この AfterShokz Aeropex ヘッドホン(以下は本ヘッドホンと呼びます)は、他のワイヤレスヘッドホンにないアイデアが満載ですね。
パッケージからしてデザイン性や梱包にもアイデアが盛り込まれています。
事務局の要望では、開封の儀など不要とのことで、僕自身も不要と思っていて過去のレビューにも記載していないことが多いのですが、ここまでパッケージのデザインに拘っていると記述しないわけにも...
パッケージの左右から中の箱を取り出すことができます。白い箱が出てきたが、どうやって開けるのかと少し思案してしまった。
写真の左側から推すのかと思ったが、ビクともしなくて違うようだ。「BE OPEN」とあるので、ひっくり返してみると蓋状になっている。どうやら磁石で閉じられているようだ。開くと
中蓋
更に「BE OPEN」、開くと漸くヘッドホン本体が見えた。
右の箱には付属パーツやマニュアルが収められています。
付属パーツ
付属品(左から)
- ケース(蓋も磁石で開閉)
- マニュアルと簡単マニュアル
- 耳栓
- 専用充電ケーブル(2本)
他にも、写真には写っていませんが品質保証書とユーザー登録のご案内の用紙もあります。
1.製品の説明
詳細な仕様 や説明はメーカーのHPを参考していただいた方が正確でしょう。
ここでは、特に僕が気になった点だけを挙げてみようと思います。
- ボタン等の位置
上の写真は、ヘッドホン本体と充電ケーブルで充電中です。充電中は、LEDが赤色で点灯し完了すると青色に変わります。
電源ON方法は、ボリューム+ボタンを2秒長押しです。電源が入ると青色でLEDが点滅します。また、「アフターショックスへようこそ」の音声ガイダンスがあります。
電源OFFもボリューム+ボタンを2秒長押しです。赤色でLEDが点滅し「終了します」の音声ガイダンスの後に電源が切れます。
また、待ち受け状態の時、ボリューム+ボタンを押すと充電状況のガイダンスがあります。
通話時の応答ボタンは、指先で見つけることが難しく最初戸惑いましたが、右手の親指と中指で挟むと自然に人差し指が応答ボタンの位置にきます。
通話時の応答ボタンは、マルチファンクションボタンとなっていて、音楽再生/一時停止は1回押し、音楽再生時に次の曲にスキップは2回押し、音楽再生時に前の曲にスキップは3回押し、電話に出るときは1回押し、通話中に電話を切るときは1回押し、現在の通話を切って二つ目の着信に出るときは通話時に2秒間長押し、着信を拒否するときは着信時に2秒間長押し、音声ダイヤルは2秒間長押しでアンドロイドスマホならグーグルアシスタント起動、最後に発信した番号にリダイヤルは音楽停止時に2回押しと記憶することが難しいぐらいあります。
- ヘッドホン本体と充電ケーブル
マグネット充電端子は、反対に接続できそうですが、実際には磁石の反発により反対接続は出来ません。また、端子に付着した水分等による漏電アラートも搭載しています。
- 安定した通信のBluetooth バージョン: 5.0
Bluetooth 4.2と比べると、通信速度は2倍、通信範囲が4倍も向上すると言われていて、Bluetoothにありがちな遅延も少ないと言われています。
カタログにはワイヤレス・レンジ:10mと記載されていますが、スキーやスケート場では見通し距離10mを超えても全く途切れることはありませんでした。スマホでは乗鞍岳大雪渓で目測30mで切断されましたが、スケートでは邦和スポーツランドで屋内ということもあってか30m×60mのリンクサイドの60m離れても音が途切れることはありませんでした。
スマホもミュージックプレーヤーもBluetooth 4.2なので、カタログに記載されているワイヤレス・レンジ:10mを大幅に超える通信距離と言えます。
ちなみに、「4.比較したワイヤレス・ヘッドホン」項に挙げたヘッドホンでは1m以内にありながら稀に音切れが発生したことがあります。
但し、BluetoothR 5.0に対応した機器は、これから発売されるはずなので、本ヘッドホンが本当の性能を発揮できるのは、今後の発売される機器となるでしょう。
- 装着感
本ヘッドホンを頭に装着すると、少し頭を挟み込むような感じはあるものの、長時間つけたままでも2時間程度なら装着疲れもなく問題ありませんでした。
しいて問題を挙げると、後ろの部分が頭から指2本分空きます。これが原因で寝転んだ場合、枕の形状によっては閊えてしまいます。また、ヘッドレストを調節できないリクライニングシートも閊えることがあります。
本ヘッドホンとサングラス,帽子装着した場合でも干渉しませんでした。干渉する場合でも本ヘッドホンを装着してからサングラスか眼鏡をかけると全く問題ありません。
