ゲーミングパソコンと言えばどのようなパソコンを浮かべるだろうか?
今回、マウスコンピュータ製のゲーミングPCを使用する機会が得られたので、どのようなものなのかレビューしていきたいと思う。
■ゲーミングパソコン「G-Tune」とは?
製品を紹介する前に日本人はメーカーやブランドを気にする性分なので簡単に紹介したいと思う。
マウスコンピュータと言えば、コストパフォーマンスに優れたオリジナルPCを販売していることで有名だ。自社製品やOEMブランドを含めると家電量販店でもよく見かけるだろう。
2000年頃には300ドルPCなどを販売しており、PC雑誌の広告を見た方はインパクトが残っていると思う。また、大手メーカーよりも新しいパーツやトレンドをいち早く取り入れるのも同社の特徴である。以前はSocket423の初期のPentium4搭載PCやキューブ型PC等でお世話になったことがある。
手元に残っていた1998年4月のマウスコンピュータの雑誌広告
G-Tuneはそんなマウスコンピュータがプロデュースするゲーミングパソコンのハイエンドブランドである。「常識を破る価格とスペック」「高冷却性能を追求した本体設計」「長野生産を含む6つの安心」というコンセプトを掲げている。
http://www.g-tune.jp/beginner/
最近ではG-Tuneちゃんというキャラクターも登場している。
ちなみにこのG-Tuneちゃんはただの宣伝キャラクターではなく、BTOでG-Tune PCのサイドパネルに刻印されたり、システム音としてハイレゾボイスを追加することもできる。グッズ販売やMMDデータの配布など、かなり力を入れていると感じられる。
■仕様
今回のLOVA推奨ゲーミングPCであるNEXTGEAR-MICRO im550SA8-LOVAの基本スペックを紹介しよう。なお、実際に使用されているパーツは後の分解レビューを参照して欲しい。
【CPU】Intel Corei5-4460(4Core/3.2GHz/TB3.4GHz)
【メモリ】PC12800 DDR3 8GB×1
【HDD】500GB 7200rpm
【マザーボード】GIGABYTE GA-H81M-D3V-JP
【グラフィック】GeForceGTX960-2GB
【サウンド】ALC887
【LAN】RTL8111
【光学ドライブ】非搭載
【電源】500W 80PLUS Silver
【ケース】G-TuneオリジナルM-ATXケース
【OS】Windows8.1 Update 64bit
構成としてはミドルレンジであり、税抜だと10万円以下とゲーミングPCとしては買いやすいクラスの製品である。
CPUには高性能かつコストパフォーマンスに優れるCorei5-4460を採用。グラフィックもハイエンドでは無いが4Kでプレイしない限り十分だと思われるGeForceGTX960を採用している。第2世代Maxwellアーキテクチャにより省電力であることが特徴だ。
気になるところはメモリが8GB1枚のシングルチャネル動作であることや光学ドライブを搭載しないことであろう。LOVA等のオンラインゲームを前提とするならば光学ドライブを使用しない場合が多い。しかし現在でも店頭でDVD-ROMで配布していたり、パッケージ版のゲームが売られている。
せっかくのタワー型ケースと言う事もあり是非BTOでDVDマルチドライブやブルーレイドライブを追加したい。もちろん、自作PCに慣れている方は自分で購入して増設するのも良いだろう。その際はS-ATAケーブルの有無に注意しよう。
OSは最新のWindows10ではなく8.1となる。これはLOVAの動作環境にWindows10が含まれていないからである。もちろん、LOVAが正式対応してからWindows10に更新することも可能である。
※10/22にLOVAはWindows10に正式対応しました。
■外観レビュー
早速、中身を見ていこう。
【付属品】
・USB接続キーボード
・USB接続光学マウス
・電源用ACコード
・DVI-HDMI変換アダプタ
・DVI-D-SUB変換アダプタ
・5インチベイデバイス取付用のレールとネジ多数
・マニュアル類
・KingsoftOffice2013/AOSBOX/U-NEXT体験版チケット
【マニュアル】
マウスコンピュータの製品には安心のサポートマニュアルが付属している。イラスト付きで判り易く、PCのセッティングからリカバリーメディア作成及びトラブルシューティングまできめ細かく記載されている。トラブルを想定するとPDF形式のファイルではなく冊子で用意されていることに好感が持てる。(PCにはPDFのファイルも用意されている)
