今回のプレミアムレビューは、インテルOptaneメモリーをお送ります。
インテルOptaneメモリーとは、簡単に言うと、PCのストレージを高速化する技術のことです。
インテルOptaneメモリーのOptaneは、オプタンではなくオプテインと読みます。
この製品には、32GBのSSDが搭載されており、普通にSSDとしても使うことができますが、インテルOptaneメモリーでは、これをキャッシュとして使います。
単体の性能を、CrystalDiskMarkで計測してました。
最近のNVMeのSSDとしては、決して高速な部類には入りませんが、HDDやSATAのSSDと比べると、雲泥の差があります。
また温度のほうも、MAX60℃なので問題はないでしょう。
インテルOptaneメモリーをキャッシュとして使うことで、どれだけの高速化ができるかを検証してみたいと思います。
検証に使ったPCの構成です。
MB:ASUS PRIME Z270-A
CPU:intel Core i7 7700K
MEM:DDR4-2667 8GB×2
VGA:ASUS STRIX-GTX1060-DC2O6G
HDD:SEAGATE ST3000DM001
標準の構成で、HDDからSSDに交換して比較検証を行います。
まず、SEAGATE ST3000DM001の単体の性能です。
昔のHDDからくらべると、最近のHDDは結構速くなりました。
HDDでのWindowの起動です。
約40秒ほどの時間が掛かっています。それほどストレスを感じることはありませんが、普段SSDを使っているので、遅く感じます。
Photoshopの起動です。
15秒ほどで起動できていますが、プラグインを読み込んでいるので、HDDでは妥当な起動時間だと思います。
このHDD単体にインテルOptaneメモリーを追加するとどうなるのか?
まずはベンチマークの結果です。
インテルOptaneメモリー単体の性能をそのまま反映した結果となりました。HDDから読み込んだデータを、インテルOptaneメモリーに溜め込んで、そちらから読み込みをしているので、当然と言えば当然の結果でしょう。
ASUSのロゴが出てから、わずか16秒でデスクトップが表示されました。たかがキャッシュとして使っただけなのに、これだけの高速化ができれば御の字でしょう。
Photoshopの起動もわずか5秒ほどでした。
とりあえず何もかも動作が軽いといった印象を強く感じました。
次にSSDにインテルOptaneメモリーを追加して、同じ検証を行います。
使ったSSDは、ADATAのSP550シリーズの480GBです。
こちらが単体のでベンチマーク結果です。Writeが500MB/sを越える高速なSSDです。
SSD単体でのWindowの起動です。
ロゴが出てから、16秒ほどでデスクトップが表示されました。
Photoshopの起動も、4秒ほどで作業画面が出ました。
このSSDにインテルOptaneメモリーを追加した時のベンチマーク結果です。
先ほどのHDDと同様に、インテルOptaneメモリー単体の性能を反映した結果となりました。
Windowsの起動、Photoshopの起動を続けてみていただきましたが、それぞれわずかながら高速化されていますが、ベンチマーク結果ほどの差は現れませんでした。
今回の検証では、ゲームデータの読み込みについても行ってみました。
結果だけの報告になりますが、前述の検証と同じく、HDD単体とHDD+インテルOptaneメモリーでは、約1/3ほどの時間でロードが完了しました。
SSDの場合も、インテルOptaneメモリーを追加することで、わずかながら時間の短縮を達成しました。
今回のレビューでは、セットアップについては割愛させていただきましたが、特に躓くこともなく簡単に導入できました。
セットアップの途中に気になったのが、HDDを複数のパーティションに分けて運用しても、インテルOptaneメモリーとして使えるのは、HDD全体に働くということです。
つまり、Windowsをインストールしたパーティションと、データドライブにしたパーティション、どちらも高速化できるということになります。
これについては、HDDに限らず、SSDでも同じことです。
今回のレビューをしている時に、インテルOptaneメモリーは、流通しているNVMeのSSDと同じじゃない!?つまり、それらのNVMeのSSDをキャッシュとして使えるのでは?との疑問を持ちました。
手持ちのPlextorのNVMeの512GBを使ってみました。
結果は敢えなく撃沈でした。
確かにこれができたら、インテルOptaneメモリー自体が売れなくなるわけです。でもこれができることで、システムをアップグレードしてみようと考える人もいると思うので、将来的には、使えるようにしてもらいたいものです。
手持ちのPlextorのSSDを使ったことで、最高の環境を構築することができました。
Windowの起動ドライブにはNVMeのSSDを使い、データドライブにはHDD+インテルOptaneメモリー。
SSDも大容量化が進み、最大容量では4TBが販売されていますが、価格は20万円近くします。とても手が届く価格ではなく、買おうとは思えません。
ひとまず容量を稼ぐためにもHDDを使い、インテルOptaneメモリーを追加するだけで、あたかも高速なSSDを使った気分を味わえることができます。
コストパフォーマンスは最高で、実際のパフォーマンスも最高です。
インテルOptaneメモリーは、自作ライトユーザーならHDDに追加して、自作ヘビーユーザーでも最高のストレージ環境を提供してくれます。
たかがキャッシュと言え、侮れない存在です。
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。