2.ペアリングしたハード
ペアリング方法も他のヘッドホンと同様の方法で、パワーオフの状態から「+」ボタンを5秒以上推すことによって「ペアリングモードです」と言うアナウンスでペアリングモードとなり、端末の Bluetooth の設定から「AfterShokz 」を選択します。機器と接続すると「接続しました」の音声ガイダンスがあります。
- スマホ(アンドロイド)
特に問題なくペアリングでき、通話も音楽も問題なく聴くことができます。
- ミュージックプレーヤー
ペアリングは簡単にできましたが、再接続時に自動接続されず登録済機器のリストから選択する必要がありました。しかし、他のイヤホンでは自動接続されます。
- ノートPC
持ち物登録していませんが、東芝 dyanabook B25 /32MBです。このノートPCはビジネス用途でEXCELを使用したいために安かったので購入しました。
ペアリングするとノートPCはペアリング中のままでしたが、本ヘッドホンの方は「接続しました」との音声が聞こえて音楽が聞こえてきました。
このノートPCでは音が鳴るといったレベルで、お世辞にも音楽の再生には向いていませんでした。
- PC
これだけのCPUパワーがあれば余裕でビデオ再生したり音楽再生したりできますね。
音楽を聴きながら画像処理しても音割れはしませんでした。
手順は、コントロールパネル⇒デバイスとプリンター⇒デバイスの追加から追加できます。
3.使用したシーン
- スマホと接続し通話
周囲の雑音が気になるときは、指を耳の穴に入れるとよい。 - ドライブ
音楽を聴きながら車の運転でも、外部の音も聞こえるため全く問題ありませんでした。
車内では適度に遮音されているため、耳栓も必要なく音楽を聴きながら長時間ドライブも楽しめました。 - ウォーキング
本ヘッドホンがズレルことはありませんでした。 - ジョギング
走っても、本ヘッドホンがズレルことはありませんでした。 - サイクリング
本ヘッドホンがズレルことはありませんでした。 - スキー
意外にもヘルメットを被っても全く干渉せず。
乗鞍岳大雪渓でスキーを行いました。目測ですが滑走距離は僅かに30m程度しかありませんでしたが、本ヘッドホンからは待ち受け状態で離れると接続が切れた時の警告音が、近づくと「接続しました」とガイダンスが聞こえました。但し、電話がかかってきた場合、応答ボタンを押すのはグローブを外す必要があります。
- バス,地下鉄等の公共交通機関や観光バスに乗車中
周囲の雑音が大きい場合、耳栓が必須です。
さすがに周囲の雑音が大きすぎて、本ヘッドホンのボリュームを上げると聞こえますが、長時間大ボリュームで聴き続けると難聴になる恐れがあります。 - スケート
本ヘッドホンがズレルことはありませんでした。
スケートリンクは名古屋市の邦和スポーツランドです。
僕は、ジャンプやスピンは出来ませんが、スピードを出すために急加速や急停止は出来ます。たぶんですがジャンプやスピンもOKと思われました。フギュアスケーターの人に使用していただきたいと思います。
もし、本ヘッドホンを振り落とすことができるスポーツがあるとするとフギュアスケーターぐらいしか思い浮かびません。高速スピンとかジャンプとか、フギュアスケーターの人に試していただきたい。
4.比較したワイヤレス・ヘッドホン
高級なヘッドホンは持っていませんが、他のヘッドホンと聴き比べても、聞こえ方が微妙に異なるものの音質が劣っているとは感じませんでした。聞こえ方が微妙に異なると言うのは、耳から音が入っているのか来ないかといった違いと思われるも慣れると気になりません。
- Bluedio Q5 スポーツ
このヘッドホンも防塵・防水性がありスポーツシーンで使用可能だが、ヘルメットに干渉してしまう。
- ソニー SONY ワイヤレスイヤホン WI-C300
ヘルメットに干渉しないが、スポーツシーンでは少なくとも2か所でクリップ等で衣服に固定する必要がある。また、防塵・防水性もない。
実は、耳の穴に入れるタイプのヘッドホンは僕にとって殆どの場合、問題があります。それは耳の穴の大きさが合わないことです。大きさの違うイヤーピースが付属している場合は、最も小さいものに交換して使用していますが、それでも僅かに大きいのです。従って、何もしなくても30分もしないうちに耳から脱落してしまうことが多いのです。 また、無理に耳に入れることもあってか疲れやすくなってしまいます。
持ち物登録していないワイヤレスヘッドホンも含めて、Bluetooth 4.2以下では、いづれも稀に音切れすることがあります。
