まずはzigsow事務局様、GLAMO様、レビューアとしての機会を与えてくださり、ありがとうございます。プレミアム初挑戦、頑張らせていただきます。
■iRemoconってなんだ?
iRemoconとは何か。名前の通りでリモコンなんですが、巷のリモコンと大きく違うのは「スマートフォンを使ってインターネットからコントロールできる」というところです。もともと学習リモコンという、自分で登録してボタンに機能をカスタマイズすることができるリモコンは昔からありますが、それをスマートフォンの画面上でできるようにしただけでなく、外出先からもできるようにした、という製品です。
■箱の中身は?
簡単な紹介はこのくらいにして、パッケージを確認。あまり重くないです、てゆーかかなり軽い。
箱は意外に小さくて、スマートフォンのパッケージみたいなサイズ。
箱を開けてみた。
中身は以下の5点。
・iRemocon本体
・LANケーブル
・ACアダプター
・はじめにお読みください
・スタートアップマニュアル
「はじめにお読みください」には会員登録について書かれています。会員登録しなくてもほとんどの機能を使えるけれど、登録すると製品情報のお知らせが届くようになったり、スマートフォン上のアプリのリモコン画面をカスタマイズしたり、外出先からiRemoconをコントロールできるようになったりするようです。外出先からのコントロール機能はインターネットからサーバーを経由してiRemocon本体へアクセスする以上、登録必須なのは仕方のないところでしょうね。
iRemocon本体は…なんか思ったより小さくて軽いです。
上面が斜めってるのはリモコンの信号の赤外線照射範囲を広げるためかな。
ちなみに、下面はこんな感じ。
常時通電しておくものなので気になる消費電力は、ワットモニターで計ると1.4〜1.5Wでした。MacBookの充電完了後の消費電力がだいたい1Wだったかな。まぁ、こんなもんかな。
■iRemoconを設置せねば意味がない
さて、「スタートアップマニュアル」に従い、まずはルーターと接続します。
(1) LANケーブルをLANポートに接続
(2) LANケーブルを無線LANルーターに接続(利用するスマートフォンと無線LAN接続するルーターでないとダメ)
(3) ACアダプタ接続用ジャックにACアダプタからのケーブルを接続
(4) ACアダプタをコンセントに接続
以上の順番で行います。(4)、つまり電源を入れるのは最後にしないといけないそうです。DHCPでIPアドレスを取得するため、DHCP機能を有効にしておいたほうがいいようですが、固定IPでもできるというレビューもありますね。
実際につないだ後ろ側はこんな感じ。といってもLANケーブルと電源だけ。
ここで注意。この設置は設定のための暫定的な設置ではなく恒久的な設置です。つまり、その場所に置いてこれからずっと使っていくわけで、有線LANでルーターと接続し、コンセントにちゃんと電源が接続できて、コントロールしたい家電機器にリモコンの赤外線が届くような場所を確保しなくてはなりません。残念ながらiRemoconには無線LANで接続する機能がないので仕方ないのですが、電源はともかくネットワークは無線LANも選択できるともっと自由度が広がるのではと思います。その際には一般的だが飽和状態な2.4GHzだけでなく5GHzも使えると、電子レンジなどからの干渉も少なくて良いでしょう。
うちではたまたまリビングにBlu-rayレコーダーを接続している無線LANのコンバーターがあったので、それにLANケーブルをつなぎ、そこから無線LANルータへ接続することにします。
うちの場合テレビの下に置くとちょうどテレビとエアコン両方に届くのでいい感じ。
■アプリインストールと初期設定なくして動かぬ
iRemoconはスマートフォンにインストールしたアプリなしでは動作しません。本体は見ての通りボタン類がありませんし、PCから制御することもできません。あくまでスマートフォン内のiRemoconアプリとセットで初めてiRemoconとして機能するのです。「スマートフォンは持ってないけどPCでコントロールすればいいか。」とはいきませんから注意してください。
では、スマートフォンにアプリケーションをダウンロードしましょう。現在はiPhoneやiPod touch、iPadなどのiOSと、Androidが対応しているようです。Windows Phoneは未対応です。Windows Phone6.5などの古い機種は無理にしても、Windows Phone7.5あたりは将来対応して欲しいと思う人もいるのでは?一応、iRemocon対応のアプリを開発できるように開発者向けの情報を公開しているんですが、自分で作れる人ってそういないですからね…。それと、インターネット経由でのコントロール方法の情報開示は法人向けに限定されていて、個人ユーザーは無理っぽいです。フリーウェアを誰かが作ってくれる、というのは期待できそうにないです。
それはともかく、ここではiPhone4Sを使います。
いずれAndroid携帯のhtc ARIAでも試してみようっと。
アプリストアで"iRemocon"と入力して検索するのですが、似た名前でiRemocoなるものが出てきます。これは全く別の製品のラジコンヘリコントロールソフトなので間違えてダウンロードしないように。ダウンロードできたiPhone用ソフトのバージョンは現在1.1.0とのこと。
