◇ 2023.05.13 追記: ヒンジが固くなりました。。。
◇ 2014.05.12 追記:Windows 8.1 updateを適用
今回レビューさせて頂くのは、BTOパソコンの直販メーカーであるマウスコンピューターのゲームPCブランド『G-Tune』のNEXTGEAR-NOTE i420シリーズの「i420BA1-SP」という機種です。本製品はi420シリーズ(全5種類)のスタンダードモデルをベースにCPUなどをグレードアップしたミドルロークラスのモデルとなっています。
13.3型という小さい筐体に第4世代インテルCore i7プロセッサー(Haswell)を搭載し、最新のGPU NVIDIA GeForce GTX860MとノングレアHD液晶を組み合わせることで、快適なモバイルゲーム環境を実現するというのが本製品の売りとなっていますが、レビューではそれ以外の部分も含めて「素人目線」で本製品の魅力を伝えられたら良いと考えています。
何故「素人目線」なのかというと、私自身はPCの性能がどうのというより、どちらかというとプロダクトとしての完成度やユーザビリティに興味があり、そして何よりもそれを使って得られる成果物(必ずしも物とは限らない)の方に重要性を感じています。
そのようなことからPC使用歴はそれなりに長いものの、PC内部の仕組みや最新のPC事情についてはサッパリということで「素人」と表現した次第です。レビュー内容については、できるだけ分かりやすく表現したいと思いますが、仕様面などでは物足りなく感じられる部分が多々あると思いますので、あらかじめご了承ください。
本製品のパッケージデザインは、飾り気の無いシンプルな段ボール個装でありながら「G-Tune」と「Intel」のロゴのみの表記が潔く感じられ、印象的でもあります。
パッケージ内容は本体およびバッテリー、ACアダプター、そして取扱説明書等の大きく分けて3点とこれもまたシンプルな構成となっています。
バッテリーも別添でしたが、うっかり本体に装着して撮影 ^_^;
この中で、ちょっと残念なのはACアダプターの大きさでしょうか。確かにCPUやGPUにそれなりのものが搭載されているので、ある程度容量の大きなものになることは十分理解できますが、モバイル用途を考えるとちょっと大きくて重たい気がします。
ウルトラブック KIRA V832のACアダプター(左)と比較
折角なので、内容物の重さを計ってみました。
■内容物の重さ(トータル3.26kg)
- 本体:1,757g
- バッテリー:327g
- ACアダプター:570g
- 取扱説明書類:177g
- 段ボール箱(梱包材込み):433g
本体にバッテリーをセットして、使用できる状態にすると重さは約2.1kgでズッシリとした重量感があり、ほぼカタログデータの通りでした。この重さ2.1kgを軽いと見るか、重いと見るかは人それぞれだと思いますが、モバイルPCという観点で見ると決して軽いとは言えないような気がします。
ただゲーミングノートということで、多少重さを犠牲にしてでも性能面を重視するというのであれば、全く持地ち歩けない重さではないので、これはこれで有りなのだと思います。
素のままで持ち運びたくなる格好良さ。
以前から気になっていたこのデザイン、どことなくステルス戦闘機を思わせる面取りされたマットブラックの筐体が特徴であり、ちょっとゴツい感じもしますが、ウルトラブックに見られるようなシュッとしてスタイリッシュなフォルムと比べて、ある意味「挑戦的」というか「斬新」というか、それでいてやり過ぎた感じもなく、これはこれで個性的でカッコいいデザインだと思います。
面取りされた部分が繊細で変化のある印影を描きます。
精悍さを感じさせるリアビュー
モバイルを意識したゲーミングPCであるならば、やはり外観のデザインは重要となってくるでしょうから、そのような視点で見ると本製品が外観のデザインにも拘りを持って製作されていることがよく分かります。
さらに本体形状だけでなく、デザインへの拘りは製品の至るところで見ることができます。
例えば、落ち着きのあるマットブラックの外装は持った時に滑り止めにもに役立ち、持ち重りの軽減にも役立っているように感じます。また、それに対してキーボードの周辺や液晶のベゼルは半光沢のガンメタ色で仕上げられており、ツートンカラーで高級感と個性をうまく表現していると思います。
全体的に低反射の表面処理を施してあり、質感だけでなく光の乱反射も防いでいます。
KIRA V832(ウルトラブック)との比較:液晶サイズは同じですが、本製品の方が一回り大きい感じ。
厚みが全く違いますね。これはコンセプトの違いによるものですから、良い悪いではありませんが。。。
樹脂ボディはとかく安っぽくなりがちですが、本製品は細部まで精度良く仕上げられており、好感が持てます。表面処理(塗装)などの耐久性までは現時点では分かりかねますが、ガンメタ部分は長く使っているとこすれて地色が見えてくるかも知れません。
※ディスプレイ側の天板は金属のようにも感じられたのですが、結局はよく分かりませんでした。分解したりトントン、ガリガリすればある程度は予想がつくのですが、さすがにこの状況では勿体なくて^_^;
□使う人を意識した機能性への拘り
本製品はゲーミングPCという位置付けにある製品ですが、後述するPC内部の性能的な部分だけでなく、使い勝手を向上させる為の様々な配慮を見て取ることができます。
使いやすく視認性も良好なキーボード
本製品のキーボードはキーとキーの間に隙間があるアイソレーションタイプを採用しており、隣りのキーを引っ掛けて打ち間違えないように配慮されています。そして、半光沢のガンメタ色と黒いキートップを組み合わせることでキー配列がより見やすく間違えにくくなっているように感じます。
キーストロークは少し浅めですが、打鍵感は良くしっかりとタイプできるので私の好みに合っていました。ただ、少し気になったのは、右手側のキー(Enterキーの隣り)に使い慣れないサイズのキーがあり、入力中何度もタイプミスをしてしまいました。これは慣れの問題だとは思いますが、普段仕事用に使っているキーボード(Mac用)と違うので慣れも必要ですが、加えて気持ちの切替えも必要になりますね^_^;
写真中央付近のキーがやけに細長い(ゲーム用って皆こんな感じなのかな?)
