今回のレビューは『ScanSnap iX1500 ~ あなたのアイデアで新しい使い方を広めよう ~』のレビューアー選出によるものです。
筆者が若かりし頃はスキャナーと言えばEPSONのGTシリーズと言われるくらいにメジャーだった訳ですが……時は流れて今ではスキャナーと言えばScanSnapと言われるようになっています。
でもスキャナーってあれば便利だけど、無ければ無いで良いや、って感じの物でもあります。
なので、プリンターを購入する際にスキャナーも付いている複合機型のプリンターを選ばれる人も多いようです。
かく言う筆者宅もEPSONのEP-706Aと言うプリンタ複合機を使用しています。
今回ScanSnapの最新機種であるiX1500を試せる機会を頂きましたので、このEPSON EP-706Aのスキャナー機能との比較も交えてレビューしていきたいと思います。
スッキリコンパクトで置き場所を選ばない
その下から本体がお目見え。ちなみに、本体のさらに下から小物類が……
内容物一覧。本体にACアダプター、USBケーブル、保証書に取扱説明書類、そして名刺・レシートガイド。
トレー収納時の公称値が幅292mm、奥行き161mm、高さ152mm、との事なので、公称値通りな感じですね。
トレイ収納時は非常にコンパクトですが、使用時は前後および上部にトレイがぐぐぐんっと伸びます。
フロントパネル開いて中を見てみました。以下は前方から覗き込んだ所。
ScanSnapのロゴの下にスライド式のシャッターと、電源ポートが。
スライド式のシャッター空けると、中にはUSBポートがありました。
どーせUSB繋ぐんだからシャッター要らないんじゃ?って思いましたが、良く考えたらWi-Fiで繋げるのでUSB使わないですね……
USBポートに埃が入らないように、との配慮なのでしょうが、開きっぱなしの製品が多い中、こういう細かいところへの配慮ってのはなかなか出来ないですよね。コスト的な問題にも繋がりますし。
最後に底面。
同じく前方左側にシリアル番号が……って、あれ?右側のラベルにもシリアル書いてありますよ?
見比べたら、どちらも同じものだったので、もしかしたらラベルが剥がれた場合用に左右に貼ってあるんでしょうかね?
スキャナー本体は収納時はスッキリコンパクトに収まっていて、全体的にしろで統一されているので悪目立ちせず、どこにでも収まりやすい感じですね。
加えて宅内でWi-Fi使える家庭なら必要になるのは電源だけで済むので、宅内のどこにでも場所を選ばずに置ける点も良いですね。
簡単設定で直ぐに使える
それでは電源を入れて使えるようにしていきたいと思います。
先ずはコンセントに電源を指して……あれ?そう言えば電源スイッチどこ?……おや?
スキャナー本体を見回しても電源スイッチらしきものがありません。
え?じゃぁ、どうやって使うのよ?……
って思ったら、何とスキャナー上部のカバーを開くと電源が入るんですね。
そしてカバーを閉じると電源が切れる……
そう、使おうとすると電源が入り、使い終わると電源が切れる。何で合理的!
でも感動は置いておいて、とりあえずセットアップを進めます。
起動モードの選択と言うことで、カバーの開閉でクイックまたはノーマルの選択。
クイックが所謂スリープモード、ノーマルがシャットダウンって所ですかね。
利用する端末の選択。今回はPCがメインなので、一旦コンピュータを選んでおきます。
接続方法。Wi-Fi選ぶ場合はアクセスポイント接続か、ダイレクト接続の二択。
Wi-Fi環境無い場合はUSB選んで、USBケーブルでPCと繋ぎます。
アクセスポイント接続は、家庭内にWi-Fiルーターがあって、ルーター経由で接続する場合。
ダイレクト接続の方は、家庭内にWi-Fiルーターが無い場合に、ScanSnapをWi-Fi親機にしてPCやスマホを接続する場合に使用します。
今回は家庭内Wi-Fiがあるので、Wi-Fi(アクセスポイント接続)を選択。
するとアクセスポイント(AP)をどうやって見つけるのかの選択肢が。
今回は一覧から選択する、を選択します。
手動で設定する、だと自分でAP名の入力を行います。
WPSに関しては、無線ルーター親機がWPS対応で、かつ無線ルーター親機の設定とか良く判ってない場合に有効な手段ですね。
判ってる場合は、やっぱり一覧からの選択が一番手っ取り早いと思います。