【キーボード/マウス】
付属のキーボード、マウスとも特にゲーミング向けの製品では無い。キーボードは省スペースを意識したものでかつ、キー同士が離れているアイソレーションタイプだ。マウスは左右対称の普通仕様である。これらのデバイスは人によって好みが激しいので無難な選択だと言える。それよりもBTOで用意されるメニューがキーボードで10種類、マウスで16種類と他の直販メーカーと比べても充実している。もちろん、ゲーミング用デバイスも多数含まれる。
本体色は黒色を基調とし、前面はメッシュ尽くしであり通気性抜群でいかにもゲーミングPCという風格がある。メッシュパネルは全てケースを開けなくても前面から取り外すことができる。
背面から出ている青いケーブルはUSB3.0を前面に持ってくる為のものでリアパネルのUSB3.0に挿して延長ケーブルのように使う。電源は底面に設置されている今風のケースを感じさせる。水冷のチューブ用と思われる通し穴も用意されている。
天面にも黄色のファンが見えており、ここからも放熱されることがわかる。
真ん中あたりの窪みはケースメーカーのIN WINのロゴである。
側面もメッシュ仕様である。
中が透けて見えるので、発光するファン等のパーツを使うとよりゲーミングPCらしく見えるかも知れない。
本機はMicroATXケースなのだが、サイズはやや大振りでATXケースに近い。
机の上と言うよりは、足元に置くのが正解だろう。
■分解してみた
時系列は逆となるが、初期不良が無いことを確認してからパーツ単位に分解してみた。何せこれだけ変わった形のゲーミングPCである。中身を見たいと思うのも致し方ないだろう(笑)
※注意:今回とレビュー品と同じパーツが常に使われているとは限らないことにご了承いただきたい。メーカー製PCでもショップブランドPCでも同等品が使われることはよくあるのだ。
という訳で、いきなり分解してみた。
ちなみにこのPCは、結構分解するのが大変だった。
表からみたときは配線が少なくスッキリしているが、これはマザーボードの裏側に配線を通しているからである。配線の結束処理はされているが分解するときにこれが仇となり時間を要した。
これらの主なパーツを紹介していこう。
<CPU> Intel Corei5-4460
お馴染みのIntelのミドルレンジのCPU。Haswell Refresh世代であり、
4コア4スレッド/3.2GHz(TB時3.4GHz)/L3キャッシュ6MB/Intel HD Graphics 4600/TDP84Wと言ったスペックを持つ。
以前はゲーム向けCPUと言えばシングルスレッでかつクロック至上主義だったのだが、最新のゲームはマルチスレッドに対応しており、Corei5のような多コアのCPUが活きてくるのである。
以下の画面ではLOVAで戦闘しているときのタスクマネージャを表示されているが4コアとも負荷がかかっていることがわかる。
それよりもCPUのマーキングのフォントがいつもと異なるのが気になる。また、Intelのベトナム製のCPUは初めて見たと思う。
2015.11.8追記 NEW
Corei5-4460のCPU性能の詳細なレビューを行った。以下リンクを参照してほしい。
<CPUクーラー>クーラーマスター製(型番不明)
クーラーマスター製のものが採用されている。これはBOX版のCPUに付属する純正クーラーよりも放熱板の高さが高く、効率的に風が当たり冷やすことができる。但し、銅は埋め込まれていない。ネジとバックプレートによる取付方法も個人的には嬉しい。
<メモリ>Kingston KVR16LN 11/8 (PC12800 DDR3L 8GB)
何故か本機では省電力タイプであるDDR3Lメモリが採用されている。容量は1枚で8GBと上々だが、1枚なのでシングルチャネル動作となってしまう。できれば4GB×2枚の方が嬉しいが本機のマザーボードにはメモリソケットが2本しかないので、BTOで思い切って8GB×2枚構成で購入するのもありかも知れない。(もっとも上記のLOVAプレイ中のタスクマネージャを見る限り、メモリ使用量は2.2GB程度なので8GBもあれば余裕だが)
<ハードディスク>Western Digital WD5000AAKX (500GB/7200rpm/S-ATA6G)
