僕が嵌まっているロードバイクは、車道を走る自転車です。
音楽を聴きたくても、イヤホンで耳を塞ぐ事は自動車や歩行者の察知の遅れに繋がる為、
道路交通法では明確な違反ではないものの、都道府県によっては条例&規則違反になる行為でした。
今までは、そういった危険性&条例違反という問題があったので、音楽を聴きながらロードバイクに乗る事はありませんでした。
しかし、やはりせっかくのサイクリングをより楽しむなら、気分を盛り上げてくれる「音楽」は、出来たら聴きながら走りたいと以前より考えていました。
なので、骨伝導ヘッドホンに興味自体はありました。
しかし、今までの骨伝導ヘッドホンは、
・防水性が弱い ←大量の汗。そして雨に突然降られる事がある。
・重い ←丸一日のサイクリングだと、重いと首&肩が疲れる。
・バッテリーが弱く再生時間が短い ←丸一日のサイクリングで使いたい
・ヘルメットと干渉する ←大きいと干渉
と、6時間~8時間と屋外を丸一日走るロードバイクでは、
要求スペックを満たす骨伝導ヘッドホンが見つからないのが実情でした。
「AfterShokz Aeropex」は、サイクリングするに当たって、全ての要求に応える性能がありそうです。
今回のレビューでは、外観や仕様、装着感などを抑えつつ、サイクリングで100km走ってみて、どういった所が気になるのか等、実践的にレビューしていきたいと思います!
パッケージは、スポーツを楽しむ事を焦点に当てている事を指すデザインで、開けた瞬間から、凄くわくわくさせられます。
「これから、特別な体験が待っているゾ!」
と思わせてくれるパッケージデザイン。こんなドキドキする開梱、iPhone 5以来かも。
Aeropexを初めて持った時、
「軽っ!!!」
と、叫んでしまいました。
こんな軽いのに、8時間も音楽を本当に聴けるのでしょうか??
そして、アーム部分がめちゃめちゃ柔らかいのに、復元性がちゃんとあるという不思議な素材です。
これは付け心地が良さそうだと感じました。
ヘッドホンを裏返して見てみると、電源&ボリュームボタンが。
その横には充電用の端子があります。
充電ケーブルを繋げるとこんな感じ。
端子が磁石式なので、ちゃんと差し込まなくても1秒でピタッと接続されます。
また、間違った向きで接続することはありません。
- AfterShokz Aeropex 本体
- マグネット充電ケーブル(2本)
- シリコン製オリジナルポーチ
- イヤープラグ(耳栓)
- ユーザガイド(日本語を含む12言語対応)
- 保証書(2年保証)
付属品で、マグネット充電ケーブルが2本あるのが不思議ですが、何故でしょう?磁石式だから砂鉄とかを巻き込みやすいのかな・・・?
