今回、プレミアムレビューをさせていただくのは「ROCCAT(R)KHAN PRO」です。
ROCCATといえば、ヘッドセットだけでなく、キーボードやマウスなどPC用のゲーミングデバイスで有名な会社です。調べてみるとドイツの会社とのこと。
定価では1万円を超える高級ヘッドセットで、ハイレゾにも対応しています。
ちなみに私が普段使っているヘッドセットはこちら↓です。
こちらもゲーム界では(私が思うに)有名です。
今回のレビューでは、比較対象としてこの「HyperX Cloud Stinger」を挙げて、書いていけたらと思います。
映える”白” シルバーの文字がカッコイイ
まずは見た目から比較していきましょう。
左が「HyperX Cloud Stinger」、右が「ROCCAT(R)KHAN PRO」です。
シルバーが白飛びしているようにも見えますが、実際にははっきりと見えます。
気になって調べてみたのですが、「HyperX Cloud Stinger」は黒のモデルのみですが、「ROCCAT(R)KHAN PRO」はカラーバリエーションとして黒と白のモデルが有るようです。好みに合わせて選ぶことができていいですね。
上部はこんな感じ。
「HyperX Cloud Stinger」はレリーフのように彫ってあります。一方「ROCCAT(R)KHAN PRO」はシルバーでプリントしてあります。見やすさや見栄えを考えるとROCCAT(R)KHAN PROの方が私は好みです。
こちらは側面のスライダーです。
見る限り、どちらもスチールのようです。強度的には同じくらいなのでしょうか。
ただ、少し使用感に違いがあります。これは後述したいと思います。
続いてイヤーカップです。
こちらもさほど大きな違いはなく、柔らかい素材で耳を覆う形となっています。スポンジではないので、ボロボロと崩れたりすることもありません。
こちらに関しても、次の使用感で述べたいと思います。
音量調節のバーはかなり違いがあります。
左が「HyperX Cloud Stinger」、右が「ROCCAT(R)KHAN PRO」です。
「HyperX Cloud Stinger」はスライダー型なのに対し、「ROCCAT(R)KHAN PRO」はホイール型となっています。
意匠面から考えれば、個人的には「HyperX Cloud Stinger」の方がヘッドセット自体に溶け込んでおり、カッコイイかなと思いました。
ただし、実際に使ってみると... こちらも後述します。
随所に散りばめられた質の良さ
機能性はどうでしょうか。
まずコードに注目します。
「HyperX Cloud Stinger」は太いですが、表面はつるつるの至って普通のコードです。
一方、「ROCCAT(R)KHAN PRO」は太さもあるうえ、編み込みのコードとなっています。長さに関しても、圧倒的に長いです。
ただ、PS4にて使う分には、これほどの長さはいらない気もします。コントローラーに繋いで使うので少しもたつく感じは否めません。大は小を兼ねるということで良しとしておきましょう!笑
プラグの形状はお互い逆になっています。
「HyperX Cloud Stinger」はヘッドセットから伸びているコードの先が4極の3.5mmプラグで、延長コードで3.5mmステレオ&マイクプラグに切り替えます。
「ROCCAT(R)KHAN PRO」はその逆。ヘッドセットから伸びているコードの先が3.5mmステレオ&マイクプラグ、延長コード...と呼べるほど長くないですが、変換コードにて4極の3.5mmプラグに切り替えます。
プラグに関しては両者同等というところでしょう。
音量調節に関しては後述しますが、マイクのミュート方法に関しては、お互い同じです。マイク部分を上に上げることで、自動でミュートがかかります。最初は使いにくいかもしれませんが、慣れればなんてことないです。マイクをスッと上げて席を立てるので「ミュートにする」という意識的な行動無しでミュートにできます。
強いて違いを挙げるなら、「ROCCAT(R)KHAN PRO」の方がマイクの操作感が軽いです。スッスッと動いてくれます。引っかかりがないのは操作感としてはかなり気持ちいいです。
重さに関しては、どちらも着けている分には特に不自由を感じません。しかし数字の上では、「HyperX Cloud Stinger」が280gなのに対し、「ROCCAT(R)KHAN PRO」は230gとなっており、50グラムも軽いのです。同等、それ以上の性能でこの軽さはさすがといえます。
そしてヘッドセットでは最も重要な音質。これはどうでしょうか。
こちらはそれぞれゲームをプレイした感想も後で後述しようと思っているのですが、とりあえず全てに共通して言えることをこちらで書こうと思います。
音質は、とにかく良いと思います。
具体的に何が違うのか、感じるのは、聞こえる音域が広がったかな?ということです。
ゲームに集中しているときは余り意識できませんが、ムービーの際は、「今までこんな音聞こえてたっけ?」というような気付きがあります。