ストレージは先日Sandiskを買収したことで話題になったWestern DigitalのHDDであり至って平凡である。オンラインゲームのクライアントソフトはファイル数や容量が多く、ローディングにも時間がかかるので可能ならSSDに変更した方が良いだろう。LOVAの場合、戦闘シーンに入るときに10秒程度待たされた。但し、それ以外のところではHDDの遅さによるローディング時間の長さははあまり感じなかった。
<マザーボード>GIGABYTE GA-H81M-D3V-JP
同社のホームページ上には掲載されていない組込専用品だと思われるIntel H81 Expressチップセット搭載マザーボード。特別な付加機能は持たず、構成から見ると低コスト製品であることが予想される。とは言え、老舗メーカー品であることや高品質規格であるUltra Durable対応であることなど耐久性を謳っており安心感はある。
H81なのでメモリソケットは2本、S-ATAは4ポートあるが6Gに対応するものは2ポートとやや寂しい。音源チップには定番のRealtekのALC887、LANチップにもRealtekのRTL8111が搭載されている。
リアのI/Oポートはやや少なめ。
PS/2×1、USB2.0×2、USB3.0×2、LAN×1、アナログ音声×3、
ディスプレイ出力(D-SUB、DVI-D)
<グラフィックカード>MSI GTX960-2GD5
型番から推測できるように、第2世代MaxwellのミドルレンジGPUであるnVIDIA GeForceGTX960を採用している。MSIのサイトを見る限り、クロックは安定志向の定格仕様である。GTX960は消費電力が低くTDPも120Wと性能を考慮するとかなり省電力であり、外部電源も6pin×1となっている。
ディスプレイ出力端子が豊富であり、DVI-I×1、HDMI×1、DisplayPortが何と3ポートもある。DVIからの変換アダプタも付属するのでディスプレイを選ばない仕様となっている。DVI以外のポートにはカバー(キャップ)が付けられているのも好感が持てる。しかし、何でHDMIがDisplayPort同士に挟まれるようなレイアウトになってるんだろ?
<電源>FSP FSP500-50ERN(500W)
FSPは台湾の電源メーカーである。国内の自作PC用電源ではマイナーな部類だと思うが、300W~600Wの小中容量向けの電源ユニットに強いメーカーである。80PLUS Selver認証品であり、高い変換効率とそれによる発熱の低減が期待できる。12cmファン搭載で実際の動作音もかなり静かであった。ゲーミングPCで500Wという容量は心もとなく感じるかも知れないが、最も電気喰いだったグラフィックカードはGTX960を採用することによりTDP120Wまで下がっているので十分だろう。
マウスコンピュータでは電源のド安定化の為に、自社で厳しいテストを行い、電源メーカーにフィードバックするという試みを行われており、高品質化にも磨きがかかっているようだ。
(asciiのサイトが復旧したのでリンクを貼りました)
<ケース>IN WIN BR-665
ショップブランドPC向けのケースも多数製造しているIN WIN製のケースである。フロント、右サイドはメッシュ仕様であり通気性が非常に高い。天面にケースファンが付いているので煙突のように排熱することができる。
拡張ベイは上側の5インチ×1、3.5インチ×1、2.5インチ×1に加え、下側は5インチ×2として使用したり、標準搭載のマウンタによる3.5インチ×3又は3.5インチ×2、2.5インチ×1といったフレキシブルな構成が可能とである。オープンベイのベイパネルは表からツメを内側に引くことで簡単に外せるので便利だ。
フロントパネルにはヘッドホン端子、マイク端子、USB2.0×2、USB3.0が付いており、ゲーミングヘッドセットやWEBカメラを接続でき、ゲーム配信や実況にも便利そうだ。USB3.0に関してはマザーボードのピンヘッダから取るタイプではなく、リアパネルのUSB3.0ポートを延長して引き出すタイプであることに注意したい。もっともUSB3.0を2ポートしかサポートしないH81マザーで前面/背面のどちらも使えるようになるのは嬉しいことであるが。
【前面】14cm大型ケースファン(電源はペリフェラル4pinの回転数固定)
【天面】14cm大型ケースファン(電源はペリフェラル4pinの回転数固定)
【前面下側】8cmHDD/SSD用ファン(電源はペリフェラル4pinの回転数固定)
【背面】9cmケースファン(電源はマザーから)
背面を除く3台は羽が蛍光イエローがアクセントとなっている。
