この製品はテレビチューナーですが、ディスプレイを用意すればテレビと遜色なくます。
また録画だけで無く、PCやスマホにタブレットへのネットワーク配信まで使える優れものです。
最近の若者は、テレビもPCも保有しておらず映像装置はスマホだけで生活するらしいですが、スポーツ中継を見たくなる時があるかもしれません。そんなときにフルセグ放送が受信できない環境やBS放送を見たい時はこれがおすすめです。
本レビューではREGZA 42Z8と比較しながら
本機とCX240を接続してレビューしています。
こんな人に使って欲しい
・家族がそれぞれ別の部屋でTVをみたい方。
・TVを視たい部屋にアンテナ線が無い方(賃貸の方におすすめ)
・スマホでフルセグ放送が受信出来ない方。
・TVから目が離せないが風呂やトイレに行かなければならない方(※防水タブレットを用意して下さい)
・NUCのような小型PCで内蔵チューナーがつけられない方。
・小さめの録画機能付きTVが欲しいけどフルHDじゃない1366×768画素のTVは絶対嫌という方
・スマホは持っているがTVもPCもないが見たいTV番組たまにはある方。(ディスプレイとスマホがMHL対応なら画面拡大用にもディスプレイがつかえます。)
この製品で出来ること
・HDMI搭載ディスプレイを録画機能付きTVにできる。
・地デジ、BS、CS放送が視聴・録画可能。
・計3種類の番組を同時にライブ試聴できる。(HDMI:1、LAN配信:2)
・宅外から番組を1台のみ見ることが出来る。(最大6台の端末を登録できる。NexTV-Fに準拠)
・録画した番組を携帯端末に持って運べる。(コピー10)
条件が複雑なのでたくさん録画したい人だけ読んで下さい。
・PCやスマホ・タブレットで録画番組を3つ同時に視聴できる。(宅内LAN使用)
・3番組同時に録画できて、かつ番組を配信で見ることが出来る。
・3番組同時に録画中に別の録画済み番組をLAN経由で1番組だけ視ることが出来る。
この製品で出来そうでできないこと
・配信先端末では電子番組表も録画予約もデータ放送も双方向サービスも使えない。
現在はテレリモというアプリからできます。(2016/08/22)
・宅外から2台以上の端末で同時視聴できない。
他、同時録画やMPEG-4 AVCへエンコードを必要とする作業を同時に行うと条件と制約のパターンが多すぎて覚えきれないほどあります。
本製品以外に用意する物
・HDCP対応HDMI入力付きのFullHD以上のディスプレイ又はTV(※スピーカー又は音声出力が必須)
・有線LANポート搭載のルーター(スマホ・タブレットで見る場合に必要)
・F型端子ケーブル2本
・2分配器(他の機器との兼ね合いで不要な場合あり)
・USB3.0接続のHDDまたはDLNA対応のNAS(録画する場合)
ぐらい。
・メーカー指定の無料視聴ソフト「テレプレ」(Google Play、app Store、Windows Soreから検索)のダウンロード&インストール
モニタはフルHD入力に対応していれば、アスペクト比固定の有無、ドットバイドット固定とかはあまり関係ないようです。地デジ(1440x1080)をモニタ(1920x1200)にHDMIで入力したのですがドットバイドット表示で横幅いっぱいに表示されています。
この検証には下記のディスプレイを使用しました。
・ドットバイドット表示の出来るモニタEIZO CX240(PLS)24.1inch
・アスペクト比固定ができないモニタBenQ EW2740L(AMVA+)27inch
ライブ配信は魅力的
この製品の最大の魅力はなんと言ってもライブ配信。、配信画質は6種類用意されており、この項目では受信可能な画質モードと場所の検証をおこなった。ライブ配信の規格と画質のレビューは別項「画質」を参照下さい。
■宅内配信編
長いスポーツ中継中に風呂やトイレに行かなければならない時がある。
そんな時はスマホを抱えていけば大事な瞬間を見逃さないですむ。
↓
しかし、拙宅はTV送信アンテナから遠くスマホでフルセグが受信出来ない。
↓
こんな悩みを無線LANをもちいて解消してくれるたのが本製品。
↓
でも、親機から遠いお風呂場は無線LANの入りが悪いのでは?