あと、シリコン製ポーチの質感が良くてニヤニヤ。磁石で蓋を閉めるタイプで使い勝手も良さそうです。
仕様で、気になるところを抜粋してみました。
本体重量26gは驚愕の一言。この小さくて軽いヘッドホンの中に、最新技術が詰まっているんですね。
Bluetoothも抜かりなく5.0に対応していますし、 ワイヤレスレンジ10mも十分。実際使ってみた感じ、部屋をまたぐぐらいなら音が途切れる事もありませんでした。
僕としては、かなり大事なポイントは、防水防塵性能:IP67です。
サイクリングって、どうしても突然降られたりするんですよね。
IP67とは、防塵性能は6級で、防水性能は7級という意味でiPhone8相当の性能です。
粉塵性能6級は、「粉塵が内部に侵入しない」と最高ランクの性能。
防水性能7級は、最高ランク8級の下の「メーカーの定める規定の圧力、時間で水中に浸漬しても有害な影響を受けない」とされています。
公式によると、
「規格上 水深1mで30分の水没にも耐えられます。 そのため、 激しい雨や汗のなかで使用したとしても、 問題はありません。」
とされており、サイクリングで起こりうる雨風粉塵に十分対応できる性能を有していることが分かります。
手持ちのスマホがiPhone8で、何度も雨風に耐えてきているので安心できますね。
AfterShokz Aeropexを長時間装着して頭が痛くなったりしないか、炎天下の中、バッテリーが弱って8時間も音楽を再生できないのではないか。サイクリングでは風切り音に負けて、音楽が聞こえないのでは無いか。
サイクリストとして、気になるところはたくさんあります。
そこで、実際にサイクリングで100km走って、人間の限界(装着ストレス)が先か、機械の限界(バッテリーや防水防塵性)が先に参ってしまうか耐久テストをすることにしました。
さしあたり、気になるのがヘルメットを装着してもヘッドホンが干渉してしまわないか、ということ。ここがクリア出来ないと、サイクリングにすら行けません。
ですが、その不安は杞憂でした。
ヘッドホンのアームがヘルメットの下側を避けるように装着できるので、ヘルメットとの干渉は全くありません。
そして、気付きました。
ヘルメットを装着すると、ほぼほぼヘッドホンの重さや装着感が気にならなくなります。
なんか行けそうな気がしてきました!
いってみよ~!
サイクリング開始:0km
午前は用事があって、午後からサイクリングをし始めたものの暑い。。。
気温は32℃、すぐに汗が噴き出す。
取りあえず、ヘッドホンで音楽聴き始める。
ちょっと、ヘッドホンが少し振動するくらい音量を大きめにしてみる。
おお、この大きい音でも周りの音がしっかり聞こえる!!これなら安全やわ!
テンション上げ目で、サイケデリックトランスを聴こう~!
と思ったけど、高音が多い曲は、自転車のスピードによっては、風切り音で聞き難いかも?
27km地点:1時間経過
頭が痛い。どうも1時間も振動がある状態で音楽を聴くと、僕の場合、駄目みたい。
振動がない程度に音量を下げてみる。
といっても、一段階下げた程度で、そこまで音量が下がる感じでもないかなー?
引き続き、テンション上げ目でエレクトロクラッシュの80KIDZを聴こう~!
低音は、結構得意みたい。ノリノリでいける!
46km地点:2時間経過
1時間経過しても、振動で頭が痛くならないし、装着疲れも全く感じられない。
なかなかいいですやん。
途中、コンビニで休憩してから、川沿いのタイムトライアルコースへ!
ちょっとこの区間だけ本気で走ってみる!
距離:13km
時間:24分
平均時速: 32.7km/h
んーーー、微妙!!
前の日にヒルクライムレースがあったから、やっぱ疲れてるのかな?
平均時速34km台は乗るかと思ったのに。
てか、休憩していると汗が噴き出してきてやばい。
でも、ヘッドホンは無問題みたい。
60km地点:3時間経過
暑さに負けて、アイスクリームを食す。美味い・・・犯罪的だ・・・っっ!!!
既に水物は1リットルは飲んでる。
少しリフレッシュして、少し登坂をした後に、緩く下るゾーンへ。
木陰があって気持ちいい~。
81km地点:4時間経過
またもやコンビニ駆け込み、炭酸ジューズをがぶ飲み。
本日、これで1.5リットル目。
それにしても暑い・・・。
このあたりで、ヘッドホンを装着していたことを思い出すも、暑さですぐ忘れる。
ヘッドホンの装着感が気にならなすぎて、目の前の問題(暑さ)の対処で精一杯。笑
101km地点:5時間経過
18時を周り、ようやく目標の100kmに到達。
装着感はまったく気にならないし、まだまだバッテリーは保つみたい!
夕方頃なので、つじあやのを聴いて癒やされる。笑
ちなみに、ジュースも飲んで、本日2リットル目。
107km地点:7時間
ダメ押しで、サイクルショップで店員さんやお客さんらと、ひたすらダベる。
1時間半くらい喋って、日が落ちた頃合いで、帰宅。
帰宅の音楽は、「蛍の光」では無くて、ジャズにした。笑
てか、バッテリーは帰宅まで保ったし、装着感も気にならない。
凄いなこれ。サイクリスト必携やん!