さらに、このキーボードはバックライト式となっていて、薄暗い場所で使ってもキーを見失わないように設計されているのも特徴のひとつです。使用環境や好みに合わせてファンクションキーで明るさをコントロールする機能も搭載されているので非常に便利です。
イルミネーション的な明るさ感はないものの適度な明るさでキーを内側から照らします。
消灯、点灯1(中)、点灯2(大)となっています。
この機能については、以前から使っているウルトラブックでも便利さを実証済みで、ちょっとした暗がりでも役立つ機能なので、当初はこの光るキーボードにあまり必要性を感じていませんでしたが、いつしか気付いたらすっかりお世話になっていましたw
本製品の光るキーボードはOFF/中/大の3段階を選択できます。光量調節ができるのは素晴らしいと思いましたが、ひとつ残念なのは自動点灯/消灯してくれないということでしょうか。マニュアル操作でも絶対に不便という訳ではありませんが、明るいところで点灯したままというのも無駄な感じですし、消灯したままというのも宝の持ち腐れのようで勿体ないので、できれば自動点滅で特に意識せずに機能してくれた方がより便利なのではないかと思いました。
ショートカットキー及びコントロールセンターで設定が可能
なお、電源スイッチはキーボードの右上にあります。
個体差があるかも知れませんが、若干反応が鈍いような気がします。
目に優しいノングレア液晶ディスプレイ
本製品はノングレア処理を施したパネルを採用する事で、液晶画面への写り込みを抑えて画面を見やすくしています。また、ザラついたノングレアではなく、割りとシットリとしたノングレア処理なので、強い反射を抑えながらコントラストを極力落とさないように配慮されていると感じました。
まぁ、暗闇でゲームをやる人にとってはあまり関係ないかも知れませんが^_^;
弱めのノングレアですが、ギラつきを抑えて見やすい画面を提供してくれます。
13.3インチディスプレイにフルHD(1920x1080) の解像度はとても見やすく、WQHDの超高精細液晶モデルと比べるとデスクトップの広さや画像の精細さにおいては若干見劣りするものの、実用面では狭すぎず丁度良いサイズであると感じました。
ディスプレイの詳細については仕様表などに明記されていませんが、視野角の広さからIPS方式のパネルではないかと思います。後述のベンチマーク関係にもチラリと出てきますが、HWiNFOというハードウェアの情報を得るユーティリティで調べると「Chi Mei CMN1343」となっており、ネット検索で仕様を確認すると「Chi mei Innolux N1343」というモデルで、どうやらIPS方式の液晶のようです。
なお、ディスプレイ上部には200万画素相当のWebカメラとマイクが内蔵されており、Skypeなどに便利そうですが、今まであまり内蔵カメラを利用する機会がなかったので何とも言えませんが、こちらについてはとりあえず付いていることだけを確認しましたw(ゲームなどにも使えたりするのでしょうか?)
充実したポート群とその配置の良さ
我が家には各種ポートや端子が背面にある古いノートPCがありますが、何かを抜き差しする際にいちいち液晶モニターを半分くらい閉じて覗き込まないと作業できないので、非常に煩わしい思いをしていました。
本製品ではUSBやHDMI端子などのポート類は使い勝手の良い左右の側面(特に右側)に集約されていており、背面側には一切何もありません。そして、特に良く使うUSBポートなどは手前側にあり、見やすく手が届きやすいので非常に使いやすいと感じました。
背面側はスッキリとしています(というかほぼバッテリーです^_^;)
そのUSBポートは合計で4つあり、USB 3.0ポートが3つ(右)、USB 2.0ポートが1つ(左)と小型のノートPCとしてはかなり頑張っているのではないかと思います。ちなみに左側面にあるスリットはファンの排出口です。本製品はGPUにGeForce GTX860Mを搭載しており、CPUも含めて相当な熱が発生すると思われます。実際に高負荷な作業をすると即座にファンが回り出し、ザーっという音とともに熱風が吹き出てきます。
右側面(左からUSB 3.0×3、HDMI、ミニD-SUB15ピン、LAN、電源入力、ケンジントンロック)
左側面は割とスッキリ(右からマイク、ヘッドフォン、USB 2.0、排気ダクト)
本体正面右側(下の方)にはマルチカードリーダーがあり、SDメモリーカードなどが8割程度収まるフルサイズに近いスロットが付いています。カードを入れた状態で少しだけ飛び出しますが、入れたまま持ち歩いても支障は無さそうに思えますので、今後色々とお世話になりそうな気がします。
右手前側にあるマルチカードリーダー、元々ダミーのカードが入っています。
実際のSDメモリカードを入れたら少し(真上から見て1mm程度)出っ張りました。。。
良く見たらダミーは少し短くできていましたw
他にも外部ディスプレイに出力できるHDMIポートやミニD-SUB15ピン、有線LAN、ヘッドフォン、マイク、ケンジントンロックなども装備しており、小型のノートPCとしては予想以上に充実した内容になっています。よくこれだけ側面に集約できたなと感心していてふと気が付きましたが、そういえば本製品には光学ドライブが付いていません。そのおかげでスペース的に余裕ができたということなのですね^_^;
<少し脱線>
それにしても光学ドライブが無いのはちょっと不便ではないかと一瞬思いましたが、よくよく考えたら最近はCDやDVDといったメディアを使わなくても、ネットを介してインストールができますし、実際にウルトラブックやMac miniを使っていて、光学ドライブが無くて不便に感じたことはほとんど無いので、これはこれで良いのだと(そういう時代なのだ)思いました。
クリアで広がりのあるサウンド
スピーカーは最近よく見かけるようになった本体底部に埋め込むタイプで、本体を設置した面の反響を利用して音の広がりと奥行き感を表現するというものです。
真下ではなく少し斜め外側に向けて音を出しているところがポイントです。
私の場合はヘッドフォンを使用することが多いので、内蔵スピーカーで直に音を出す事は稀ですが、本体前面や上向きに配置されているPCのスピーカーと比べると、ステレオ感や音の豊かさが明らかに違うと実感できます。元々のスピーカーの品質の違いも大きいとは思いますが…
しかしながら良い事ばかりではないようで、3Dゲームなど負荷の高いソフトを使用した場合、ファンの音が被ってしまいちょっと耳障りです。そう、まるで滝の横にでもいるような感じになってしまいます^_^; (滝の音が耳障りという訳ではありませんが...)
