普段会社では社内SEをしており、会議以外は多くのの仕事が自分のデスクに座った状態で完了します。主な仕事としては業務で使うためのツールをC#で作ったり(コーディング)、不具合の起きたソフトウェアを修復したり、InDesignで冊子を作ったりしています。たまに壊れたパソコンを修理したりはしますが、ほぼデスクワークです。
パソコン修理はさすがに机を離れますが、本当に食事とトイレのとき以外、始業から終業まで一日中椅子に座りっぱなしで終わることがざらにあります。
家に帰ったら帰ったで、ゲームするのでやっぱりまた座りっぱなし。1日6時間と言わず、15時間くらいは座りっぱなしな生活をしています。
そんな一日の半分以上を椅子の上で過ごす生態のクマでございますが、実は身長が181cm、体重が80kgほどあり、わりと椅子を選ぶ体、いわゆる『椅子難民』でした。ただ高いだけではダメですからね、やはり座り心地も良いうえで『高さ』が必要なのです。
そんな中で見つけた椅子が、バウヒュッテのBM-39です。これももともと自宅で使うために買ったのですが、パソコンデスクとの高さがあわず、やむなく会社に持ってきたものです。ただこちらは座部がかなり広いため、一般的な事務用の椅子に比べると座り心地はかなりよく、それなりに気に入って使っておりました。
しかし、5年使ううちに表面のPUレザーが剥がれてボロボロになり、背もたれに寄り掛かるとギシギシと軋むように。そろそろ買い替えたいなーと考えていた丁度この時期にレビュワー募集があったため応募させていただきました。
というわけで、基本的にはこのBM-39との比較となります。さて、今回お借りしたレビュー品『AKRacing Premium オフィスチェア』を使用して、はたして何か素敵な変化が訪れるのでしょうかʕ•ᴥ•ʔ!
大きいヒト用の椅子はやはり椅子も大きかった!
巨大な箱が到着
商品が届きましたのはちょうどお昼休みの最中。玄関を人が出入りしている最中に届いた巨大な箱……ええ、注目の的になってしまいました。
箱のサイズは[ 88×68×38cm ]。参考に置いたガムのボトルと比較すると、かなり巨大なことがわかると思います。
重量も28kgで持ち上げるのも一苦労。仕方ないので箱を引きずって座席まで運びました。部署が1階でよかった……。
エレベーターが無いのでしたら、組み立て工程の最後にキャスターと上部を合体させるので、1階でシート部を組み立ててから、合体させる直前の状態で2回に分けて運ぶのが良いかと思います。
箱を開梱するとまず見えるのがヒトデ型の物体。最後にキャスターつける脚の部分ですね。最後まで使わないのでひとまず横にどけておきます。
それをのけると見えるのがシートとか背もたれとか、PUレザーの貼られたメインパーツです。
左上:背もたれ
右上:座部
左下:ランバーサポート
右下:ヘッドレスト
アームレストは最初から座部に取り付けられています。
その他のゴチャゴチャしたもの。カバー(後述)、キャスター5個、組立手順書、取扱説明書、ガスシリンダーとその固定台などが箱に入ってます。
さらにその箱の中には、ネジと六角レンチ大小2本、そして軍手まで入ってます。六角レンチは結構滑りやすいので、汗かきな人には嬉しいアイテムですね。
組立タイムアタック
商品を座席まで運び、開封して写真撮ってたりしたら12時40分になってしまいました。お昼休みは13時まで。さあ、RTAの始まりだ!残り20分で組み立てなければ!
組み立て方は写真入りの親切なパンフレットが入っていますので、まず失敗することはないかと思いますが、椅子の前後だけはちょっとわかりづらいかもしれないので気を付けてください。
内容物一覧も、全部のアイテム並べて解説いれようかとも思いましたが、そのパンフレットにあまりにも見やすい形で載っていたので、こちらを掲載させていただきます。名称もこちらを元にして説明させていただきます。
まずは、背もたれの横に最初からくっついてるネジを六角レンチ大で外します。左右2カ所ずつ4か所外します。
ネジ穴の中心にも穴が開いていますが、これは後で使うところなので気にしないでください。初期不良とかではないです。
外したネジを使って、座部の両サイドにあるバーと背もたれをネジ止めします。
両サイドをネジ止めしたら、そこにサイドカバーを取り付けます。
裏返して、4か所のネジを外します。
ネジを外した場所にシリンダー固定台を取り付けます。前後を間違えないように気を付けてください。
ガスシリンダーにガスシリンダーキャップを取り付けて、シリンダー固定台に差し込みます。
キャスターのついた五本足ベースを、ガスシリンダーに差し込んで完成!
