更新:2015/02/04 誤記の修正・iRemocon連携アプリについての追記
今回レビューの機会をいただいたのはスマートフォンやタブレットで操作できる
リモコン送信機、Glamo iRemocon Wi-Fi IRM-03WLAです。
最近の家電製品は必ずと言っていいほどリモコンを備えており、機器が増えると
リモコンも増えてかなり煩雑になります。特にテレビ周りは、HDMIによるリンク
操作ができるようになったとはいえ機器特有の操作にはやはり機器専用リモコン
が必要になるため、ちょっと複雑な機能を使おうとするとどうしてもリモコンの
持ち替えが必要になります。結果、リモコンを手の届く場所に置いておく必要が
あり片付かないんですよね・・・。おかげさまで自室も6畳ないくらいなのに
これくらいのリモコンの数となっていました。大変邪魔です。
複数のリモコンを一つにまとめるには、
市販の学習リモコンを使う方法がありますがベースのリモコンボタンの形状が
どうしてもAV機器向けに偏っているため、これでエアコンや照明器具などの
AV機器と関係ない家電を操作することになると、どのボタンにどの機能を割り
当てていたのかを把握していないとなかなか難しいものがあります。以前使用
していましたが、結局AV機器の一部でしか使用していませんでした。
そんな学習リモコンの欠点が解消されるのが今回のiRemocon Wi-Fiです。これと
専用のスマートフォンアプリを組み合わせることで、学習リモコンの機能はその
ままにボタンはUIでカスタマイズが可能なため、直感的な操作を実現できます。
学習リモコン同様にマクロ機能も利用できるため、映画を観るために
■電動スクリーンを下ろす
↓
■プロジェクターの電源を入れる
↓
■BDプレーヤーの電源を入れてトレイを出す
↓
■照明を落とす
のような一連の流れも、1回の操作で順次行うことが可能となっています。そして
iRemocon Wi-Fiの最大の利点がインターネット越しに外出先からも操作が可能と
いう点です。多機能な学習リモコンが、インターネットに繋がることで最近話題に
なってきているスマートハウスを担う一デバイスとなります。月額で利用料金が
かかるものの、スマートフォンのGPSを利用した位置情報で帰宅途中で部屋の照明
が灯り空調を効かせるといったことが可能となります。iRemocon Wi-Fiには温湿度
センサーや照度センサーも組み込まれているため、部屋のモニタリングも可能で
一般的な学習リモコンとはひと味もふた味も違った新しい使い方ができるデバイスと
なっています。
学習リモコンとして使うのも非常に簡単
まず外箱から。コンパクトで軽く、無線LANルーターのコンパクトなものという
印象を受けます。裏面には前述した使用できる機能の紹介がなされています。
箱の中身ですが、
本体の他にはACアダプタとマニュアル2冊でした。本体の入ったエアキャップには
一部のPC周辺機器のような開封が分かるようなシールでの封がされていました。
本体は
このような円形で、前面に各種インジケータが備えられています。上部には照度
センサーやリモコン送信部があります。写真にはないものの、反対側には温湿度
センサーが入っています。底面ですが、
無線LANルーターのような設定画面へのアドレスやID・パスワードなどの他に、
スマートフォンアプリからの認証時に使用するIDやパスワード/Wi-Fiで接続
する際の暗号化キーも記載されています。接続ポートとしてはLANポートが2つ
とUSBポート・別売りの赤外線送信部を接続できるIRポートとDCコネクタが
あります。スイッチはネットワークへの接続モードを切り替えるスライドスイッチ
や、Wi-Fiにてワンボタンで接続するWPSボタンなどがあります。
ネットワークにはLANポートを経由した有線と、Wi-Fiでの無線で接続すること
ができます。また、無線で接続した場合はiRemocon Wi-FiをWi-Fi中継機や
イーサネットコンバータとしても利用できます。有線で接続した場合はWi-Fi
アクセスポイントとしても使えるので、無線LANルーターを持っていない場合
でも便利に使えますしテレビ周りの機器の無線化にも使えてかなり便利です。
今回検証するに当たっては、設定が簡単な有線で接続することにしました。
有線で接続する場合はルーターでDHCPサーバー機能が有効になっている必要
があります。
自室のハブの空きポートと、iRemocon Wi-FiのLANポートをLANケーブルで
接続します。底面のスイッチはREPEATERにセットする必要があります。
