今回レビューさせて頂くのは、2015年5月29日にマイクロソフトより発売されたばかりの「Designer Bluetooth® Mouse」です。レビューでは4K環境でのクリエイティブなビジネスシーンを想定して、本体デザインや使用感、コストパフォーマンスなど、本製品の魅力を探ってみたいと思います。
□ 2015.06.26 USBドングル失敗談を追記。(文末)
□ 2015.06.13 各テーマに沿った内容を全公開しました。
□ 2015.06.04 ファースト・インプレッションを公開
■はじめに、
本製品の概要
本製品は最新0SおよびBluetooth 4.0に対応したワイヤレスマウスであり、センサー部に青色LEDを採用した「BlueTrack Technology」を搭載することで読み取り精度を高め、従来の光学式よりも様々な素材の上で使用できるという汎用性を持っています。
従来の光学式(左)・レーザー式(中央)・青色LED(右)
青色LEDは赤色LEDよりも波長が短いので高精度なのだそうです。
また、薄型コンパクトで両利き用のデザインということで、場所・人を選ばず様々なシーンで使えるというのが売りとなっています。そして、3,380円(メーカー参考価格)というMS製品としては求めやすい価格設定となっており、そのコスパの高さも気になるところです。
※詳細スペックはファーストインプレッションの「製品仕様」に記載しています。
接続機器などについて
□ゲーミングノート「i420BA1-SP」
接続するPCとしては、できれば仕事でメインに使用しているデスクトップ機を使いたかったのですが、OSやワイヤレス環境などシステム要件を満たしていないことから、ゲーミングノートであるNEXTGEAR-NOTE 「i420BA1-SP」をチョイスしました。
□4Kモニタ「DELL P2715Q」
ノートPCのままでも良かったのですが、4K環境でのという部分でトラッキング精度などを見たかったので、ノートPCに4Kモニタを接続し、さらにキーボードも普段デスクトップ機で使っているものを繋いで、仕事環境を再現してみました。
□Adobe イラストレーターや3Dアプリ
アプリは、主にAdobe イラストレーターやフォトショップ、Shade3Dなどが登場します。使い慣れたアプリで使い慣れたマウスと比較しながら何がどう変わるのかを検証しています。
□Macやウルトラブックなど
友情出演として「Mac mini Mid 2011」と「Dynsbook KIRA V832」にも接続してみました。
※上記の機器はファースト・インプレッションでは出てきません^_^;
ファースト・インプレッション
■パッケージ内容
宣伝しすぎない大人しめのパッケージ
パッケージは、製品の形状が分かりやすいブリスターパックで、什器に陳列された際にも見やすい斜めな箱と組み合わされています。MS製品なだけに手堅いデザインでまとめられているといった印象でしょうか。
主張しすぎないところがMSの余裕といったところでしょうか...
開封すると、マウス本体および保証書と乾電池が入っていました。必要最低限のパッケージ内容と言えます。取扱説明書は化粧箱が兼用しており、開けた時に簡単な使い方が分かる仕組みになっています。
最低限といってもモノがマウスなので、これ以上増やしようがないですよね^_^;
簡単な内容の取扱説明書ですが、一度は見ておくと良いでしょう。
■製品デザイン
従来のマウスとはちょっと違ったイメージ
本体は従来の一般的なマウスを上から潰したような薄型フォルムで「平面ガエル」ならぬ「平面マウス」という感じです。無駄を省いたシンプルで程よくエッジの効いたデザインに、ブラックのカラーリングで「薄さ」を演出しています。
マットブラックで極薄フォルムが印象的です。
のっぺりとしているのにダラっとしていない絶妙なバランスです。
スーツのポケットにもスッと入って、変にモッコリしないのが魅力です。
そして、ただ「薄い」だけでなく中央部のほんのり膨らみのある形状が特徴的で何とも独特のスタイルになっています。マウスはマウスだけど、今までのマウスとは少し違った存在感のようなものを感じます。
この丸みとエッジラインがなんとなくカニの甲羅っぽい気がします^_^;
アッガイ、カレーパンマン、あるいはカネゴンという話も...