完成までにおよそ30分かかりました。お昼休み過ぎちゃった☆ʕ→ᴥ•ʔテヘクマッ
まあ写真撮りながらだったのでちょっとかかりましたが、実際は20~25分くらいでいけそうな雰囲気です。
今回お借りしたAKRacing Premium オフィスチェアのカラーはレイブンなので、オフィスフロアにあっても大きさ以外は自己主張が少なく目立ちません。BM-39はオレンジでしたからね……。
シックなカラー、というかぶっちゃけ『真っ黒』が選べるというのも、オフィスで使うことを前提とした椅子であることを考えたら嬉しい要素ですね。
すわり心地
今までずっと柔らかいクッションの椅子ばかり使っていたため、初日はちょっと疲れましたが、すぐに慣れてきました。肩のところが少しだけ持ち上がっているため、もたれかかると丁度いいホールド感が味わえます。
座面チルト機能(ロッキング機能)も当然ながらついていて、もたれかかると適度に傾いてくれます。さらにはある程度の角度で固定する機能もあります。ただ、固定機能は0か100かのどちらかで、好きなところで止められるわけではなさそうです。
また自動車のシートのように、レバーで背もたれを倒すことができ、自由に角度をつけることができます。普通の椅子はただロッキング機能があるだけで背もたれの角度が変わることはありませんので、ここはAKRacing Premium オフィスチェアの最大の特徴と言っても良いのかもしれません。
ちょっとわかりづらいかもしれませんが、座面は写真のように、後ろより前の方が若干幅が広がっています。そのため、おしり側はすっぽりと収まる感じがあります。
座部の太ももの横あたりに来る出っ張り、これは自分にとってはちょっといらないかなと思いました。
たまにリラックスのために椅子の上で胡坐をかいたりしていましたが、それができなくなってしまったんですよね……。
あと、足が広げられなくなったため、太ももが太めな自分には逆に圧迫感を感じます。
体躯の大きい方は特に気になりそう。椅子に座るときもここに引っかかって椅子が回転してしまい、座るのに失敗することも……。ここも取り外しができると嬉しいです。
座面が想像以上に高かった
自分が座面の高さを測るときは、いつも定規など硬い物を上に乗せてそこまでの高さをメジャーで計測しています。
驚いたのは座面の高さ。仕様では46~53cmで、BM-39は41~51cmなので2cmしかかわらないはずなのですが、それよりもはるかに高く感じました。一番高くすると、身長181cmの自分でもかかとが浮くほどに。
いや、自分の足が特段短いというわけじゃない……と信じたいですが……。あ、そうだ、今まで座部が柔らかい椅子ばかり使ってたので、BM-39では数cm沈み込んでたからだよ!(断言)
以前AKRacing様の別のゲーミングチェアでもプレミアムレビューの募集がありましたが、その時は座面の高さを見て自宅用には使えないと応募を諦めておりました。
51cmでも沈み込みがなくこの高さで使えるなら、全然自宅用にも使える!と思いきや、どうやらこのAKRacing Premium オフィスチェアだけが座面の高いモデルのようです。
以前プレミアムレビューにあったのはNitroだったかな?『AKRacing Nitro ゲーミング・オフィスチェア』の場合、座面までの高さが最大で48cmなので、実に5cmの差。
AKRacing Premium オフィスチェアの最低の高さより2cmだけ上、って考えると、やはり自宅でAKRacing Premium オフィスチェア以外のAKRacingシリーズを使うのは厳しそうです。とはいえ、自宅で使う椅子の候補としてAKRacingが追加されたのは大変うれしいことではありますね!
