アクションカメラの利点は、様々なスポーツシーンで自分目線で動画を撮ることによって臨場感のあるシーンが撮影できることです。
僕が得意なスポーツは山スキーですので、まだ雪のある乗鞍大雪渓で撮影してみました。
また、SonyのHDR-AS30Vも持っていますので比較してみたいと思います。
本レビューは、個人的な感想であることを、ご了承ください。
現在も使用しているアクションカメラ
過去に使用したスパイカメラ
変更履歴
2014/08/03 公開
2014/08/04 2.5.項に使用したMicroSDカードを追記 ,2.6.項に動画のフレーム率,Burst撮影,Time Lapse撮影を追記
2014/08/27 テーマの公開 テーマを下書きのままにしていましたm(_ _)m
2014/09/07 iONアプリの及びソフトウエアの更新(Ver.2.1.17)による変更、自撮り画面を追加、満足度を4から5に変更
2014/09/08 細かい訂正や追記(濃い群青色),Sony HDR-AS30Vとの比較でWiFiを追記
目次
1.ZIGSOW運営事務局さまからの提供品
2.iON Air Pro 3 WiFiについて
2.1.カメラに同梱されているパーツについて
2.2.カメラを台座から外してみた
2.3.ヘルメットに装着してみた
2.4.裏蓋(PODZ)を開けてみた
2.5.PCとUSB接続しiONソフトウエアを起動
2.6.テスト撮影
3.アウトドアでの撮影
3.1.乗鞍岳で写真撮影
3.2.乗鞍岳で動画撮影
3.3.水中撮影
3.4.撮影後の総括
4.Sony HDR-AS30Vとの比較
5.まとめ
6.要望
7.あとがき
1.ZIGSOW運営事務局さまからの提供品
送付物一式のリストです。
●カメラ本体
・『iON Air Pro 3 WiFi』
●別売アクセサリー一式
・バイクマウント
・ボールジョイントL型
・ヘッドバンド&ゴーグルマウント
・一脚(他社市販品)←サミット・グローバル・ジャパン様のサポート対象外です。
まさに至れり尽くせりで、やってみたいことが全て同梱されていました。
全てを本レビューに記述してしまうと冗長になりすぎますので、このレビューではカメラ本体と同梱されたいたパーツに限らせていただき、他のパーツにつきましては、それぞれ持ち物登録しレビューさせていただきますので、よろしくお願いします。
また、他のパーツのレビューにつきましては、期限に間に合わないこともあると思いますので、ご了承願います。プロのレビューワーではありませんので...m(_ _)m
一脚(他社市販品)のレビューは↓
2.iON Air Pro 3 WiFiについて
2.1.カメラに同梱されているパーツについて
上の写真でカメラ本体のパッケージを開けてみますと、透明なケースに入ったカメラとカンケースが入っていました。カンケースを開けてみますと、以下のようなパーツが入っていました。
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- USBケーブル
- マルチ変換プラグACアダプター
- ミニ三脚
- カメラストラップ
- CamLOCK(カメラとソケットをスピーディに取り付けられる)
- カメラポーチ
- クイックスタートガイド
- ボールジョイント
- ヘルメットマウント
- ヘルメットマウント用両面ステッカー
- iON ロゴステッカー
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まさに出るわ出るわと言った感じで出てきました。特にマルチ変換プラグACアダプターの種類が多く、世界中で使用できるのではと言った感じです。
え、何か足りないと思ったらバッテリです。バッテリは交換できない仕様となっています。従って、予備のバッテリを購入することは出来ません。フル充電すれば2時間使用できるのでアクションカメラとしては一般的な仕様ですが不安が残ります。
これはバッテリの寿命が尽きるころには、このカメラの寿命と割り切っているのでしょう。
実際、この様なアクションカメラのユーザーは、毎週の様に出撃することが多く、ぶつけたり落としたりと使用環境が激しくハード的な寿命が来る前に壊れているかもしれません。
また、ゴムのパッキンも寿命があり使用しなくても寿命が来ます。従って、使用しなくても2年か3年程度で耐水性が無くなると言われています。
2.2.カメラを台座から外してみた
台座にはCamLOCKで固定されている。このCamLOCKを外して裏面を見た。
CamLOCKは、三脚ねじで固定されているが、写真の様に工具を使用せず手で外すことが可能となっています。
2.3.ヘルメットに装着してみた
ヘルメットに装着した場合は、ボールジョイントが付属しているので角度が調節できます。標準の付属品で角度の調整が出来るのは嬉しいです。