手元にあるマウス(Bluetooth 4.0対応)と比較してみるとその薄さがよく分かります。
持っているけど実はあまり使っていないBT4マウス(左)^_^;
イメージ的に1/2くらいの厚みです。
エッジから下がシュッと斜めに窄んでいるのが特徴的です。
大きさとしては、大きすぎず小さすぎずといったところで、一昔前の丸みがある折りたたみ式携帯電話といったボリューム感です。
よく見ると、こんな隙間部分に細かい文字が、、、
スクロールホイールは幅広のギザ10(ギザギザが付いた10円玉)のような形で、何となくレトロ感のあるデザインですが、本体デザインにはよく合っていると思います。左右ボタンの区切りとして切り込みがあり、見ているうちに丸ノコが付いた昇降盤にも見えてきましたw
どことなく懐かしい感じがするスクロールホイール
このように飾り気のないデザインは、下手をするとチープな感じなってしまいそうなところを、マットなブラック仕上げにすることで程よく質感を高めています。長く使っていると指が当たる部分がテカテカになりそうな予感がしますが、それは今は良しとしましょう^_^;
高級という訳ではないですが、安っぽい感じも全くしません。
左右対称(シンメトリー)形状なので、利き手がどちらであっても同じように使えます。といっても特に珍しい訳でもなく、シンメトリーなマウスは世の中にいくらでもあるので、この部分を強調しているのは単にエルゴノミクスにしなかったことの言い訳のようにも感じられますね。
確かにどちらの手でも同じように使えます(写真は左右反転^_^;)
外観のデザインは好みが分かれるところで、ゲームなどで多ボタン式のマウスを愛用している人やエルゴノミクスなデザインが好きな人には少々受け入れ難いデザインかも知れません。
徹底したシンプルさに拘りを感じる
裏側部分を忘れていましたが、裏側のデザインもまたスッキリとしたシンプル形状です。滑りを良くする(抵抗を減らす)素材がぐるりと枠状に配置されていて、どことなくMacのマイティマウスの裏側を彷彿とさせます。
裏面もスッキリとしています。
裏側にはセンサー部分と電池ボックスのフタがあります。このフタが妙に凝っていて、開けることは滅多に無いだろうと思われるのに、マグネットを利用してワンタッチでスルッと開くようになっているところが、開発者の拘りなのでしょうか? ^_^;
右上がセンサー部分で、左下は電源・ペアリング兼用のボタンです。
■製品仕様
Bluetooth 4.0、最新OSに対応
トラッキング仕様
・読み取り方式:BlueTrack Technology
・読み取り速度:2400fps
・解像度:1000dpi
ボタン・スクロール仕様
・ボタン数:3ボタン
・スクロール:スクロールホイール
ワイヤレス仕様
・接続方式:Bluetooth 4.0
・プロファイル:HOGP
(GATTベース、LEでHIDデバイスを接続するための仕様)
・電波受信範囲:10m
・必要バッテリー:単4アルカリ乾電池 ×2本
・動作持続時間:約6ヶ月
サイズ・重さ
・サイズ:W60 × D107 × H26mm
・重量:約57g(電池なし)※電池ありで約80g
必要システム
・対応OS:Windows 8、8.1、RT 8、RT 8.1
Mac OS X 10.10以上
Android 4.4以上
・HD容量:Windows / 150MB
Mac / 30MB
Android / 150MB
・Bluetooth:4.0搭載PC
その他
・保証期間:3年
・同梱物:単4アルカリ乾電池 ×2本
ユーザーズガイド、保証書
最新OSに対応しているのは心強いものの、旧OSでも使いたいという時には別途ドライバーソフトなどで対応してくれたら更に便利かと思います。今回これを使いたいがためにMacのOSを10.10にバージョンアップしましたが、OSを最新版にするには多少のリスクが伴うので、可能ならばドライバーなどで対応していただきたいところです。
■はじめての使用感
無駄に素敵な裏フタ!