そのような訳で、よりクリアな音を楽しみたい方や小さい音でもしっかり聞きたいという方はヘッドフォンやイヤフォンなどの使用をお勧めします。
イヤフォンやヘッドフォンでも迫力のあるサウンドを楽しめます。
大容量バッテリー
脱着可能なバッテリーの容量は62160 mWhのもので、満充電で61694 mWhとなっていました。これが多いのか少ないのかは何とも言えませんが、公称の動作時間は5.4時間と謳われていますので、昨年発売の先代モデル(というのかな?)と比較しても1.5倍の長持ちになっていて、重たい3Dゲームをやっても1時間くらいは持つのではないかと推測されます(時間の都合で未確認ですが…)
バッテリーの容量が増えたのか、あるいは省電力化が進んだのか。。。
ここで改めて本製品の仕様を確認してみたいと思います。
- モデル名 :NEXTGEAR-NOTE i420BA1-SP
- OS :Windows 8.1 64ビット
- CPU :インテル Core i7-4700MQ プロセッサー
- 4コア/2.5GHz、TB時最大3.4GHz
- 6GBスマートキャッシュ
- HT対応
- GPU :NVIDIA GeForce GTX860M(GDDR5、2GB)
- メモリ :PC3-12800 DDR3LSODIMM 8GB×1(最高×2)
- ストレージ :HDD 500GB(SerialATAII 5400rpm)
※mSATAスロット×2(空き) - チップセット :インテルHM87 Express
- 光学ドライブ :なし
- カードーダー :マルチカードリーダー
- ディスプレイ :13.3型 フルHD ノングレア液晶(LEDバックライト)
- サウンド :HDオーディオ
- インターフェイス
- ディスプレイ :D-sub ×1、HDMI ×1
- USB 2.0 :×1
- USB 3.0 :×3
- LAN :×1(1000Base-T/100Base-TX/10Base-T)
- サウンド :ヘッドフォン出力、マイク入力(ミニジャック)
- 無線 :iEEE802.11b/g/n、Bluetooth 4.0+LE準拠モジュール
- Webカメラ :200万画素
- 入力機器 :タッチパッド(スクロール機能付き)
- キーボード :日本語キーボード(87キー)
ピッチ約19mm、ストローク約1.55mm - スピーカー :内蔵ステレオスピーカー
- マイク :内蔵モノラルデジタルマイク
- バッテリー :リチウムイオン
- ACアダプタ :AC100V(50/60Hz)、120W(19.5V)
- 動作時間 :約5.4時間
- 本体寸法 :W330×D227×H31.9(折りたたみ時)
- 重量 :約2.1kg
- 消費電力 :標準時 約16W
- 最大時 約120W
- スリープ時 約0.9W
- 付属ソフト :Adobe Reader、Windows Live Essentials
- 保証期間 :1年間無料保証・24h ×365日電話サポート
拡張性の高いノートPC
仕様を確認して思った事は、思いのほか拡張性が高いということでした。本シリーズのハイスペック以上のモデルはmSATA接続のSSDを2台をRAID 0で構成して、且つHDDも大容量のものが搭載されています。今回のレビュー品にはSSDは搭載されていませんが、ハイエンドと共通のベースを使用しているため、mSATAスロットと格納スペースが空いており、HDDはそのままで後からSSDを追加する事が可能になります。
今回のレビュー課題の「SSD換装」はあくまでもHDDをSSDに換装するという内容となるため、速さと容量を両立させる試みは実現できませんでしたが、機会があったら是非試してみたいと思いました。
本シリーズのPCを実際に購入する際は、好みや予算に合わせてCPUやOSを変更したり、PCパーツを追加変更したり、ソフトウェアの追加といったことができるので、初心者でもDIY派の方でも自由度の高い選択ができるのではないかと思います。
デザインと使い勝手とのバランスの良さを実感できるHDD搭載のベーシックモデル
本製品に搭載されているOSはWindows 8.1です。
はじめて起動した時は各種の設定をしなければなりませんが、画面の指示に従って進めていき、有線LAN接続でMicrosoftのアカウントを入力して、そのまま惰性で進めて行ったところ、普段使っているウルトラブックと全く同じデスクトップになってしまいましたw(今はデスクトップまで同じ設定を共有できるのですね) ※起動時間などについては、テーマ「3」でSSDと比較していますので、そちらをご覧下さい。
設定直後の起動画面なのに何となく懐かしいのは共有している画像のせいかなw
それはさておき、起動するとまずはキーボードのバックライト設定画面が自動的に開きますので、白色で発光するモード(デフォルト)を選んで実行します。私はうっかり「カラー」を選んでしまいましたが、本製品はRGBLEDではなく白色のみのLEDが搭載されているため、カラーにはなりませんでした^_^; (後で説明書きを読んだらちゃんと「白」を選ぶように書かれてありました…)
この設定は後からでも変えられるので、ホッとひと安心ですw
ということで、まずは付属のユーティリティなどをザッと弄ってみました。
PCの各部設定を一括管理する「コントロールセンター」
本製品の主たる機能を操作するユーティリティとして『コントロールセンター』があります。このユーティリティはデスクトップのタスクトレイにある「隠れているインジケーターを表示します」から直接アクセスできるようになっています。
メインのウインドウ、昔はこういうGUIが好きでしたが最近はちょっと苦手です^_^;
この画面ではドライビングモードと呼ばれる4つプロファイル設定(静音モード、省電力モード、パフォーマンスモード、エンターイメントモード)から好みに合わせて選択することができます。このモードは家で使う場合や出先で使う時など、その時々で気軽に切り替えられるのが魅力ですので、頻繁に使用環境が変わる人には持ってこいの機能です。
もちろんマニュアル設定も可能で「システムプログラム」「デバイス」「ゲーミング」の項目についてお好みに合わせて設定することができます。
中でも私のお気に入りは「Windowsキーを無効化」できる機能です。これはゲーム操作中に不用意にWindowsキーを押してしまい、メニューがポップアップしてしまうのを防ぐための機能です。
元々私はWindows以前のMS-DOS機やMacを使っていたのですが、このWindowsキーにはどうしても馴染めず、仕事用のPCでも別途ユーティリティソフトを利用して無効化しているくらいなので、標準でこの機能が付いているのはとても嬉しい限りです。
