レビューメディア「ジグソー」

パソコンはどこまで早くなっていくのだろうか


今回は「夏のお楽しみ!お家でだれでもクリエイター!」のレビュアーとして選出していただき、ありがとうございました。zigsow様、TSUKUMO様、COREL様に心から御礼申し上げます。

それでは、早速今回レビューに使用させていただきますTSUKUMO様のeX.computer エアロストリームについてのレビューをさせていただきます。

今回のレビューにおいて、応募時にレビューの内容として記載させていただいた内容は1点のみでした。ずばり、「現在使用しているメインPCとクリエイターPCにおいて動画のエンコードでどの程度の性能差が出るのか!」です。

そのため、今回のマシンレビューにおいては現在メインで使用しているマシンとの比較をメインにさせていただきます。

まずは届いた箱を開けると付属品が顔を出します。あまったネジも小さな袋にまとめられて入っていました。ネジは予備があるに越したことは無いので助かります。また、VIDEO STUDIO X4のパッケージもこちらに入っておりました。
付属品を取り出すと下から本体が現れました。予想よりかなり大きいです(^^;
自宅のML110 G6が奥行き42cmくらいでしたので、その程度かと思っていたのですが、測ってみると51cmほどあるようです。ヤバイ・・・・明日到着予定のスチールラックに縦向きには入らない(^^;;
それはさておき、とりあえず本体を出してみました。シンプルでいい感じですね^^
次に背面です。電源の黒色が目立ってます(^^;
おや?オンボードのDVIなどのモニター用コネクターが・・・・
シールで塞がれていました。今回のPCはオンボードでもモニター出力が可能なのですが、オプションでグラフィックカードも搭載しているため、間違ってこちらに刺してしまわないようにとの気遣いでしょう^^
そしてこちらが、そのグラフィックカードのコネクタです。
DVI×2、HDMI×1、DisplayPort×2と十分すぎますね。今回はこちらのモニターを2枚で使用する予定ですので、実際に使用するのはDVI×2のみとなります。


とりあえずケースを開けてみました。ケーブルもちゃんと固定されており、きれいにまとまっています。その中で、CPUクーラーがかなりの存在感をかもし出していました(^^;
電源から伸びているケーブルもきれいに固定されており、エアフローの邪魔にならないようにしてあります。この辺はさすがはショップブランドですね。
グラフィックカード周りのケーブルも、下面にテープで固定されており、邪魔にならないようにしてありました^^
裏面もあけてみましたが、特に裏配線などはありませんでした。左下に見えているのがSSDとHDDに接続しているSATAのケーブルです。
こちらが拡大した絵になります。SSDの方はスペースに余裕があるためか、ちゃんとテープで抜けてしまわないように固定されていました。
見てみるとどうやら、フロントにもファンが付いているようです。この部分を中央部分から引くと外れてファンが見えるようになります。
こちらが実際に外してファンを見えるようにした所です。見えにくいですが、フィルターカバーの右下部分に取り外す際に便利なようにインシュロックが付けられていました。自分で作るとこういう細かいところまでは気が回りませんね(^^;

さて、それでは、さっそくそれぞれのスペックについて説明します。
マシンスペック比較
マシンスペック比較

ご覧になればわかるかと思いますが、全ての項目において今回レビューをさせていただくマシンが勝っています。唯一同じなのはOSくらいでしょうか。
最終的にはCOREL VideoStudio Pro X4での動画エンコード時間で比較をする予定ですが、まずは基本的なスペックを比較していきます。

1.Windows エクスペリエンス インデックス
メインマシン
メインマシン
クリエイターPC
クリエイターPC

プロセッサ、メモリー、グラフィックスに関してクリエイターPCが0.1勝っています。
プライマリハードディスクに関しては、SATA2接続とSATA3接続の差が出たのかかなりの差が開いていることがわかるかと思います。

2.CINEENCHによる比較
メインマシン
メインマシン
クリエイターPC
クリエイターPC

グラフィック性能については同じRadeon系の5850と6870でVRAMはどちらも1Gですが、かなり差が出ているのがわかります。
CPUは動作周波数の影響もあるのか3割弱ほどの差が出ています。