なにはともあれ、まずは電池をセットしてみます。
裏フタ端部のポッチ部を軽く押すとパカッと開いてフタが外れるのですが、これは確かに良く出来たフタですね。開け閉めしやすいのは勿論、どこにもツメやフックなどがないので破損の心配はないし、普通に使っている分には勝手に開くこともなく、シンプルで素晴らしい機構です。(ついつい、用もないのに開閉しまくりですw)
呆気ないくらい簡単に開閉できます。
電池を指定の向きに入れて、フタを乗せれば磁力でピタッと吸着してセット完了です。ちなみに裏表逆に乗せようとするとフタと本体のマグネットが反発し合って乗せることすらできませんので、まず間違えることはないでしょう。
磁力は意外と強く、フタは鉄の壁などにもくっつきます。
電源を入れると本体上部のスリット近くに隠れているランプが5秒間ほど点灯します。この光っている部分は普段は全く何もないので、かなり肉薄に出来ているようです。また、未確認ですが、電池の容量が少なくなってくると赤く光るらしいです。
電源を入れるとほんのり光るパイロットランプ
これで、ようやく実際に使用する状態と同じになりました。
薄くてもしっかり持ちやすい!
持った感じは有線マウスより電池の分だけ重たく感じます。マウスはちょこちょこと持ち上げて位置を調整しながら使うものなので、本体の重さは少なからず使用感に影響が出るはずだと思いましたが、本製品は薄型で持ちづらそうな印象がありながら、実際には外周のエッジ部周辺の形状のおかげで意外と持ちやすく、重くて扱いにくいというような感じは受けませんでした。
電池をセットすると思ったより重く感じます。
確実なクリック感と重みのあるスクロール感
PCと接続する前に、クリックやスクロールホイールの感触や音をチェックしてみました。
クリック!クリック!
クリックの感触は普通ですが、静音性はイマイチで低めのボツンボツンとした音がします。オフィスなどでは良いですが、静かな場所ではクリック音が少々気になるかも知れません。
スクロールホイールの感触は重めで、音はほとんど出ないもののグリグリと回すと指にドルルルという確かな振動が伝わってきます。スクロールホイールのボタンはクリック感が小気味よく、かといってスクロール中に不用意に押してしまうような軽さではないです。
グリグリ!
さて、いよいよ次はPCとの接続になる訳ですが、コンテンツの都合により、ここまでをファースト・インプレッションとさせていただきます。この後、各テーマに沿って進めていきたいと思います。
4K環境でのクリエイティブなビジネスシーンで使う
■PCとの接続
ドライバーソフトはインストール不要
以 前レビューさせて頂いたゲーミングノート「i420BA1-SP(Windows 8.1)」はノートPCながら、グラフィックスボードなども充実しており、ゲームだけでなく定番のクラフィックスソフトなども十分扱えるパワーを秘めてい るということで、別途4Kモニタやキーボードを接続することで、デスクトップPC的な使い方を再現してみました。
まずは単体のノートPCの状態にてBluetoothのペアリングを実施してみました。
黒いノートPCと見た目の相性がピッタリですね〜
Bluetooth 4.0搭載のPC(あるいはタブレットなど)で、本製品が対応しているOSであれば、ドライバーソフトなどをインストールすることなく簡単に接続できるということなので、あまり深く考えずに接続してみました。
Windows 8.1のデバイス設定画面(PC設定の変更→PCとデバイス→Bluetooth)を開いた状態で、本製品の電源・ペアリング兼用ボタンを3秒間押すと「ペアリング状態」になり、PC側に認識されると画面に本製品の名称が表示されます。
ボタンを3秒間押すと青色LEDが点滅してペアリングモードになります。
あとは本製品名を選択して「ペアリング」を開始するだけでOKです。
「ペアリング」を実施して接続すれば完了です。
無事接続されれば、その瞬間から本製品にてマウス操作ができるようになります。もちろん一度ペアリングしてしまえば、再度ペアリングする必要はありません。
無事に接続されました!
ちなみに、同じWindows 8.1がインストールされているウルトラブック「Dynabook KIRA V832」でも、同じように接続してみましたが、全く同じ要領で何の問題もなく簡単に接続できました。
薄型のウルトラブックにもよく合います。
接続手順は全く同じで、あっという間に準備完了!
