自室が狭小である為に、座椅子と折り畳みテーブルを組み合わせてPC操作やゲームプレイなどをこなしているのですが。
持病の腰痛との戦いがかなり熾烈となっており、安住の座椅子を求め、買い替えをしています。
私の部屋の広さの制限故に、コンパクトで、かつ、安価なものばかりを試して来ています。
その為、今までの座椅子は、形や性能の面ではしっかりとコストを掛けた椅子と比べて、私自身が要求している条件をクリア出来ていない部分もあり、どうしても、負担の少ない座り方をする事が難しい事多かったですね。
現在使用している座椅子の下や背もたれにクッションを挟んだりして工夫していますが、長時間座っていると、どうしても、体重の掛かったお尻や、それをかばおうとして背筋がピリピリとして、耐えきれなくなってきます。
さらには、素材がヘタってきて、座椅子の下にもクッションを用意するような状況になったり…。
がっちりと体をホールドして、ヘタレない座椅子があるといいなあ、と考えつつ、ホームセンターなどを巡ったりもしていました。
そこにお試しのチャンスとして登場したのが、この『AKRacing GYOKUZA / 極坐』です。
ゲーミングチェアとして作られた座椅子。
圧倒的な存在感ですねぇ。
今まで使っていたものと比べると、全てが大きいのですが。
一番の違いは、「背もたれ」ですね。
身長163cmで座高が80cmオーバーという10円玉な私でも、頭までカバーできる大きさ。
座面も、ひざ裏まであと少し、という所までの広さなので、すっぽりと太ももまでを使って座る感じになりますね。
大きさと重さが、安定感を生む。
梱包の段階で、大きさが違います。
500mlペットボトルとの対比で見ると、巨大さが分かります。
頑張ったら中に入れそうですよねー。
そして、本体25kg、梱包状態で28kgの文字。
私の仕事中に、この荷物を受け取った家族には、「何が入っているの!?」と詰め寄られましたw
確かに、この大きさで、この重さ、持ち運ぶのは大変です。
コンパクトに畳まれた状態で梱包されていますね。
付属品は、組み立て説明書、ジョイントカバー、ボルト、六角レンチ、手袋、と組み立てが必要な椅子としては、随分、少ないです。
つまり、殆ど、組立作業の必要が無い、半完成状態で入っている訳ですね。
組み立てのステップの内、ネジを取り付ける部分は、
背もたれ、そのジョイントの分割カバーが左右二ヶ所ずつ。
計六ケ所という簡単さ。
・背もたれとベース部分の取りつけは、背もたれの中を通すのではなく、外側から、内部の骨格部分と合体する形。
・背もたれに最初から付いているネジを取り外して使うスタイル。
と、簡単に組み立て可能なように考えられていますねぇ。
ただし、ネジ穴を合わせて取り付ける箇所で、不器用な人(私)はちょっと停滞するかも。
しっかりと作られているものの、運ぶだけなら重くはない背もたれなのですが、ネジ穴を合わせつつ締め付けをしようとすると、重く感じますね。
ネジの取り付け時の注意として、組み立て説明書には、「仮止めしつつ、4本のネジがネジ穴に入ったら、しっかりと締めましょう」との記述があります、加減間違えると、クラクラしてネジ穴からずれたりしますし、締めすぎると角度を変えるのに苦労して、中々、ネジ穴が見つからない状態になりますw
とはいえ、不器用なL2さんでも、一時間も二時間も格闘していた訳では無く、30分は掛かっていない位の時間で組み立てが可能でした。
二人で協力出来るならば、支えてもらいつつネジを止める事が出来るので、更に簡単になるでしょう。
気になる部分として、
・ヘッドレストの取りつけは、女性だと、ゴムバンドを引っ張るのが大変かも。
その割には、取り付け後には、少し緩く感じます。
・ランバーサポートのバンドは、取り付け時にも緩い感じで、取り付け後も、それほど緩みが取れている訳では無い為、ゴムでは無い素材で、しっかりとサイズが合っていたら、と思う部分でもありました。
完成してしまうと、台座部分の重さも相まって、安定感は抜群です。
背もたれをフラットに倒してしまっても、座面にお尻を乗っける形の深く座った状態からの移行であれば、余程重心を頭の側に寄せてしまわない限り、倒れ込むことは無かったですね。
360度回転、アームレストの柔ら固さと高さ調節、これは快適♪