但し、日本国内でバックカントリーをしようとすると樹林帯が多くヘルメットの頭頂部より側面に付けた方が良いと思いますが、その場合ヘッドバンド&ゴーグルマウントを使用することになります。
ヘルメットの側面にカメラを付ける理由は、頭頂部にカメラを付けて樹林帯を滑走した場合、木の枝が横に張り出しているのをくぐったつもりがカメラをぶつけてしまうことが良くあります。その場合、カメラが外れて紛失してしまう可能性が高いのです。
また、ヘルメットを購入する場合、表面がフラットなものを選ぶべきでしょう。僕のヘルメットは表面が微妙に波打っているため、ヘルメットマウント用両面ステッカーがうまく張り付きませんでした。
2.4.裏蓋(PODZ)を開けてみた
裏蓋を開けようとLockを外してリングを回して外そうとしたら、外れにくい。クイックスタートガイドの図では倒すようなイメージだが真っ直ぐ後ろに引っ張ると外れました。
図に一言「PULL」と書いてほしいですね。すみません。根がへそ曲がりなもんで...
この裏蓋は、PODZと言うとのことでWiFiの機器も兼ねているようです。
このレビューワーに選出されるとは予想していなかったので、慌てて近所の○田電器で買ったMicroSDを挿入しようとすると、どの向きなんだろうなと言う疑問が...又してもへそ曲がりの根性が。
常識的に考えれば、カメラ本体が上の状態でMicroSDも絵柄が上(従って接点が下)と思えたので、そーっと入れてみた。正解ですね。
クイックスタートガイドには、MicroSDを挿入する向きがありますと書かれているだけで、どの向きかが書かれていません。機械音痴の人のためにもMicroSDの挿入する向きを書いてほしいですね。
上の写真を ご覧の様に、上からMicroSDカードスロット,HDMI端子,USB端子,FHDとHD切り替えSW,MIC端子,リセットボタンがあります。
従って、本機の設定はFHDとHD切り替えSWとリセットボタンのみがハード的に設定を行えるだけです。他の設定は、PC又はスマホと接続して行うことになります。
2.5.PCとUSB接続してiONソフトウエアを起動
PCと接続するにはiON Air Pro 3 WiFiにMicroSDカードをセットした状態で裏蓋を開けてUSBケーブルで接続します。
使用したMicroSDカードはこちらです。↓
iON Air Pro 3 WiFiを初めてPCに接続するとドライバーのインストールが自動的に始まりました。
iON Air Pro 3 WiFiの電源を入れるとリムーバブルディスクとして認識されます。なお、iON Air Pro 3 WiFiを安全に取り外すには、使用しているアプリを全て終了することはもちろんiON Air Pro 3 WiFiの電源をOFFにする必要があります。
iONソフトウエアは、Windows版とMAC版があります。Windows版はIONApp_Windowsのフォルダに入っていてMAC版はIONApp_MACフォルダに入っています。
接続に使用したPCは以下です。
なお、ノートPCのOSはWindows7 32bit版です。
IONApp_Windowsフォルダの中には、ion.exeが入っていてダブルクリックするとionconfig.exeが作成されました。iONソフトウエアは、このionconfig.exeの方ですね。
最新のアプリではion.exeの起動のみでiONソフトウエアの設定画面が表示されるようになりました。
このionconfig.exe ion.exeを起動すると下の図のようなiONソフトウエアが表示されます。
すなわち、このiON ソフトウエアはインストールする必要がなくUSB接続してリムーバブルディスクとして認識されたら、どのPCでも利用可能と言うことです。当然、アンインストールする必要もなくPCにゴミも残りません。
僕は、この様なソフトは個人的に好きですし、仕事柄も作ることがあります。ただし、PC初心者には敷居が高いかも知れません。
ご覧の様に、このiONソフトウェアからカメラ及びビデオの設定,ファイルのコピー,各ネットワークへのアップロードが簡単にできます。
日本語表への切り替えはGeneralをクリックし設定画面に切り替えてLanguageプルダウンメニューを日本語にします。
このiONソフトは非常に軽く動作します。従って、もっとプアなPCでもサクサクと動くと思われます。だから、この様な作り方が好きで自分も作るのです。
気になった点は、iON Air Pro 3 WiFiの時刻が結構狂うということです。接続する度に数秒から数分も狂うことがあります。ですから、PCと接続する度に時刻をPCに合わせています。
2.6.テスト撮影
- 動画の撮影
マウンテンバイクのバイクマウントに装着して撮影しました。僕のマウンテンバイクは前輪にサスペンションが付いていますが地道では上下に揺れますので、ご注意ください。
