地上・BS・110度CSデジタル対応TVキャプチャボード 「GV-MVP/XSW」

フルハイビジョン最大15倍(※)録画を実現するハードウェアトランスコード機能を搭載した、地上・BS・110度CSデジタル放送対応TVキャプチャボード。
高画質なデジタル放送を、フルハイビジョン画質のままで、通常の15倍という長時間録画を実現しながらも高画質を追求。
さらに、2番組同時録画にも対応するWチューナーを搭載したハイエンドモデルです。
多彩な番組を「Wチューナー」と「おまかせ録画」で録りまくる、録画番組はBD・DVDに保存したり、ネットワーク配信して離れた部屋のテレビでも楽しむなど、パソコンでテレビを楽しむための機能が満載の製品です。

※ BS・110度CSデジタル放送のフルハイビジョン映像(約24Mbps)を、本製品の「DRモード(MPEG2-TS形式、約24Mbps)でそのまま録画した場合」と「HR15モード(MPEG4-AVC/H.264形式、約1.6Mbps)でトランスコード録画した場合」の比較。
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フルハイビジョンを最大15分の1に圧縮

本機の最大の特徴は、ハードウェアトランスコーダを搭載することにより「MPEG2-TS」形式で放送されているデジタル放送を、より低ビットレートでも画質を維持する「MPEG4-AVC/H.264」形式のファイルに変換することができる点だ。
設定できる圧縮モードはいくつか用意されているが、最大のHR15モード(15分の1)を使えば、画質は劣化するものの1TBのHDDに約1428時間もの録画をすることができる。

専用機に引けをとらない充実の録画環境

また「GV-MVP/XSW」はWチューナーを搭載しているので、裏番組を録画したり、同時に2番組を録画することができる。高圧縮率モードと組み合わせれば、大量の番組を録っておくことが可能だ。
再生・録画環境としては、同社の「mAgicTV Digital」が付属されている。EPGや字幕放送、データ放送、双方向放送、番組表表示といった、デジタル放送の機能を利用できる。
録画に関する便利な機能としては、キーワードを登録しておけば該当した番組を自動的に録画してくれる「おまかせ録画」がある。スリープ状態から自動的に復帰して録画もしてくれるので、旅行などでしばらく家を開けるときに便利だ。
また録画したデータは、LANで他のPCで共有することもできる。PCで録画した番組をリビングでTVで楽しんだり、携帯端末で視聴するなど、応用の幅が広がる。
さらに、外出先から携帯電話などで録画の予約をする機能も搭載している。このあたりはPCならではの機能といえるだろう。

自動更新のアップデーターが欲しい!

地上・BS・110度CSデジタル対応TVキャプチャボード「GV-MVP/XSW」のユーザーレビューレポートでは、使いやすさやアップデートなどについて意見が寄せられた。
ドライバとソフトウェアでは、ユーザー自らが更新情報を確認し手動でアップデーターのダウンロードやインストールをするのが面倒で「アップデートを自動で行うアップデーターが欲しい」「差分アップデートの簡易化」を望む声が。またアップデートの際にチャンネルスキャンを再度行うことが不便であることなども挙げられた。
「ライブラリ(録画済番組管理用インターフェース)」では、録画タイトルが増えた時に整理しにくいことと、コメンテキストメニューから番組名の変更が行えると同時に現状での最大文字数49文字がもう少し長く登録できれば使いやすいものになるのではという意見も。「録画設定」で録画ドライブがシステムドライブにデフォルト設定されていてドライブの選択しかできず、ジャンル毎にフォルダ分けをして整理できればいいという希望もあった。

EPGやインターフェースは使いやすさに直結!

EPGに関する項目では番組名の表示フォントやサイズ、行や列幅の変更を行えれば便利で、チャンネルバーの色や現在時刻の太さや色、表示方法も変えられるようにして欲しいなどの使いやすさが求められた。また、EPG獲得中でも放送を視聴したいという意見や「mAgicマネージャDigital」の録画予約一覧では確認するのに時間が掛かるので「mAgicガイドDigital」のインターフェースで見られた方が操作が直感的で使いやすくなるなど実用面を考慮した内容のほか「mAgic TV」がついている間だけ「ウィンドウの色とデザイン」の設定がデフォルトに戻ってしまうという指摘も。
放送視聴中に関しては、録画ボタンを押してから録画開始まで約5秒のタイムラグによりピンポイントで録画したい瞬間を逃してしまう可能性があること、録画中のチャンネル切り替えができない点、自動割り振りの状態でも録画モードを変更できると便利など、録画環境の使いやすさ向上が望まれているようだ。録画した番組の視聴では「TVの視聴ソフトと録画済番組視聴ソフトを独立して欲しい」「mAgic TV Digitalの同時起動による2番組同時視聴」とユーザーの使い方に合わせた改善を期待したい。

独自のナンバリング保存、高解像度対応に期待!