ソフトを起動し、まずはiRemoconへ接続できるよう、Settingの「本体機器設定」から始めます。
iRemoconの検索を開始するとほどなくiRemoconが検出されます。
ここ複数個並んで表示できるようになっているのだけれど、もしかしてiRemocon複数個登録できたりするんでしょうか?各部屋に1台ずつ、とか?けどそうするとどのiRemoconに対してコマンド送るのか分からなくなりそう…ってそんなことは今回は関係ないのでした。
さくさくっと登録手続きを済ませます。
今度はSettingの「リモコン画面リスト」を選択し、レイアウトを選びます。
デザインデータは萌リモコン…はもう使われてしまったのでやめておいて、宇宙にしてみましょうか。
自動登録しますか、で登録を選ぶとあらかじめ用意されているプリセットのリモコンデータを登録できます。どうやら自分で全部リモコンを学習させなくてもいいみたいです。
えっと、…あれれ?現時点で用意されているのは残念ながらエアコンだけみたいです。できたらテレビも用意されているともっと楽ができて良さそうですが、最近のテレビのリモコンは複雑になっているし、さすがに難しいのかな。
同じメーカーのエアコンでも何種類かあるみたいなので、パターンで選びます。そのパターンで合っているかどうかは「テスト送信(電源ON)」をタップして確認しますが、その前にあらかじめエアコンの電源をオフにしておきましょうね。ちなみにうちのリビングはダイキン製のもので、パターンは3と4と5で反応したものの違いがよく分からなかったので、ひとまずパターン3にしました。
確認が済んだらその結果をiRemoconへ登録します。データの登録には1〜2分かかります。
その後リモコンレイアウトの登録を行って、一旦アプリを終了して起動しなおすと登録したレイアウトのリモコン画面が表示されるようになります。
ここまでの操作で、リビングのエアコンをiRemoconでコントロールできるようになりました。さっき確認する際にオンにしたエアコンは、iRemoconアプリのエアコンの運転停止ボタンをタップするとオフになりました。オフになった後、もう1回運転停止をタップしても、エアコンはコマンドを受け取ったらしくピッと反応しますがオフのままです。どうやらオンとオフの信号はトグルではなくきちんと分かれているらしく、そのためiRemocon上でもボタンが別になっています。
■学習せよ!我が命令を!
ここまででプリセットのエアコンのコントロールまではできました。でもテレビやレコーダーなど他の機器は使えません。今度はリモコンコード学習によってiRemoconに学習させる必要があります。
試しに暖房20℃でオンにするコマンドを学習させてみましょう(え?テレビじゃないの?)。
1) アプリのSettingの「リモコンコード学習」で学習モードをオンにします。
2) エアコンの画面に切り替え、「暖房」の「20度」ボタンをタップします。
3) 点灯しているiRemocon本体のLearnランプ付近にリモコンを向けます。
4) 学習したいリモコンのボタンを押します。長く押す必要はなくて、いつも操作するように短く押すだけ。うまく学習できればLearnランプが消えます。
5) アプリのSettingで「リモコンコード学習」に戻って学習モードをオフにします。学習モードをオフにするのを忘れないようにしてください。
ここでは1個しか学習していませんが、複数個学習するなら 2)~4)を繰り返します。リモコンコードの学習を終えてから 5)で学習モードをオフにすればOK。
リモコンは赤外線、つまりは光を使っているため、学習時に電灯の影響を受けることもあるらしいです。かといって電灯を消すと真っ暗になって困るので、iRemoconが電灯から影になるように自分の体で光を遮るようにしてやってみたところでは特に問題ありませんでした。なんかうまく学習できないなという人はその点ご注意を。
■ここまでの注意点
ここまで説明したところで、注意点をいくつか。
エアコンのリモコンを学習させる際の注意として、そもそもエアコンのリモコン自体がエアコンの運転状態(オンやオフ)を記憶する仕組みになっているということを挙げておきます。あらゆる設定はエアコンのリモコン上で運転状態をオンにしてからでないとダメです。リモコン上で運転状態がオフになったままで、リモコンのコマンドを学習させると、エアコンをオフにした状態でリモコンのボタンを押しているのと同じことになり、エアコンがコマンドを受け取ってくれません。
そしてもう一つ。
先の話と関連しますが、エアコンのリモコンは単機能のボタン、というよりリモコンが現在記憶している設定を複数まとめて送信するものが多いみたいです。
温度設定の場合、「何℃設定」というボタンでなく温度を上げる(↑)下げる(↓)のボタンのみでコントロールするようになっています。例えば上げるボタンを押した時に、リモコン自体が記憶している設定温度に1℃上げた設定温度と、暖房や冷房などの運転モード、風向や風量などの設定の組み合わせをエアコンに送信しているようです。仮に20℃などの温度指定ボタンを学習させる場合は、「エアコンのリモコンが21℃設定の状態で↓ボタンを押して20℃になるところを学習させる」ということです。OK?
