WD デュアルドライブポータブルHDD My Passport Pro 4TB Thunderbolt の使い心地のレビューをさせていただく事になりましたので、早速開封して、使い心地を検証していきたいと思います
まずパッケージ外箱
幅 152mm 高さ205mm 奥行き75mm
内箱は、辞典の外箱ような箱から引き出すように取り出します
内箱は縦方向に開くようになっています
内箱は蓋にマグネットが内蔵されていてパチンと閉まるような構造になっています
蓋を開いたままで放置していても
マグネットで自然にパチンと閉まります
蓋を開けるとプラスチックの梱包材が現れます
梱包材を引っ張り上げますといよいよMy Passport Pro本体が登場します
箱から本体を取り出してみます
本体裏側 熱対策と思われる穴が空いています
本体をぐるりと一周するようにThunderboltケーブルが巻かれていました
取り出してみて、最初に思ったのは、これってポータブルHDDなのか?ってほどの分厚さにビビりました
よく見るとポータブルHDDなのに冷却ファンが内蔵されているのが見えます
本体の厚さは、テーブルに置いた時のゴム足を含めて、45mmあります
どのぐらい厚いのかを手持ちのHDDを並べて比較してみます
まず、手持ちのポータブルHDD との比較
USBとFirewireのどちらでも使えるWD My Passport 1TBのポータブルHDDとの比較
おそらくMy Passport 1TBを3個重ねた厚さとMy Passport Proが同じぐらいの厚さだと思われます
次に、WD Elements 2TBのポータブルHDDと比較
WD Elements 2TBのポータブルが2個と半分ぐらいの厚さがMy Passport Proに相当すると思われます
WD My Passport 1TBポータブルとWD Elements 2TBポータブルの2段重ねと比較
2段重ねよりも5mm以上My Passport Proの方が厚みがあります
次は3.5インチの据置型のHDDと比較してみます
WD Elements との比較
My Passport Proの圧勝です 据置型よりも分厚いです
別の据置型HDD WD My Bookと比較してみます
My Passport Pro 据置型WD My Bookに負けました
しかし、据置型と持ち歩きのポータブルHDDでこのぐらいの厚みの差しかありません
持ち上げた時の重さの感じでは、My Passport Proはズッシリしているので、ポータブルというよりも据置型のHDDを持ち歩いている感覚に近いと思います
では、手持ちのMac Book AirのThunderboltコネクターにMy Passport Proを接続してみます
挿してみました
My Passport ProのThunderboltケーブルの付け根の上に白色LEDが点灯しました
My Passport Proを接続するとディストップに黒いMy Passport Proのアイコンが表示されました
My Passport ProのHDDの中にドライブユーティリティが入っていました
ドライブユーティリティを解凍してみます
アプリケーションフォルダにインストールして起動してみます
ドライブユーティリティでRAID 0 と RAID 1の設定が出来るようです
これでMy Passport Proを使える状態になりました
引き続き、
テーマ1My Passport Pro のスピード性能(Thunderbolt × RAID 0)
テーマ2My Passport Pro の携帯性と活用術
に沿った検証してをして行きたいと思います
検証が進む毎に追記して行きます
Thunderbolt接続HDDのファイル転送スピードテストをやってみる
My Passport ProをMac Book AirのThunderboltコネクターへ接続し、ファイル転送のスピードテストをしてみてポテンシャルを確かめてみました。
My Passport Proのスペックを調べてみましたところハードディスク種類 HDD 5400rpmで最大230MB/sの速度を持っているらしいです
そこでBlackmagicが提供するフリーのディスク読み書きベンチマークテストアプリBlackmagic Disk Speed Testを使ってスピードテストと実際のファイルをメディア間でコピーしてみてその速度を測ってみる事にします
Blackmagic Disk Speed Testをインストールし起動してみました
ファイルコピーのテストのためにZOOM Q4で撮影した10個の動画ファイルを入れたフォルダを用意しました
フォルダの容量は17.9GBです
Class10 64GBのSDカードを使ってZOOM Q4で録画しています
使ったのはコチラのSDカードです
Class10だけど、30MB/Sなのでそんなに速いカードではありません
Mac Book AirのSDカードスロットへZOOM Q4で撮影に使ったClass10 64GBのSDカードを挿しこみます
SDカード内の容量17.9GBのフォルダをMac Book AirのSSDへコピーするのにかかった時間は
WD Elements 2TBのポータブルHDDをMac Book Airへ接続します
前回と同じ容量17.9GBのフォルダをMac Book AirのSSDからWD Elements 2TBのポータブルHDDへコピーするのにかかった時間は