番組表から選択した録画が正常に行われないケースのあるWOWOW録画では、スクランブルなどで予約録画が停止した場合、番組の末尾に「0001」などの独自のナンバリングを行い別番組として録画ができるような積極的な提案も。また、地デジ放送の1:1表示をメニューに追加することでWQHD(2560×1440ドット)などの高解像度ディスプレイ対応を求める声も挙がった。さらにcore i3/i5シリーズ内蔵Intel HDグラフィックスでディスプレイボード(GIGABYTEのH55/57の一部にしか搭載されていない機能)を使用した際にHDCPを正常に認識できるような改良が望まれている。

ポジティブな意見

  • 黒を基調とした外箱で型番や「W」の文字に金色使われているなど特徴的で高級感のあるデザインが良かった。
  • A3両面印刷されたセットアップガイドは手順が極めてわかりやすく書かれている。
  • ドライバーのインストールはとても簡単で初心者にも安心。
  • mAgic TV Digitalの操作方法や設定については項目数は少なくとてもシンプル。
  • 圧縮率は2~15倍まで細かく選択可能なので、好みで画質を維持しながらもファイルサイズを最小限に抑えることができて便利。
  • 1.2Mbpsとは思えないほどの高画質。
  • 1920×1080表示でもブロックノイズは見られず人の顔のシワなどがはっきり映るほど。
  • スリープからの録画は特に設定をする必要もなく自動的に起動し録画開始をするので深夜番組や留守時に録画するには便利。設定しておけば録画後PCが自動的にスリープするので「スリープ→録画→スリープ」という使い方ができる。

ネガティブな意見

  • mAgic TV Digitalは起動に15秒、チャンネル変更約5秒とHDレコーダに比べると動作が遅い。Windows Aeroに対応していないので「ウィンドウの色とデザイン」がデフォルトに戻ってしまう。予約で2番組同時録画をしているとmAgic TV Digitalが起動できなくて視聴できない。
  • COPP/HDCP対応ディスプレイを使用していてもmAgic TV Digital起動中にディスプレイの電源を切ると著作権保護エラーが発生しmAgic TV Digitalが強制終了。MITSUBISHI MDT243WGⅡのにDVI-Dなど複数入力に対応したマルチメディアタイプは他の入力に切り替えてもエラーが発生する。
  • 地上波でのチャンネル切り替え、BSでのチャンネル切り替えには5秒ほど掛かる。地上波とBSの切り替えは相互に20~30秒掛かるのは使いにくい。

TIPS!

録画ファイルの画質圧縮

標準表示(50%)ではブロックノイズなどが目立ちにくくなるので、HR10以上の圧縮では解像度を落として視聴するなどの方法を取ると良いが、フルスクリーン視聴には向いていない。画質をある程度維持したい場合にはHR5かHR7に圧縮率を下げて録画するべき。「mAgic マネージャ Digital」はスリープ状態から録画を開始させることが可能なので、PCを省電力状態にすることができるから不要な発熱や電気代を節約できる。

予約録画について

著作権保護エラーは予約録画を行うことで回避することが可能。ただし、予約録画中に「mAgic TV Digital」を起動して著作権保護エラーが発生すると予約録画も強制終了してしまうので予約録画中は「mAgic TV Digital」を起動しない方が良い。
「mAgic TV Digital」の予約設定では番組開始前の予約マージンを0~30秒に設定できるので、冒頭の部分を録り損ねることなく番組開始から録画することができる。
録画予約をしている時、PCでの視聴や再生のために「mAgic TV Digital」を起動すると著作権保護エラーが発生することがあるが、その際には本機をセットしたPCを録画専用として使用し、DLNA対応機器でDIXIM Media Server3を使って再生すると他のメディアにデータを移す手間も掛からない。
トランスコード画質の使い方の一例ですが、HR15を使って録画するのは「録ったらすぐ見て削除する番組」などに限定。通常の録画にはHR5やHR7を使い、保存や何度も見たいものは高画質のHR2やHR3などを使ってDR(TS)で録画しBDに移すなどの工夫をするとさらに便利。
お問い合わせ先: ジグソー運営事務局(admin@zigsow.jp

過去レビュー一覧