レビューメディア「ジグソー」

性能も安さも欲張りなNVMe対応M.2 SSD

Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD のレビューです。

メーカーのプレスを確認すると、コストパフォーマンスを優先させた技術が盛り込まれているとのことす。同じメーカーからは「P1」と「P5」というシリーズも発売されており、数字の並び方から分かる通り M.2 型の中では最上位・再下位の間の中間のモデルとなっています。5点満点とすると「2」ということですね。エントリークラスのちょっと上のモデルになるよう頑張ってみましたという製品ですね。

 

「順次読み取り 最速2,400MB/秒」がメーカー広告での売り文句であり、規則正しい連続したデータの読み取りが得意のようです。

 

僕も経験があるのですが、様々なメーカーから出ている似たような製品の中で、「自分に合ったモノ」を選ぶのって難しいですよね。カタログスペックを出されたところで、自分の使っている環境でそれがオーバースペックなのか足りないのか判断ができないので、どこまでの価格を出せば必要な性能に届くのか分かりにくい。なのでメーカーの方も消費者のお財布事情に合わせるようにいろんな価格帯の製品を出してくれるようになっています。

 

この Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD は、NVMe の中では低価格帯クラス。市場競争の中で価格を下げるのではなく性能を上げて高速な通信速度を実現するコンセプトを持っています。

 

僕の普段の PC の使用方法をなぞりながら、価格と性能のバランス、どんな使い方にマッチするのか、いろいろ試してみようと思います。

 

 

設置するのはメインマシンとしているマウスコンピュータの「DAIV」です。使用している PC には M.2 スロットが2つあり、1つは起動ディスクで埋まっているため、空いていたところに設置。マザーボード直結のため、インターフェースに影響を受けにくいと思います。レビューするにあたって迷ったのですが、僕の場合はシールド(ヒートシンク)を付ける方がデフォルトなので一応シールドも付けました。この PC は水冷式のため今までエアフローを把握しようとも思っていなかったため、なるべく流体の邪魔をしない平版のものを選びました。

 

●レビューで使用したPCのパーツ構成は以下になります。
CPU:インテル(R) Core(TM) i9-9900K プロセッサー ( 8コア / 16スレッド / 3.60GHz / TB時最大5.00GHz / 16MB )+水冷
メモリ:32GB [ 16GB×2 ( PC4-21300 / DDR4-2666 ) / デュアルチャネル ]
ストレージ:SAMSUNG PM981a / M.2 PCIe Gen3 x4 接続 512GB NVM Express SSD ( M.2 PCI Express 接続 )
グラフィック:NVIDIA GeForce RTX 2070 / 8GB ( DisplayPort×3 / HDMI×1 / USB Type-C ×1 )
電源:700W 電源 ( 80PLUS(R) GOLD )

 

 

CrystalDiskMark の実行結果。比較対象として他に3つのストレージを選びました。
pm981a は起動ドライブとしてマシンに最初から入っていた NVMe対応M.2 SSD です。Samsung の「970 Pro」の OEM版と言われています。カタログスペックとしては上位ですが劣化が進んでいます(97%)。後の3つは箱から開けたばかりの新品です。

 

こういう数字で製品同士の優劣を比較する図をよく見るのですが、結局のところこの数字の差がどんなものなのか、実感しにくいですね。CrystalDiskMark の計測結果は点数で製品同士の機能の優劣を付けることはできるのですが、購入者目線では分かりにくいと感じます。

 

ここでは普段使いでの体感速度として表の一番下「RND4K Q1T1」の数字を見ていきます(ピンクのラインの数字)。HDD から SSD へ交換した時は数字の差も大きく体感できるのですが、SATA SSD から NVMe へはそこまで体感に差が出にくいです。数字の上では Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD は最も優秀ですが、普段の使い方では体感速度に差は感じられませんでした。

 

なお、レビュー課題に「OS のインストール先(Cドライブ)としてではなく、サブドライブとして利用してください」と明記されているため一番効果があると思われる起動ドライブでの使用については言及しません。 

1TB という容量だと「起動ドライブだけ」での利用で終わらず、空き容量をもっと使えることになるので、この性能を活かせる使い方をしたいところですね!