Macでも使いたい!
以前購入したBluetooth 4.0対応マウスは、当時のMac OSのバージョンでは残念ながら接続することができませんでしたが、本製品はMac OS X 10.10から接続可能ということなので、あまり後先を考えずOSのバージョンアップを敢行しましたw
今回のためにフラットデザインのYosemiteにバージョンアップ!
Macの場合もやはりデバイス設定(システム環境設定→Bluetooth)でペアリングを行えば、次からはペアリングなしで使うことができます。
見た目は異なりますが、基本的にWindows 8.1と接続手順は同じです。
旧OSではペアリングをする以前に機器がキチンと認識されなかった記憶がありますが、Mac OS X 10.10ではスンナリ認識されて速やかにペアリングが完了しました。半信半疑だったのですが、ハード的な非対応ではなくてソフト的な都合で使えなかっただけだったのですねぇ。。。
Windows 8.1では、Macより画面表示がもたつくものの、即座に使えるのは同じです。
特定環境で不具合発生!
無事ペアリングできたのも束の間、普通に使えていたカーソルの挙動が突然おかしくなり、思うように操作できなくなりました。再起動すると使えたり、また使えなくなったり、、、どういう事だろうかとしばらく悩んでいたのですが、MacのWi-FiとBluetoothが干渉していることが判明しました。
メニューバーに並ぶアイコン群、左の二つがバッティングした模様...
私のMacは、通常USB通信モデム(格安SIM使用)をつないでインターネットに接続しているのですが、さらにMac 自体を無線LANのアクセスポイントとして使う設定にして、iPod touchをWi-Fi接続しています。
少数派な使い方でしょうが、私にとっては重要な接続環境です。
こ のWi-Fi環境が不具合の主な原因で、Wi-Fiを「切」にして暫くするとまた普通に使えるようになります。ただし、Mac上でWi-Fiと Bluetoothを同時に使う場合のみに発生するもので、MacのWi-Fiが「入」の状態でも隣のWindowsでは全く問題なく使えました。
同じ2.4GHz帯を利用している両者が干渉するという話は聞いたことがありましたが、ここまで激しく影響が出たのは今回が初めてでした。やはり同じ基板上で似たようなワイヤレス規格を併用するのは無理があるのでしようか。。。
まぁ、これはMac側の問題だと思われますので、本製品が悪いということではありませんが、こういうことがあると、やはり有線の方が安心だよねぇ~と思ってしまいますね^_^;
やはり有線マウスは信頼性がビカイチです。
仕事用PC付属のレーザーマウス、解像度は本製品と同じ1000dpi
細かな設定項目はない
WindowsもMacもそうですが、ごくシンプルなボタン構成のマウスなので、設定としては汎用の設定画面で設定する範囲しか設定できないようでした。ちょっと寂しいですが仕方ないですね。
Macのマウス設定、右下の設定ボタンを押しても何も出てきませんorz
ち なみに4K環境では、画面の解像度が高くなった分だけマウスの動きが遅くなったので、マウスポインターの速度を上げようかと思いましたが、むやみに速くし て解像度以上の速度にすると逆に使いづらそうなので、あくまでも速度はいじらずに(中央=解像度100%?)に「ポインターの精度を高める」オプションを オンにして加速度を利用しています。
ポインターの精度を高める(加速度を有効化する)機能は重要です。
■4K環境でのクリエイティブなビジネスシーンで使う
従来より細かい作業が苦手!?