3.CrystalDiskMarkによるSSD速度の比較
メインマシン1000MB
メインマシン1000MB
メインマシン500MB
メインマシン500MB
クリエイターPC1000MB
クリエイターPC1000MB
クリエイターPC500MB
クリエイターPC500MB

シーケンシャルリード、ライトを見ると単純に接続方式(SATA2 or SATA3)の差かとも思ったのですが、4Kや4K QD32の結果を見る限りそれ以上に差が出ているためSSDとしての性能差が出ていると思われます。
※メインPCでは何故かCrystalDiskMark Nano Pico Editionの測定開始ボタンが効かずテストが出来ませんでしたので本家のソフトを使用させていただきました。ひょっとして、IE9が悪さをしているのかも・・・

3-0.ディスクアクセス速度の比較(おまけ)

このデータ取りをしている際に、面白いデータが取れたので晒しておきますw
マッハドライブ有効時
マッハドライブ有効時

実はこのデータはSSDを6台でRAID0構成・・・・・した訳では無く(汗)IODATAさんが販売しているマッハドライブと言うハードディスクアクセスキャッシュソフトを有効にしていた際に出た結果です。
このソフトは、メモリー内にキャッシュを作成しHDDアクセスの際に一時的にそのキャッシュを使用する事でアクセスを高速化すると共に、SSDを使用した際にはキャッシュを有効利用する事で書き込み回数減らしてくれる役割があります。SSDはその特性上、書き換え回数によって寿命が決まっているためこのソフトによって書き込みの回数が減れば、それに比例して長く使えると言うことになります。
実はこのソフトは別途購入した訳ではなく、IODATAさんのHDDを購入した際におまけ(笑)としてライセンスが付いていた物です。特に入れている事を意識していなかったのですが、今回のベンチマークを取る際にこのような結果が取れてしまい、一瞬訳がわかりませんでしたw

4.動画エンコード時の処理時間比較

それでは、本題のエンコード時間について比較をしてみます。
比較のための変換元素材としてはこちらのデータを使用しました。


  動画長:25分44.23秒
  フォーマット:tsデータ
  サイズ:2.25G
  解像度: 1440x1080
  データ速度:20000kbps
  総ビットレート:20243kbps
  フレーム率:29.97フレーム/s
  オーディオビットレート:243kbps
  オーディオチャンネル:ステレオ
  サンプリングレート:48kbps

このデータをエンコード先のフォーマットを色々と変えつつ時間を測定していきます。
今回、変換先として指定したのは次の4つのフォーマットです。

A.HDV1080i 60i PC用 1440x1080

  MPEG ファイル
  24 ビット, 1440 x 1080, 29.97 fps
  上位フィールドから
  (MPEG-2), 16:9
  ビデオデータレート: 25000 kbps
  オーディオビットレート: 384 Kbps
  MPEG オーディオレイヤー 2, 48 kHz, ステレオ

B.DVD Video 16:9 720x480

  MPEG ファイル
  24 ビット, 720 x 480, 29.97 fps
  上位フィールドから
  (DVD-NTSC), 16:9
  ビデオデータレート: 可変 (最大 8000 kbps)
  LPCMオーディオ, 48000 Hz, ステレオ

C.PSP H264 320x240

  MPEG-4 ファイル
  24 ビット, 320 x 240, 30 fps
  フレームベース
  H.264 メインプロファイル ビデオ: 768 Kbps
  48000 Hz, 16 ビット, ステレオ
  MPEG AAC オーディオ: 128 Kbps

D.3D -> DVD -> MPEG2

  MPEG ファイル
  24 ビット, 720 x 480, 29.97 fps
  上位フィールドから
  (MPEG-2), 4:3
  ビデオデータレート: 可変 (最大 6000 kbps)
  オーディオビットレート: 224 Kbps
  MPEG オーディオレイヤー 2, 48 kHz, ステレオ

現在使用しているメインPCと今回レビューさせていただいているクリエイターPCの両方にCOREL VIDEO STUDIO X4 通常版をインストールし、変換元の動画をタイムライン上に配置した状態で、上記4つのフォーマットに出力を行い、出力が完了するまでの時間を計測します。
(※こちらのソフトは今回のレビューでご提供いただいた物と、以前に自分で購入した物と2つ所持しているため、ライセンス的に問題はありません。念のため。)