ということで、このコントロールセンターを利用すことで簡単にPCの設定を変えることができます。マウスコンピューターのPCを使用するのは今回が初めてとなりますので、他の機種のことはよく分かりませんが、おそらく同社製のどの機種にもこのユーティリティが付属するものと思われます。
オーディオ環境を最適化する「Sound Blaster Cinema」
本製品にはSound Blaster Cinema機能が搭載されており、付属のユーティリティーを使用することで、ゲームやミュージックという使用目的に合わせたサウンド設定などが簡単に行えるようになっています。
システム起動時のスプラッシュ画面
デスクトップのタスクトレイにある「隠れているインジケーターを表示します」の中の「Sound Blaster Cinemaの設定」を起動し、機能を有効にすると設定を変更できるようになります。
設定としては基本的に「ミュージック」「ムービー」「ゲーム」の3種類が用意されており、使用者の独自の設定は「カスタム」に保存できるようになっています。基本の3つのプリセットは細かく調整も可能なので、より好みにあった設定にできます。
ただ、プリセットを変更した場合はシステムを再起動すると元の状態に戻ってしまうようなので、どうしてもこの設定が良いということであれば、やはり「カスタム」に保存しておくのが良いと思います。
私の場合ズボラな性格なので、一度設定したらあまりいじらなそうな気がしますが、何かひとつ物足りないと感じた時にこの設定を変えてみるとちょっとした驚きがあって良いかも知れませんね^_^;
オーディオコーデックを制御する「VIA HD Audio Deck」
本製品にはサウンドとしてVIAのコーデックチップが使われており、そのドライバに付属する設定ユーティリティがこの「VIA HD Audio Deck」です。スピーカーやマイクの設定などを行うことができます。この機能と前述の「Sound Blaster Cinema」の棲み分けがハッキリと理解できませんでしたが、こちらでもサウンド関係の設定ができます。
デフォルトではデスクトップにショートカットがあり、そこからアクセスできましたが、デスクトップのタスクトレイにある「隠れているインジケーターを表示します」からでも操作できます。
ユーティリティを開き、左下の「専門モード」からそれぞれ設定したい項目を選択すると、細かい設定ができるようになります。例えばスピーカーのイコライザーを選択すれば、音の周波数特性を変更できますので、特定の周波数帯を増減させて好みの音に設定することができます。
その他
本製品の標準構成には機種依存のユーティリティとAdobe Reader以外の実用的なアプリはほとんどインストールされていませんので少し寂しいですが、逆に余計なアプリが入っていないのでスッキリしていて良いと思います。ただ、自前で用意するアプリもライセンスの都合などでポンポンと入れられるわけではないので、その辺をよく考慮して購入時に追加するなどした方が良いと思います。でもMS Officeくらいは入ってて欲しかった。。。
Bluetooth 4.0対応マウスを接続
仕事でデスクトップPCを扱っているので、マウス無しではやっていけない身体になってしまいました。付属のタッチパッドで操作すると、どうしてもぎこちなくなってしまうので、まずはマウスを接続することにしました。
本製品にはUSBポートが4つあるので、USB 2.0ポートに有線マウスを繋いで使う手もありますが、Mac用に購入したもののプロファイルが合わなかったため、あまり使っていなかったBluetooth 4.0対応マウスの出番がようやくやってきました。
ペアリングの設定はすごく簡単で、Bluetoothの設定画面の状態からマウスの電源をONにしてコネクトボタンを押すとPC側にマウスが認識されるので、接続設定ボタンを押したらあっという間に準備完了。
Bluetoothの設定画面(マウス側のコネクトボタンを押さないと認識されません)
早速使ってみましたが、マウスのレビューでも書いた通り少し反応が鈍いような気がしました。また、突然接続が途切れたりすることがあり、少し不安な要素もありますが、とりあえずちゃんと使えることが分かりましたので、しばらくこれで使ってみようと思います。
何日か使ってみましたが、通信が途切れることが多く、その度にマウスの電源を入れ直すのは億劫なので使用を中止しています。マウスとPCのどちらがダメなのか分かりませんが、もしかしたら相性が悪いのかも知れません。。。
付属のユーティリティを軽くいじってみたところで、PCのスペックを確認すべく各種情報を表示するソフトを実行してみました。どれも定番ソフトなので、細かい説明や解説などは割愛させて頂きます。
WIN SCORE SHARE
Windows 8.1で廃止されたWindowsエクスペリエンス インデックスを復活させるツールを使って、パフォーマンスを計測してみました。
Optimus技術に未対応なのか、グラフィック・スコアがCPU内蔵のHD 4600になっています…
グラフィックスのスコアがきちんとNVIDIA GeForce GTX860Mで出ていればもう少し高いスコアになったと思われますが、プライマリディスク(内蔵HDD)のスコアが低いので、グラフィックスが頑張っても「5.9」止まりです。。。
CPU-Z
CPUやチップセットなどの情報を詳細表示するソフトで、CPUの項目を表示してみました。
GPU-Z
グラフィックカードの情報を詳細表示するソフトで、基本情報を表示してみました。
CPU内蔵のHDグラフィックス4600の方は端折りました^_^;
Crystal Disk Info
HDDやSSDの動作状況や健康状態をチェックできるソフトで、内蔵HDDの状態を確認しました。
Hardware Monitor Pro(Trial)
PCの状態をモニタリングするソフトで、アイドル時と稼働時のCPUの温度を調べてみました。
さて、そろそろこの辺で本製品のゲーミングノートPCとしての実力を見てみたいと思います。
とはいうものの、私はゲーマーという程ゲームをやり込んでいる訳でもなく、ベンチマークについてもあまり詳しくないので、数値を見て的確に判断できるほどの知識もありませんが、体感的なことを曖昧な言葉で表現するより確かですし、見る人がある程度公正な評価をするためにも役立つでしょうから、一般的によく見かけるベンチマークテストなどをいくつか実施してみました。
Crystal Disk Mark
ストレージのデータ転送速度を測定するベンチマークソフトで、読み書き速度などを計測しました。
3Dmark11
DirectX 11専用の3Dベンチマークソフトで3D性能をチェックしました。
ドライバーがどうのというアラートが出ています(最新の筈だけど...)