ということで、こんな感じになりました。]
積算距離:107km
移動時間:4時間
平均速度:26km/h
ヘッドホンの稼働時間は7時間で、サイクリング中の休憩時間は合計1時間ほど。
あとの2時間はお店で喋っていた時間です。笑
100kmくらいなら平均時速30km/hくらいいけますが、
あんまり速くゴールしちゃうと耐久テストの意味が無くなるので、
ある程度抑えめに走っています。
この1日で聴いた音楽ジャンルは、クラブミュージック、JPOP、ジャズなどなど。
骨伝導なので、硬めの音作りに聞こえがちですが、音質はそう悪くないと感じました。
ヘッドホンの特性として、やはり骨伝導だからか風切り音の中でも、振動が減衰しづらい低音が良く聞こえました。中音もなかなか頑張っていて、普通の音楽なら問題なく聞こえます。
しかし、高音主体の曲になると、少し厳しい場面も見受けられました。
大体の風切り音と聞こえ方の限界としては、
時速25km:
全く問題なく聞こえる。
時速30km:
向かい風の場合、聞こえづらい場合も。
普通の場合であれば問題なし。
時速35km:
向かい風だと厳しい場面も。
向かい風と高音主体の曲でなければ、まあ聞こえる。
時速40km:
向かい風は聞こえない。
低音主体の曲であれば聞こえる。
時速45kmオーバー:
本人が精一杯すぎて、音楽どころじゃない。笑
といった感じ。もうなんというかサイクリングに全然使えますね。コレ・・・。すげえわ。
以前レビューした世界で最もスポーツしているeSports「ZWIFT」を使ってヘッドホンの使用感を確かめてみました。
と言っても、その前に屋外で100km耐久テストしてるので、あまり語ることはありません。笑
でも、実走より室内練がキツイ&詰まらないので、音楽の力はより大事になってきます。
今までは、ノートPCやiPhoneのスピーカーから音楽を聴いていましたが、CPU内蔵GPUのノートパソコンだと熱問題が発生し、iPhoneだと長時間のトレーニングを行うとバッテリー問題が起きてしまいます。
そして一番の大きな問題は、音楽を垂れ流す事によって家族に迷惑を掛けてしまうことでした。
しかし、骨伝導ヘッドホンであれば、それらの問題はクリアし、家人に呼ばれても耳を塞がないので、ちゃんと返事が出来て対応できる。
こういうことって結構大事だと思うんです。
「練習のパフォーマンスを上げつつ、家人に迷惑を掛けない。」
自宅トレーニングするのに大事な要件を骨伝導ヘッドホンは、兼ね備えています。
筋トレでの骨伝導ヘッドホンの有用性についても確認してみました。
この写真は、いつも週一回トレーニングしているジムの機材です。
基本的には、体の連動性を高める為とバランス良く全身の筋肉を鍛えるために、マシンは使わず、フリーウエイト系トレーニングしかしてません。
筋肥大が目的ではなく、筋持久力を上げるために比較的軽い重さで回数を重ね、
また、スプリンターでは無いので、上半身は弱点強化程度に抑えて、下半身と体幹トレーニングをメインにしています。
ではでは、今日もいきましょー!
■ スクワット
バーベルスクワット 40kg * 10回 * 1s
バーベルスクワット 60kg * 10回 * 2s
バーベルスクワット 65kg * 10回 * 1s
うん、テンションの上がる音楽が掛かっていると、いつもより調子が良いがします。
■ 懸垂
逆手懸垂 8回 + 6回
順手懸垂(補助有) 6回 + 4回
上半身は苦手・・・!!! キツイ・・・!!!
でも、苦手だからこそ、弱点だからこそ頑張らないと!!
■ 体幹トレーニング
かなりへばってきました・・・!!