WD My Pasport Pro 4TBポータブルHDDをMac Book Airへ接続します
容量17.9GBのフォルダをMac Book AirのSSDからWD My Pasport Pro 4TBポータブルHDDへThunderboltケーブルでコピーするのにかかった時間は な、なんと たったの1分半
WD Elements 2TBのポータブルHDDはUSB3.0までの対応なのですが、使っているMac Book AirのUSBコネクターがUSB2.0までしかないので、スピードが出ないのはしょうがないとして、USBやSDカードからのファイルコピーとThunderbolt対応のHDDでは10倍以上のスピード差ですね
Blackmagic Disk Speed Testで速度を測ってみました
Class10 64GBのSDカードでのスピードテスト
WD Elements 2TBのポータブルHDDでのスピードテスト
WD My Passport Pro 4TB Thunderboltでのスピードテスト
最大230MB/sの速度のスペックのうち読み込みで205MB/s以上のスピードは出ているようです
Blackmagic Disk Speed Test上でも、USB接続のHDDとThunderbolt接続のHDDでは全く別次元のスピードで有ることがハッキリと判りました
このスピードを活かすにはどんな使い方が良いか テーマ2で検証してみたいと思います
CADデータやCAD用のパーツ 音楽データの持ち歩きに活用してみる
My Passport Proを持ち歩いて携帯性の検証をしてみたいと思います
Mac Book Airはいつも使っているケースへ入れてます
My Passport Proはを手持ちのクッション付きのインナーバックのポケットにすっぽりと収まりました 持ち歩いてもガタツキなど無さそうです
Mac Book AirのACアダプターやMagic Mouseも一緒に持ち歩くため、インナーバックに入れてみました
Mac Book Air クッションインナーバックをシェル型リュックに入れて持ち歩きます
パッキング完了
このシェル型リュックはかなり使いこんでいますが、ノート型のMacをラッシュ時の電車の中などに乗らなければならない状況でもシェルが守ってくれていたので、ずっと使い続けています
港が見えるカフェに行った時に、CADアプリを立ちあげて操作感を試してみました
Mac Book Airは内蔵SSDの容量が250GBしか無いので、外付けポータブルHDDで RAID 0で4TBものデータを持ち歩けるのはもの凄く心強いものがあります しかもデータ転送が早いのでストレス無く使えるのが良いです
4TBもあるとCADアプリのVectorWorksのパーツデータを沢山取り込んで持ち歩きサーバーとして、図面データ、パーツデータを持ち歩く事が可能になります。
VectorWorks SERVICE SELECTの会員になっているので、会員用のデータをダウンロードしてMy Passport Proへ入れておくのも良いかもしれません
今回は、クッションインナーバックとシェル型リュックを使いましたが、そこまで大げさにせずにMy Passport Proをエアパッキンの袋へ入れて、トートバッグなどに入れての持ち歩きでも、場合のよっては良さそうです
次に音楽再生用に使っているStudio Oneで音楽再生に使ってみました
音楽データのWAVファイルなどをMy Passport Proへコピーしておき、Studio Oneで再生
オーディオインタフェースにはRME Babyfaceを使い、アクティブモニタースピーカーのGENELEC 8020を使いました
My Passport Pro内のWAVファイルをStudio Oneに配置して再生するのもThunderboltの転送速度の恩恵で安定して再生出来るようです
DTM用のDAWアプリ Ableton live 9 suiteでMy Passport Proを使ってみました
My Passport ProへAbleton live 9で使うクリップファイルなどを事前にコピーしておき
Ableton live 9 suiteを立ちあげて、クリップファイル場所をMy Passport Proに指定
Ableton live 9 suiteで使ってみた感じは、今まで、クリップファイルはUSBの外付けHDDに入れて使っていて、Ableton live 9へクリップを貼り付ける時に若干のもたつき感があったのですが、My Passport Proを使った場合は、ストレス無く、サウンドクリップをAbleton liveへ取り込む事が出来る感じです Ableton liveユーザーにはThunderbolt HDDの導入をオススメしたいと思いました
PC DJアプリのTraktor Pro 2でも使ってみました
PC DJコントローラーはVestax TR-1 MK-2 オーディオインタフェースはNATIVE INSTRUMENTSのAUDIO 2 DJです
ここでもDAW Ableton live でつかった時に感じたように、My Passport Proに入れているWAVファイルのアサインが、USB HDDを使っていた時よりも早く感じました。もともとTraktorはファイルの呼び込みが早く、ファイルのアサイン途中でも再生開始は出来るアプリなのですが、Thunderbolt HDDからのファイル転送だとその不安定な時間が極力短く出来るので、メリットが大きいと感じました