また、背面のファンのみマザーボードに接続され、内部の温度が上昇するまで回転しない仕様となっている。(最初は故障かと思って焦ってしまった)これだけあればCPUやグラフィックカード等で発生する熱を効率的に排熱することができる。更に下記のエアフロー写真のようにHDDを直接冷やすことのできるファンは精神衛生上大いに安心できる。これだけの数のファンを搭載しても騒音がほとんど無いことにも注目したい。
下のファンがHDDを直接冷却する。
前面からカバーを外すことができ、手軽にホコリ取りなどのメンテナンスができる。
なお、ファンフェチの方は左サイドのメッシュ部分に12cmファンを4台増設することができるので、更に冷却を強化することができる。もちろん、普通はそこまでする必要はない(汗)
<ネジ>
たかがネジと思われるかも知れないが、本機はネジにも気を使われている。
ケースの外に付けられるネジは本体カラーに合わせた黒色のものが採用され統一感がある。また、ネジにはネジロック(ボンドのようなもの)が塗られ、輸送中の振動で緩みにくくなっている。家電や産業用電子部品では特に珍しいことでは無いのだが、このようなホワイトボックス系PCとしては非常に珍しく品質に気を使っていることを伺わせる。
他にも、ケーブル関係はインシュロックで束ねられて丁寧にまとめられている。また、ネジやケーブルの一部にはマジックで点のマーキングをした跡がある。これは製造業では確認を行った後に行うもので、ホワイトボックス系PCながらこのような不具合品を流出させない対策は恐れ入る。
■動作させてみた
早速、起動させてみた。
まずはWindowsのセットアップ画面の前にBIOS(UEFI)を見てみよう。
GUIのUEFIではなく、昔ながらのBIOSのようなスタイルである。
起動するとWindows8.1のセットアップが実行される。
このあたりはどのPCも同じなので割愛する。
ただ、セットアップ中にWindows10の無償アップグレードが表示されるのには驚いた。今回はWindows8.1のまま使用する。
プリインストールアプリは少な目。だがそれが良い。
大手メーカー製PCを購入したら、最初にすることがアンインストール祭りでありウンザリするのである。
HDDはユーザー領域は1パーティションであり、Cドライブだけである。
Windows8.1はボリュームの縮小を使用すれば、後からパーティションを分けることができるので、システム用ドライブとデータドライブを分けたい人は試すと良いだろう。
ブラウザのブックマークには当然のようにG-Tuneが含まれる。
LOVAをインストールする前に、グラフィックカードのドライバとWindowsのアップデートをしておこう。
ここで、ネットサーフィンやYoutube等の動画の試聴を試してみたが、CPU、メモリに余力があり快適である。ただ、予想通りハードディスクがボトルネックになり、Windowsのアップデートやドライバファイルの解凍で多少待たされる感がある。SSDに慣れている人は、BTOで選択すべきだろう。
ヘッドホン端子は前面、背面とも特にノイズが載るようなことは無く音質も良好であった。動作音も静かであり、普段使いのPCとしても悪くない。
■4年前のPCと比較してみよう
私はこのレビューより少し早い時期にLOVAをプレイしている。
そのPCは、およそ2011年秋頃の構成であり当レビュー執筆時からおよそ4年前のモデルとなる。SandyBridge世代のPentiumG640ベースのローエンドPCにGeForceGT240搭載グラフィックカードを挿しただけのお手軽な「なんちゃってゲーミングPC」(以下、旧PC)である。
これでもWindows7上で当時の3Dゲームやオンラインゲームは解像度が1280×720以下という条件付きながらそれなりに遊べたのだ。しかし、PCゲームはプレステ等のコンシューマー向けゲーム機とは異なり、日進月歩で重くなってゆく。この旧PCもLOVAを動かすには快適とは言えなくなって来た。
以下の動画は上記の旧PCで1280×720でプレイしたものである。
旧PCで第5節をプレイした動画(約30秒)
60fpsでキャプチャしたので、ぎこちなく見えるのは動画のせいではなく実際のフレームレートが低いからである。
上記の動画のステージである第6節をプレイしたときの開始5分間の平均フレームレートをFlapsのベンチマークモードで測定してみた。
<解像度1280×720時>
2015-10-25 11:18:17 - lova