また、ゲームをしてる時、聞こえにくいなと思って音量を上げることもあるかと思います。
しかし、音量を調節すると、無駄な音、必要としていないような音まで増幅され、もどかしい思いをしたことがあります。
この「ROCCAT(R)KHAN PRO」は音量はそこそこでも、聞こえにくいという場面がありませんでした。
遮音性が高いのでしょうか、周囲の音も気になることはありません。
ゲームの世界に入り込める臨場感
さて、次は使用感について触れていきます。
最初に、デザイン性のところでも少し触れた2点について書いていきたいと思います。
まず、スライダーについてです。スライダーがスチール製と言うのは先に書いたとおりなのですが、スライダーを動かすときに感じる違いがあります。
「HyperX Cloud Stinger」はゴリゴリと動かす必要があり、少し重たく感じるのに対し、「ROCCAT(R)KHAN PRO」はカチカチと、爽快感のある音を鳴らしながら軽く動いてくれます。
『ならすぐずれてしまうのでは?』と思ってしまいますが、頭に載せたくらいでは動くこともなく、快適に使うことができます。
次に、イヤーカップについて。
写真は先ほど載せたのですが、イヤーカップは「ROCCAT(R)KHAN PRO」が少し小さめになっています。
私は個人的に耳が包み込まれる方が、気持ちいいし痛くもならないので好きです。そのため、最初にイヤーカップを見たときは少し不安でした。
しかし、これがぴったりフィット。この大きさが良い理由まで見つかりました。
「HyperX Cloud Stinger」はイヤーカップの大きさから、耳は全く痛くありません。そこは両者同じです。しかし、その大きさゆえ、着けていてもヘッドセットが動いてしまうのです。
耳を包む以上に余剰な大きさがあるため、あまり耳に沿ってホールドしてくれない感じがあります。
一方、「ROCCAT(R)KHAN PRO」はより細長い楕円形で、耳に沿ってピタッとハマってくれます。この点は、ヘッドセットのズレから来る不快感などを一切感じずゲームに集中できて良い点だと感じています。
さて、デザイン性の最後に挙げた、音量調節について述べたいと思います。
デザイン的には、「HyperX Cloud Stinger」のスライダーバーが好きなのですが、実際に使ってみると、ヘッドセットを着けているときには見えない位置にあります。そのため、直感的に、どちらがボリュームアップで、どちらがダウンなのか、一瞬ではわからないのです。
一方、「ROCCAT(R)KHAN PRO」のホイール型は、ヘッドセットを着けているときには見えないにしろ、上方向に回せばボリュームアップ、下に回せばダウンと、直感的にわかります。使いやすさという面を考えれば、後者のほうが上かなと感じました。
そしてもう一つ。着けている際の着圧はというと...
「HyperX Cloud Stinger」の方は少し広がってしまっていて、新品同士との比較とはいきませんが、少しゆるめです。買った当初から広がっていたか、あまり記憶が無いためこの程度にとどめておきます。
「ROCCAT(R)KHAN PRO」は、前者と比べると、新品ということもありますし、多少の締め付けを感じます。しかしながら、痛いとかそういったことは一切ありません。軽さのなせる技でしょうか。
使用感①「Overwatch:Origins Edition」
ここからは実際にプレイしたゲームについて、それぞれ感じたことを書ければと思います。
まずはこちらのゲーム。昨年に出ましたFPSタイトルのオーバーウォッチをプレイした感想を書きたいと思います。
一番面白いと書いてますね。今もやっているくらいです。
機能性にて、「ムービーの際は今まで聞こえていなかった音が聞こえる」と書きましたが、OverwatchのOPムービーにてそう感じました。
何度も見てきたムービーのはずなのに、更に好きになってしまう、そんな新たな発見でした。
そして、実際にゲームをやってみます。
OverwatchはFPSですが、どちらかというと緊張感のあるものではなく、わちゃわちゃしたゲームです。
そういうわけで、キャラクターのボイスだけでなく、色々な環境音等が聞こえます。
ただ、わちゃわちゃしているから音が聞こえなくても良い、というわけではなく、足音はかなり重要な情報となります。
そんなときに低音が聞こえなかったりすると、気付かずにやられてしまうケースもあります。
しかし「ROCCAT(R)KHAN PRO」をつかっていると、環境音とボイス等の音のバランスが非常に良いように感じます。
快適さも、ゲームへの没入感もとんでもないです。
少し昔のゲームなのに...楽しくなってしまいました。
使用感②「Call of Duty World War Ⅱ」
さて続いてはこちら。
先ほどと違い、出てまだ一ヶ月くらいの、新しいゲームです。
こちらはOverwatchと違い、かなり足音が重要となります(ゲームモードによります)
さて、早速「ROCCAT(R)KHAN PRO」を装着してプレイ開始!