時間の計測方法としては、秒単位までの時間が取れれば良いと思われたため、出力ファイルのプロパティに表示される作成時間と更新時間を使用しています。
両方のPCで同じ値を取れば、実時間との誤差がある場合でも比較データとしては問題無いと思います。

そちらのデータをまとめたグラフがこちらになります。


緑色が今回レビュー用のクリエイターPCで、オレンジ色が現在使用しているメインPCとなります。もともと、現在使用しているPCもFFXIVを快適に動かせる環境を目的に作っているため、実用レベルでは何の問題もストレスも無く快適に使えております。
現在のメインPCでも、何度も動画編集やエンコードをしておりますが、かなり早い方だと思っていました。
・・・・・が、しかし、この結果を見ると、今回のクリエイターPCは全てにおいて完全にスピードで勝っています。

ざっと計算してみると、PSPや3D映像等のCPU負荷の高いと思われる変換でも1.16倍、データ容量のかなり多いHDVへの変換で1.2倍、負荷の少ないDVD画質においては、1.5倍もの速度が出ています。

ここで1つ疑問が出て来ました。

今回の変換は、変換元動画も変換後の出力ファイルもSSDに保存しておりました。
ひょっとすると、SSDのアクセス速度によっても影響が出ているのではないかと思い、下記の2パターンで最もメインPCとクリエイターPCの差が大きかったDVD画質への変換を行ってみました。

<パターン1>
  元動画:SSDへ保存
  出力先:HDDへ出力

<パターン2>
  元動画:HDDへ保存
  出力先:HDDへ出力

それぞれ時間を測定してみた結果がこちらです。

見てわかるとおり、時間は測定誤差と思われるレベルで、ほぼ変化がありませんでした。
変換中のメモリー使用率も確認しておりましたが、どちらも100%には至っていなかったため、メモリー不足による影響も無かったと思われます。

つまり、この変換速度による差は完全にCPUの処理能力の差だと言う事になります。
Core i7 2600というCPUは動画変換においてはかなりの潜在能力を持っていると言えるのではないでしょうか。

以上で、今回のクリエイターPCのレビューとさせていただきます。
その他の動画編集を行った際の使用感の違いや感想などはCOREL VIDEO STUDIO Pro X4 通常版のレビューにて記載させていただく予定です。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。


5.実用環境への配置

一通りハードレビューが終わったため、残りは実作業のみとなりました。
そのため、テスト用の環境から実際に作業をする環境に設置してみます。

今回、こちらのPCを設置するために購入した棚がこちら。

言わずと知れたメタルラックです。
このラックを現在のメインデスクの横に設置して、クリエイターPCを配置。さらに床に直接置いていたWHS2011のサーバもホコリ対策のため少し床から浮かせるために設置してみました。
クリエイター棚正面
クリエイター棚正面
クリエイター棚斜め
クリエイター棚斜め

かなりの迫力になりました(^^;
ただ、モニターの大きさを考えていなかったせいで、モニターの左右がラックからはみ出してしまっていますorz
柱が邪魔で少し見づらいかもです・・・・・・

ちなみに私のプロフィール画像にもしておりますデスクの横に設置しているので、2つを同時に撮影してみると・・・・
全体斜め
全体斜め
なんか周りをディスプレイに囲まれてしまって息苦しく感じてしまいます(^^;;;

6.<番外編>VIRTUの設定

おものだちの日記で、「i7-2600kのハードウェアエンコードが有効になりません」と言うコメントがあったので、こちらでも検証を行ってみました。

現在の設定は追加してあるグラフィックカードのみを使用する設定になっていたので、BIOS画面よりCPUのグラフィック機能を有効に設定します。
IGDマルチモニター有効設定
IGDマルチモニター有効設定

そうすると、デバイスマネージャー上に不明なデバイスが現れます。その状態で、ドライバーをCPUのグラフィックドライバーをインストールします。
デバイスマネージャー
デバイスマネージャー
インストールすると、このようにディスプレイアダプターに2つの項目が表示されるようになります。
Virtuをインストールする前に参考までに動画のエンコードを行い、時間を計りますが、念のため、ハードウェアエンコードが有効の状態と無効の状態で計測してみます。