Cinebench R15
CPUとGPUのレンダリング速度を計測するベンチマークソフトでレンダリング性能をチェックしました。
FF14 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編
実際のゲームに即した内容によるベンチマークを実施しました。
バイオハザード6 ベンチマーク
FF14同様に、実際のゲームに即した内容によるベンチマークを実施しました。
ファンタシースターオンライン2キャラクタークリエイト体験板 ベンチマーク
こちらも、実際のゲームに即した内容によるベンチマークを実施しました。
個性的なデザインであり、そのままで持ち歩きたくなるノートPCというのが第一印象で、実際に使ってみるとこんなに小さいのにデスクトップ機を凌駕すると思えるほどの能力を持っていることに驚かされます。
CPUの能力とグラフィックスの描画性能は本当に小型ノートPCとは思えないほどパワフルで、メモリを増やせばデザイン関係の仕事用としても出先などで十分使えるのではないかと思いました。
本製品の標準構成ではストレージデバイスとして500GBのHDDが搭載されています。これにについては普段からSSD搭載のウルトラブックを使用しているせいもあって、システムやアプリを起動した時の遅さが気になりました。
特にPCへのログオン後、デスクトップ画面が表示されてから実際に使えるようになるまでの時間が思いのほか長く感じられました。また、アプリのインストールや起動も若干モタつく感じですが、SSD搭載機を意識しなければ(知らなければ)気にならないレベルではないかと思います^_^;
まだ使い始めて間もなく、本製品の本当の良さや苦手な部分など見えていない部分が多々ありますが、明らかに不要だろうと思えるものもなく、きちんと使い勝手を考慮したデザインとなっているため、初心者にも扱いやすいバランスの良い製品だと思いました。
SSD換装に初挑戦!意外と簡単で驚きました。
今回のレビュー課題では標準構成のストレージデバイスであるHDDから「インテル®SSDに換装する」ことでどうなるのかということを検証していく訳ですが、今まで色々なものを自分で分解したり組み立てたりしてきたDIY派な私ですが、実はPC関係はちょっと苦手で、ダメ元の状況以外ではまず内部を弄ったことが無いという素人ぶりです^_^;
私自身はじめてのSSD換装作業となるため、換装後の結果はある程度想像できるものの、無事換装できるのかという部分が心配でなりませんでした。そのような訳で、今回は自分が不安に思っていたことを一つずつ払拭しながら作業を進めてみました。
「やりましょう!対象オプション」のSSDはインテル SSD 530シリーズ 240GBです。(SSDのスペックについては次の章に記載しています)
換装作業には何が必要なの?
本体とSSDは手元にありますので、あとは何が必要になるのかという部分でちょっと悩みました。そもそも何が必要かというよりも、これからどんな手順で作業をするのかを理解していなかったので、手順を調べてみました。
今回のレビュー用に同梱されていたSSDは、いわゆるフラストレーションフリーパッケージのような簡易梱包になっていて取扱説明書などは省略されていましたので、仕方なくネット検索でSSDの交換方法を調べてみたところ、いくつかの方法があるようでしたが、予め従来のHDDのクローンをSSDに作成しておいてから載せ換えるという方法が最もラクそうに見えたので、その方法を採ることにしました。
中身はこれだけです。ステッカーはいらないから取扱説明書を・・・
この方法ではPC本体にSSDを仮接続する必要があるということなので、SSD(SATA)とPC(USB)を接続するための変換ケーブル(正確にはSSD/HDDケース)を用意しました。
また、作成するクローンの容量を考えて転送速度の速いUSB 3.0対応のものを選択しました。これは後でHDDケースとしても使えるので持っていても無駄にならないところが良いですね。
他に工具なども必要だと思いますが、本体外観を見る限り+ドライバーがあれば何とかなりそうです。
クローンはどうやって作るの?
HDDからSSDにクローンを作成するためには専用のソフトが必要だということなので、これも色々と種類がありそうでしたが、今回のSSDと最も相性が良さそうなインテルの「Intel Data Migration Software」をダウンロードしてみました。
このソフトをインストール(SSDが接続されていないと起動できないようになっています)すると、従来のHDDと新しいSSDを自動的に検出してくれますので、あとはクローン作成を「開始」するだけでSSDにHDDの内容をOSも含めて完全にコピーすることができます。
開始後すぐに再起動することになりますが、この時に通常のOSが起動しないため少々焦りましたが、そのまま待っていたらクローン作成の処理が自動的に進んで終了しました。終了後は手動でシャットダウンすることになります。
スクリーンショットが撮れないのでiPod touchにて撮影
今回はあまりデータも入っていない為、クローン作成にかかる所要時間はおよそ7分くらいでした。
そもそもHDDはどこにあるの?
これについては、たとえ一度も開けたことがなくても何となく察しがつきますが、以前使っていたノートPCでキーボード側を外して進める機種だったことがあったので、ちょっとだけ心配でした^_^;
本体を裏返してみると、カバーらしき部分があるので、きっとこれを外せば良いのでしょう。昔はカバーを自分で勝手に開けると保証が効かなくなるなどと言われた頃があって、それが頭に残っているせいか何となくいけない事をしている気分になりますw
いよいよPCの裏カバーを外す訳ですが、その前に本体からバッテリーを取り外してしばらく放電させて置かないと危ないので、クローン完了後に完全にシャットダウンされた状態になっていることを信じて、バッテリーを取り外しました。
ちなみに本製品とWindows 8.1の組み合わせで完全にシャットダウンする場合は、Shiftキーを押しながら「再起動」を実行し、表示された項目の中から「PCの電源を切る」を選択することで完全にシャットダウンできます。
そして、裏カバーのおそらくコレだろうと思われるネジ(4ヶ所)をプラスドライバー(#0の先の小さいもの)で外し、本体側に設けられた凹みに指を掛けて、そこを基点にカバーを持ち上げていくと簡単に外すことができました。
矢印の部分の凹みを利用して持ち上げると簡単にカバーが外れます。
お目当てのHDDは冷却ファンと反対の方、すなわち通常の使用時でいうと右手前側に取付けられていました。
普段あまりPCの中を覗く機会がなく免疫がほとんど無いのでので、いちいち「おぉっ」と唸ってしまいますがw、印象としては冷却ファンと放熱フィンの存在感がハンパないということと、思いのほか隙間があるということとでしょうか^_^;
大型のファンとヒートシンクが物々しい感じですが、これのお陰でPCの快適動作が守られているんですね。
それから、メモリスロットの空きとmSATAのスロット2ヶ所を確認しました。mSATAスロットについてはそれぞれが離れた場所に設置されていました。
交換作業は簡単?
