本レビューをご覧頂きましてありがとうございます。
さて、貴方がこのレビューを見ているという事は本製品について興味があるということでしょうか。2万円台(7月17日時点では22,000円程度で購入可能)だと他社製品ではASUS Z87-PRO、ASRock Z87 Extreme 6、MSI Z87-GD65 GAMINGと魅力的なマザーボードが存在しています。
もしこれを購入するとして悩むべくがあるとすれば
1.あと千円で充実したOC機能を備えるGIGABYTE GA-Z87X-OC
2.価格も安くゲーミング機能の充実したMSI Z87-GD65 GAMING
3.そもそもGIGABYTE GA-Z87X-UD3Hで十分じゃ?
この3点で悩むことと思います。ひとつずつ回答していきましょう。
1.GA-Z87X-OCは液体窒素を使い、バラック状態で使うぐらいで無ければその機能を使い切れない場合がある。CPU電源の仕様に違いはあれど、水冷か空冷程度でのOCであれば電源フェーズは同じ16フェースであり、こちらを選ぶ優位性が薄い。SATAポート数が多く必要な場合、DVI-D端子が必要な場合、4-Way SLIをしない…等の理由がある場合はこれを選ぶ理由がなくなる。
2.最大の強敵。ゲームをするか。OCをするか。この二択。
3.GA-Z87X-UD3Hとの仕様の差は電源フェーズのみ。OCするかしないかで選べば良いと思う。
さて、以上のことからGA-Z87X-UD4Hは比較してみるとオーバークロックをするようなユーザーに訴求できる能力を持っているということがわかると思います。
まずはひと通りGA-Z87X-UD4Hについてご紹介頂いた後に、最後に極限までOCした際のレビューを掲載したいと思います。諸兄には既知の内容も多いかもしれませんが、出来るだけ他で紹介されないような視点で記載するよう努力しましたので、どうか見て頂ければと思います。
■ 情報量の多いUEFI画面
解像度の高い液晶に対応し、多くの情報を表示できます。デザインも良いですね。
なお、高解像度に対応してるのはGIGABYTEだけのようです。
■ 簡単OCが可能なEasy Tune
ボタンをポチッと押すだけで簡単にOCが出来ます!
ちなみにAutoTuning機能でOCした際には、温度が96度まで上昇…システムが不安定になる前にCPU温度が先に限界に到達してしまいました。このあたりも グリスバーガー GA-Z87X-UD4Hの電源供給の安定性を物語っていますね!
■ 統合され便利になったAPP Center
各社、様々なソフトウェアで付加価値を出すようにしていますがGIGABYTEはそういったソフトウェアをこのAppCenterに統合しました。特に便利なのがLiveUpdateですね。最新版のソフトウェアを常に通知してインストールできるので最新のドライバやソフトウェアが公開されてないか不安に駆られチェックする煩わしさから開放されるのは大きいと思います。
■ SATAポート色分け + 大型ヒートシンク
SATAポートが色分けされています。左端の2ポートはMarvellコントローラ側なのでしょうね。これもASRock Z87 Extreme 4では全部同じ色になってたりしたので視覚的に判別出来るというのは非常に助かります。
また、大型ヒートシンクもやはり見掛け倒しではありません。ASRock Z87 Extreme 4では「うお!あちっ!!」と触れないぐらい熱いのに対して、GIGABYTE GA-Z87X-UD4Hは「おー、あついなー。」と手を置けるぐらいの熱さであり、放熱性はかなり高いようです。
■ 2倍銅箔層基板
GIGABYTE独自の2オンス銅箔層基板設計は温度低減、低抵抗、静電気保護などの様々なメリットをユーザーに提供します。…と、今回はさらに基盤背面が厚塗りされたような感じに。2オンス銅箔層基板設計のGIGABYTE製マザーボードについては過去にも何度か購入しているのですが、こういった背面が厚塗りされた感じになっているのは初めてです。特にサイトにも記載はありませんが、コストかかってそうな感じで良いですね。
■ 超耐久ブラックコンデンサー
(漆黒の長寿命固体コンデンサー)
漆黒の超寿命固体コンデンサー……通称「超耐久ブラックコンデンサー」
105°Cの温度環境で10,000時間稼働可能という暴力的なまでの耐久性という異能力を宿した故、戦場では多くの敵を死に至らしめ、終わりの始まりを告げる烙印者。
臓腑に塗れたその姿は敵からは恐れられ、味方からは疎まれる。漆黒のカルマを背負う超耐久ブラックコンデンサー。
神よ我に祝福を、我に仇なす敵に死を。神とは?……我とは?
超耐久ブラックコンデンサーを持つ者にだけに神である資格と権限が与えられる。
って違う。
短いレビュー期間でその耐久性を図るのは困難ですが、105度の温度環境で10,000時間稼働可能という謳い文句は日本ケミコンから引用されたものであり、つまるところ日本製!というわけですね!!!ならば安心だ!
天皇陛下万歳!!!!!