三畳間の納戸を自室として使用している私にとって、大きな家具を設置する事は、かなりの冒険ではあります。
ベッドは、寝る為に必要不可欠ですので、どうしても設置せざるを得ませんし、大量の本を所持している為に本棚も不可欠。
その合間を縫って、PCやモニター、それを操作する為の入力機器を置くテーブル、と組み合わさって来ていますので、床面積を占有する量が多いものは、おいそれと導入出来なかったのです。
ただ、今回を切っ掛けに、ちょっとだけ()レイアウト変更して、なんとか部屋に導入する事にしました。
ゴチャゴチャしていてすみません。
向かって左側がベッドです。
高さ120cmなので、下にラックなどを設置して、PCや据え置きゲーム機、お気に入りの本などを置いています。
マウスが乗っているのが、先日レビューした脇息的木製棚。
向かって右側に見えるのは、DVDを並べているメタルラック。
使用時のイメージがこちら。
折り畳みテーブルを展開して、キーボードやペンタブレットを運用します。
マウスオンリーの操作時やゲーム機を起動している時にはテーブルを展開しない事もあります。
その場合には、アームレストがグッと活躍します。
アームレストは、一見固そうな黒い樹脂製なのですが、触ってみると強い弾力性があって、体を預けると凹み、そうでは無い時には反発力を持って支えてくれる感覚です。
高さの違いは、ちょっと写真だと分かりにくいかもしれませんね。
写真に撮ると、大差のない前後の調節に見えますが、肘を置く時には、この差はとても大きく、快適さの度合いに大きく関わる可動幅ですね。
更に、一定の高さで固定される訳では無く、高さの調整や、そして、左右への開き角度の変更も出来ます。
自由自在、というには、もう少し可動域が欲しい所ですが。
全く動かない状態と比べると、姿勢の自由度が格段に上がっております。
高さの調節は、右手側、脇息的な棚にマウスを置いて、テーブル上では使わない私のスタイルを維持出来る点で、とても素晴らしいです。
その一方で、左手側は肘を預ける為に高くする、という左右違う高さに設定できるので、だらりと体重を左手側に預けながらもマウス操作の邪魔にならないポジションが作れるという、ナイスギミックですね。
さてさて、実は、狭いスペースでも、AKRacing GYOKUZAの特色である、台座の360度回転のお蔭で感じるメリットがあります。
リクライニングと台座の回転の組み合わせで、
ドーンと「L2書庫(押入れの雅称)」(画像の奥の引き戸がそれです)の目の前に鎮座していながらも、持ち上げることなく道を通す事が出来ます。
流石に座ったままでは、ここまでの大きなターンは出来ないのですが。
周囲のアイテムに自由にアクセス出来る体勢に近い振り向きは出来るので、以前のコンパクトなものを、これだけ大きな座椅子と交換したにも関わらず、
「部屋が狭くなった」、
「L2書庫やラックなどの物にアクセスしにくくなった」と感じる瞬間は少ないですね。
図説、通称L2の巣(上段横から、下段は天井から見たら、という想像図です)
また、ゲームプレイや動画などの視聴時に合わせて設置していた以前の座椅子では、座る向きを変えると座り難くなったり、姿勢が崩れてしまって、座っていられなくなる事もありました。
しかし、回転台座によって、
「モニタの方を向いて座る」と、
「モニタから方向を変えて本棚に体を向ける」というような行動も、
わざわざ立ち上がって座椅子を調整し直す事無くこなす事が出来ます。
言葉にすると、地味なように見えますが、かなり大きな効果なんですよね。
背もたれに体を真っ直ぐ預けているからこそ、腰や、背中、首などに掛かる負担が少なくなりますよね。
このAKRacing GYOKUZAでは、バケットシート状でしっかりと体を正しい向きで固定した状態を保ちつつ、向きを変える事が可能なんです。
本来座る向きとずれて座る事になると、片側だけが突っ張ったり、筋を違えてしまったり、と影響は結構出ますので、この回転機能が腰痛などの予防に貢献する割合、かなり大きいです。
座面の高さ、そのメリットと、デメリット。
AKRacing GYOKUZAは、360度回転を実現した台座によって支えられております。
その為、実際に座る座面高さは、床から15cm程となります。