↓
低ビットレートでも1280x720画素のライブ配信は意外にも綺麗。
難点は拙宅の環境では有線無線ともに6秒のタイムラグがあること。
また、配信端末ではEPGが使えないので予め放送局と時間を調べておく使用がある。
では、実際にどんな場所で使えたかを報告。
検証環境は
・木造建築2階建て
・無線親機アンテナ下向きで2階から配信
・IEEE802.11a/g/b/n最大300Mbpsのうちaを使用。
・使用したスマートフォン:SHARP SH-01F (5inch Android 4.4.2)
親機と想定使用場所の距離
台所:1Fにあり直線7m程度
風呂:1Fにあり直線5m程度
トイレ:1Fにあり直線3m程度
以上の環境にて宅内配信し、安定受信出きた最も良いモードの横の()に記した。
1280x720 7.6Mbps (直下の部屋及び同一フロアなら受信可能)
1280x720 5.7Mbps (お風呂は受信可能)
1280x720 3.8Mbps
1280x720 2.3Mbps (台所で受信可能)
640x320 1.4Mbps
320x180 0.6Mbps
宅内はどこでも1280x720で受信可能でった。
■宅外配信編
導入は本機で宅外視聴を許可するだけ。ルーターのポート開放とかは不要。
利用しようと思った場所は山奥の農作業小屋。環境は下記の通り。
・TVアンテナが無い
・ワンセグは屋外なら映る場所もある。
・光ファイバーはきていない。
・利用中のキャリアのアンテナが目の前にある。
この環境でTVを視るには
①アンテナを立てる。(風・雪が心配。NHKに居住地の他に別荘料金で受信料を取られる)
②外に出る(山の上は寒いので大相撲九州場所は屋内で視たい。)
しかない。
しかし、本製品により新たな選択肢
③REC-ONの宅外リモート視聴を用いる
が提示された。
結論からいうと、通信料金及びインフラ占有の点から実用的では無いです。本製品の取説にもあるようにWi-Fiスポットで利用すべき機能です。
参考までに、LTE/HSPA(FOMA-hiSpeed,3.5G)/FOMA(3G)で視聴可能な最高画質モードを探りました。なお[]内は通信量が5GBに到達するまでの時間を計算したものです。(小数点以下切り捨て、映像配信以外のアプリの通信は除外)
1280x720 7.6Mbps [ 87分] LTE(3.9G)とHSPA(3.5G)で受信可能でした。
1280x720 5.7Mbps [ 116分]
1280x720 3.8Mbps [ 175分]
1280x720 2.3Mbps [ 289分] 3Gではここから下が受信可能です。
640x320 1.4Mbps [ 476分] 私の環境では屋外に出ればワンセグが映るので使わないです。
320x180 0.6Mbps [1111分]
※あくまでもこれは理想的な環境で受信した場合です。また、電波はみんなの物です。通信帯域を占有しすぎないよう注意して下さい。
私はあまり利用しようと思いませんでしたが
Wi-Fiスポットでの受信は上手く出来ず。出来る場所を捜索中。
階をまたいでも配信画質良好。過度な期待は禁物
意外にもネットワーク配信画質はフルHDでないにも関わらず高画質。動きはちょっと苦手。サッカーやバレーボール、相撲中継、クイズ番組などをライブ配信機能を使用した感想をのべる。
■HDMI接続時
画質はディスプレイの性能に引っ張られるがHDMI接続でテレビとして使用した場合、いずれも動画は良好で違和感は無かった。
解像感:BS1のブンデスリーガのサッカー中継を見たところ芝の解像感はREGZA Z8に軍配が上がるが本機ものっぺりした印象はないので合格。また、本機には超解像機能もあるがONにしても効果はあまり分からなかった
ボケ・ブレ:REGZA 42Z8と遜色なかった。内蔵チューナーのGV-MVP/HSより高画質に感じられた。おそらくI/P変換の差だと思う。なお、ディスプレイ側のI/P変換で無く、本機が1080p出力をしているようである。
デインタレースは難しいのだが上手にこなしているので高画質に寄与している。※レビューでは「自動」のまま使いました。