リモコンが送信するコマンドをiRemoconが記憶するわけですから、つまり、iRemoconアプリ上の暖房20℃設定ボタンをタップすると、あわせて風向や風量まで一緒に変わってしまうということになります。エアコンを使う場合はよく使う設定の組み合わせ(暖房、21℃、風向き自動、風量自動のように)を1つのボタンに登録する、という方法がいいのかもしれません。プリセットの画面にもモードAからDまで4種類のボタンが並んでいるので、これに登録する、という使い方が良さそうです。
こういった情報はTIPSやFAQとしてiRemoconアプリや公式サイトのiRemocon製品サポートから参照できます。使う前に一通り見ておくと良いでしょう。
あ、もう一つ注意点があった。
iPhoneのiRemoconアプリの起動中は、標準の設定ではiPhoneが自動スリープに入らないようです。iRemoconアプリを起動したまま放置するとバックライトつけたまま動き続けてiPhoneのバッテリーを消費してしまいます。この設定のまま使うのであれば、iRemoconアプリを使い終わったら終了するなり手動でiPhoneをスリープさせるのを忘れないように。
そうでなくて自動スリープさせたいのであれば、Settingの「その他の設定」で自動スリープをオンに設定しましょう。
■外出先からの遠隔操作、その真の実力を見せてみよ!
室内からのコントロールができるようになったら、今度は外出先からもできるようにしてみましょう。そこまで使ってこそ、iRemoconならではの真の実力を発揮できます。これは事前に室内の無線LANルーター経由で設定しておかないとダメで、外出してから設定しようとしても設定できません。
設定するにあたり、iRemocon SITEへの会員登録が必要になります。これはiRemoconのサーバーをいったん経由して、自分のiRemoconへ伝えるために必要なものです。
まずはアカウント新規作成を行います。
登録には自分のフルネームとメールアドレス、それとログインするためのパスワードを入力します。それ以外の個人情報の登録は不要です。
会員登録しておけば、他にオリジナルデザインも作れるし、マクロ(複数のボタン操作の組み合わせの登録)もできるようになるから、本格的に使うには登録は必須でしょう。ここで必要事項入力の上、送信をクリックするとやがて登録したメールアドレスに「ご登録ありがとうございます」メールが届きます。メール内で指定された確認リンクをクリックすることで会員登録が完了します。
会員登録が終わったら、今度はiRemoconアプリへ登録した会員情報を設定します。
Settingの「会員情報設定」で先ほど登録した会員ID(登録したメールアドレスのこと)とパスワードを入力し、まずは接続確認します。接続に成功しました、と表示されればOK。指示通り設定を保存します。
さらにSettingの「本体機器設定」からiRemoconを選択します。
すると、今度は初回の登録時とは違う画面になります。この設定画面で「外出先からの操作」をオンにして「機器へ設定を反映」をタップします。
以後は屋内だけでなく、外出してインターネット経由でのコントロールも可能になります。
さて、屋外に出てiPhoneから3Gで操作してみましょうか。まずはiRemoconアプリを起動します。すると、外部サーバーへアクセス中と表示されるようになります。
屋内の時と違いiRemoconへの接続にかかる時間が長いため、このような表示が行われるようです。
部屋を暖かくしておいて欲しいので、エアコンを21℃の暖房でオンにするべくエアコンの21℃ボタンをタップ。するとこのように確認が出ます。
室内と違い、うっかりミスをしてもすぐに気がついてやり直したり別のコマンドを送れないので、こういう確認を行うようになっているみたい。送信をタップするとしばらくして「送信に成功しました」と表示されます。
これでうまくいったはず。
部屋に戻ってみると、確かにエアコンがオンになって部屋が暖かくなってます。
オンにするだけでなく、「エアコン切ったかどうか不安だけど、今更家には戻れないよなぁ。」という時も、iRemoconでオフにすればいいわけで。
ただし、自分がどのコマンド(どのボタン)を操作したか後から確認する方法がないので、「さっきどのボタン押したっけ?」を確かめることができないのが残念なところです。室内で無線LAN経由で操作している間はその場で結果を確かめられるからいいけど、外出先での操作は確かめようがありません。
インターネット経由の操作のみでいいので、「いつ」「どの操作をした」といった履歴をiRemoconアプリから確認できるようになると嬉しいです。
■我が色(レイアウト)に染まれ!