Frames: 13330 - Time: 285903ms - Avg: 46.624 - Min: 34 - Max: 55
<解像度1920×1080時>
2015-10-25 11:35:53 - lova
Frames: 8306 - Time: 282284ms - Avg: 29.424 - Min: 14 - Max: 34
どちらもヌルヌル動作と言われる60フレームすら届いていない。
1280×720なら平均で46フレームなので、動きはぎこちないが何とか遊べる。ただ、戦闘時にキャラが増えると一気にフレームレートが低下する。乱闘状態の時にマウスカーソルが飛んでしまうのでとても快適とは言えない。
1920×1080は平均では30フレーム弱出ているが、乱闘状態の時は15フレームまで低下するのでもはやゲームにならないレベルである。
やはり古い世代のPCという事でCPUやグラフィックカードがボトルネックになっているのだろう。
今回のG-Tuneマシンは最新でかつLOVA推奨PCと言う事もあり、その性能を各種ベンチマークで比較してみた。(PCの基本性能も確認したい為、ゲーム以外のベンチも行った。)
注意:比較PCの仕様が古いことや、32bit版を使用していることから、CINEBENCHは旧Ver.であるR11.5をFF14はDirectX9を使用している。また、3DMarkにはFireStrikeは含めていない。
【PCの基本性能/CPU関係のベンチマーク】
WEI(エクスペリエンスインデックス)
Crystal Disk Mark
(以下、グラフにタイトル名を書いているので省略)
【3D性能/ゲーム関係ベンチマーク】
数世代の違いがあるPC同士の比較なので、性能に大きな差があるのは予想通りである。
しかし、ゲーム系のベンチでは5倍近く差が開くものも多く、ファンタシースターに至っては29倍ととんでもないことになっている。 改めてゲーミングPCの凄さを感じる瞬間である。
■実際にLovaをプレイしたみた。
序盤と戦闘部分を紹介する。
私の場合、本レビューより少し早い時期にプレイしている。
その為、初回プレイ時にしか行えないキャラクターエディットまでは旧PCで撮った画像となるので留意いただきたい。
LOVAをプレイするにはスクウェア・エニックス アカウントが必要となる。アカウント作成後はLOVAのページの新規会員登録のページから登録すればOK。
後はLOVAのゲームクライアントダウンロードページからソフトをダウンロードしてインストールしよう。クライアント自体は120MB程度だが、初回起動時にクライアントのアップデート(実質、ゲームデータのダウンロード)が行われる。私の環境では光回線で40分程度かかった。
この時の容量は8GB強となる。
ゲームエンジンには海外のゲームで著名なUNREAL ENGINEが使用されている。
タイトル画面
この後、ゲーム内でのプレイヤー名と操作デバイス(キーボード+マウスかゲームパッド)の選択を行う。チュートリアルではキーボード+マウスで操作方法を教わるので、こちらを選択した。
オープニングムービーが流れた後キャラクターエディットとなる。
パーツの種類は各5種類程度とそれほど多くはない。派手な色で作成した方が戦場で乱闘状態になっても目立つので良いかも知れない。いつも通り悪人ズラに仕上げてみる。
キャラクター作成後、序章が始まる。
彼女の名前はティア。常にゲーム内でアシスタントになってくれる娘だ。
最初の使い魔として、魔女アンネローゼが仲間になる。
このゲームのルールを簡単に紹介する。
戦闘前に使い魔=カード、数枚のカードをデッキとして組み合わせる。
(もちろん使い魔によって多彩なスキルが存在する)
戦闘が開始したら、自ユニットは使い魔を召喚して行動を共にする。
(但し、召喚できる場所や条件は様々である)
ステージによって勝利条件が変わるが、通常は敵軍のHP(画面上の赤のゲージ)をゼロにするか、制限時間(15分)経過した状態で、自軍のHPが敵軍のHPを上回っていれば価値となる。
敵軍、自軍のHPは以下のユニットを倒すことで削ることができる。
・アルカナコア(ボス的なもの。倒すと大ダメージ)
・ゲートキーパー(アルカナコアの部屋の入口を守る者。倒すとダメージ中)
・ガードタワー(各郡の領域に立っている攻撃してくるタワー。倒すとダメージ中)
・プレーヤー(敵含む)と使い魔はダメージ小。
左からアルカナコア、ゲートキーパー、ガードタワー(第6節、自軍のもの)