PCのパーツは静電気に弱いということで静電気には要注意ですが、特に静電気防止グッズを持っている訳でもないので、アースされていそうな機械の金属部分を触って静電気を逃がしながら作業を進めました。
先ほどクローンを作成したSSDを予め外付けケースから取り出しておき、本製品内部のHDD(ネジ2ヶ所で固定)を取り外して、代わりにSSDを取付けます。
HDDをとめているネジ(2ヶ所)を外します。(緩衝材付きの樹脂板あり)
ちなみに内蔵HDDはWD Blue シリーズの500GBでした。
そしてSSDを矢印の方向に挿して、先ほど外した樹脂板を一緒に取付けます。
あとは外した逆の要領でカバーを取付け、最後にバッテリーを取付ければ完成です。
Tips : ネジについて
本製品の裏カバーは、何度も開けることを想定して作られているだけあって、ネジを受ける側に真ちゅう製のインサートナットが使われているので非常に安心して脱着できますね。(PC系は大抵こうなのでしょうか?)
とはいうものの、たとえ金属製のインサートナットでもネジが斜めに入って咬んでしまうとナット側のネジ山を痛めてしまうので注意が必要です。まぁ、どんなネジでも基本的には一緒だと思いますので当たり前のことかも知れませんが、ネジを締め込む前に、一旦締める方とは逆(通常は反時計回り)に軽く回して「カチッ」となったところで止めて、そこから反転して締め付けていくと無理なく入ります。
また、ネジ山にゴミが付いていてもネジ山を痛めることがあるので注意が必要です。特にインサートナットが入っていない樹脂のみの場合はネジが利かなくなることが多々あるので、ネジに付着した樹脂カスなどは取り除いた方が良いです。
換装後にやることは?
とりあえず、心配だったのでここまでで何か忘れた事がないか指差し確認だけはしましたw
ネジ締め付けよーし!余った部品なーし!w
あとは、PCの電源を入れて普通に起動すれば完了です。
ちょっと呆気ない感じでしたが、無事に起動しましたのでめでたしめでたしです。
換装に掛かった時間は?
慣れない作業に加えてレビューということもあって慎重に進めた結果、クローンの作成を含めて約30分程かかりました。クローン作成の時間はなかなか短縮できないと思いますが、交換作業のみであれば慣れれば5分程度でできるのではないかと思います。
本製品における内蔵HDDをSSDに換装する作業は、思っていた以上に簡単でした。PCのカバーを開けるのには若干抵抗がありましたが、特に複雑な作業もなく間違える要素もほとんどないので、ヤル気さえあれば素人でも簡単に換装できると思いました。
HDDからSSDへのクローン作成についても、やり方さえ分かってしまえば難しい知識がなくても簡単にできるということが分かり、私の中でSSD換装に対する敷居がググッと下がった気がしました^_^;
期待を裏切らない究極のストレージ!
無事に換装できたようなので、まずはベンチマークなどを実施して簡単に情報収集してみました。
WIN SCORE SHARE
標準構成では足を引っ張っていたストレージのスコアが上がりました!
Crystal Disk Info
Crystal Disk Mark
今時のSSDとしては劇的に速というわけではありませんが、それでも、さすがSSDという値が出ています。
起動時間について
PCの起動時間については「Boot Racer」というユーティリティを使用して計測してみました。このユーティリティを使用するとログオン画面でのパスワード入力などに掛かる時間を差し引いて計測してくれるので、入力に手間取っても安心ですし、何より自動測定なのでストップウォッチ片手に頑張らなくても良いのが良いですね。
まずは、HDD搭載時の計測結果から。
続いて、SSD換装時の計測結果です。
測定結果の通り、ログオン関係に掛かった時間を除くと起動時間が約1/3に短縮されています。HDDもそんなに遅くはないと思いますが一度SSDの速度をしってしまうとちょっと止められなくなりますね^_^;
測らなくても実感できる速さ
システムの起動時において、特に体感的に変化したと感じたのは、デスクトップが表示されてから安定して使えるようになるまでの時間で、計測結果以上に大幅に短縮された気がしました。
一応、動画で比較してみました(どうも動画ソフトは苦手です^_^;)
インストールの待ち時間も短縮
また、アプリのインストール速度については、手近にあったインストーラでHDDとSSDで比較してみました。普通の簡単なプログラムの場合、SSD仕様の方がインストール時間を短縮できました。
ただし、必ずしも速いという訳ではなく、以下のアドビ製品などではインストール(データ展開)後に何やら拡張機能などを設定をしている部分が長く、何故かHDDの方がインストールが速いという結果が出ました。。。(何故だろう?)
・Adobe Photoshop Elements 11 インストール
HDDの場合:5分03秒
SSDの場合:5分52秒
・Adobe Premiere Elements 11 インストール
HDDの場合:3分16秒
SSDの場合:4分22秒
そういう事もあるという事でしょうか?
或いはクローンがうまくいってなかったとか??
モタつき感のない反応速度
HDDと違って物理的に動く部分でのタイムラグがないので、アプリやユーティリティといったプログラムの実行速度が向上しており、少しずつ軽快な動きになっているという印象です。データの読み込みや書き込みも同様でスッと読み書きが完了するので全くストレスを感じません。WEBサイトの閲覧でも、キャッシュされているサイトの読み込みがとても速く、SSDの恩恵を受けていると実感できます。
・Adobe Photoshop Elements 11 起動時間
HDDの場合:約16秒
SSDの場合:約6秒
・Adobe Premiere Elements 11 起動時間
HDDの場合:約41秒
SSDの場合:約10秒
これらを感覚的な表現で表すと、単に速いというより「小気味好い速さ」だったり「歯切れの良い速さ」といった感じと言ったら良いのでしょうか。起動の劇的な高速化も嬉しいですが、アプリ操作中などの細かい部分での速度感の向上が使ってみて素晴らしいと感じました。
標準構成のHDDより3倍速い!
結論から言うと、各種ユーティリティやベンチマークなどの計測結果を見るまでもなく、SSDに換装して初回再起動した時点で劇的な変化を実感することができました。この変化は、はじめからSSDを搭載して場合には分かりにくい部分ですが、HDDからSSDへ換装する事で、ここまで起動が速くなるということを実感できました。
バランスの良さに快適さをプラスしてハイスペックモデルに大変身!
