レビューメディア「ジグソー」

「遅くない」ことが大きな魅力。旧環境では今なおトップレベルの性能

まずは、「Intel Technology Day in Akiba 2012」来場者限定特別企画のレビューアーに選出いただきました関係各所の皆様に御礼申し上げます。

Intel製SSDのプレミアムレビューはSSD 520に続き二度目となります。SSD 520はSandForce SF-2281を搭載し、とにかくトップスピードを追求した製品という位置付けですが、SSD 320の方はIntel PC29AS21BA0という自社製コントローラーが搭載されていて、先代X25-Mシリーズの設計を踏襲しつつをより改良した製品という位置付けです。SSD 520の拙レビューはこちらでご覧いただけます。




まずは届いたものを確認しましょう。

外箱
外箱


茶箱入りだったSSD 520とは異なり、今回はリテールボックス品でした。

箱を開封
箱を開封


SSDの箱の割には、手に持ったときに妙に重量感を感じたのですが…。

内容物
内容物


本体やマニュアル類だけではなく、マウンター(これが意外と重い)やSATAケーブルなど、付属品が盛りだくさんでした。他社製品でもマウンターが付属しているものは多くありますが、このような単売品並みにしっかりとしたマウンターが付いてくる製品は多くなく、有り難く感じます。私が使っているデスクトップ用のPCケースであるAntec SOLOなどはドライブの固定方法の都合から、他社のマウンターは殆ど役に立たないのです。

SSD本体とご対面
SSD本体とご対面


こちらが入っていた本体です。7mm厚の本体にスペーサーが付いた状態となっています。


Intel SSD 320はSATA2 (3.0Gbps)までの対応となりますので、今回はまずSandyBridge世代ながらHDDポートが6Gbpsをサポートしない、SONY VAIO S(SE) VPCSE1AJに装着してみました。

Intel SSD 320 120GB Crystal Disk Mark ランダムデータ
Intel SSD 320 120GB Crystal Disk Mark ランダムデータ


参考までに、SandForce SF-2281採用のCORSAIR Force3 CSSD-F120GB3-BKの同一条件でのデータを掲載しておきます。
CSSD-F120GB3-BK Crystal Disk Mark ランダムデータ
CSSD-F120GB3-BK Crystal Disk Mark ランダムデータ


実使用時の条件に近いランダムデータでの結果は、公称速度ではCSSD-F120GB3-BKの半分以下である筈のIntel SSD 320が総じて優勢です。SATA3接続時の結果ではそれなりに強みを発揮するCSSD-F120GB3-BKですが、SATA2接続でランダムデータを扱う限りでは、むしろIntel SSD 320の素性の良さが目立つ結果です。ちなみに同じくVPCSE1AJで0fillの測定を行った場合は次の通りとなります。

Intel SSD 320 0fill
Intel SSD 320 0fill


CSSD-F120GB3-BK 0fill
CSSD-F120GB3-BK 0fill


0fillでは大きくスコアを伸ばすCSSD-F120GB3-BKに対して、Intel SSD 320では誤差という程度の差にしかなりません。実は実使用感ではこれが大事な要素となっていて、しばらくWindows等を使っていると、CSSD-F120GB3-BKでは突然レスポンスが鈍くなるということがよくあるのですが、Intel SSD 320ではどのような操作をしてもレスポンスの感覚が変わらないのです。タイトルで書いた「遅くない」とはこのことを指しています。体感速度という意味で考えると、ベンチマークでの最高速度というのは案外実感できるものではなく、むしろ遅さを感じさせないことが「速い」という印象につながることが多く、既に後継製品が発売されているとはいえ、Intel SSD 320は未だに十分「速い」SSDということが出来ます。


追試:SATA3.0ポートに接続する意味はあるのか?

Intel SSD 320シリーズはSATA2までのサポートですから、普通に考えればSATA3.0対応ポートに接続する意味はありません。しかし、OCZ OCTANEシリーズのようにSATA3.0ポートに接続すると速度が向上するようなSATA2対応製品もあるため、念のため検証してみました。マザーボードはMSI製B75チップセット搭載のB75A-G43を使っています。



まずはSATA2ポート接続時の結果です。

Intel SSD 320 120GB (ランダム) SATA2接続
Intel SSD 320 120GB (ランダム) SATA2接続
Intel SSD 320 120GB (0Fill) SATA2接続
Intel SSD 320 120GB (0Fill) SATA2接続


一応デフォルト(ランダム)と0Fillを両方掲載していますが、それほど有意な差は見出せません。続いてSATA3接続の場合です。

Intel SSD 320 120GB (ランダム) SATA3接続
Intel SSD 320 120GB (ランダム) SATA3接続
Intel SSD 320 120GB (0Fill) SATA3接続
Intel SSD 320 120GB (0Fill) SATA3接続


こうしてみる限りでは、どちらに繋いでも差はないものと考えて良いのではないかと思います。SATA3.0対応環境であればベンチマークの結果はやや物足りないかも知れませんが、SATA2までの環境であれば最新の高性能モデルと比べてもそれほど遜色のない数字が出ていますので、LGA1366・LGA1156やそれ以前の環境においてSSDを導入するのであれば、今なお有力な選択肢となり得る実力といえそうです。

私自身は、現在VAIO S(SE) VPCSE1AJに搭載しているCORSAIR CSSD-F120GB3-BKをIntel SSD 320と交換して、CSSD-F120GB3-BKをSATA3.0対応のPCに移動しようと考えています。VPCSE1AJで使う限りはIntel SSD 320の方が総じて良好な結果が得られましたし、CSSD-F120GB3-BKはSATA3.0サポートの環境であればもう少し良好な結果が得られる製品ですので。

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