というわけで座面の高さは一番低い位置にしました。それでもBM-39で使っていた高さよりも高くなってしまったので、ちょっと違和感がありましたが、これは使っているうちに慣れました。それでも膝が直角に近いくらいの角度になっているので、小柄な方には相当高く感じるんじゃないかと思います。
アームレストは結局外しました
アームレストはぱっと見はプラスチックのように見えますが、座部や背もたれほどではないものの弾力がある素材でできています。アームの部分は金属でがっしりしていて安定感があります。
また、高さや左右の幅が変えられるばかりか、前後に動かしたり角度まで変えられるため、/ \ という形にしたり、\ / という形に変えたりできます。
\ / の形にするとキーボードを使うときに丁度肘が乗せられてよかったです……が!アームレストがあるとAKRacing Premium オフィスチェアが机に入らないことがわかりました。座面高は一番低い状態で使いたいので、アームレストをもっと高くか低くするしかありませんが、それをすると今度は使い勝手が悪くなってしまいます。
また、私は脇を締めてキーボードを使う派なので、入力中に無理やり乗せて使ってみてもすぐに疲れてしまい、かといって脇を締めて使うと今度はアームレストが腕に当たって若干ストレスを感じていたんですよね。
というわけで、思い切ってアームレストを取り外してしまいました。
アームレストを取り外すと、今度は椅子がしっかりと中まで入るようになり、着席時も机に近い位置で座れるようになったため、アームレストがなくてもキーボードが入力しやすくなりました。
肘はちょうど背もたれの下側の出っ張りのところあたりに当たる感じになり、これが良い具合に腕を支えてくれます。それでもまだ太ももがひっかかるので、BM-39でできていた『お腹をピッタリと机にくっつけること』はできなくなってしまいましたけどね。
あ、はい、もっと痩せろというのはごもっともなご意見でʕ´ᴥ`;ʔ
ただうちの会社の机って本当に普通の事務机だと思うので、オフィスで使うことを考えたらシリンダーはもう少し低くてもよかったのかなって気がしないでもないです。
撥水性があるようです
水を垂らしてティッシュでふき取ると、ものの数秒で乾いてしまいました。うっかり飲み物とかをこぼしてもこれなら安心ですね。
滑らかに動くキャスター
仕事場はOAフロアではなく、ただ張り替え可能な正方形のカーペットを敷き詰めただけの場所ですが、キャスターは滑らかに動くので椅子の出し入れは簡単にできます。
ただ、キャスターについているロック機能がなぜか頻繁にかかってしまうため、その解除がちょっと煩わしいです。ロックがかかってるのに気づかずに椅子を動かすとギギギと凄い音が鳴るので、ちょっと恥ずかしい……。
おそらく足に当たった拍子にロックがかかってるんだと思いますが、足に当たる感覚はないので、音が鳴ってから初めてロックがかかっているところを探す、という形になってやや手間がかかります。
もしかするとインナーシューズとして履いてるフロックス的なサンダルに当たってるのかしら。それほど簡単に軽い力でロックがかかってしまいます。もう少し力を入れないとロックがかからないようにするか、もしくはキャスター全5か所じゃなく2~3か所だけにロック機構を付けるとかしてもらいたいなと思いました。
ヘッドレストとランバーサポート
ヘッドレストは寄り掛かったときにちょうど首あたりに当たり、加えてかなり硬めにできているため、良い感じに頭と首を休めることができます。取り外しもできますが、ゴムで椅子と結ばれているため、ちょっと頼りない感じがあります。ゴムが伸び切ってしまったときにどうすればいいのか、考えてしまいそう。
ランバーサポートは最初は腰のあたりに置いて使っていたのですが、猫背なせいかやたらと前に押し出される気がして、背もたれを少し倒して寄り掛かってみても逆に腰が痛くなり、自分には特にメリットが感じられませんでした。ってことで思い切って取り外しました。
ちなみにランバーサポートはBM-39にもついており、こちらは取り外すことができなかったのですが、厚みがなかったため全然腰に当たらず、なんだか存在意義がよくわからないまま放置していました。
最近オフィス街では『お昼寝スペース』を提供するサービスが流行っているそうです。仮眠スペースとか昼寝サロンとかいろいろな呼び方がありますが、こういう場所は横になれるベッドがあって、カーテンで仕切るなど個室っぽくする工夫がされてあるそうです。
会社でそれに近いぐらいのことが手軽にできたら素敵。と考えて用意したものはこれ!