ソース動画:1440x1080 25min44sec 2.25Gbyte tsファイル

ハードウェアエンコード無効
ハードウェアエンコード無効
ハードウェアエンコード有効
ハードウェアエンコード有効


  ハードウェアエンコード無効時 9:42
  ハードウェアエンコード有効時 9:41

結果はどちらもほとんど差がありませんでした。
ここで、Virtuをインストールしました。
Virtuコントロールパネル
Virtuコントロールパネル

その後、ハードウェアエンコード有効にした状態で再度エンコードを行ってみました。

  ハードウェアエンコード有効時 9:35

時間としては6秒ほど短縮はされました・・・・・・(´ε`;)ウーン…

Virtuの設定画面を見ているとApplicationsのタブに対象のプログラムを登録するような場所がありました。そこで、ためしにCOREL VideoStudioの実行ファイルを登録してみました。
vstudio登録.png
vstudio登録.png

vstudio登録完了.png
vstudio登録完了.png

この状態で再度時間を計測・・・

  ハードウェアエンコード有効時 9:37

2秒ほど遅くなってしまった( ´゚д゚`)
まぁ、1回しか計測していないので誤差というところでしょうか。

ここで、COREL VideoStudioの設定画面を見ていると、パフォーマンスの項目に新しい項目が表示されていましたォォオオー!!ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ オオォォー!!
新しい項目が!!
新しい項目が!!

その後、VirtuをDisable(無効)に設定すると、この項目が消えたので関係していることは間違いないようです。
この項目をONにすると、「全ての項目を最適化する必要があるので云々・・・」というメッセージが表示されて数秒間設定のプログレスバーが表示されて設定が完了したようです。
ワクワクしながら再度エンコードをしてみると・・・・

  ハードウェアエンコード有効時 9:47

・・・・・遅くなった(つд⊂)エーン
ただ、今考えてみるとこの時間(0:00:52 - 0:10:39)はデータのバックアップの時間とかぶっている可能性があるので、その影響もあるのかも。
どちらにしても圧倒的に早くなっているという事はなさそうです。

こちらの設定をした後には、VideoStudioのプレビューモニターにVirtuのロゴが表示されるようになったので、有効に機能しているのは間違いないようです。
ロゴが表示されています
ロゴが表示されています

※このロゴはVirtuの設定画面でロゴを非表示に設定すれば消すことができます。

残る可能性としては、VideoStudioのインストールされたフォルダを見てみるとDLLファイルが大量に入っていました。実際にエンコードをする際には、DLLファイルを独自でCALLしてそちらで処理をさせていると仮定すると、VideoStudioのプレビュー画面にロゴが表示されるようになったのは対象のアプリケーションとして登録をした後からでしたから、その、エンコード用のDLLを対象アプリケーションとして登録しないとエンコードが早くはならないという可能性もあります。

GPUとしてSandyBridge内臓のみを使用している場合をまだテストしていないので、その状態でエンコード速度が速くなるようであれば、VideoStudioのシステムとしてはシングルGPUには対応できているが、VirtuのようなマルチGPUでは対応できていないと言う事になるかと思います。

ソフトウェアのレビューもありますので、更新がいつになるかわかりませんが、機会があれば再度追加で検証を行って見たいと思います。

本日はここまで。。。。

コメント (19)

  • kenさん

    2011/08/19

    レビューお疲れ様です。

    やはりSSD早いですね。
    追加したくなります。
    (もうお財布の中身が寂しいので、暫く先になりますが。)

    マッハドライブのキャッシュ効果、高いですね。

    続きが、楽しみです。
  • ガトーさん

    2011/08/19

    >>ken様

    コメントありがとうございます。
    そろそろPCを組もうと思ったらSSDが必須と言われるような時代が来るかもしれませんね。
    まだまだ高価ではありますが、費用対効果はかなり高いと思います。
    マッハドライブは私もびっくりしました(^^;
    引き続き頑張ってレビューを続けさせていただきます。
    さて。。。コンテンツはどうなることやら
  • 北のラブリエさん

    2011/08/19

    レビューおつかれさまです。

    このマシン本当に快適ですよね。
    ちょっとPCで感激したのは久々かも・・・
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