私は仕事で客先にプレゼンするための提案書や資料を作成したりするので、Adobeのイラストレーターやフォトショップ、3DCG作成用のアプリを使用しています。(いつも同じで恐縮です^_^;)
メインPCが今回非対応のWindows 7機だったので、
このような組み合わせになりました^_^;
先達ての4Kモニタレビューから現在に至る間に、主要アプリを全て4K対応にバージョンアップすることができました。おかげで解像度は高いままでも、文字やアイコンなどが見やすくなり目の疲れが軽減しましたが、一つだけ気になっている部分がありました。
それがマウスの操作です。
前述した通り、マウスの設定としては速度が「中」で「ポインターの精度を高める」をオンにしていますが、画面のサイズはそのままで解像度だけが倍増している訳ですから、従来の半分の細かさでマウスを操作しなければなりません。
特にイラストレーターのオブジェクトのパスやフォトショップでの細かなレタッチ、Shade 3Dの細かいカメラの画角調整など、ほんの微妙なカーソルの動きが2Kの時はそれなりに普通にできたのに、4Kになると思ったような操作ができなくて結構イライラします^_^;
Shadeのカメラ操作画面、
マウスの動かし方が重要になることがあります。
そのような状況が改善できることを本製品に期待しつつ使ってみた訳ですが、いきなり思いがけない落とし穴があって、ちょっと悲しい状態に陥ってしまいました。
マウスカーソルの追従性は悪くないと思いますが、細かい動きは従来のものや他のマウスの方が良いように感じられました。どうやら裏面のすべりを良くするソール部分が普段使っているマウスパッドと相性が悪いようで、すべりが著しく悪いように感じました。(他のマウスはそれほど悪くありません)
私 の場合、マウスを持つ時は人差し指と中指はボタンの上に置き、親指と薬指および小指でマウスを挟み込んで操作しているのですが、微妙なマウスの操作をする 時はマウスを持った指をそのまま床面に当てて、動きすぎないように制御しながら少しだけ動かすという方法を無意識に行っています。
この時、マウスのすべりが悪かったせいでガクガクと動いてしまって、従来よりも使いにくいということになってしまったようです。
実は下地のすべり具合が重要だった!
そこで、同じ条件で3つのBluetoothマウスのすべり具合を比較してみました。
板の上に乗せたマウスを傾けていった時にどれが早く滑り落ちるかという実験です。当然重心の違いなどもあるので絶対とは言い切れませんが、滑りやすさの目安にはなると思います。
大きな差ではないのですが、、、
何度かテストしましたが、本製品のすべり出しが一番遅いという結果が出ました。
マウスの裏面を見ればある程度は予想できるのですが、接地部が多い分だけそれが抵抗になってしまっているようです。ただ、Mac用のマイティマウスも同じような裏面なのに同じ場所でも明らかにすべりが良いので、ソール部分の素材によるのかも知れません…
青いマウス(左)とマイティマウス(中央)そして、本製品(右)の裏側
※青いマウスの赤丸はソール位置です。
この状況から抜け出すにはどうしたら良いか?
答えは意外と単純なことでした。
それは、今使っているマウスパッドを使わないということです(^_^;) マウスパッドの上でマウスを使うことが習慣化していたため、ついついマウスパッドの上で操作してしまいましたが、本製品は色々な素材の上で使えるBlueLEDのセンサーを採用していることを忘れていました(頭では分かっていても体が勝手に^_^;)
かれこれ20年は使っているマウスパッド、そろそろ引退か?
ということで改めてテーブルの上で直に操作してみましたら、「アラ不思議!」嘘のようにすべりが良好になり、思った通りに動く良好な操作感が得られるようになりました。
4K対応フォトショップの画像、すべりが良くなったら操作性が大幅アップ!
4K対応のイラストレーターの画像、ハンドル操作などがしやすくなりました!
マウスの形状も重要
感覚的なことなので、従来のマウスよりも微細な操作ができるようになったかどうか比較する術がなかったのですが、センサーの感度がどうというよりは、マウスのエッジ部分と床面との距離が私の指に合っているのか、程よく動かししろが確保できて細かく操作しやすいと感じる気持ちの方が強かったと思います。
マウスを細かく動かす時の私のやり方(従来のマウス)
もう少し使い込んでみないと何とも言えない部分はありますが、薄さと持ち方に慣れてくればかなり自由自在に動いてくれそうな感じがします。
デスクトップの据え置き環境では、薄さのメリットはあまり無いように感じられますが、使い慣れてくるとこの薄さもなかなか悪く無い感じです。もちろんモバイル用途にも適しているので、普段使いから出先での使用など、どこにいても常に同じ使用感で使えるというのは非常に心強いことだと思います。
あれれ?