 

 

更新: 2020/12/13

容量とスペックに、注意

P2シリーズでは、「250GB」「500GB」「1TB」というラインナップが発売されている(2TBも発表されたみたい)のですが、同じシリーズで単純に容量が違うというのではなく、読込速度も書込速度も違いますので、スペックには注意が必要です。購入前に確認した方が良いです。

 

P2シリーズでは、この1TBのモデル Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD が現時点での最高スペックのものになります。

 

更新: 2020/12/13
デザインと外観

小さく凝縮された高性能

NVMe対応M.2 SSD というのは単体で購入したこともなく、あまり目にすることがなかったのですが、かなり薄くて小さくてびっくりしました。従来の2.5インチの SSD のあのサイズはなんなんだ、一体なにが詰まってるんだという気持ちになりますね。

 

造形は凸凹が無く美しいです。搭載されたチップは薄く、それぞれのチップと基板からの高低差も少なく揃っているためラベルが綺麗に乗っています。熱流体は面積に影響するので放熱させるヒートシンクとの接触面積が大きく取ることができ、熱対策にも良いデザインになっています。

 

ヒートシンクとの相性&性能の違いがあると思うので強く言えないところですが、熱に関しては全く問題が無く安定していました。熱に強いという印象を受けました。

 

更新: 2020/12/13
ゲーミングPCでの使用 PREMIUM REVIEW

数字の差は体感できるほど感じない

3つのゲームタイトルについて、それぞれのストレージに本体とデータファイルを保存して起動時間やロード時間を体感してみました。

 

〇 Assassin's Creed Odyssey

映像データが大きく、ゲーム開始まで読み込みに時間がかかるタイトルです。あまり差は感じませんでした。

 

〇 The Sims 4

こちらもデータが大きいですが、MOD のファイル 2.6 GB ほど読み込んでいます。MOD は洋服や家具などのオリジナルデータで画像や3Dデータが多く、同じストレージから読み込むようにしています。元々、MOD によるゲームへの影響を感じさせなかったのですが、やはり数字でも変わりがありませんでした。

 

〇 Football Manager 2020

タイトルが新作の「2021」ではなく 2020 を使用したのは、読み込む MOD データが 2020 の方が揃っていたからです。定番の MOD である、エンブレム・ユニフォーム・顔写真・クラブ名などをリアルに修正するもと、Jリーグデータと日本語化を入れており、手持ちのゲームタイトルの中では最大級の外部カスタマイズデータを持っています。容量も大きいのですが、顔写真やユニフォームのグラフィックなど小さいファイルが 70万ファイルほど入っています。また独自フォーマットの圧縮された DB もあります。そのため自分の箱庭を作成する新規キャリアスタートでは、初期化と設定でかなりの時間を待たされます。今回その数字が短縮されるのかなと想定していたのですが、結果はほとんど変わらずでした……。

 

 

上記3つのゲームタイトルを検証してみて、自分の環境では全く体感による違いを感じることはできませんでした。もちろん、このままだと怒られそうなので、自分なりにメリットだと感じるものを3つ挙げていきます。

 

  1. 音がうるさくない
    HDD だとカリカリという不安になるような音(シーク音)するのですが、SSD の場合は聞こえてこないので精神的に楽です。

  2. 小型で場所を取らない
    2.5インチSSD よりも小さいので、ノートPC内部が簡素化できます。つまり熱の管理などがやりやすい。メンテナンスが楽です。

  3. 軽量
    2.5インチSSD よりも軽いので、ノートPC の場合持ち運びに有利です。数グラムでもお荷物が減ることで、体力的に楽です。

 

 そう考えると、ゲーミングノートPC向きであり、デスクトップでの恩恵というのは少ないかもですね。Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD は、ノート PC でゲームをする人におすすめです。

更新: 2020/12/13
仕事での使用 PREMIUM REVIEW

容量の大きなデータを扱う人に最適

 ■デザイナー or クリエイターの場合

クリエイターが最も使用しているであろう Adobe 系アプリの起動時間を計測してみました。起動するまでの時間(秒)なので数字が小さいほど良いです。
HDD のパフォーマンスが良すぎて変だと思うのですが、一応、何回かやり直したリアルな数字です。

 

正直なところ、僕の環境下では Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD が他記憶媒体を大幅に凌駕する性能というところは見受けられませんでした。数字でいえば優劣が付くところはあるのですが、どれも体感的には「速くなった……のかなぁ?」という程度です。デザイナーが使うような Adobe のソフトはそこまで高いスペックを要求されないので、今回はあらゆる環境がオーバースペックなのだと思います。

 

差がある部分をあげるとするなら、安定感はあります。
HDD などで特にあるのですが、何回もテストしているとディスクの性能以外の要因でモタモタして起動することがあったのですが、Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD は、常に一定の時間ですっと立ち上がるイメージが(なんとなく)あります。新品でのテストなので耐久性などが分からないですが、期待感のある動作です。

 

どれも似たような結果だったのですが、差を感じたのは動画関連のアプリの起動です。
NVMe の場合は、初期化が終わり最初の情報メニューを表示するところでちょっともたつくという動きを感じ、逆にいえば HDD の方は最初から最後まで一定でした。