それとLANケーブルは付属していないので、有線LANに接続して使用する場合や
イーサネットコンバータとして使用する場合は別途用意する必要があります。
説明書では記述が見あたりませんでしたが、有線LANで接続している場合に
もう1つのLANポートはハブとして機能するようで他の機器をつないでネット
に接続することが可能でした。
有線LANで接続して電源を入れると、しばらく電源ランプが点滅して起動中と
なりますがDHCPサーバーからIPアドレスが割り振られるとランプが点灯に
変わり、使用準備完了です。
次はスマートフォン側の設定に移ります。今回使用するスマートフォンは
年末に購入したauのAndroid 4.4搭載スマートフォン、isai FL LGL24です。
対応する端末については公式サイトの対応端末一覧にリストアップされて
いますので、購入前に確認しておく必要があるかと思います。非対応端末も
Androidではいくつかあるようです。今回のLGL24は対応リストにありました。
まずはGoogle PlayストアアプリよりiRemoconアプリを検索します。
いくつかリストアップされますが、iRemoconWiFiを選択します。
通常のアプリと同様にインストールを行い、アプリから初期設定を行います。
ウィザード形式となっている初期設定ですが、
まずは本体の接続についてのガイドが表示されます。ここでの表示は無線で
接続した場合の説明で、無線LANルーターとiRemocon Wi-FiをWPSで接続
設定を行うための手順でした。今回はすでにWi-Fi環境のあるLANに有線で
接続していますので、飛ばしました。ネットワーク上のiRemocon Wi-Fiが
検索されますが、
Wi-Fi接続されていない表示になりました。そういえば対応端末リストでは
「Wi-Fi安定制御機能を無効にすると利用可能になります」という記載が
あったなと思い出し、Wi-Fi設定から
下の方にあるWi-Fi安定制御機能のチェックを外して無効にしました。アプリ
に戻って改めて検索すると、
今度はiRemocon Wi-Fiが見つかりました。複数台接続しているときはここに
複数表示されるのだと思いますが、その際はMACアドレスや登録済みかどうか
で設定対象の本体を確認する必要がありそうです。リストをタップすると
ユーザー登録の画面が表示されます。複数端末で使う場合や、Web上から
オリジナルリモコンを作成する場合・外出先から操作する場合など全機能を
使うには登録が必須ですが、今回はまず使ってみるため飛ばしました。
iRemocon Wi-Fiに名前を付ける項目です。音声で操作する際に「xxのテレビ」
のように場所として利用されるようです。1台しかなければ適当でいいかと
思いますし、ひらがなで特に制限は無いので「じいや、テレビつけて」のよう
に遊ぶことも出来そうです。
リモコンデザインの選択画面です。ここでは3種類から選べるようです。Web
上のUIデザイナーで編集すればカスタマイズできる点ですが、とりあえず
「宇宙」を選択しました。
プリセットされているデータからリモコンの登録が行えます。これを試している
自室にはリストにある機器がすべてあるので、すべて登録してみました。
メーカーとパターンをリストから選び、テスト送信で電源が反応すれば機器と
合致したリモコンデータとなります。合わなければ次のパターンを選択します。
全部合わなければ学習機能で登録する必要がありますが、とりあえず全部反応
したので
登録が完了しました。マイナーなメーカーの機器だとたぶん学習機能の利用が
必要かと思います。
外出先からの利用については課金が必要なのと、ユーザー登録をまだしていない
のでここではOFFで進めました。
登録のための機器パスワードを本体底面のラベルを見て入力します。これで登録
が完了です。
機器に青いアイコンが付きます。
メニューを開いて早速使ってみます。メニューより部屋(先ほど登録した
iRemocon名)をタップするとリモコン画面に移動します。
上部タブでリモコンを切り替えられますので、照明を選択したのがこの画面
です。自室で使用している照明器具は
PanasonicのLEDシーリングライトHH-LC463Aで、調色機能が備わっていま
すがプリセットのリモコンデータは蛍光灯器具向けのようで、調光機能止まり
となっています。ボタンをタップするとほぼ同時にiRemocon Wi-Fiから赤外線
信号が発信されているようで、ラグが殆ど感じられず操作できました。また、
発信される赤外線が強力なようで適当な位置に設置していますが部屋のどの