やはり、地道ではヘルメットかヘッドバンド&ゴーグルマウントに装着した方が良いでしょう。
山間部の未舗装の林道では、振動はこんなレベルではなく、自転車のカゴの部分の華奢な溶接では壊れてしまいます。
なお、ファイルはIONX0059.MOVとIONX0059_thm.MOVが作成されました。
ファイルサイズは、それぞれ、200 MBと25.8 MBでした。IONX0059_thm.MOVの方はスマホで見るためのファイルです。なお、IONX0059_thm.MOVの方はリモートコントロールした場合に作成され、直接手操作で動画SWをONした場合は作成されません。
フレーム率は29フレーム/秒で、仕様の30フレーム/秒に近い値です。この程度の地道の振動ではフレーム跳びも無いようです。冒頭に紹介したスパイカメラではフレームが跳びまくってしまい話になりませんでした。
- Burst撮影
Photo ModeをBurstのHighで撮影してみました。もちろんPhoto Resolitionは12Mです。
結果は、10枚/秒であることを確認しました。写真の方は、被写体が良くなかったので載せられませんが、良い例が撮れたら改めて載せてみたいと思います。
フォトバーストは、1秒間に3,5,10枚と変更できます。
- Time Lapse撮影(インターバル撮影)
名古屋市天白区相生山にてTime Lapse(1分間隔)でテスト撮影したのを動画に編集しました。
絞りはF2.8固定、撮影開始時、ISO:100,シャッター速度1/1250からISO:400,シャッター速度1/15に変化しました。Time Lapse撮影でも解像度が12Mと言うのは嬉しいですね。
インターバル撮影は、2/5/10/30/60秒の間隔を選択できます。
3.アウトドアでの撮影
7月21日に乗鞍観光センターから、午前3時半発のご来光バスで乗鞍大雪渓に行ってスキーしてきました。
実は、8月にスキーしたことはあるのですが7月にスキーするのは初めてで、大きめのスプーンカットの雪面が凍っており予想外の悪雪でした。また、至る所にタケノコと言う突起状の氷が列をなして顔を出していたり青氷がむき出しになっていたりしていた所もありました。
それでも、剣ヶ峰を往復後、滑走距離600m,標高差130mを4本滑りました。
天気予報では曇り時々晴れでしたが、予報が外れて晴天となり風もそよ風程度で温かい日でアクションカメラの撮影としては緩いものとなってしまいました。夏でも、標高3000m近いと寒い時は寒いんですけど。
3.1.乗鞍岳で写真撮影
夜明け前に肩の小屋口に到着し、見晴らしの良い所を探しながら道路を少し登って撮影しました。三脚を忘れてしまったため、道路の法面にiON Air Pro 3 WiFiを置いての撮影です。
スマホのiONアプリを起動し、WiFiで接続。下界と違って他のWiFiが無いせいかスムーズに接続しました。下界ですと沢山のWiFiがヒットしてしまうせいか数分以上の時間がかかることがあります。
iONアプリでタイムラプス撮影(インターバル撮影)しようと設定を変更しようとしましたが、シングル以外のモードがありませんでした。従って、バースト撮影もできませんでした。今のところ、PCによる設定変更しか出来ないようです。 iONアプリVer.2.1.17より変更可能となっていました。
写真撮影の場合、iON Air Pro 3 WiFiは画角が160度固定となっていて魚眼レンズです。従って、ぎ魚眼レンズ特有の歪みがありますが、自然風景の写真では余り違和感を感じません。
ISO:100 露出:1/1250 F2.8
撮った写真の中で最も条件の悪いものを選んでみました。意外に綺麗に撮れていて露出の過不足も感じません。レンズゴーストが右上に出ていますが円状なので違和感もないと思います。
全ての静止画を動画にしてみました。
静止画は、画角が160度なので ヘッドバンド&ゴーグルマウントに装着して撮影したとき、サングラスが写りこんでしまっています。
3.2.乗鞍岳で動画撮影
ご来光バスに乗る準備をしていると、ヘルメットを忘れていることに気が付いた。しかし、ヘッドバンド&ゴーグルマウントは持ってきていたので、これで撮影することにした。
ヘッドバンド&ゴーグルマウントにiON Air Pro 3 WiFiを装着して頭を左右上下に振ってみたりジャンプしてみたが、iON Air Pro 3 WiFiはグラつくことがなかった。これなら安心だ。
動画はディフォルトのままで、142±2°(1080p, 720p) LDC(レンズ収差補正)オフで撮影しました。サングラスが写りこまないかと心配したが、わずかな画角の差で映り込んでいなかった。
反省点、動画撮影中はゆっくり左右に首を振る必要がありますね。分かってはいるんですけど...