 

 

■動画クリエイターの場合

動画の書き出しについては予想通りの結果で、Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD の得意分野になるのだと思う。表は4K動画を編集し書き出しにかかる時間を測定。

 

20分間に編集した動画は書き出し後、約 6.7 GB になったのですが、それぞれの記憶媒体で分かりやすくスピードに差が出ました。逆に短い動画を作るような業務が多いのであれば、そんなに体感速度が変わらないのだと思います。

 

小さいサイズの動画を扱う場合には差が出ないけれど、大きいサイズの動画を扱う場合にはレスポンスに大きな差が出る。動画書き出しの場合は「放って別の作業をしていれば気づいたらできてる」なので恩恵は薄いが、キャッシュファイルの場所をCrucial P2 SSD にしておくことで幸せになれそうです。

 

 

■3D-CAD設計者の場合

Autodesk Fusion 360 で 3Dデータ読み込むのにかかった時間を計測。違いがほとんどなかった。

もう少しサイズの大きなデータで実測できればいいのだけれど、いまこのタイミングで大きなデータを許可なくサーバから取り出す機会がありませんでした。今後、データを扱った時に追記したいと思います。

 

また、Autodesk Fusion 360 は Cドライブにインストールすることが推奨されているため、起動時間については検証しませんでした。起動時間に関しては、Houdini、Blendar でも試みましたが一瞬で表示されるのでそもそも比べるまでもありませんでした。

 

結果としては、大型設備の設計業務などをされる方、パーツ数の多いモデリングをされる方は効率があがるほど速度が出そうな気もするのですが、普通にモデリングを楽しむレベルの人ならあまり体感速度に違いは出ないように思います。

 

 

■ネットワーク技術者の場合 

 Ubuntu や Windows Server 2019 の iso イメージファイル(5.17GB)をコピーして完了するまでの時間を計測しました。HDD の時はこれが時間がかかって待つのも面倒くさかったのですが、Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD はあっという間にコピーが終わるので衝撃を受けました。今回は SQL を入れたマシンを用意していないので計測してないですが、おそらくデータベースなどの移動も速いのだと思います。

 

いろいろ試した中でこの「5GBのファイルのコピー」が数字も体感速度も劇的に他媒体に比べて凌駕しています。魔法かと思うくらい高速です。これに似た業務が多い方は、いますぐ購入を検討してください。絶対に損は無いです。

 

そして何より期待できるのは、やはり Hype-V などの環境下での仮想マシンの保存先です。短時間で終わらせたい仮環境での試験などは理想の使用方法だと思います。ディストリビューションごとの HDD イメージの保存場所としても重宝しそうですね。

 

逆にストレージの冗長化するにはコストがかかりすぎるので、そこが悩むところになります。
ストレージを SAS で構築するくらいなら SSD の方が良さそうなのですが、耐久性を考えると迷うところではありますね。

 

また、手元にあった「NextCloud」の展開データがあったので、これも同じようにコピーして時間を計測してみました。このファイルは細かく16,111 のファイルと 2,847 のディレクトリがあるため、うっかり FTP で移動してしまうと半日かかるようなものです。検証の結果、差は見られませんでした。やはり細かいデータの読み書きは性能差が出ないようですね。

 

 

いろいろ試してみて分かったことは、容量の大きなサイズのファイルの読み書きに強い、という特徴が分かりました。

 

更新: 2020/12/13
総評

個性があれば良かったという点と、最大の武器は…

総合的に考えると、ネットワークに関わる職務の人が一番多く恩恵が得られそうかな、という気がしました。もちろん大容量のファイルを扱うゲームや業務があれば、Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD の性能を遺憾なく発揮できると思います。

ただ、Crucial P2 SSD はエントリーモデルの1ランク上としてデザインされているようですが、逆に特徴が薄く、他競合製品との差別化が強くあるとは感じなかったです。NVMe のメリットは感じますが、他 NVMe モデルと差があるのかといえば明確な付加価値は提示できていないです。

 

もちろん SSD でも HDD でも、メーカーブランドに差は無いのが現状。

我々消費者からすると、どのメーカーから買っても一緒で、価格だけで、価格が安いという理由だけでモノを選ぶという人も多いかと思います。

 

そういう意味では、この Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD は同モデル帯に比べて価格が安く抑えられており、抜きん出ていると思います。同じような性能であるなら、価格が安い方が良いに決まっています。

 

敢えて文章化するならば、Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD の最大の武器、最大の特徴は、コスパだと考えます。
作業を時短できる高速性がお手頃価格で手に入るというところで Crucial P2 1TB PCIe M.2 2280SS SSD をおススメします。 

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