iRemocon SITE上にあるUIデザイナーを用いると、独自のリモコンレイアウトを作ることも可能です。UIデザイナーは会員登録すると使えるようになります。UIデザイナーはFlashアプリなので、Flashが使えるブラウザで使用してください。iPhoneやiPadからは使用できませんよ。
UIデザイナーで作成できるレイアウトデザインはかなり自由度が高くなっています。あらかじめ用意されているボタンの画像をそのまま使うこともできますし、自分で用意した画像を使うことも、画像を使わず文字を載せただけのシンプルなボタンを作ることもできます。
1画面内に収まらないくらいボタンを置きたい場合は、複数の画面に置くこともできます。その場合スマートフォン上では、縦もしくは横にスワイプさせることで画面を切り替えるようになります。
UIデザイナーでの不満点は、ボタンにテキストを指定できるのはいいが装飾一切なしなので、他のイメージ登録したボタンとの差が大きくて違和感があるところです。せめてフォントを選べるとか、太字にできるとか、影付き文字指定ができるとうれしいです。
現在持っているUIデザイナーの機能でも、任意のイメージデータをアップロードしてボタンのイメージに使えるので、それを用いてボタンデザインごと作ってしまえば実現は可能です。けれど、文字だけで手軽に作りたいがそこそこの見栄えで、となるとテキストだけでもそれなりにできたほうがいいんじゃないかな、と個人的には思います。
UIデザイナーにプリインストールされているだけでも結構な数の素材があるので、それを組み合わせるだけでも充分使えそうです。オトナリモコンの背景にシンプルリモコンのボタンの組み合わせでブルーレイレコーダーの必要最低限のリモコンを作ってみました。レイアウト保存すれば、スマートフォンのiRemoconアプリから使えるようになります。
iRemoconアプリ側で、Settingの「リモコン画面リスト」から先ほどUIデザイナーで保存したレイアウトを選択して、
ダウンロードすれば、
スマートフォン上でこのように表示されます。
当然ですが、作ったばかりのレイアウトではどのボタンも学習前の状態になっているので、学習モードをオンにして全ボタンの学習を行う必要があります。ご注意を。
レイアウトを自分で作る際の注意を一つ。
新規でレイアウトを作ると、テレビもエアコンもプリセットのレイアウト相当を1から全部作らなくてはなりません。
楽をしたければ、既存の気に入ったレイアウトを別名保存し、その別名保存したレイアウトを自分なりにアレンジしたり、追加していくといいのかもしれませんね。
■本当にいいことばかり?
確かに使い始めると便利なことこの上ないiRemoconですが、良いことばかりでもないです。といっても致命的な問題ではく、ほんの些細なことです。ここは正直に書いちゃいます。
・リモコンの待ち受け状態になる家電の待機電力と、iRemocon本体分の消費電力が増加
節電が叫ばれているご時世ですので、これは少し悩ましいところです。なんでもかんでも待機状態にするのではなく、必要最小限に絞るしかないですね。
・スマートフォンが必須
iRemoconは単体では利用できず、別途スマートフォンを必要とします。対応しているスマートフォンはユーザーの多いiOS系とAndroid系両方をカバーしているのですが、対応機種以外しか持ってない人はiRemoconを買っても使えません。スマートフォンユーザーは急速に増えていますがまだまだ少数派。スマートフォンではなく携帯電話用のアプリをリリースしたり、携帯サイト上からコントロールできたりすると利用できる人が増えそうですが、厳しいかな。UIデザイナーはFlashでできているみたいだから、Flashでできるようになったりしませんかね?