今回使用したノートPC + Windows 8.1の組み合わせでは、たまに接続が解除されて操作できなくなっていることがあります。特に再現性がないので何とも言えませんが、いつの間にか切断されているので、一瞬「あれれ?」となってしまいます。今のところ頻度は高くないようですが、頻発すると困りますね。。。
接続が解除された場合は、マウス側の電源を入れ直せばまた元に戻ります。
ちなみにMacでは、今のところそのような不具合は見受けられないので、ちょっとした相性の問題かも知れません。そう考えると専用のワイヤレスアダプター付きのものの方が汎用性が高いと言わざるを得ませんね。
他のマウス用ワイヤレスアダプター、
貴重なUSBポートを占有するものの、汎用性が高いのは大きな魅力ですね。
深い意味は無いけど、水中で使ってみたい!
■カーペットや壁紙の上で試す。
当然のことながら使えます!
部屋で寝転びながら使用するという想定で、身の回りにあったカーペットや壁紙などの上で動かしてみました。
仕事の都合でカーペットのサンプルなどが沢山あります。
壁紙のサンプルも各種取り揃えておりますw
□カーペット
まぁ、この程度で使えなかったらむしろ困ってしまいますが、予想どおり大抵のものは普通に使えました。ちょっと引っかかる言い方をしましたが、実は同じカーペットでも色や柄、すべりの違いなどで挙動が異なる場合がありました。
色によって少し感覚が違うような気がしました。
一概にどれが良いとは言い切れませんが、今回試したものの中では縞の入ったカーペットがどの方向でも引っかかりがあって不安定な挙動となりました。
同じようなループカーペットでも明らかに動きがおかしい縞柄(右)
□壁紙
壁紙は段差があるものでも0.5mm程度なので、どの壁紙もほとんど大差なく使えました。というか、むしろ平坦なテーブルよりも程よい凹凸がある方が抵抗が少なく軽快な操作ができると思いました。
どれもほぼ同じ使用感で、全体的に快適な使い心地でした。
上記のことから、快適に使える素材が多いのは確かですが、どれが良くてどれがダメなのかは、実際に試してみないと分からないという事が分かりました。色々試して適した素材の上で使うのがベストと言えます。
■透明素材、鏡面の上で試す。
快適ではないけど使えます
Blue LEDは透明なモノや鏡面素材の上が苦手ということですが、実際に試してみたところ確かに快適とは言えませんが、全く使えない訳ではないようでした。
□透明アクリル板(ガラス色)
今回試した透明板については、たまに挙動が怪しいこともあり、あまりオススメはできませんが、他のレーザーマウスや光学マウスと比べるとかなり「使えるレベルに近い」と思います。
透明アクリル板(5mm厚)、使えますが安定しない感じ。
□鏡の上
鏡の上はかなり微妙です。レーザーマウスや光学マウスよりは反応しますが、明らかに動きが変でイラっとくる素材なので、使わない方が良いと思います。
鏡面素材の上で使うのは出来るだけ避けたいところです。
透明素材や鏡面素材などは様々な場所に使われているので、出先などで遭遇する機会が多そうな気がします。それなりに使えるかも知れませんが、なるべくなら避けたい素材と言えます。
■凹凸のあるところで試す。
多少の凹凸ならオーケー!