最後にまとめ
最初に見た時にビビった分厚さ以外には、ポータブルUSB HDDには絶対的なアドバンテージを持ったMy Passport Proなのですが、使っていて感じた不便な点を何点か上げてみます
ひとつはThunderboltケーブルが固定で取り外しが出来ない点です
Ableton live を使う時にAKAI APC 40というAbleton live専用のコントローラーと一緒に使ったのですが、My Passport ProのThunderboltケーブルの長さに影響を受けてしまう事です、Thunderboltケーブルをもっと長いものに差し替える事が出来たら、もう少し配置が自由になります
これは、PC DJアプリのTraktor Pro 2を使った時にも同じ感想を持ちました
ラップトップスタンドにMac Book Airを設置して、My Passport ProのThunderboltケーブルで接続すると、ケーブル長さが結構ギリギリな感じです この時ラップトップスタンドは一番低くセッティングしています
家でPC DJをする分にはなんとでもなるから良いのですが、実際にPC DJを使う場所では、CDJやDJミキサーが有ったりして、ラップトップスタンドの脚をもっと高くセッティングしないとならない場合が考えられ、My Passport Proを安定した位置に設置するには、Thunderboltケーブルが固定ではなく、状況に応じて違う長さのThunderboltケーブルを使い分けられる方がはよいと感じました
また、これまでFirewireケーブルやUSBケーブル、Lightningケーブル ヘッドホンケーブル 楽器用のシールドなどいろんなケーブルを使って来ての経験から、たいていのケーブルはコネクターとケーブルの接続部分の保護が終った部分で断線する事が多いという事、これはThunderboltでも当てはまるのではないでしょうか?
My Passport Proは保証期間が長いとはいえ、断線しないとは言えないし、断線した場合はメーカーへ送って修理期間中使用出来ない不安があります
また、このぐらいのこの筐体の大きさならThunderboltのデイジーチェーンに対応してThunderboltコネクターを2個設けてもらった方が将来的にThunderbolt対応機器が増えた場合に、現状Thunderbolt HUBなどの単独製品が殆ど見当たらない状態なので、汎用性が高くなると思います
実際、以前プレミアムレビューをさせていただいたフルHDを超えるベンQのモニターはThunderbolt端子をディスプレーポートとして使用するので、Thunderboltコネクターを1つしか持たないMac Book AirではMy Passport ProとベンQのモニターは同時使用が出来ません
また、ファンを内蔵しているせいか高周波の作動音が気になります
Mac Book Airも高温になるとファンが回り出し、ファンの音がしますが、My Passport Proがファンが回り出すと、高音域でキーンとしたファンの音が出るので、ファイルオーディオのサーバーとして使った場合は、テクノやトランス、EDMなどを再生する場合は、アクティブモニタースピーカーからの音で気にならないかもしれませんが、Ambientや、小編成のJAZZやクラシック、ボサノヴァなどを再生した場合は、My Passport Proから発せられるキーンとした高音の音が気になる場合が見受けられます、放熱の為に、筐体をラジエーター状にするなどしてファンレスに出来なかったものかとも思えますが、Thunderboltケーブルが交換出来るタイプならば、My Passport Proを離して設置すればファンの音を気にせず使えるかもしれません
ファンの音は大音量で使う PC DJの場合は気にならないかもしれませんが、音楽制作用DAWのAbleton liveやファイルオーディオのサーバーとして使った場合、アコースティックの音楽などを再生中は気になるかもしれません
実際のMy Passport Proのファンの音 途中でThunderboltケーブルを脱いてファンの音が止まります
これもThunderboltケーブルがもっと長いものに交換出来て、My Passport Proを少し離した場所に設置したり、消音ケースに入れたりしたら解決出来ると思いました そのためにはThunderboltケーブルは固定式では無く 交換可能の方が良いと思います
いろいろ不満点ものべましたが、今回、コンパクトThunderbolt HDD My Passport Pro をレビューする事ができていろいろな発見が有りました
はっきりしているのは、一度、Thunderbolt HDDをつかってみて USB HDDを使ってみると もっさり感にストレスを感じます なかなか元の環境には戻れないと思います
CADや音楽ファイルを中心にレビューをしてみましたが、今後、ムービーファイルの編集などに使ってみるとますます Thunderbolt HDD My Passport Proを使うメリットが見つけられるかもしれません
今回レビューのチャンスを頂きましてありがとうございました。
タコシーさん
2014/09/15
珍しいですね まあMACのことはわかりませんが
レビュー頑張ってください。