Panasonicなどから出ているネットワークカメラは動画で映像が確認できるけど、気温や湿度なんかはさすがに無理みたいです。カメラの映す範囲に温湿度計などを置いておけば良いのかも…と考えてみたものの履歴が追えないのはちょっと不便そうなので、そのような用途に使えるものを作ってみることにしました。
実はRaspberry Piで作ってみようかと考えていたらちょうどGalileoのレビューが出来るとのことだったのでGalileoで作ってみることに。
「What will you make?」このフレーズの恐ろしさを後々思い知ることに(続く)
とりあえず開封。大きなArduinoっぽい感じ。SDカードもEthernetも最初から備えてて便利そう!というのが最初の感想。まぁ比較対象はRaspberry Piな訳ですが…そうするとVideo出力が何も無いのが懸念事項。ぱっと見で見えない無いだけで本当はVideo出力あるんでしょ?とか思っていたら本当に何もありませんでした。
microSDカードスロット。Raspberry Piと違って最初からmicroSDなのが個人的に好印象。
裏面にはmini-cardスロット。Board User GuideによればUSB2.0も出ているらしい。無線LANカードくらいしか付けるものが思いつかない。
左からUSBホストポート、USBクライアントポート、シリアルコネクタ、Ethernetコネクタ。シリアルコネクタはイヤフォンのケーブルを使って自作する必要がある模様。
Raspberry Piと並べてみると一回り以上大きい。Galileoはケースがほぼ無いのが痛い。
GalileoのUSBホストポートにUSB機器を接続するためのケーブル。Ainex USB-113。
Galileoに接続してみるとこんな感じに。とりあえず干渉を気にする必要は無さそう。
スピードクラスの異なるmicroSDカードが3枚。後で怖い人に怒られないようにSanDiskでそろえました。
GalileoはLinux上でArduinoをエミュレーションしているようで、microSDを取り付けていない状態でもLinuxが動作しています。ただし、telnetdすら動作していないためリモートログインできません。下記のようなスケッチを実行してtelnetdを有効化します。
(https://communities.intel.com/message/210090)
telnetで接続すると認証無しでリモートログインできました。さて、bogomipsでも見てみるか…
798.15 bogomipsとRaspberry Piの464.48 bogomipsと比較して倍とは行かないまでも性能は良さそうです。
なお、OSは Poky 9.0.2 (Yocto Project 1.4 Reference Distro) 1.4.2 と組み込み用Linuxのようです。
Intelのサイトから LINUX_IMAGE_FOR_SD_Intel_Galileo_v0.7.5.7z をダウンロードしてきてFAT32形式でフォーマットしたmicroSDにファイルをコピーするだけでmicroSDからの起動準備が完了します。余談ですがmicroSDカードのフォーマット時に標準のアロケーションサイズから変更していたためにGalileoでmicroSD上のファイルを認識せずに数時間無駄にしました。
Raspberry Piと比較してddしなくてもファイルコピーだけで良いのは敷居が低いのですが、FAT32に限定されているためにファイルサイズ4GB上限の制限を受けてしまい、いろいろと面倒くさそうです…。
Yocto Projectのfull-imageを作成するかDebianを使うか悩みましたが、UVC driverが必要なことから楽をするために下記リンクの情報を参考にDebianを利用することにしました。
https://communities.intel.com/thread/48074
作業は指示通りに進めてできあがったmicroSDを取り付けて電源を入れるとSSHでログインできるようになりました。当然ですがちゃんとDebianになっていて apt-get コマンドも使えます。
また、UVC driverが入っているためLogicool HD Webcam C525を接続するとちゃんと認識しています。
とりあえず足がかりはできたので、ここから作り込んでいくことになります。
---- ここから後編 ----
PCで同じような事をした事があったため、USBカメラを認識させられたら後は楽勝だろう、なんて考えが大甘でした…
USB Webカメラで静止画像が取れるように設定します。
fswebcam (https://github.com/fsphil/fswebcam)を利用するので、必要なパッケージをapt-getでインストールして完了。テストしてみるも、C525では"Timed out waiting for frame!"というエラーが出てキャプチャ出来なくなる事が出て来ました。その辺に転がっていた同じくLogicoolのC270では問題無し。おそらく帯域不足のようなものだと思われるのですが、今回は解決に至らず。実は、Raspberry Piでもおなじ問題に出くわしており、Galileoに期待していたのですが…。C270で妥協しても良さそうなのですが、C270では寄りで撮ることが出来ず、v4l2-ctlでフォーカスを制御したいというのもありC525で利用したいと考えています。
C270ではこれくらい離れないとフォーカスが合いません。
次に、あらかじめLinuxで動作するUSB温度計を調べて、USBRHが良さそうと判断して購入。Linux用ドライバはKimataさんが作られているもの(https://github.com/kimata/usbrh)を利用します。
これを利用するにはKernelソースが必要になるので、拾ってきます。しかしmakeして出来たusbrh.koのvermagicが合わないために利用できず…
バスパワーUSB Hubを介してC525とC270、USBRHを接続して認識しているところ。USBRHはモジュールのロードに問題あり、C270は型番を認識できていませんが正常に動作しています。
せっかくプレミアムレビューの機会を頂いたのに、散々な報告になってしまいました。とりあえず対策を考えて追試として後日報告いたします。
本来であればmicroSDカードの速度比較も掲載する予定でしたが、それも問題解決に時間を取られて検証出来ませんでした。
(つづきます)
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