HDMI接続の検証モニタ:
EIZO CX240(PLS)24.1inch
BenQ EW2740L(AMVA+)27inch
TOSHIBA REGZA 42Z8(確認中)42inch
■無線LAN配信スマートフォン編
1280x720 7.6Mbps ↑
1280x720 5.7Mbps |
1280x720 3.8Mbps どれも同じ画質。ビットレートが高い方がテロップが綺麗な程度
1280x720 2.3Mbps ↓
640x320 1.4Mbps→画がツブツブした感じになる。ワンセグよりブロックノイズが出ず良好。
320x180 0.6Mbps→画がよりざらざらした感じになる。ワンセグと良い勝負。
男子バレーボールを見ていたがこの競技はコンピュータジャッジシステムありきなので動きが速かろうが関係ない。サッカーも見たが特に気になる点は無かった。
HDMIと比べて遜色ない動画感。たぶん画面が小さいから。
■有線LAN配信PC編
ためした画質モードは上位3種類。有線LAN環境であるため、帯域に余裕がある点と画質の関係から下位は省略。使用したモニタは前述のCX240。
1280x720 7.6Mbps
1280x720 5.7Mbps
1280x720 3.8Mbpsまでが24inchディスプレイでの視聴限度。3.8Mbpsは肌がちょっと荒くなる。
大きい画面でみるとやはりアラが目立つ。ビットレートに関係なく大きい物体が横に移動したり回転運動したりするとコマ落ちしたような映像になる。例えば、サッカーボールの移動はあまり気にならなかったが、力士の手の動きについて行けていなかった。嘉風関の素早い相撲はHDMI接続で見た方が確実によく分かった。
再生要件は意外に低く試したPCの中で最も低性能なPC構成1でもCPU使用率は60%程度であった。よって、ここ5年ぐらいのCPUが入ったデスクトップPCならまず性能面での心配は無いと思う。
PC構成1:Intel Core 2 Duo E6850+Shuttle SG31G2(IntelG31)DDR2-800 2x1GB(Win8.1 Pro)
PC構成2:AMD A8-7600(Radeon R7)DDR-2133 2x2GB(Win10 Pro)
PC構成3:Intel Core i7-3770K(Intel HD Graphics4000)DDR3-1600 2x2GB(Win 8.1 Pro)
初期設定
順番に行った作業です。普通の大手メーカーのテレビと作業や設定項目は変わなく、至って簡単でありました。文字が大きくスッキリしたデザインなので操作がし易かったです。
・付属のmini-B-CASカードを本機に正しい向きで入れる。
・モニタと本機をHDMIで繋ぐ。
・本機とルーターを有線LANでつなぐ。
・地デジ及びBS/CSのそれぞれの入力と壁のアンテナ線をF型同軸ケーブル(自分で用意、分配器必要)でつなぐ。
・リモコンに電池を入れる。
・本機のプラグをコンセントに差す。
・リモコン右上の電源ボタンを押す。
起動画面(結構長い。メーカーも分かっているので高速起動できるよう時間帯別に設定できる。初期設定最後に行います。)
などをして、お住まいの地域の確認、チャンネルスキャンをして
ネットワーク設定と録画用HDDの設定を行います。全て後から設定し直せます。画面数がおおいので間引きます。
IPアドレスは手動でも自動でもOK。画面はあえて手動を選んだ。
MACアドレスを登録した機器のみに配信が出来る設定もあります。
録画機器の登録 この後USB-HDDとNASを登録します。登録画面割愛
録画機能について…あまり期待しないでね。
・録画機能は全体として無難で標準的な機能
×配信端末では予約できない。
×キーワード予約の文字入力に外部キーボードがつかえない。
×REGZAから録画出来るWindow7-PCに録画出来なかった。対応NASが必要。
REGZA Z8やチューナーがたくさん搭載できるPCの方が楽ちんで圧倒的に便利ですが、一応下記に本機で録画の検証を軽く記載した。
録画機能の検証にあたって以下の2製品を組み合わせてUSB3.0-HDDを作成した。