ただ、進路的にはガードタワー → ゲートキーパー → アルカナコアの順で倒していくことになるだろう。(ガードタワーは倒さなくても進軍できるが、ゲートキーパーは倒さないとボスのアルカナコアまで行きつけない)これに加え、敵軍のキャラがちまちまと攻めてくる為、プレイヤーの自キャラと使い魔で応戦する必要がある。自キャラは倒されても軍のHPにはほとんど影響せず、ペナルティは少ない。但し、その間に攻め込まれてしまうのがオチなのでやはり倒されないように行動する必要がある。
ゲームのタイトル画面から第5節を選択しクリアするまでのプレイ動画(約14分)
上記の動画はnVIDIAのGeForce ExperienceのShadowPlayでキャプチャ。
1920×1080 60FPSで4.52GBとなった。
ご覧のとおり、FullHD解像度の乱闘状態のシーンでも60FPSからピクともせず、ヌルヌルに動いている。(ムービー再生時は強制的に30フレームへ落とされる)H.264による高画質キャプチャを行いながらプレイしても全く問題ない。
旧PCと同じくFrapsのベンチマークモードでフレームレートを採ってみた。
<解像度1920×1080時>
2015-10-25 23:05:36 - lova
Frames: 20019 - Time: 333750ms - Avg: 59.982 - Min: 57 - Max: 62
平均フレームレートが60FPSなので文句のつけようがない素晴らしい結果となった。FullHDでプレイすることによって視野が広くなったこと、キャラクターやマウスカーソルにカクツキが無くなったのでストレスを感じなくなった。
後は最適なデッキの選択と私の腕次第で、ずっと行き詰っている第6節(ここから急に難易度が上がっている気がする)以降を攻略していきたいと思う。
一応、LOVAの練習用?に修練場が用意されており、誰かを誘ったりNPC相手に戦うことができる。ただ、こちらの方も第6節に負けないくらい難しい。各種攻略Wikiなどを参考にしないと勝てるしない(涙)
修練場でNPCとの戦闘動画(約16分半)
■まとめ
約1週間という短期間ながら、本機を触れてきた。
まずは見た目にインパクトのあるメッシュ仕様のケースだが、見かけどおり非常に通気性が良く、煙突のように天面に取付けられたケースファンを相まって熱が篭りにくく安心感がある。
事実、Lovaを長時間プレイしていても、CPUクーラーやグラフィックカードのファンはほとんど回転数が上がらず、結果として静かで快適な環境を作り出すことができる。ゲームも効果音は大切な要素なのでそれを阻害するようではゲーミングPCとは言えないだろう。そういう意味でも本機は優秀である。
もちろん、性能的にもLovaをプレイするに全く問題ない。少なくともFullHDの解像度でゲーム動画をキャプチャしながらでも常にヌルヌルに動作している。これまで遊んでいた古いPCと違い、敵弾避け易く、キャラが密集した状態でもカーソルを見失わない。
それに解像度を上げても快適にプレイできるので、メニューやマップ、デッキが相対的に小さく表示されることにより、フィールドの視野が広くなるのである。LovaやFPS等のフィールドを舞台にプレイするゲームにおいてはプレイヤーの視覚的に画面解像度1280×720とFullHDでは快適さに大きな違いがあることを思い知らされた。
さすが、Lova推奨PCを謳うだけのことはあると実感した。
本機はゲーミングPCとしてのスペックはミドルレンジ相当のものだが、CPUはCorei5であり上位モデルよりコストを性能の兼ね合いで「実」を取っているきらいがある。確かにCorei7は魅力だが、まだまだ8スレッドを活かせるゲームは少ない。また、グラフィックカードのGeForceGTX960も同様だろう。
性能だけでなく、静音性や放熱性という意味でも快適な環境を実現し、なおかつ光学ドライブ等をオプション化することで購入しやすい価格帯で販売しているゲーミングPCをLovaのプレイに是非お勧めしたいと思う。
■追記~Windows10にアップグレードしてみた~
課題レビューを終えたことと、LOVAがWindows10に正式対応したということで本機をWindows10にアップグレードした。私の場合はインストールメディアが欲しいのでDVDからインストールした。
【手順】
ステップ1
まずはコントロールパネルの「回復」でWindows8.1のリカバリイメージをUSBメモリにバックアップする。これはWindows10インストールしない場合でもHDDクラッシュに備えて作成しておこう。8GBのUSBメモリに収まった。