まず、銃声やリロード等の諸動作で発生する音がかなりはっきりと、それでいて重厚感があります。
こちらも先程同様このゲームの世界に没入できる要素をしっかりと持ってくれています。
次に肝心の足音はどうでしょう。
プレイしてみたところ、問題なく聞こえます。足音の距離感がつかみやすいのかな?
プレイ回数が少ないので、もう少し多くプレイして追記できたらと思います。
2017/12/22追記
フレンドとボイスチャット(以下VC)をしながらプレイしてみました!
ここで、真価がわかりました!
私はVCする際、フレンドのボイス音量の比率をかなり高めに設定していました。
そうでないと、ゲーム音にかき消され、フレンドの声が聞こえづらいからです。
しかし、このヘッドセットを使うと、比率をどんなにいじろうと、フレンドの声はしっかりと聞こえ、なおかつゲーム音も十分に聞こえるという、至福の状態になるのです!
足音もはっきり聞こえつつ、フレンドとも不自由なく会話できる。いままでそれは普通ではなかったので、この劇的な違いには正直驚いています。
PS4からでる音以外の雑音を一切シャットダウンしてくれているのかもしれません。
フレンドと話をしつつ、この臨場感。本当におすすめできるポイントだと思います。
使用感③「モンスターハンターワールド(beta版)」
次は現在配信中のモンスターハンターワールドのベータ版です。
予約していますが、Betaで遊べるのは、ゲームの感じがわかっていいですね。
オープンワールドのハンティングゲームで、シームレスの広大な世界で多種多様なモンスターと戦います。
ゲームの感想になりますが、かなり面白いです。最近は任天堂系に行ってしまっていたので、ソニーに帰ってきてくれたのは個人的にありがたいですね。
こういったゲームは、自身が主人公となって装備を整えたり、マップを探索したりするわけですから、世界にどれだけ入り込めるかが重要となると考えています。
背景も大自然そのもので、目の保養にもなるのですが、音の感じもすばらしいです。
「ROCCAT(R)KHAN PRO」では、自然の環境音はもちろん、すべての音を敏感に拾ってくれます。
モンスターと対峙しているときの緊張感はもちろん、何もなく探索している時のワクワク感であったり、没入感であったりを最大限に増幅してくれます。
早くこのゲームの世界観に、オーディオの力で入り込める日を心待ちにしています。
使用感④「Fortnite」
続いてのゲームもアーリーアクセス版で、北米のアカウントがあれば無料でできるゲームとなります。
ゲームジャンルとしては、サバイバルシューティング?とでもいいましょうか。
巷で話題の「PUBG」や「荒野行動」といったゲームの友達です。
このゲームは最後の1人、あるいはチームになるまでは勝ちがもらえない、非常に緊張感のあるシビアなゲームです。
そのため、視界はもちろんのこと、音は敵の位置を知る上で非常に重要な情報となります。
まずゲームを起動。とにかく音がでかい。
これはゲーム側の問題でしょう。オーディオを調節していざ試合へ!
しばらくやっていなかったので、少しやっていた頃とは仕様が変わっていますが、ゲーム性はあまり変わっていないので良しとしましょう。
実際にやってみると、かなり定位がしやすく感じました。
残念ながら勝つことはできませんでしたが、もう少し試合をして、音の力で勝てればまた報告したいと思います。
※2017/12/30追記
ソロプレイにて、一度だけ勝つことができました!!
基本ソロではしたことがないので、ほぼ初心者にしては良かったのかなと思います。
定位、方向がほんとにはっきりとわかるので、自身がどこに隠れて、どこに照準を合わせていればいいのかがわかるのは音の力があってこそだと思います。
もう少し勝つためには…あとは自分の練習次第かな…?笑
toshi_wanganさん
2017/12/23
音を文字の言葉で伝えるのって、
なかなか難しいものだと今回のレビューで知りました(^^;
ただ、良いものは良いですからね(^^)
その良さが伝わればいいかなと。
なげさんのレビューからも、このヘッドセットの良さが伝わってきました♪
なげさん
2017/12/23
コメントありがとうございます。
たしかにおっしゃるとおりですね!
私は音質などに対する理解があまりないので、本当に感じたことしか書けず、難しく感じました...
toshi_wanganさんのレビューはデータに基づいて書かれていて説得力があるなあと感じます。見習いたい点です!