・オウルテック製ケースOWL-ESL35S/U3(B)(USB3.0で接続)
・ウェスタンデジタル製HDD:WD30EZRX (3TB)
録画の制約事項は
・録画予約は視聴アプリ「テレプレ」からできない。
・USB 2.0-HDDは同時録画は2番組まで。
・3番組同時録画は1番組は必ずDR(放送画質)になる。
・3番組同時録画時は配信は2番組まで。
・3番組同時録画時に録画番組をLAN経由で視る時は1番組まで。
・USB-HDDは6TBまで対応。
・NASの登録は、最大2台まで。
・NASに同時録画は2番組まで。
・録画した番組を再生するには録画時に使っていた本商品とハードディスクが必要。
・番組持ち出しは10階まで。(コピー10)
など。
録画モードは画像の通り
各モードと番組ジャンルは使用してみたところ、下記のような組み合わせが良いかと思う。
DR…放送のまま。
AR…自然ドキュメンタリーを見る限度。(NHKのワイルドライフ、新日本風土記)
AN…宇宙系の番組を見る(NHKのコズミックフロントを視ました)
AS…
AL…バライエティならいける。
AEは使いたくない。
MR1
MR2 録画配信は使い込んでないので評価を控えたい。
下の写真のように番組の「持ち出し」は再エンコードもできる。しかし、時間がかかるしエンコード中は他の録画や配信の制約が多くめんどくさい。持ち出し予定番組は最初からその画質で録画したい。
本製品の外観と同梱物ギャラリー
裏側(下側)
LANケーブルCAT5E 1.5m 品質良さそう
出した時期が惜しい。
○データ放送が見られる。ブラウン管TV用に購入したHVT-BTLはデータ放送は不可で番組表を見ると音声が消えるので、本製品のTVっぽい操作感に満足。
○同時最大配信時に映像が乱れたりしないのでCPU、エンコーダー、メモリの性能は十分だと思います。
△SeeQVaultに対応していない。ネットワーク配信や「持ち出し番組」機能で何とかなるのでいいのですが、モデルチェンジ末期は物足りなく感じるかも。
×一般的な録画機能付きテレビとは遜色ないと思います。しかし、HDDレコーダとしてみた場合割高であったり、REGZA Z8のタイムシフトマシンに比べるとチューナー数の物足りなさを感じる。
録画チャンネルが少ない或いは全くないTVにつないで使うパターンをメーカーが想定しているようですが、実売価格相当の3万があったら全録TVとの差額が出る場合もあります。特にTVにも録画機能がある場合はHDDがさらに別途必要だったり、操作がTVとREC-ONの2系統になるので煩雑であり現実的では無いです。TVメーカー純正のレコーダの方が使いやすいでしょう。
シンプルいずベスト
○旧世代の映像端子を廃し、前面に端子も無くスッキリした印象。自社製HDDとのコーディネートもばっちり。
家電メーカーのTVリモコンとの差が操作のしにくさを生んでいる。
×リモコンの後ろが短いのでデータ放送利用時に一番後ろに並んでいる青赤緑黄ボタンが使いにくい。
×「地デジ」「BS」「CS」ボタンが無く、放送波切り替えボタンとなっている点が煩わしい。
×「dボタン」が無い
データ放送の天気予報はよく使うのでリモコンは何とかして欲しいところ。
・実質的には黒物家電のTVやAVラックの周りに置く人は少ないだろうから、オシャレ志向のPCユーザー向けに白やシルバーの液晶ディスプレイが出てきているのでそういう色のにしても良かったかな。
私の使い方
・テレビを配信しながら風呂に入る。(主用途)
・録画は普段使わない。チューナー数が足りない時の緊急避難。
・庭で相撲を作業の合間にみる。(取り組みの間に作業するが正しい)
・アンテナ線の無い部屋でTVを視る。
と言ったところでしょうか。機能が豊富なわりに制約事項が多くて使いこなすのが大変そうなので録画は使いません。PCに地デジ8ch、BS12chあるので、こっちの方が使いやすいく、家族はREGZA Z8の方が使いやすいのでこういう結論になりました。
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