3.3.水中撮影
季節は夏なので水中撮影もしてみたいと思いましたが、なかなか都合と天気が折り合わず8月3日となってしまいました。昨日の予定では次兄に相談してアマゴや天然アユが居る川をと思ったのですが布引山脈の渓流部は雨雲が垂れ込めており雷雨でもあると鉄砲水も出ることから諦めざるを得ませんでした。ちなみにアマゴや天然アユは、子供の頃とは比べものにならないぐらい少ないそうです。
仕方なく実家の近くの長野川中流部にしました。この川、一部だけですが地質の変わって居る所があるので、そこを撮影地に選びました。その部分は砂岩のようですが丸い穴が幾つも開いています。昔なら河童淵と言われたかもしれませんね。
水の透明度は雨が降り続いてい居るせいか、やや悪いように感じました。もっとも上流部にはひなびた榊原温泉街があります。しかし、小魚は多いですね。無事、育ってくれればいいのですが。
まず、失敗例です。原因は、iON Air Pro 3 WiFiを一脚に取り付けて、逆さまにして撮影するのですが、動画SWをONにする時、正立の状態でONしたからです。ですから、スマホ用の縮小サイズでご覧ください。但し、途中で画像が逆さまになるので閲覧注意です。
では、最初から逆さまの状態で動画SWをONした例をご覧いただきましょう。
この日の、最大水深はせいぜい1.5mです。本来の水深15mには遠く及びませんが。
また、水中撮影の場合、レンズ収差補正ONで撮影しました。従って、画角は108度です。
3.4.撮影後の総括
乗鞍岳での撮影は、午前4時半頃から行い、午後2時頃まで行いました。
撮影結果
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- 静止画:32枚
- 動画:12本,合計録画時間 24分39秒
- 撮影後のバッテリ残:65%
操作ミスをしたのは1回のみです。これはアクションカメラとしては大変少ないものです。
撮影当日の天気は過酷な環境とは程遠く暖かい日とは言え、通常はアクションカメラでは操作ミスが多くなってしまいます。
原因は、写真撮影と動画撮影が同一のボタンであったり、モニターランプが小さく見え辛かったり、モニター音が小さく騒音があると聞こえなかったりするからです。
その為、過去のアクションカメラでは操作ミスの連発で全く撮影できなかった日も少なくありません。
iON Air Pro 3 WiFiでは、写真撮影と動画撮影のボタンが別だけではなく操作方法が異なり、モニターランプも比較的大きいか強い光で見えやすく、バイブレーションで応答するなど確実に操作する者に伝えることが出来るから操作ミスが少ないと思われます。
4.Sony HDR-AS30Vとの比較
HDR-AS30VとiON Air Pro 3 WiFiの条件をそろえるため、HDR-AS30Vはウォータープルーフケースに入れた状態で行います。また、全てを詳細に試験したり記述するのは困難ですので気が付いた点だけであることを、ご了承ください。
4.1.詳細
大きさ(計測誤差があります)
HDR-AS30V 全長:95mm 幅:25mm,65mm
iON Air Pro 3 WiFi 全長:110mm 幅:32mm(ほぼ円筒状)
重さ
HDR-AS30V 142g
iON Air Pro 3 WiFi 154g
ウォータープルーフケースに入れた状態でもHDR-AS30Vの方がiON Air Pro 3 WiFiより一回りスリムで軽いと言えますが、ヘッドバンド&ゴーグルマウントにiON Air Pro 3 WiFiを付けて撮影してみた感想では違和感がありませんでした。むしろ、ウォータープルーフケースを外すとHDR-AS30Vには三脚座がなく不便なケースがあります。HDR-AS30Vがコンパクトすぎると言うことでしょうか。また、ウォータープルーフケースに入れると光学性能が低下するのは明らかです。特に逆光時にウォータープルーフケースのゴーストが写ります。後継機種のHDR-AS100Vなら解決しますが。また、HDR-AS100Vには三脚用ネジも切ってありました。
イメージセンサー(最大時)
HDR-AS30V 動画時 1920x1080p ,静止画時 1190万画素(16:9)