でも、まだまだ追い込みます。
バランスボール 片足フロントブリッジプランク 60s * 2s
バランスボール サイドプランク 60s * 2s
あーー、キツイ!!!
■ 心拍トレーニング
仕上げです!!
一気に心拍を最高心拍に持っていきます!
・ケトルベルスイング 12kg * 30s * 2s
・サイドステップ 全力 60s * 2s
ケトルベルスイングは初めてだったんですが、12kg程度の塊が遠心力でとんでもなくキツイ・・・!
30秒程度でも、かなり息が上がってきました 汗
そこで、15秒休んでサイドステップ 60秒。
中腰で強く足を蹴って大きくサイドステップを重ねていきます。。。
30秒を超えたところで、体幹がぶれぶれになり始め、
息も吸ってるのか吐いているのかよく分からない状態に。
この1セットで、既にフラフラ。
いつもなら止めてしまうところですが、
今日は音楽が味方!!
15秒休んだところで、気力を振り絞り、もう1セット!!!
・
・・
・・・
2セット終わった瞬間に、床に倒れ込んでしまいました。
心拍も最高心拍までいかないものの190は超えているようです。
最高心拍203bpmという蚤(ノミ)の心臓を持つ僕であっても、心拍190bpm Overというのは、
なかなか出ない&出すのを躊躇う心拍数です。
しかし、オーバーロードの原則から言えば、やはり自分の限界を超えるのが重要。
このヘッドホンと音楽は、僕に力を貸してくれました。
6月に発売されたばかりのGarmin最新機種です。
最新の光学式心拍センサーに、フィットネスのオートロギング機能や、
行った有&無酸素運動の効果の算出が行えるほか、今回新しく追加された機能があります。
「音楽プレイヤー機能」
これにより、Bluetoothを使って音楽を聴けるようになりました。
これって、ランナーや、サイクリストには結構大きな出来事です。
ランナーは重い携帯を持たなくても、手ぶらで走れるようになるし、
サイクリストは、長時間のサイクリングでナビやカメラ機能を使うので、
バッテリーを気にしなくても良くなります。
つまりは、めっちゃ待ち望んでいた機能なんですが、
今回はせっかくなので、AeropexとForathtite 945の親和性について簡単に纏めたいと思います。
接続性:
全く問題なし。音のぶつ切りや不安定さは皆無。
音質:
iPhone8に比べると、かなり落ちる。ラジカセ音質。
でも、屋外で聴く分には、外的影響が大きいので気にならない。
ということで、流石の最新機種同士。
実用上全く問題ありませんでした。ご参考になれば~!
今まで骨伝導ヘッドホンは、
「音質が悪い・音が聞き取りづらい・疲れる」という既成概念がありました。
しかし、今回レビューさせて頂いたAeropexは、
・普通に聴ける程度には音質が良い。
・苦手音域はあるものの、ちゃんと聞こえる。
・何時間装着していてもストレスゼロ。
・長時間稼働バッテリー
・実用最高レベルの防水防塵性能
と、その既成概念全てを覆す性能を有していました。
外でも中でも音楽と繋がっているって、とてもさりげない事なんですが、
実際に使ってみると自分の生活が一変してしまいました。
早朝の霧深い山の中を汗ばみながら息を上げて走っている時、
登り切り、山の頂で一人絶景を眺めている時、
水平線の向こうへ沈む美しい夕日を眺めつつ自転車を走らせている時、
常に音楽が共にある。
そこには「新しい音楽体験」がありました。
普通のヘッドホンにありがちな「音質による感動」では無く、「運動と音楽が繋がる事で初めて生み出される感動」なんです。
今まででも楽しかった運動が、音楽と共にあることで、
より楽しく、そして力を貰って、より印象的な思い出を残す事ができるんですよね。
運動と音楽が繋がって思い出になるヘッドホン。
それがAeropexだと思います。
僕はこのAeropexを使って新たな思い出を作っていきたいと思います。
それだけの力をAeropexは持っています。
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