ステップ2
今回はDVDからインストールする為、マイクロソフトからISOイメージをダウンロードして他のマシンでDVD-Rを作成した。普通は本機には光学ドライブが搭載されていないので、Windows10アップグレードツールやUSBメモリからインストールする方が楽だろう。
ステップ3
アップグレードする前に、アンチウイルスソフトなどのセキュリティソフトはアンインストールしておこう。悪さをしてアップグレードに失敗するリスクがある。
ステップ4
今回は外付けDVDドライブにWindows10のメディアを入れ、Windows8.1上の環境を引き継ぐ形でインストールした。
ステップ5
画面の指示に従う(笑)
アップデートパッチを当てるかとか引き継ぐ内容を聞いてくる。
自動で再起動してインストールが進む。
あとは既定プログラムや、デバイスの主にプライバシーの設定を行うだけ。
無事インストール完了。DVDを入れてから約1.5-2時間かかった。
この状態でLOVAを動かすと、滅茶苦茶重い。スクエニのロゴの描画でも30秒くらいかかるのだ。原因はグラフィックカードのGPUドライバが引き継げなかったからのようだ。
nVIDIAからWindows10対応のGeForceGTX960のドライバをダウンロードしてインストールしてみた。これでGTX960が正常に認識され、LOVAが正常にプレイできるようになった。
最後にセキュリティソフトの再インストールとWindowsのアップデートをしておこう。結果、本機はWindows10で使用してもLOVAのプレイには問題ない。(但し、個別のアプリは未検証である)
権利者表記
======================================
本画像(動画)は「LORD of VERMILION ARENA」において撮影されたものです。
LORD of VERMILION ARENA公式サイト
http://lova.jp/
2014-2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
======================================
■更新履歴
2015.10.25:初稿UP
2015.11.1:Windows10へのアップグレード追記
2015.11.8:Corei5-4460の詳細なレビューを行いました。そのリンクを追加。
千里一歩さん
2015/10/25
「■ 分解してみた」で、とても楽しそうに作業している様子が目に浮かびますw
各パーツの型番はユーザー登録をすれば確認できるのですが、今回はまだ未登録のため、FF14推奨パソコンから共通すると思われるパーツ情報をお伝えします。
【CPUクーラー】
CPU Cooler for LGA1156&1155&1150 2200rpm/4pin(PWM) DP6-9HDSA-PL-GP
また、「■ 分解してみた」のCPUに挿入されているリンクが、メンバー以外だと見れません。一般公開向けのアドレスでないことが理由かと思います。ご確認ください。
ふっけんさん
2015/10/25
おっ。型番わかるんですね。Thxです。
CPUのリンクを修正しました。仰せのとおり、自分用のアドレスを使っていました(^^;
mokaさん
2015/10/25
ふっけんさん
2015/10/25
ありがとうございます!
分解の部分だけ本領を発揮したような気がします(^^;
自分で組み立てるときは、ケーブルはS-ATA電源以外は裏を通さないようにしました。頻繁に中をいじる人はその方が扱いやすそうです。
supatinさん
2015/10/28
(*・ω・)*_ _)ペコリ
ハード物の分解レビューは見てて楽しいですね♪
詳細かつ丁寧なレビューお疲れ様でした。
(*´ω`*)
ふっけんさん
2015/10/30
新品のPCでいきなりここまで解体したのは初めてですねw
面白いケースを使っているので中身が気になっていたんです。
新司受験性カッコカリさん
2015/11/01
すごく面白かったです。
サクサクゲームが動くと楽しいですよね。
ふっけんさん
2015/11/01
ありがとうございます。
このPCはスペックに出ない、ケースやファンの構成が面白そうだったので、レビュー申し込み時に分解レビューを書きました。
珍しいベトナム製のCPUが見られたのが良かったですw
ゲームもフルHDでまともにプレイできるのが良いですね。