iON Air Pro 3 WiFi 動画時 1920 x 1080p,静止画時 1200万画素:(4000x3000)
縦横比が異なるものの、どちらも互角と言えるでしょう。但し、インターバル撮影時は、HDR-AS30Vが200万画素に落とされてしまうのに対し、iON Air Pro 3 WiFiは1200万画素のままです。
防水深度
HDR-AS30V 標準のウォータープルーフケース:10m(別売で40mもあり)
iON Air Pro 3 WiFi 15m
5mの違いは小さいようで大きいかもしれません。僕も子供の頃は5mぐらいは素潜りで潜ってしました。素潜りで10mぐらい潜る人はいるかもしれません。スキューバダイビングでも初心者なら15mぐらいで十分かもしれません。
サーフィンやラフティング等では潜らないとはいえ潜ってしまったとき水圧の衝撃があるハズです。5mの余裕は意外に大きいかもしれません。
また、HDR-AS30Vではウォータープルーフケースの無いケースでは防水性はありません。一番困るのは、逆光撮影時ウォータープルーフケースのレンズゴーストが映り込んでしまうことです。HDR-AS100Vでは解決しますけど。
WiFi機能
HDR-AS30VにもiON Air Pro 3 WiFiと同様のWiFi機能が備わっておりスマホからのコントロールや設定変更及び動画の転送ができます。
使ってみた感想は、HDR-AS30Vの方がiON Air Pro 3 WiFiより重く感じ、消費電力も多いと思いました。その結果、HDR-AS30Vのスマホのアプリは使用しなくなっていました。
もっとも、最新機種のTORQUEでは、その差はごくわずかなんですけど。
4.2.比較のまとめ
特に本内容は、個人的な感想であることを、ご了承ください。
GPSを搭載しているアクションカメラは、現在ソニーの製品だけとなっているようです。
GPS搭載の利点は、まず時刻が狂うことがないことです。
それを利用して複数のカメラの動画を簡単に嵌め込み合成できることです。
それゆえソニーらしい製品と言えるかもしれません。
iON Air Pro 3 WiFiの仕様に動作保障温度が記述されていません。
一方、ソニーのアクションカメラは、-10度まで保障しています。
また、僕が使用してるNikon D5100は0度以上となっていますが、-12度で何度も撮影したことがあります。但し、防水用のカメラバッグに入れて撮影するときだけカメラを出して撮影し、撮影終了後は直ちにカメラバッグに入れていました。
従って、iON Air Pro 3 WiFiも使用直前までザックに入れておき、仕様直前に取り出して電源を入れて録画を開始すればCPUが発熱することによって、厳冬期でもある程度使用可能と思われます。
もちろん、厳冬期に使用した結果も本レビューに載せたいと思います。また、冬季の場合、シリコンカバーは必須でしょう。
ソニーとiONの製品は、同じ様な仕様のアクションカメラとは言え、性格が異なっていると思います。特に製品のライフサイクルに対する考え方が大きく違うと思います。
ソニーは、交換パーツも用意しています。バッテリも交換できますし、ウォータープルーフケースも寿命が来る前に交換できます。40mまで潜水可能で本格的なウォータープルーフケースもあります。長く使用されることを前提としているようです。
一方、iONはバッテリの交換ができませんし、防止用のパッキンの交換部品もないようです。
しかし、アクションカメラは使用状態が悪く壊れやすいと言うことで割り切っていると思われます。もし、バッテリの交換やシールの交換をするなら工場に送り返すことになると思います。
デジタルカメラは、日進月歩で今も進歩しています。2年か3年で仕様が全く異なってしまうかも知れません。
どちらが良いのかはユーザーが決めることだと思います。
5.まとめ
- iON Air Pro 3 WiFiは、確実な操作性と応答があり過酷な環境でも操作できる。
- iONソフトウエアは、インストールする必要がなく、軽く動作する。