今回換装したインテル 530シリーズのSSDはコンシューマー向けの製品で、20nmプロセスのNANDフラッシュを採用し、コントローラにはSandForce製のものを採用しています。このSSDにはSATA向けの新しい待機モードである「DevSleep」機能が搭載されており、Haswell世代のCPUとシステムの特別な設定によって利用可能となるようです。
- 製品名:Intel SSD 530
- 容量:240GB
- タイプ:MLC
- 規格サイズ:2.5"
- インターフェイス:SATA 6Gb/s
- コントローラ:SF-2281
- 読込速度:540MB/s
- 書込速度:490MB/s
- ランダム・リード:41,000 IOPS
- ランダム・ライト:80,000 IOPS
- 消費電力(アクティブ 時):195mW
- 消費電力(アイドル 時):125mW
- 厚さ:7mm
- 重量:64g
- 保証期間:5年
□ただ速いだけじゃない
SSDに換装して良かったと思う点は、前述の通り起動や終了、再起動が速くなってストレスがなくなる等のパフォーマンスの向上といった部分が大きいと思いますが、他にもメリットと思われる点がいくつかありました。
バッテリーの持ちが良くなる!かも...
CrystalDiskInfoを見てみると、対応機能の中に「DevSleep」が明記されていますので、どうやら本製品(PC)に搭載されているCPU(Haswell)との組み合わせでうまく機能しているようです。
元々の省電力(HDDと比較して)に加えてこの「DevSleep」機能によって、多少なりともバッテリーの持ちが良くなるのではないかと期待しています。今回このSSDとの組み合わせが選ばれた理由はその辺りにあったのかと勝手に納得したりしています。。。
とは言うもののPC全体の電力消費に対してHDDが占める割合は微々たるものだと思いますので、このSSDに換装したからといってバッテリーの持ちが極端に良くなるとは思えませんが、モバイル時ならたとえ5分でも10分でも長く使える方がよいですよね。
音が静か!
本製品に内蔵されているHDDは割と静かな方だと思いましたが、静かなところで聞くと若干動作音が聞こえます。それに対してSSDはとても静かで、物理的に動くところがないので当たり前なのですが、無駄な音は極力しない方が良いと思います。むしろ冷却ファンの音を何とかしたい^_^;
ただ、何となく読み書きしている音があった方が「頑張ってる感があって良い」という気持ちも少しあり複雑な感じです。
ちょっとだけ軽量化。。。
SSDは軽そうなイメージを持っていましたので、もっと軽量化できるのではないかと思っていましたが、残念ながらたったの「28g」減でした。28gというと約10円玉6枚分程度ですが一応軽量化にはなっているということで^_^;
振動や衝撃に強い!
実際に振動テストなどで実証したわけではありませんが、半導体メモリは機械的な駆動部分が無いので振動や衝撃に強いと言われていますので、頻繁に持ち運んだり移動中に使用することを考えたらやはりHDDよりもSSDに軍配が上がりますね。
発熱量が少ない!
こちらも具体的に温度計測は実施していないのであくまでも推測になりますが、ただでさえ排熱しにくそうな構造のノートPCにあって、内部の温度が上昇し過ぎることは何かと不具合が発生する原因となるので、発熱するものは少ないに越したことはありません。発熱量の少ないSSDにすることで、内部の温度上昇を多少なりとも抑えることでPCへの負担を少しでも減らすことができると思います。
残念なのはやはり容量でしょうか...
今回は500GBのHDDから240GBのSSDに換装しましたので、単純に約半分の容量になりました。現時点ではどちらも空きが十分あるので良いですが、使っているうちに間違いなくSSDの方が先に容量不足に陥ります。
その辺りを考えると同容量のSSDにしたいところですが、さすがに大容量のものとなると価格が高いようですね。最近のSSDは寿命も長くなったと言うことですし、CPUをちょっと高速なものに換えるよりは費用対効果は高いと思われますが。。。
さてさて、ベンチマークではそれなりに「快適」なスコアが出ていましたが、実際のゲームではどうなのか、3Dゲームであるトゥームレイダー(2013)をプレイしてみました。
このゲームは、それまでウルトラブックであるKIRA V832上でプレイしていましたが、KIRAのCPUに内蔵しているGPU(HD4000)には少々荷が重かったようで、レンダリングのクオリティをかなり落とさないと快適にプレイすることができませんでした。
本製品では最高画質でもちゃんとプレイできましたが、NVIDIA GeForce GTX860Mに付属のユーティリティを使ってゲームの設定を最適化することで、より快適にプレイできるようになりました。
登録されているゲームタイトルであれば自動的に最適な状態に設定してくれます。
TressFX Hairを体験
最適化した設定では髪の毛のクオリティは「標準」になっていましたが、折角なので髪の毛のクオリティを上げる「TressFX」をオンにしてプレイしてみました。
主人公のララの髪の毛がコッテリした塊から潤いのある「さらさらヘアー」(実際には遭難して何日か経ったらベットベトだと思いますがw)になって、よりリアル感が増した感じです。これはAMDの「TressFX Hair」技術によるもので、AMDのGPU用に開発されたもののようですが、GeForceでも問題なく動作するようです。
こちらがTressFX Hairによるサラッサラな髪の毛、揺れるとふぁさっとなります!