機器でもきちんと受信できています。機器の受光部が奥まるような特殊な設置を
しない限り、iRemocon Wi-Fiの設置場所に制限は無さそうです。メニューの
環境センサーを選択すると、
iRemocon Wi-Fiが設置されている場所の温湿度や明るさがわかりやすく表示
されました。明るさはlx(ルクス)単位ですが、1000lxになっているのは単に
LEDスタンドの真下にあるからです。この機能を使うことで、外出先から照明
をONにしたときに動作を確認することができます。また、温湿度センサーと
合わせて留守中の部屋の様子を知るのにも便利ですね。この時期だと夜間だいぶ
冷え込むので、課金が必要ですが帰宅前にチェックして寒いようだと暖房を
入れておくかという指標にもなりますし。我が家の場合は
NTT東日本のフレッツ・ミルエネという電力見える化サービスを利用している
ため、家全体の消費電力を見ながら使いすぎているなというときに各機器の
スイッチを切ったりパワーを弱めるようなことも、スマートフォンのみで可能
です。手のひらで家の状況を知ったり操作できるというスマートハウスっぽさが
炸裂しています。
学習機能やUIデザイナー機能・外出先からのコントロールは後日試してみる予定です。
快適な毎日の目覚めもオートメーション!
気付きにくく目覚まし時計も使わないので今までは照明器具のリモコンの
留守番タイマーを何とか目覚ましに使って自動点灯させていました。ただ
このタイマー、ONとOFFがセットになっているため起きるたびにタイマー
を切る必要がありますし留守番なので実際は在宅を装うための機能です。
2日目以降は点灯時間をずらすという目覚ましにはよろしくない機能がつい
ているため、使いづらさはありました。
ちゃんとした目覚ましタイマーつきの照明器具に買い替える手もありますが、
今回のiRemocon Wi-Fiにタイマー機能が備わっているのでこれを使うことに
しました。
まずはメニュー→タイマーを登録する、でタイマー設定モードをONにします。
こうするとリモコン操作がタイマー登録できる状態になります。登録後は
ここをOFFに戻しておきます。通常のリモコン操作と同様にリモコン画面に
移動し、タイマーで操作したいボタンを押すと時刻選択画面になります。
1回限りのタイマー指定のほか、繰り返す間隔を指定する設定・そして曜日
を指定する設定があります。今回は平日の朝に目覚めるための設定を行い
ます。時間は6:00にセットし、曜日指定をONにすると
曜日リストが表示されるので、該当する曜日を選択します。月曜から金曜
ですね。設定が済むと曜日指定スイッチがONになります。あとは登録ボタン
をONにすると
確認画面が表示されるので、間違いなければ登録ボタンを押します。
これでiRemocon Wi-Fiにタイマー登録されました。
翌朝から使っていますが、照明器具のリモコンでタイマー設定することなく
毎朝ちゃんと点くのでいつもと遜色ない目覚めです。タイマーの時間も、
iRemocon Wi-Fiがインターネット上の時刻と同期しているようで正確
ですし。今回は照明器具だけでしたが、エアコンを数十分前に入れるよう
にして段階的に起きる準備をしていくことも可能なのでリモコン対応機器
で毎朝快適な目覚めを実現できるように、機器の追加やタイマー設定の
検討など進めていこうと思います。
レビュー応募時に試してみたいと思っていたのが、
ECHONET Lite対応機器など、ホームオートメーション機能を備えた機器を
操作するスマートフォンアプリ「Kadecot」での操作で、ECHONET Lite
以外にもiRemoconに対応しているとのことで試してみました。結果が上の
スクリーンショットの通りで、説明だと特に何も設定することなくリストに
LAN上のiRemoconがリストアップされるとのことでしたが出てきませんで
した。リストアップされれば
このように操作できるようです。iRemocon Wi-Fi側の設定が必要なのかもう
少し確認してみます。
そんな感じで大変便利に使えているiRemocon Wi-Fi、簡単に使えますし
カスタマイズもいろいろできるのでリモコンが多くて困っている人にも
おすすめですね。スマートフォン以外にスマートウォッチもAndroid
Wearを現在使用しているので、今後はここからも操作できるようになる
と近未来っぽい感じがしてよいかと思います。無ければ自分で作るという
のもありですかねー。
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