・クマのお昼寝用クッション
・めぐりズムの『蒸気でホットアイマスク』
・ひざかけ
お昼寝用クッションは中に手を差し込んで、うつぶせで寝るための物。元々これを使ってお昼寝してました。ホットアイマスクは薬局で5枚500円ほどで購入。それと寒さに弱いため、夏も冬も使っている大判のひざかけ、これらを用意しました。
シートは一番最後まで倒してしまうと、逆に寝心地が悪くなったので、1段戻した状態にしています。また、横になったときもランバーサポートがあると逆に腰が痛くなったので、これも取り除いています。
さあ、準備は整った……いざ、お昼寝!
もう最高ですね、お昼休みに真横になれるだけでこれほどぐっすりと眠ってしまうとは。スマホの目覚まし、バイブをオンにしてなかったらたぶん1時間くらい寝てしまってる可能性もありましたね……これは。危険すぎる。
ヘッドレストを押しのけてクマのクッションを頭の下に配置すると、素晴らしい枕になりました。ホットアイマスクはなくても全然ぐっすりいけますが、天井のライトがまぶしいのでアイマスク自体はあった方が良さそう。
あと、うちの会社特有かもしれませんが、印刷会社なのでわりとプリンターがお昼休みも動き続けていることがあり、とにかくうるさい!なのでスマホで癒し系な音楽聞きながら寝るのも良さそうです。あー、ノイズキャンセリングイヤホンとか使うともっと幸せになれるかも。
痺れなくなり、疲れにくくなり、机が広がった!?
変わったこと①:長時間座っていても尾てい骨が痺れない
今まで使っていたBM-39は、買った当初は柔らかくて厚みがあっていいクッションでしたが、だんだんクッションが固くなっていき、今では長時間(2~3時間ほど)同じ姿勢で座っていると尾てい骨あたりが足が痺れたときのように痺れることがありました。痺れなかったとしても、大抵体が凝り固まっていて、まあ、疲れます。
頻繁に立ち上がったりしていればそこまではいきませんが、プログラミングをしている最中などはうっかり休憩を忘れて集中してしまって、気が付いた時には痺れていた、なんてこともあります。が、AKRacing Premium オフィスチェアでは今のところそれが起こっていません。また、長時間PCを使っても、前ほどは疲れていません。
BM-39が硬くなったと言ってもAKRacing Premium オフィスチェアの座部も同じくらい硬いのですが、なぜか痺れることはありませんでした。ポイントはもしかすると背もたれの角度にあるかもしれません。
先ほどのこの写真のように、自分は背もたれをかなり倒して使っているため、自然と腰への圧迫が減って、痺れにくく疲れにくくなっていたのかもしれません。
変わったこと②:机が広く使えるようになった
副産物的なものですが……今まではキーボードを机の奥の方に置いて、肘を机の上に乗せてキーボードやマウスを使っていましたが、そのため机の大部分をキーボードとマウスと『自分の腕』が占拠することとなっていました。
ところがAKRacing Premium オフィスチェアでは、お腹をくっつけることができなくなったため、必然的にキーボードとかを机の際まで持ってこざるを得ず、その結果モニタとキーボードの間にスペースが生まれることとなりました。
そこに資料を置いて入力とかもできるようになったので、結果的にはこちらの方で良かったです。仕事がしやすくなりました。
体長1.8mとクマの中では小柄ながらも日本社会で生きるには不便な大きさ……3Lの服はなく、29cmの靴もなく、身長180cm用の椅子も滅多に見つからなかったこの生活。そんな中において『体が大きいヒト用の製品』を出して頂けるのは本当に嬉しいことでございます。
きっと自分のように、体が大きいがゆえに『椅子難民』となっている人は世の中にはたくさんいると思います。いや、絶対にいる!AKRacing Premium オフィスチェアは、そんな迷える小熊たちの寄る辺となるのではないでしょうか。
最後になりましたが、このたびはジグソープレミアムレビューのレビュアーにご選出いただき、テックウインド株式会社様には厚く御礼申し上げます。
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