■ International Rectifier® 社の
PowIRstage™によるデジタル電源
ASUSのFX-6100でOCした時は画面がブラックアウトしてシステムが先に根を上げました。しかしながら、こいつはCPUクーラーの温度的に「あ・・・ここいらがそろそろ限界だな。」ってところまでOCできており、そういった部分から見て、やはり非常に安定性は高いと言えます。GA-Z87X-UD3HとGA-Z87X-UD4Hの差は電源周りだけなのですが、そういった意味では購入した人をがっかりさせない筈です。
また、同価格帯で比較すると電源フェーズ数は12、14あたりが主流なのに対して他社製品と比べ16フェーズも搭載しているのはGA-Z87X-UD4Hだけというのも見逃せません(GIGABYTE製上位のGA-Z87X-OCもかなり近い価格にはなってはいるけど)他社製品はUSB3.0のフロントパネルが付いていたり、無線LANやBluetoothを搭載したりゲーミング機能に特化させたり・・・それぞれ差別化を行っているので、そこはお好みに合わせてという他ないですが、やっぱりオーバークロックするならコレですね!
また、電源フェーズ数とは多ければ多いほど良いというわけではありません。
多数→高負荷時に安定するが、低負荷時の消費電力が多い。
少数→高負荷時は不安定だが、低負荷時の消費電力は少ない。
という、メリット・デメリットが存在します。そういった部分も含めて、やはりGA-Z87X-UD4Hはオーバークロッカー向けであると言えます。
■ 前面用にゲーム向けヘッドフォンアンプ搭載
音は想像以上に良かったです。過去のGIGABYTE GA-H67M-UD3Hと比較して聞いてみましたが、正直なところ、同じHighDefinitionAudioという規格の中ならそんな大差ないんじゃないの?と思いましたが、これがかなり違う。というか正直なところ、現在使用しているSONYのMP3プレーヤーよりも解像度が格段に高くなってます。
あぁ、久しぶり・・・この「ここってこんな音だったんだ。」という発見(うっとり)
■ ON/OFF Charge2
スリープ時やシャットダウン時でも充電が可能!
ちなみに電源タップのワットチェッカーで確認したところ、6W程度ほどの消費電力がありました。何もしてなくてもそれぐらいの電力を消費してる電源(もしくはマザボ?)もあったりするので合格点でしょう。
■ オーバークロック
お待たせ致しました!それではOCやっちゃいましょう!!!
まぁ、私は実はOC初心者なのですが(ぁ
そんなことは気にせずGO!GO!!!
ちなみに構成は以下のとおりです。
CPU:Core i7 4770K
CPUクーラー:ENERMAX ELC120-TA
M/B:GIGABYTE GA-Z87X-UD4H
Mem:Corsair DDR3-1600 8GBx2 CRS-CMZ16GX3M2A1600C10
SSD:Samsung 840 250GB
OCZ VERTEX 4 256GB
GPU:RadeonHD7850
Pow:Corsair HX 650 W
まずは自動設定で気軽にOCします!
AutoTuningを押すだけで簡単にできちゃいます!
課金するより簡単だ!
結果のほうは…4.4Ghz!
これを見るとどうやら温度的にもう限界みたいですね。
ならば!静音重視仕様のCPUクーラーを2連にして、
ファンの速度設定もパフォーマンスにします。
よし!4.6Ghz達成です!!!
が、温度は…やばいwこれ以上は無理wwww
…OCはここが限界か……と諦めかけたその時!!!
ネットにてBLCKをいじったほうが発熱が少ない
という情報を入手!これだ!!!
いったあああああぁぁぁぁ!!!
こちら、BCLK125Mhzの4.62Ghzで動作させたSSです。
2013年7月17日時点では、CINEBENCH R11.5のベンチを投稿されてる方で、
殻割り含めると4位。殻割り除くと2位!
という非常に優秀な結果を残すことが出来ました。
※coneco.net及びkakaku.comのレビュー内で。
10fpsの大台突破といきたいところでしたが、ここより先はどうにもうまくいかず断念…。
ちなみに私、いじったのは周波数とBCLKだけで電圧は一切いじってません。オーバークロックに詳しい人ならもっと上を目指せるのかもしれませんが、初心者でもこれだけのパフォーマンスを叩き出せるというのは非常に価値があると思いました。
電源16フェーズの力は伊達じゃないですね!
私が無知なせいでそのパフォーマンスを極限まで活かしきれないのは無念ですが、
そんなやつでも、上位から数えた早いほどの成績を出せた!ということです。
20,000円台前半でOCをお考えの方には是非オススメできます♪
ちょもさん
2013/07/19
このクラスのマザーボードは競合製品も多いので、それぞれメーカーも特長を出すのに試行錯誤していますよね。
電圧ですが、マザーボードの自動OCの場合マザーボードが勝手に昇圧しますので、設定を行っていなくても勝手に電圧が盛られてしまいます。
それにしても1.56Vで100度って凄いですね…
のんさん
2013/07/19
すみません、ちょっと言葉が足りませんでした。
ただ私自体は初心者なのでデフォルトからの
BCLKクロックアップだけではうまく起動できず、
OCツールの昇圧に助けられました…。
kuro_rさん
2013/08/30
あれなんですよね。通常使う機能がごっそり抜け落ちてるけど
初回起動したとき、初めからオーバークロック設定になって起動直後に4.2GHzオーバー。
BCLKは少しあげるとなぜかフリーズするんですよね。
4.6GHzまででしたが、もう一度チャレンジしてみようかな。
のんさん
2013/09/01
コメントありがとうございます。
私も通常状態ではBCLKのOCではうまくいきませんでした。
予め自動OCを利用して昇圧された状態から
周波数を戻して、BCLKをあげれば大丈夫と思いますよ^^