- iON Air Pro 3 WiFiは、USBケーブル又はWiFiで接続することで設定変更が出来るだけでなく、ネットワークに接続しSNS等に簡単にアップロードできる。
- iON Air Pro 3 WiFiは、逆光撮影もゴーストが少なくレンズゴーストの形も気にならない。(アクションカメラの中では、画質は最高レベルだと思います)
- 写真も撮影モード:がシングル, フォトバースト(3,5,10枚),インターバル(2/5/10/30/60秒の間隔ごとに撮影)と多彩に変更できます。
6.要望
- マニュアルに細かな不備な点が多く、PC初心者には敷居が高いかもしれません。見直すべきでしょう。
- iON Air Pro 3 WiFiの時刻の狂い方が早く、もう少し精度を上げられないでしょうか。
- スマホ用のアプリでもカメラモードの変更が出来るようにして頂きたい。
iONアプリVer.2.1.17より変更可能となっていました。 - 将来的には、GPSを搭載するモデルも必要でしょう。
- 静止画の方にもレンズ収差補正が欲しいです。
- レンズキャップが欲しいです。
7.あとがき
アクションカメラは近年になって注目を集めるようになり、ゲレンデでも時々見かけるようになりました。
僕は、25年前ぐらいにソニーのアナログビデオカメラ当時から気にかけておりNikonのフィルムカメラにモータードライブを付けて胸に固定し、バックカントリーで白馬岳から滑走しようとしたところ、ツアーリーダーの方から非常に危険なので止めるようにと強く指示されたこともあります。
当時は、小型軽量なカメラは無く諦めていましたが、数年前に親指カメラ(スパイカメラとも言います)が発売されると試してみましたが、耐環境性能がなく0度以下では電源が入らないとか防水機能は無いとか撮影は失敗の連続でした。また、撮れた画像も悪く納得いくものではありませんでした。
近年、耐環境性能がある本格的なアクションカメラが各社から発売されるようになり、選択の余地が広ったのはうれしい限りです。
取材日程や時間の都合で試せなかったこと、書けなかったことが多々ありますので、今後も予告なく加筆修正すると思いますので、よろしくお願いします。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
また、ジグソープレミアムレビューに選出して頂き、ありがとうございました。
スマホと連携しカメラをコントロールしたり再生したり仲間と共有もできる
iON Air Pro 3 WiFiには、モニタ画面は無く、モニタ用のLEDランプだけです。しかし、スマホを持っている人には支障はないでしょう。
ION CAMERAアプリをスマホにインストールすれば、カメラの設定変更やリモートコントロールだけでなくクラウドにも接続できます。
例えば、ヘルメットにカメラを装着した場合、スマホのモニタ画面を見ながら角度の調整や撮影した画像の再生ができます。
自撮りも簡単にできます。
iON Air Pro 3 WiFiを買った人だけでなく、SSIDをマニュアルに指定された名前を選択し、パスワードを入力するだけで接続できます。ディフォルトのパスワードは覚えやすいものとなっています。SSID(ネットワーク名)やパスワードは変更可能です。
スマホに接続直後の画面です。
レビュー時では、使用したスマホは古いものです。
最近買ったスマホのTORQUE G01でも接続してみましたが、問題なく接続できました。
iON Air Pro 3 WiFiの写真一覧です。残念ながら僕の古いスマホでは動画の再生はできませんでしたが、新しいスマホのTORQUE G01の方では再生できました。
真ん中のカメラのアイコンを押すとシャッターが切れます。
iON Air Pro 3 WiFiを左右に振ると画面も直ぐに反応します。タイムラグは0.1秒といった感じです。もちろんビデオ撮影の開始/停止もできます。
また、1脚や3脚を使用すれば、自撮りも簡単にできます。
設定の選択画面です。ご覧の様に、リモートコントロール,WiFiセッティング,クラウドセッティング,WiFi変更セッティングのメニューがあります。
Remote Settingボタンを押すと、下の画面が表示されます。
