編」を選択すると、右上に"タイトルをダウンロードする"という項目が表示されているので、それをクリックすると、ファイル保存画面が表示され、写真を纏めたZIPファイルをダウンロードできるようになります。

ダウンロード出来たファイルを解凍してみると、確かに18MBファイルが200枚。
DL-KEY入力から写真入手まで、5分も掛かりませんでした。
非常に手軽です。

写真素材集をよく使う方は、すぐに使わなくても、
DL-KEYを一つくらい持っていると何かと便利かもしれませんね。

ようやくですが、レビューテーマ本題とも言える猫Tシャツ作りに入りたいと思います。
今回作るTシャツは、カッティングシートを使った単色デザインのものを念頭にデザインすることにしました。

カッティングシートとは、プリントアウトが不要な、着色されたシートで、
カッティングプリンターで文字、デザインの形を切り出しこれをＴシャツなどへ
業務用アイロンで圧着するのですが、切り出しや貼り付けに手間暇が掛かる為、
風合いや耐久性に優れているという特徴はあるものの、
大手Tシャツブランドでは余り扱ってない手法と言えます。

まず、Tシャツのフロントデザインが取りかかります。
Tシャツロゴは定番の「ARMY」。

フォントにはこれまた定番の「Futura」。
ルイ・ヴィトンにも使われている定番中の定番フォントです。

Futuraで文字を流し込んだ後、アウトパス化し、
フォント全体のバランスを取っていきます・・・。


ARMY Tシャツなんてよくあるじゃん！なんて突っ込まれそうですが、
それは完成してからのお楽しみということで・・・。笑

Tシャツの余白に、適当にシンボルを描いていきます。
ハート、カエデ、ソード、スター、ダイヤ、素材集からシルエットを抜いてきた猫などなど・・・。
AMRYというロゴから連想されるシンボル、猫というイメージから連想されるシンボル、
思いつくままに描いていきます。

一辺20mm程度の正方形を並べて、更に大きな正方形を作ります。
その中に、先ほど作ったシンボルを全体バランスを考えながら規則正しく配置していきます。

男性用と女性用でTシャツの雰囲気を変えたいので、
女性用のTシャツには、猫マーク、ハート、スターといった可愛らしいシンボルを、
男性用のTシャツには、猫マーク、ソード、スター、カエデといった
少し格好良いシンボルを配置することにしました。

規則正しく並べたシンボルをAdobe illustratorのパターン作成ツールを使って、
更に編集すると、上図のようなパターンを2種作成することが出来ました。
(これからは女性用Tシャツのデザインで説明します。)

それを先ほどのAMRYロゴにパターンを乗せると、こんな感じ。
定番のARMY Tシャツが、なんだかぐっと魅力的になった感じがしません＾＾？

お次はTシャツ背面のデザインです。

背面デザインは、フロントデザインにインパクトがあるので、
あまり主張しないように気をつけました。

首筋に猫のシルエットを載せるなんていいかもしれません。
フロントがARMYなので、兵隊の格好をした猫、
題して「ARMY CAT」なんてストレートでいいかも！
ということで、この案を採用し、
「素材辞典.NET タイトルパック」で適当なポーズの猫を引っ張ってきて、
Adobe illustratorでパスをとっていきます。
(Photoshopでも出来ないことは無いですが、多少やりづらい。)

上手く猫のシルエットが取れたら、
兵隊に見えるようにライフルや旗、ヘルメット、通信機を
持たせていきます。
(兵隊にみえますかね？)

最後にバランスをとって、Tシャツ前後のデザインは完了です。

完成

題して「ARMY CAT」Tシャツ。如何でしょう？

定番のTシャツデザインでありながら、
遊び心と猫の可愛らしさをプラス出来ているように思うのですが・・・。

やはり、ロイヤルティーフリーでありながら、
高品質かつ高解像度の写真っていうのは、あるとめちゃくちゃ便利ですね。

　いままでだと、Flickerなどからクリエイティブコモンズに該当する写真、
それも営利目的に使用可能な写真を探してきて利用してきていましたが、
プロの写真家が最適な環境で撮った写真では無いという点と、
解像度が低く、印刷には使えない物が多いなどの問題がありました。

なにより、写真一枚探すのに莫大な時間を要していたので、
手元に200枚も自由に使える写真があるというのは非常に有り難く感じます。

一般ユーザーからすれば写真にお金を払うのはちょっと・・・、
という事もあるかもしれませんが、実売\6,000程度、
素材集は200枚入りなので、一枚当たりの写真価格はたった30円です。
(通常、この手の写真素材は一枚2000円以上がザラ；)
まさに破格。

私のように「猫Tシャツを作る」など、目的が明確なユーザーであれば、
費用対効果は抜群といえます。

これからも愛用していきたい素材集です。



最後に、
長文駄文にお付き合い頂きまして誠にありがとうございました。

少しでもお役に立てる内容があれば幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。m(_ _)m

※　2012.12.24 追記 - (6). 追記 - Tシャツが販売開始されました！

プレミアムレビュー作った猫Tシャツが無事審査も通過し、ネット通販開始されました。

Zigsowで販促するのはルール違反だと思いますので、完成品の写真をアップします。

素材Tシャツには、大手ブランドでも使われている「Printstar」を使用している為、

風合い、肌触りは折り紙付き！

フロッキーと呼ばれるカッティングシートを使いました。
フロッキーという素材は、少しモサモサとしていて、毛の短い猫を触るような感触が味わえるので、社長にはここは外せないと押しておいたのが無事採用されたようです。

そして、このフロッキーをデザインしたモノグラムの形状に合わせて切り抜いて貼り付けるのですが、！この作業が、非常に神経を使うので大変なんです。(私は見るだけですが・・・ｗ)
全部手作りで作っているので、人件費なんかを考えるとペイできるのか心配になっちゃいます；；

初期の猫ロゴは、切り抜きづらいということで、旗の長さとトランシーバーの形状を若干修正しましたが、全体バランスとしては全く弄らない形で収まりました。

良くある可愛らしい猫Tシャツとは一風変わったデザインで、男性でも着こなすことが出来ます。自画自賛で申し訳ありませんが、結構お気に入りなので、記念に早速一枚ポチりました(デザイン料が吹っ飛ぶｗｗ)。

というわけで、プレミアムレビューで頂いた「素材辞典」。
しっかり役立ってます！