若い頃、ウォークマンが流行った時にもウォークマンと有線のヘッドホンを購入しましたが、聴き疲れというか装着疲れにより、直ぐに使用しなくなってしまいました。
海水浴を除き、あらゆるシーンで長時間使用可能
さすがに海水浴は水没の可能性があるので駄目でしょうが、「3.使用したシーン」項の様に、あらゆるスポーツシーンでは問題なく使用可能と思います。また、雨や汗で濡れるといった程度では、漏電防止アラート機能により問題ないと思います。乗鞍岳大雪渓では、晴れのち雨の予報で、本格的な雨になる前に撤収しましたが、ヘルメットを被っても干渉せず、汗濡れや霧雨にも濡れてしまいましたが、問題ありませんでした。
骨伝導型と言っても高音から低音まで十分聞こえて音質に問題なし
骨伝導型ということなので、高音部の聞こえ方がどうなるのか気になっていましたが、他のヘッドホンと比較しても遜色なく、全く問題ないと思います。
僕は66歳で高齢により高音部が聞き取りにくくなると言われていますが、健康診断でも聴覚には全く問題を指摘されていませんし、モスキート音もしっかり聞こえて、眠っていても起きてしまうほどです。但し、僕は音楽鑑賞のマニアではないので、マニアの耳に答えられるかどうかはわかりません。
スポーツマンにとって理想的なヘッドホン
- 通信が極めて安定している
10m以内では、まだ一度も音切れなし。相手がBluetooth 5.0に対応していなくても効果あり。屋内ですが60m離れてもOKでした。また、2階建ての木造家屋では何処に移動しても音切れはありませんでした。
もしかすると、本ヘッドホンはClass1の100mに対応しているのでしょうか... - 眼鏡,帽子,ヘルメットに干渉しない
海水浴以外なら大抵のスポーツシーンで使用可能でしょう。激しい動きをするスポーツでも問題なさそうです。
僕は山スキーをしています。雪山では、ヘルメットを被って無音ルームに居るようなもので、数m離れた友人の声すら聞き取りにくくなります。ましてや耳をふさぐヘッドホンは使用できませんでした。 - 長時間装着しても疲れにくい
圧迫感が意外に少なく2時間位ぐらいは平気で、装着していることを忘れることがあるほどです。 - 音質は高音から低音まで問題なく聞こえる
- ヘッドホンにありがちな音漏れがない
- マルチファンクションボタンの機能が充実している
正直言って覚えられないほど割り当てられているが、マルチファンクションボタンの音声ダイヤルの2秒間長押しでグーグルアシスタントが起動できる。 - 日本語の音声ガイダンスが充実している
充電状況も音声でガイダンスがある - 周囲の音を聞く必要がある場合だけでなく聴きたくない場合には耳栓を使用し汎用性が高い
周囲の雑音が大きい場合や音楽鑑賞に没頭したいときには耳栓が必須です。 - ヘッドレストを調節できないリクライニングシートによっては干渉する
後部のバーが指二本分空いているため、車の場合はヘッドレストを傾けることによって干渉しなかったが、観光バスのリクライニングシートでは干渉しました。
横になったとき、枕の形状によっても干渉します。
しいて改良要望点を挙げれば、着信時に音声で応答できればうれしいです。現状ではスキーでグローブを外さないとボタンを押せないので...
現状でも、気温-10度以下ではスマホのバッテリを守るために上着の内ポケットの中にしまい込んでいるので、グローブを外してヘルメットのパッドに指を入れてマルチファンクションボタンを押せるだけでも十分良いのですが、音声応答できれば、グローブを外す必要すらなくなります。
ホーリーさん
2019/10/21
エンジン草刈り機なので、振動や騒音が大きいですが、耳栓をすれば十分音楽や通話ができました。
伝送距離も、スマホ側の送信電力が大きいのか、軒先に置いても十分通話が出来そうでした。
ミュージックプレーヤーの方は、伝送距離が短いのでポケットに入れておく必要がありました。
草刈り中は、体を左右に大きく振るので重いスマホを置いておけるのは助かります。
写真の左側が草刈り完了した部分で、右側がこれからです。たった3週間放置しただけで、自分の胸あたりまで草が伸びています。
ホーリーさん
2019/11/21
特にドライブ中にカーステレオを聞きながら運転できるし、電話がかかってきても簡単に出られる。
最近慣れてきたせいか、家でも付けたままにしていることが多い。
スマホの伝送距離が長いせいで、我が家の小さな木造家屋では何処でも通話できる。
強いて難点を上げれば、ヘッドホンであることが他人に分かりづらい事ぐらい。
通話しながら歩いていると、近くの人から不審がられたり、「何でしょうか?」と聞かれたりすることがある(笑)