PCの方を設定してね!って感じでソフトウェアのダウンロード先がアナウンスされます。
この画面でスキャナー側のセットアップは完了。
ScanSnapのスキャナー側の設定画面。
スキャナーの設定。言語や起動モード等、初期セットアップで出てきた項目も、ここで再度変更が可能です。
端末情報では最後に出ていたソフトウェアダウンロード先の情報が。
スマホ等の場合、QRコード読み取らせると簡単にサイトへ移動出来て便利ですね。
以下がScanSnapのホーム画面。
大きくて判りやすいメニューですね。
さて、お次はPC側の設定を……
ScanSnapのドライバーダウンロードページへ移動し、ScanSnapの機種選択(
利用可能なソフトウェアの一覧が表示されるので「ScanSnap Home ダウンロードインストーラー
ダウンロードしたファイルを実行してScanSnap Homeのセットアップを開始。
インストールタイプの選択。インストール先変えたいとかでなければ標準のままでOK。
スキャナー側の設定が終わっているので、直ぐにScanSnap iX1500が検出されました。
これでScanSnap iX1500が使える状態になりました。
プリンタ側もPC側も、いくつかの選択を行うだけの簡単設定で迷うことがありませんでした。
恐らく一番敷居が高い部分はWi-Fiの設定じゃないでしょうかね。
その辺りもWPSに対応しているので、PCとかに不慣れな人でも躓かずに設定出来るんじゃないかと思います。
え?今ので読み取れちゃったの?驚きの速さ……
セットアップも完了したので、さっそくスキャンしてみましょう。
今回読み取らせる物は、スーパーで配布しているレシピカードと、保育園で貰った手書きのレシピカード。
今時だとレシピ検索サイトとかもいくつかあって便利に使えますが、こういう紙配布のレシピも役立ちます。
ただ紙のまま置いておくと枚数が増えると邪魔になるし、探すの面倒だし……と言うことでスキャナーで読み取って電子化して便利に使おう、と言うのが今回の趣旨です。
先にも書きましたが、今回のScanSnap iX1500との比較として、プリンター複合機であるEPSON EP-706Aでもスキャンしてみます。
なお、EP-706Aはフラットベッド式、対してScanSnap iX1500はADF(自動原稿送り対応シートフィーダー式)のスキャナーになります。
先ずは読み取り速度の比較。
これは動画で見る方が判りやすいので、以下の動画でどうぞ。
何と言うか……比較するのも烏滸がましいくらい段違いの速度差でした(^^;
ScanSnap爆速過ぎる……
EP-706Aの方も手書きレシピのように、原稿設定を書類・モノクロとかにすれば、それなりの速度にはなるのですが、一方のScanSnapは何の調整も無しで「え?今ので読み取れたの?」ってくらいの速度で読めちゃってるんですよね……
なおかつADFなもんだから、複数枚のレシピをまとめて読み込めちゃうという手間いらず……
通常レシートには2種類の幅があります。
一つはスーパーのレジ等で一般的に見かける細い58mm幅のもの。
こちらは付属の 名刺・レシートガイドの手前側に入れるとスムーズに読み込めます。
もう一つは図書館の貸出票等で稀にみかける広い80mm幅のもの。
こちらは付属の 名刺・レシートガイドの奥側に入れるとスムーズに読み込めます。
以下はEPSON EP-706Aで読み込みPDF化したカラー印刷のレシピ。
以下はScanSnap iX1500で取り込んだカラー印刷のレシピ。
それぞれを比較してみた所。
EPSON側はPDFファイルを表示しての拡大、ScanSnap側は専用ソフトScanSnap Homeのビューアで表示しての拡大です。
EPSONの方が若干ノイズが低めな感じはしますが、視認性で言えばどちらも及第点。
ただ取込速度を考えれば、ScanSnapの圧勝です。
しかもScanSnapの場合、取込と同時にOCR機能で現行の文字まで認識されて一部はデータに使用されています。
完全な書類ではなくレシピなので、写真や段組みやら諸々で完全に文章化とはいきませんが、一部修正すれば十分使える程度には取り込まれています。
そして何より驚きなのが……しれっと両面取込されていたという点。
いやいやいやいや、ちょっと待って、ちょっと待って……(^^;
あ…ありのまま 今起こった事を話すぜ!