そうはいっても、iRemoconに興味を示す人はアーリーアダプターで、そんな人はとっくにスマートフォン利用者になってるんじゃないの?という話もあります。
・お値段高め
インターネット経由でのコントロールをするためのサーバーの運用コストも込みの値段なのである意味仕方ないところかもしれませんが、リモコンに2万円台半ばほどの金額を出せるか?というところで躊躇してしまうかも。まぁ学習リモコンって昔から高価なモノが多かったですけど。
個人的には、1万円台前半なら出せるけどそれ以上はちょっと、と考えてしまいます。一部機能をオプション製品化(といってもインターネット経由でのコントロール機能くらいしかないか)することでなんとか初期導入費用を安く抑えられると、「買ってみようかな。」と思う層が広がるんじゃないかなと思います。
・設置場所に悩む
iRemoconとスマートフォンの間は無線LANを経由して制御(室内の場合)しますが、無線LANルーターとiRemoconの間は有線LANで接続することになります。そう、無線LANじゃないんです。そして、バッテリではなくACアダプタから電源供給を受けなくてはならないので、「無線LANルーターとLANケーブルが届くところ」かつ「コンセントが近くにあるところ」かつ「コントロールしたい家電にリモコンの信号が届くところ」に設置しなくてはなりません。
無線LANコンバータ(有線LANの機器をつなぐと無線LANでつなげるようにしてくれる装置。無線LANルーターの仲間。)を別途購入するとか、外部赤外線LED端子から「iRemocon専用IRケーブル」をつなぐことで本体から離れた場所に赤外線LEDを設置させるなど、他の機器と組み合わせることである程度解決できます。こ、これは有線式のサイコミュか?(違います!)
・コントロールしたい家電製品が必ずしもリモコン付きとは限らない
テレビやビデオレコーダー、エアコンあたりは赤外線のリモコンが付くのでいいのですが、すべての家電製品がリモコン付きとは限りません。リモコンなしではiRemoconからコントロールできません。
電源ケーブルを挿して通電したら自動的に期待通りの機能が働くような家電であれば、赤外線リモコンで電源のオン/オフを制御できる「リモコンコンセント」なる製品があるみたいなので、それと組み合わせるとある程度解決できそうです。
PCの場合、BIOSの設定次第(AC電源が入ったときの動作を設定できる機種がある)で起動させる事くらいはできます。でもPCの電源切るのをリモコンでやっちゃダメ絶対!シャットダウンしてから電源切りましょう。
・家族の理解が必要
一人暮らしではなく家族と一緒に暮らしている場合、自分は外出中でも家族は自宅にいることも多々あります。そんな時に家の中の状況も分からないまま外部から勝手に家電をコントロールしていいの?ってあたりは同居する家族と調整しておく必要があります。そういうのを気持ち悪いと思う人もいるかもしれません。家族のスマートフォンにもiRemoconアプリをインストールしてみんなで使えるようにするとか、家族全員で外出する時だけ電源を入れるとか、使い方を家族と相談しておくとよいでしょう。
けれど一人暮らし、もしくは同居する家族もあまり家にいないのであれば、気兼ねすることなく便利に使えるはずです。
■変わりゆく生活
ここ数日iRemoconを使うようになって、どう生活が変わったか?