この製品以前に使っていた床に近接するタイプの座椅子では、足を長く伸ばす時に、膝を伸ばしたままでの姿勢になる為に、伸ばしたままだと、痛くなる事があります。
それを避ける為に胡坐をかいたりする訳なんですが、私の環境では、使用している折り畳みテーブルの脚が当たる上に、胡坐をかいた事で足同士が圧迫しあって痺れたり、痛みを感じたりするので、中々難しいというジレンマがありました。
GYOKUZAでは、15cm程という高さによって、投げ出した膝を少し曲げた状態で座る形になります。
そのお蔭で、関節を無理に伸ばしている状態ではなく、長時間座っていても、膝などの痛みを感じる事はないです。
これがメリットですね。
そして、デメリット。
それは、この季節特有なものでしょうか。
床と座面の間に回転可能な台座が存在する事で、空気が通る隙間が存在するのですね。
座面の奥行きがあるので、太ももまで使って座る形になっていますので、部屋全体を温めていない場合には、冷気がちょうど、膝裏辺りに当たる訳です。
膝裏は、血管が表皮近くに集まっているので、温めると暖房効果が高い、とされています。
それを逆に冷やすとどうなるか。
「寒さが強調される」訳です。
また、炬燵のような暖房機器だと、布団被っていても、わざわざ隙間を作っている形になるので、効果が減じられてしまいます。
防寒対策には、ひざ掛けではなくて、寝袋的なものや、シングルサイズの毛布など、足をすっぽりと覆う大きさ、機能のあるものが必要になるかなあ。(私の部屋は、スペースの都合上、暖房器具が電気敷毛布だけですので、参考にはならないかもしれません。ごめんなさい)
ランバーサポートはリクライニングの深さによっては一長一短となるので、評価が分かれるかも
ランバーサポート(画像にて、背もたれに二つ取り付けられているクッションの内、下のもの)は、リクライニングの角度が浅い(90度に近い)程、背筋から腰に掛けての負担を減らして、姿勢を保つのに効果的であると体感できます。
その一方で、深くリクライニングしていくと、その存在が、腰だけを突き出すような姿勢を強いる状態に持ち込ませてしまう、と感じました。
故に、売りの一つである、フラット状態にして座る? 寝転ぶには、一旦、ランバーサポートを取り外さないといけないなあ、と私の体は要求してきました。
そうなると、背もたれと座面の隙間を通して、ヘッドレストのある位置の穴を通しているゴムバンドを深くリクライニングする一回ごとに外すという手間を掛ける必要が出て来てしまうのです。
簡単に着脱出来て、その上、しっかりと固定出来ている、という相反する要求なのは分かっています。
それでも、快適に過ごすには、欲しい機能です。
リクライニングと、仮眠の良好な関係の為に一工夫必要かな。
一つ上の項でも、書きましたが、ランバーサポートは座るという事に対しては、最高の相棒となり得るギミックです。
椅子に体を預ける時に、背骨が真っ直ぐ伸びすぎず、S字を保つ事が体重や、頭の重さを支えるのに最適である、とどこかで見たような…。
まあ、理論はともかく、左右に軸をブラさない真っ直ぐな背筋伸ばしと、適度にS字を描く姿勢である事で、長時間座っても問題はありません。
さてさて、座る姿勢に対するランバーサポートの効能をもう一度強調させて頂いた後には、ちょっと厳しめな注文をする事にします。
180度に近いフラットなリクライニングが出来るAkRacing GYOKUZA。
そのリクライニングの角度を活かすには、やっぱり仮眠、午睡をするしかない!
しなければならない!(使命感)
という事で、「気合入れて、仮眠します!」
仮眠グッズを装着して、いざ、リクライニング!
と、言いたい所ですが。
私の場合、ランバーサポートを装着した状態のまま、ある一定の角度を超えた辺りから腰の違和感が発生し、そのままだと攣りそうになったりしますので、やはり、最後までリクライニングするのは辛いです。
故にランバーサポートはバンドでの固定をしない状態で運用しております。
深くリクライニングする時には外し、その分、お尻を深く座り直しながら倒していく事で、体をぴったりとサポートしながら寝ていけるのです。
そして、外したランバーサポートには、タオルを巻いて、ヘッドレストの上、もしくは下位置に配置!!
何と、ランバーサポートは仮眠時に枕にもなる優れものだったのです!!!