「尋常じゃない速度で原稿が取り込まれていると思ったら
いつのまにか両面取り込まれていた」
な…何を言っているのか わからねーと思うが
おれも 何が起きたのか わからなかった…
もう気分的には、こんな感じ。ヽ(´ー`)ノ
いや、もう何と言うか……
PFUさん……
なんちゅうもんを作ってくれたんや…なんちゅうもんを…
今までEP-706Aでめっちゃ時間かけて取り込んでいたのは何だったのか、と。
もう比較がどうとか、そんな次元じゃないですわ、本気で。
各駅停車の鈍行と新幹線とか言うレベルじゃないぞ、と。
ちなみに手書きのレシピはと言うと……
手書き文字でもある程度文字認識してくれるようです。
勿論、字が汚いとダメなんだろうけど(^^;
文字認識されると何が嬉しいのか。
そりゃ、取り込んだ文書を検索できるようになるからですよ!
今回取り込んだレシピの場合だと、冷蔵庫の中見て「あー、キノコ早く使わないとダメだな、キノコで何か作れるものあったっけなぁ……」なんて時に、ScanSnap Homeで「きのこ」って入れて検索すれば、きのこを使ったレシピが表示されるわけです。
オンラインのレシピサイトでやってる事と同じような検索が、元々紙だったレシピでも出来るようになる!これは便利です!
レシートの場合、金額の認識がメインになってますが、原稿種別のレシート配下に店名の分類があって、レシートに記載の店舗名での振り分けも行われるので、どの店を多用しているとか、どのくらいの金額が、なんて事を把握するのにも活用出来るようです。
最後に図書館の貸出票。
今回取り込んでみたものの、借りた本の名称までは取り込まれていませんでした。
レシートとして読み取ると金額重視になるので、分類をレシートから文章に変えてみましたが、文章にしても本の名称は認識されませんでした。
本の名称が上手く取り込まれるようだと、過去に借りた本を探したりするのにも活用出来て便利かも、と思っていたのですが、これについては今後試行錯誤が必要な感じです。
まぁ、手入力で情報補完すれば検索できるんですが……できれば手間は少ない方が良いですしね。
電子文書化で利便性アップ!
紙媒体には紙媒体ならではの良さがありますが、紙媒体で無くても良いものは、どんどん電子文書化する方が便利ですね。
今回行ったようなレシピの電子文書化は判りやすい例だと思います。
紙媒体だと探すのが大変な事でも、電子文書化すれば簡単に検索出来ますし、
一口にスキャナーと言っても色々と種類がありますが、一枚物の紙を取り込むなら今回レビューした ScanSnap iX1500 のようなシートフィードスキャナが最適ですね。
特に自動原稿送り装置(Auto Document Feeder-ADF)式の物なら、取込対象が大量にあってもスキャナーにセットすれば一気に読み取れますし。
にしても、本当にScanSnap iX1500の読み取り速度・精度には驚かされました。
ただ今回比較したEPSON EP-706Aのようなフラットベッドスキャナがシートフィードスキャナに劣っているとは一概には言えず、例えばバラせない本を読み取りたいような場合には、フラットベッドスキャナの方が適していると言えます。
要は適材適所って奴ですね♪
まぁ逆に言えば、そういう製本されているようなものを除けばADF最強と言っても過言ではないと思います。
そして、製本のスキャンが必要だと……同じScanSnapのシリーズに SV600 と言うドキュメントスキャナーがあったりして、そちらもかなり高速に読み取れるようなので……って、PFUさん凄すぎね?
機会があれば SV600 の方も試したいところですね(w
さて、話を戻してScanSnap iX1500。
PCに不慣れな嫁さんにも使ってみて貰ったのですが……
「ScanSnap の蓋開けて、読ませたいものセットして、scanの文字のところ押せば読み込めるから」と言う、とても雑な説明だけで、あっさり使えちゃいましたw
まぁ、初期設定してありますしね。
感想聞いたら「速っ!あれで読めたん?」との事だったので、取り込んだ原稿をScanSnap Homeで確認させたら「凄っ!」との事でしたが、さらに両面取り込めたことを教えると「嘘やん、え?ほんまに?うわ、取り込めてるやん、凄っ!」と。
EP-706Aの方だと、プリンタの蓋開けて、奥の右端の角に合わせて原稿置いて、読み取らせる原稿の種類選んで、取り込んだ物をどの形式にするか選んで……と色々面倒で、結局「判らないから、やって」と押し付けられていた訳ですが……ScanSnap なら簡単なので、何か色々勝手に取り込んでました(w
読み取り速度が驚く程速く、しかもOCRでの文字認識精度も上々、ダメ押しで操作まで簡単、と良い事尽くめな ScanSnap iX1500 でした。
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