カメラの設定画面です。
ただし、カメラの設定変更は出来ないようです。
iONアプリVer.2.1.17よりカメラの設定が変更可能となっていました。
Photo Modelの右が切れていますが、フォトバーストで3,5,10枚にタイムラプスも2sから60sまで変更可能です。
但し、上記の変更はカメラ本体の操作で範囲されますが、iON アプリからのリモートコントロールでは、写真はシングルショット、フルHD解像度は1080P30、HD解像度は720P30に固定されています。
しかし、現場でスマホからカメラの設定変更が出来ることになったのは嬉しいです。
手探りでも間違いの少ない操作性で過酷な環境でも撮影できる
過酷な環境、例えば気温-10度,風速10mでは体感温度は-20度となります。この程度は日本の低山の冬山では一般的です。ゲレンデトップでは、このような環境を下回ることも多いでしょう。
ダイビングでも少し深く潜れば過酷な環境となることが想像されます。
ヘルメットにアクションカメラを装着すれば、モニターランプやモニター画面を見るのは難しくなります。厳冬期の冬山でヘルメットを外すと結露した汗が一瞬で凍ります。
また、晴れた冬山では、外光が非常に強くスマホ等の画面は暗くて見えません。
従って、ヘルメットにアクションカメラを装着し手探りで操作することが多くなります。
本機の操作性
- カメラSWと録画SWが別(下の図を見てください)
電源SWとカメラSWこそ一緒ですが録画SWが違っているだけでなく操作方法も違っています。電源SWは長押しで電源が入ると上の写真の様にカメラSWの周りのLEDランプが点灯すると同時にバイブレーションします。
録画は、前にスライドさせると録画が始まり後ろにスライドさせると録画停止で、どちらもバイブレーションで応答します。
なお、電源のOFFはカメラSWの長押しです。ONもOFFも3秒以上です。またSWも重いため強く推す必要がありますので誤って押してしまう可能性は低いです。
もちろんスライドSWを誤って操作してしまう可能性は無いと言って良いでしょう。
- 操作を受け付けるとバイブレーションで応答
操作音の応答よりもバイブレーションの方が確実です。例えば、バイブレーションは、ヘルメット全体が振動しますし、グローブを嵌めた手にも伝わります。1脚や3脚を使用しての自撮りの場合でも、撮影直後にバイブレーションを感じることができます。
操作音のみの場合、ヘルメットにアクションカメラを装着して手探りで操作しても風が吹くと操作音は殆ど聞こえません。操作音しか応答しないアクションカメラで操作を何度も失敗しました。また、水中でも操作音が聞こえるとは思えません。
バイブレーションは、電源SWのON,カメラSW,録画開始は1回、録画停止は2回となっています。また、電源SWのON,カメラSW,録画開始は1回づつですが長さが、それぞれ2秒,1秒,3秒と異なっているようです。
その程度のことと思われるかもしれませんが、過酷な環境ではグローブを嵌めても操作できることが必要です。同時に、操作を受け付けたという反応も操作する人に確実に伝えることも必要です。
アクションカメラにとって、馬鹿みたいに簡単な操作と確実な応答が必須です。
ホーリーさん
2014/10/13
波しぶきを被るような風向きでしたが、iON Air Pro 3 WiFiでは何の不安もありません。
画像が大きいのでスマホ用でアップしました。
ホーリーさん
2014/11/03
下の動画は、ピラミッドピークから独標までです。
上高地側は、垂直の壁となっているようですが配松が茂っているため恐怖感はありません。
岩場歩きなので3点支持しながら慎重に行く必要があります。でも奥穂高への道としては序の口でしょう。
ホーリーさん
2015/03/16
ゲレンデには五回行きましたが、このビデオの薮原スキー場だけ晴れました。
仕様に書かれていなかった動作温度ですが、気温-10度程度でも問題なく正常に動作していました。
ホーリーさん
2018/07/15
最近、困った点は時刻を設定しても記憶されずリセットされてしまう点です。従って、何度録画しても常に同じ3013年1月1日の日付となってしまうのです。