(多分違う)
奥行きが伝わりづらいので、倒れている感が無いのですが、ほぼMAXのリクライニング状態です。
L2書庫(押入れの雅称)の戸が開いているのは、そうしないと引っかかってMAXまで倒せないからですw
緑のタオルが巻かれているのがランバーサポート。
丁度良い高さの枕になるのです、いや、本当に。
座面には、寒さ対策のブランケットを敷いています。
背もたれとの隙間に端を突っ込むことで固定出来ますので、座布団のようなサイズの物よりも防寒的には重宝しています。
さてさて、肝心の寝心地は。
・バケットシート型になので、座りの悪さを感じる事はありません。
すっぽりと包んで体を抑えてくれている感覚です。
・反面、寝返りや、仰向け以外の姿勢への変更はかなり辛くなります。
椅子に対して、背中を真っ直ぐ預ける形以外では反発力の強い素材の為に、無理な力がどこかに掛かる姿勢になってしまいます。
長時間にわたってのガチな睡眠では、流石に、寝返りを打てない事で変な緊張をする部位が出て来て、疲労が溜まりそうです。
しかし、小一時間程度の仮眠、午睡ならば、真っ直ぐ体を預けている限りは、座っている時と同様に体重を接触面全体で支えてくれるので、ソファーで寝落ちしてしまうよりも、ずっと負担が少ない状態で目覚める事が出来ますね。
部屋全体を暖房で温めていない状態の私の部屋では、椅子を倒して、すぐ寝落ち、というのは無謀なんですけれども。
暖かい季節になったら、ササッと寝落ちする事も出来て気持ち良さそうです。
一か月弱の使用で、以前の座椅子との違いを大きく感じます。
冒頭の項目でも使った写真ですが。
比較すると色々と違いがありますが、素材の違いと構造の違いが目を惹きますね。
私は、毎日朝の出勤前や、就寝前など、自室でPC操作する為に、かなりの長時間座椅子に座っています。
以前使っていた座椅子は、メッシュ地とクッションの組み合わせの為、柔らかい座り心地でしたが、毎日座っていると中のクッションがへたって、煎餅座布団(古っ!)のような感触になります。
さて、比べるとAKRacing GYOKUZAはPUレザーに覆われた形で、中身は、骨組みとモールドウレタンフォームという事で、座っている間に沈み込む幅も少なく、毎日座って一か月弱ですが、へたっているという気配が無いです。
また、長時間座っていても、反発力の劣化がないので、無理な姿勢をとることなく座れている実感があります。
具体的には、足の組換えや、座るポジションの微調整のような小刻みな行動が減りました。
台座の回転は、意外な所でも恩恵ありますね。
それは、上記の小刻みな姿勢変更などのような微調整時、回転を使って、少しですが足をストレッチ出来るのです。
快適性が上がりますね~。
そんな小技をする程にまで、長時間座り過ぎ、なのかもしれませんがw
毎日座って、3か月。綻びは、まだ、無いかな。
ほぼ毎日、出勤前の一時間や、就寝前に3時間程の使用をしています。
ヘタリや、縫製の綻び、劣化などは起きていないと感じています。
3月初旬頃かな、ちょっと油断して重い荷物を腕力だけで持ち上げようとしてしまった為に、軽いぎっくり腰になりました。
左足を上げる動作、前傾や後傾を伴うしゃがみ動作、椅子に座る事、などが痛みを感じて、困難になりました。
症状の出た初日は、流石に椅子に座るという事が不可能でしたが。
次の日からは、着席と立ちあがる時に痛みを感じる姿勢があるものの、通常の椅子には座れるようになりました。
しかし、座布団に座るのは無理でした。
そうは言っても、家にいる間中ベッドに寝ている訳にもいかず。
GYOKUZAに座る生活に戻る事にしました。
すると、着席時と立ちあがる時には、流石に痛みがあるものの。
体を預けてしまえば、腰が痛む姿勢になり難く、腰痛発症以前のように使えました。
これは、素晴らしいですねぇ。
以前、ぎっくり腰になった時には、正直、何を使っても座椅子に座る事は不可能でした。
症状の軽重はありますが、腰への負担がかなり軽減されている証拠なのではないでしょうか。
ゲーミングチェア、といいながらも、普段使いにもフィットする機能がある座椅子。
AKRacing GYOKUZAのカラーリングやデザインは、レース仕様車のシートを思わせます。
故に、腰痛対策などで、しっかりとした座り心地の座椅子が欲しいな、と考えた時に、候補に入るイメージはありません。
しかし、ゲーム時に快適であることを考えたデザイン、ギミックは、実は、普段使いのリラックスにも十分力を発揮していると考えます。
また、大きくガッシリとした座椅子は、姿勢を保ったまま、長時間リラックスするには向いていますが、設置する場所を選びますので、私の部屋のような狭小スペースでは不自由があったり、そもそも設置出来ない事があるのが、普通です。
が、AKRacing GYOKUZAは台座の360度回転機能のお蔭で、座椅子の大きさが通り道を阻むという状況を産みだし難い座椅子です。
組み立てる場所と、設置の為の間口と床面積を確保できるのならば、むしろ、狭いスペースにもピッタリなのかもしれません。
満点!
と言いたい所ですが、前項で述べたように、台座と座面が回転の為に、少し離れている為に、冬の使用では、膝裏という寒さを感じやすいポイントに冷気が当たり易くなっていて、寒さを感じやすいです。
それを防ぐオプションが用意されていたなら、もっと快適かな。
そして、ランバーサポートの脱着が容易である事と、それでいてしっかりと固定されている事、相反していると思いますが、リクライニングを深くしていく時に、座ったままで取り外せると、スムーズに移行出来て良いかな、と思っています。
とはいえ、それほど大きな問題とは言えないので、星4つ以上は間違いないと考えます。
実物に座ってみないと分からない良さがありますので、体験出来るショールームなど、座って体感する機会や場所があれば、この魅力はもっと広がるのではないでしょうか。
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