据え置きの環境ではあまり考えられませんが、モバイル時などでスペースが無い時に、膝の上や凹凸のある素材の上で操作しなければならない場合も多々あると思いますので、いくつか試してみました。
□膝(もも)の上
当然、着用しているものの素材によってバラつきはあると思われますが、普通のスラックスやジーンズなどの上では問題なく操作できました。また生足や手の甲などでもちゃんと動作しましたので、何もない時には自分の体をフルに活用できると思います^_^;
スラックスのようなキメ細かい生地でもOK
もちろんジーンズもOK、唯一狭いのが難点です^_^;
□キーボードの上
ノートPCを置くスペースしかない時や、机の上が散らかっている場合などを想定して、キーボードの上で動かしてみましたが、キーストロークの浅いアイソレーションタイプでも、ストロークの深いタイプでも、それなりに操作できました。
マウスの事よりもキーを押してしまう心配の方が大きいですねw
ただし、速く大きく動かす時は良いですが、ゆっくりと細かく動かすと段差部分で動きが止まります。本製品のリフトオフ・ディスタンス(床面からソール面までの距離) は1.5mmくらい(厳密には計測していません)なので、それ以上の高さになると「OFF」になってしまうようです。
そのような訳で、ちょっとした操作なら問題ありませんが、緻密な作業には向かないと思います。
それにしても、このような凹凸のある場所でもマウスを一定の高さと滑り具合を保ちながら比較的スムーズに操作できるというのは、やはり裏側のソールがグルリと一周巻かれているおかげなのでしょうか。
■水中で試す。
水は苦手なようです^_^;
水中で使うというのは、まずあり得ないシチュエーションだと思いましたが、せっかくなので試してみたくなりましたw
マウスパッドの代わりに水を張った洗面器をセット!w
しかし、当然ながら本製品は防水仕様ではありませんので、水没させた時点でお釈迦になるのは目に見えています。従いまして、純粋な水中ではありませんが、スマホ用の防水ケースに入れた状態で水没させて使ったらどうなるか試してみました。※防滴仕様のものを事前に浸水チェックしてから水中で使用しました。
100均モノで薄手のタイプ(防滴仕様)
同じく100均モノで厚手のタイプ(やはり防滴仕様)
まずは、水に入れる前に、防水ケースに入れただけの状態で動作確認をしてみました。
透明ビニールとはいえセンサーの前に一枚何かがあると途端に感度が落ちてしまうようで、あまり快適とは言えませんが、ギリギリ操作できる範囲内であることが確認できましたので、先に進めたいと思います(スクロールホイールは回せません^_^;)
感度は、薄手のほうがやや良い感じです。
そして、いよいよ!
ぽちょ~ん…(よろしければ動画を参照ください)
分かりにくい動画ですが、洗面器には間違いなく水が入っています。
結論から申しますと、水中は全くダメでした。。。
光の屈折具合が変わってしまうのか、何がどのように影響しているのか難しいことは分かりませんが、どうにもこうにも無反応すぎて、私にはどうすることもできませんでした^_^;
何度か試しましたが結果は同じでしたし、水から出して床面が濡れたままの状態でも全く反応しませんでしたので、水との相性は極めて悪いのではないかと感じました。そして、私の中では「防水ケース+水中は使えない」という結論に達しました。
以上が今回の「本製品を使ったチャレンジ」となりますが、液体や粉末の上など内部に影響しそうな場所では使わないほうが良いです。もしどうしても使いたい場合は、大きめのビニール袋などに手ごと入れて、袋の中で操作すれば何とかなりそうなので、あらかじめ準備しておくのがベターです。
一言で表現するのは苦手ですが...
『デザイナーじゃなくても使えるデザイナーマウス』
本製品は「Designer Bluetooth Mouse」という商品名が付けられており、ゲーム用に「ゲーミングマウス」があるように、設計やデザインに携わる人のワークスタイルに合っている、あるいはデザイナーに使って欲しいという作り手側の希望的観測によって命名されたのではないかと思われます。
もしかしたら、多機能なゲーミングマウスと対照的な本製品のミニマルな部分を正当化する意図があったのかも知れませんね^_^;
いずれにしても、本製品が今までの一般的なマウスとは一味違ったモノであることは間違いなく、そういう意味で特別感を強調するには「デザイナーマウス」という商品名は悪くないかも知れません。
今までのマウスとは一味違います。
ただ、デザイナーマウスと聞くと「デザイナーじゃないからなぁ」と敬遠してしまう人がいると思いますが、デザイナーとは何なのかを考えてみると、境界線がハッキリとしないかなり曖昧な言葉であると言えますので、現代ではあまり意味を成さない用語なのかも知れませんね〜
特に最近では色々な肩書きのデザイナーがあり、多種多用なシーンで「**デザイナー」という言葉が使われています。極端な話、何か目的のある事をしていれば、誰でも何かのデザイナーになれてしまう時代だということです^_^;
ということで、誰でもデザイナーになれる世の中において「デザイナー」は特別な存在ではないとも言えますので、「デザイナーマウス」だからといってデザイナーかどうかにこだわる必要は全くないですし、見た目に変わっていても、実際のところ「普通に使いやすいマウス」だと思います。
ワイヤレスマウスのニュー・スタンダード!