うちにはリモコン制御のAV機器とかはなく、リモコンで制御できるのはテレビとブルーレイレコーダーとエアコンくらいしかないのですが、それでも使える場面が結構あります。
なんといってもリモコンがスマートフォン1台で済むので、機器の操作をするためにリモコンを取りに行く必要がなく、一度落ち着くとその場から動かなくて済ませるようになりました。これは学習リモコン全般に言えるかもしれませんが、リモコンをいつも身につけているスマートフォンに置き換えて集約することで、時間つぶしにスマートフォンを使っているときに、「ちょっと部屋が暑くなってきたから温度下げよう。」とか「録りためてた番組見ておこうか。」とか思い立ったときにすぐ始められます。
…ものぐさな自分にちょっと自己嫌悪…orz。たかがリモコン取りに行くぐらいサボっちゃってサ。
それから、普段よく使うボタンだけをピックアップして学習しておいたので、iRemoconの方が使いやすくなったというのもあります。テレビやレコーダーのリモコンは大きいモノが多く、ボタンの配置も自分の使いやすい配置とは限らないモノですが、UIデザイナーでレイアウトをいじれますし、別に全部のボタンを学習させる必要もなくなる(てゆーか全部ボタンを作るのも学習させるのも面倒くさいから、自然と最小限になる)ので、いわゆる「棚卸し」になります。シンプルっていいよね。
そして、外出中でもコントロールできることで、家に着くまでに部屋を暖めておくとか、起動が遅いPCをあらかじめ起動させておく、といったことができるようになって、家に帰ってから何か行動するまでの待ち時間が少なくなりました。タイマーを使うという手もありますが、時間が一定しないと使いにくいですし、かといって電源入れっぱなしというわけにもいきませんので、必要な時に必要なことをできるのが嬉しいです。
外出して家から離れてからエアコン切ったか不安になった時も、念のためオフにする、なんて使ったこともありました。誤操作でうっかりオンにしてしまい、電気を無駄に使ったり、火事になっったりしそうで怖いって人でも、オフにするために使うのなら安心でしょう。
■残るテーマは…
あと1点、使ってみたかったマクロ機能をまだ試していないので、それを試して追記する予定です。
【2012/03/01追記分】
■マクロで全部覚えよ!
マクロ機能とは学習リモコンらしい機能で、リモコンのボタン操作の順番を覚えさせておき、ボタン1個でその順番通りボタン操作を自動的に行うものです。
使いどころが難しい機能ではありますが、私の場合ブルーレイレコーダーのBD-REのフォーマットで使いたかったのでした。というのもBD-REにダビングして一通り番組を見た後、まとめて一気に消す時にフォーマットを使うのですが、フォーマットのメニューが階層の深いところにあり、結構めんどくさかったりするのです。
マクロの登録には、UIデザイナーを使用します。UIデザイナーでマクロを登録する専用のボタンを作成しておき、そのボタンにマクロを登録します。
マクロとして登録できるのは、すでに画面上に並べられているボタンです。「Menuボタンを押して、次に1秒待機してから↑ボタンを押して…」ってな具合にボタンを押す順番と、押す前に何秒待機(ボタンを押さずに待つ時間のこと)をマクロとして追加していきます。
画面を見ての通り、ボタンを押す前に何秒(0.1秒単位で最大60秒まで指定可能)待機するかもあわせて指定できるようになっていますので、ボタン操作を受け付けてくれるまで時間がかかる場合にも対応できます。
残念なのは、マクロの登録や編集がUIデザイナーでしかできないことです。いざマクロを登録しようとすると、
1) PCの画面上でUIデザイナーを使ってマクロ登録する
2) スマートフォンでマクロ登録済みのレイアウトを読み込み直して反映する
3) リモコン操作したい家電機器の近くまで行き、マクロを実行して動きを確かめる
4) うまくいかなかったら1)に戻る
といった手順を踏みます。PCの前とマクロで操作したい家電機器との間を何度も行き来することもあるわけで、ちょっと面倒です。
せめて学習機能の一環としてスマートフォン上でマクロの登録や編集ができるようになると、PCの前に行く必要がなくなって楽になるのですが。
で、結局マクロはうまく使えたのかというと、ばっちり使えました。人間が操作するのと違ってボタン操作する間の待機時間が固定なので、時間のチューニングをしてない状態では待たされ気味になりますが、確実に期待した操作が行われました。
これで待機時間を実測しながらチューニングすると、いい感じでスピードアップできそうです。
おかげで、ものぐさ度が更にアップ!
また他にも気がついたことがあれば随時追記していきます。
kenさん
2012/02/22
初プレミアレビュー、お疲れ様でした。
中々良く纏めて、書かれていますね。
エアコンのリモコンですが、大抵のメーカーは温度を変更する時、
リモコンが保持している温度データを送信している筈ですよ。
たとえば、リモコンが覚えている温度が、24度の時に-1と操作したら、
23度を送っています。
メルキュールさん
2012/02/23
やはり温度変更は、リモコンが記憶している温度に+1/-1した変更したい温度データを送信しているのですね。
リモコンのレイアウトを作る時と学習時には、その点を意識すればいいみたいですね。