「標準マウス」としてお勧めできる製品
携帯性に優れた薄型ボディはシンプルでありながら質感が高く、扱いやすさも備えており、モバイル用途だけでなくデスクトップでも普通に使えるオールラウンドなマウスで、これこそがこれからのニュー・スタンダードになると感じました。
持ち方などは人それぞれなので好き嫌いが分かれるところですが、わたし的にはとても使いやすく、仕事から私生活まで全てのPCで使いたいと思いました。
■良いと思った点
・シンプルでありながらチープではないデザイン
・開閉しやすいマグネット式裏フタ
・極薄なのに持ちやすい形状
・良質なクリック感とスクロール感
・簡単接続
・色々な素材の上で使える
・求めやすい価格帯
■惜しいと感じた点
・旧OSに非対応
・すべりが悪く感じる時(素材)がある
・Bluetoothが途切れることがある
・自動電源オン/オフ機能がない(?)
・カラーバリエーションがない(現時点で)
・持ち慣れないと指が疲れる
・水中で使えない(実験結果として^_^;)
今のままでも十分満足出来るマウスですが、できればカラーバリエーションは増やして欲しいところです。またデスクトップ環境を考慮して「無線でも有線(オプション)でも使える」ような付加価値があっても良いかと思いました。
以上で「Designer Bluetooth® Mouse」のレビューを締めたいと思いますが、引き続き使用してみて、変わったことや気付いた点がありましら、都度追記していこうと思っています。
最後までお読み頂きまして、本当にありがとうございました。
2015年6月
追記(2015.06.26)
その後、メイン機であるデスクトップ機(Windpws 7)にBluetooth 4.0対応のUSBアダプター(ドングル)を挿して試してみましたが、残念ながら使えませんでした。
ペアリング時に表示されるエラーメッセージ
製品HPではWindows 7も使えるような感じ(推奨はされていない?)でしたが、かなり限定的な環境でしか使えないのかも知れませんね。。。
そんな訳で、機会があったら組み込みモジュールなんかも試してみたいと思いますが、まずは本製品がキチンと使えるノートPCなどで使い倒してみたいと思います。
hachiさん
2015/06/05
「御影石のカウンター」やら「空港のカーペットの上」でも使えると言う事で、こちらは、Bluetoothのアダプターから手配します…。
izappyさん
2015/06/06
センサー部にBlueLEDを採用したマウスは、
本製品に限らず、様々な素材の上で使えるので、
出先などで大変重宝します。
ガラスや鏡面など苦手な素材もありますが、
使ってみると意外と大丈夫だったりします^_^;
BlueLEDのマウスはいくつか持っていますが、
本製品は特にデザインが気に入っています。
hachiさん
2015/06/06
方式によって、ずいぶんと動作が違うのを再認識していますが、「BlueLED」は良いみたいですね。
BluetoothはiPhoneなどでも使っているのですが、デスクトップPCには未搭載のため興味を持っていなかったのですが、ヘッドフォンなども含めてこれからはBluetoothのアダプターが必要みたいですね。
izappyさん
2015/06/06
ありがとうございます。
BlueLEDは「普通に使える」ので、とても良いです^_^;
思った通りに動いてくれるという事は素晴らしいことですが、当たり前の事でもあるので「普通に使える」と表現しました。ボール式や赤色LEDの光学式と比べると分かりますが、どんなところでも安定して普通に使えるというのは、かなり凄いことだと思います。
Bluetoothについては、私の仕事用デスクトップPCも未搭載なので、いつか使えるようにしたいと思っていますが、ワイヤレス接続なだけにセンサーの感度以外にも電波の干渉(レビュー後半の内容に盛り込む予定)などといった問題もあって、必ずしも良いと言い切れないところが残念な感じです。