おかげで「さらさらヘアー」で無惨な最期を遂げる主人公を何度も見る羽目に…
さすがゲーミングPCと謳っているだけあって、ノートPCでありながら描写力の高いグラフィックと軽快な動作を実現していることは本当に素晴らしいと思いました。ただ、残念なのはプレイする時間があまり取れないこととゲームの腕前がダメダメなことで、途中から一向に進む気配がないです。。。とりあえず、息子にクリアしてもらおうかなw
他のゲームは試していませんが、現在出ているゲームタイトルの多くは画像のクオリティを極端に落とさなくても快適にプレイできるのではないかと思います。
本製品はゲーミングノートPCの中では非常に小型であり、デスクトップのゲーミングPCと比較すると性能的に目劣りする部分があって、パッと見どちらかというと入門機的な位置づけのPCと思ってしまいがちです。
確かに私のようなPCゲーム初心者にも扱いやすく入門用としてはもってこいだと思いますが、ベンチマークなどでもお分かり頂けるように、3Dゲームなどでも快適にプレイすることができる性能を持っており、デスクトップ機のハイエンドクラスには到底及びませんが、持ち歩けるメリットを考えたら、ある意味デスクトップ機よりも優れていると言えるかも知れません。
そのようなことから、本製品は初心者のみならずゲームを愛するヘビーユーザーの方でも十分に満足いくモバイルPCに仕上がっていると思います。
個性的なデザインと最新CPUとGPU、そしてSSDを組み合わることで小型ノートPCとは思えない高性能を実現し、かといってじゃじゃ馬な訳でもなく、非常に扱いやすくバランスの取れたノートPCであると思います。これだけの性能と機動性があれば、ゲーム以外にもグラフィック関係や映像関係の仕事や趣味等にも大いに役立つと思います。
速さのSSDを取るか、或いは大容量のHDDを取るかという部分では、用途にもよると思いますが、どちらも捨てがたいものがあり、私としては出来れば両方使いたいというのが本音です。
幸いにも、本製品には空きのmSATAスロットがあり、SSDとHDDの良いとこ取りができますので、速さと容量を両立させることが可能です。しかもSSDを二台追加してRAID0で構成することもできるので、ぜひ試してみたいものです。
レビュー期間内にできることは限られていて、まだまだ本製品を使いこなせていませんし、もっと素晴らしい部分が沢山あると思います。もしかしたら不便に思うこともあるかも知れませんが、その時はまた都度追記していきたいと思います。
--- 追記(2014.05.12)---
Windows 8.1 updateを適用してみました。
レビューした時にはすでにアナウンスされていた「Windows 8.1 update」ですが、GWも終わって落ち着いたところで更新プログラムを実施してみることにしました。なかなかインストールできなくて難儀しましたが、結果的には何とかアッフーデートすることができました。
今回の更新では最新のセキュリティ保護やドライバー等の提供だけでなく、タッチ操作やマウス操作で Windows をさらに便利に使いやすくするために機能が向上しているということなので、ちょっと楽しみにしていました。
更新プログラムの取得方法は、Windows Updateによる手動インストールとし、本更新の前に幾つかのアップデートを実施したのですが、その直後からPCの起動が極端に遅くなりました。
ちょっとおかしいかなと思いつつ、無頓着な私はそのまま無視して「Windows 8.1 update」を実施したのですが、エラーが出てうまく更新できませんでした。その後、何度かエラーが出て失敗したので、ようやくトラブルシューティングやらスタンドアロン版をダウンロードしたりと色々実施しましたがうまく行かず、もう今回は諦めようと思いました。
失敗...orz
ただ、PCの起動が遅いのは困るので、BIOS画面のブート設定を見てみると「ネットワーク」優先になっているようでしたので、こちらを内蔵のSSDから起動するように変更したら元通りの起動速度に戻りました。
起動時の表示(起動までら数分かかります)
折角なので、最後にもう一回「Windows 8.1 update」を試してみたところ、何故かエラーも無くすんなり更新することができました。。。何だったのだろう??
とりあえず更新できたから良しとしますw
そんな訳で、無事アップデートすることができました。
見た目に変わった部分はスタート画面の右上でしょうか(更新前)
更新後はこんな感じ。まぁ、スタート画面はあまり利用しませんが...
再起動してログオンするとスタート画面を飛ばしてデスクトップに移動していて驚きました。スタート画面はあまり利用しないのですが、いつも出ていたものが出ないと変な感じがしますね^_^;
本製品の性能には直接関係ない部分ですが、折角なので履歴として追記しておくことにしました。
最後に...
今回は貴重な体験をさせて頂きありがとうございました。また、拙い文章で長々と書いてしまいましたが、最後までお付き合い頂きまして本当にありがとうございました。
2014年4月末
9年経ってヒンジが固くなりました。
OSはずいぶん昔にWindows 10にアップデートしており、その後も特に不具合なく使ってきましたが、最近ハード的な部分で問題が発生しています。
急になった訳ではありませんが、日々使ううちにいつの間にか右側のヒンジが固くなり、画面を開くとディスプレイ側の樹脂カバーのヒンジ周辺がパックリと開いてしまうようになりました。。。
右側のヒンジ部分、一見どこも辺ではりませんが、、、
実はこんな感じにバカっとなってしまっています...
どうやらヒンジ内の金属同士が擦れて「焼き付いた」ような状態になってしまったようです。試しにヒンジの軸部分に注油してみましたが、効果は全く無かったようです。気づいてからも少しずつ固さが増しているようで、樹脂パーツがそろそろ限界かも知れません。。。
PC自体は快調なので、できれば修理して使い続けたいところなのですが、既に9年経ってますのでさすがにメンテ部品などは入手困難になっているのではないかと思います。ということで修理は諦めて外付けのディスプレイとキーボードを用意して据え置きとして使用するか、あるいは新しいPCに買い換えるかですが、今は下の子が使っているので下の子の判断に任せることにします。
harmankardonさん
2014/04/30
GPU以外の構成がほぼ同じでも,中身は全く違うんですね.
mSATAが2ポートあるのは魅力です.
それと,HDDが1TBになるキャンペーンは,このシリーズには適用されていないのですね.
izappyさん
2014/04/30
コメントありがとうございます。
PCって、ちょっとしたことで性格がガラッと変わってくるのですね。
また、個体差なんかも結構ありそうですね。。。
キャンペーン的には「今だけCPU無償アップグレード実施中!!」というのがありまして、i7-4700MQからi7-4710MQにアップグレードというのを期間限定でやっていますが、今回のレビュー品には適用はされていませんでした。
Schrödingers Katzeさん
2014/05/01
…Windowsキーってショートカット覚えると意外とあればあったで、便利なんですけど嫌われ者ですよねぇ…。
まぁ、「いろんな場所で仕事をする人」とか「借り物を使うほうが多い人」は「絶対にあるキー」を基準に慣れてた方が楽ですけどね。
あと、ノート型だと、クラムシェル(閉じたまま、外部ディスプレイや、キーボード、マウスを接続し、利用する)人なんかも居ますが…。どうやってレビューすればいいんだろw
映像出力なんかも出てそうですから「マルチディスプレイ」なんかもフットプリントの割に実現しやすいかもしれません。Windowsキーとか、マウスの「三つ目以降のキー」とか、マルチメディアキーもそうなんですが「使い始めると」意外と便利なんですってばw
切り替えながら参照するなら、ちらっとサブディスプレイに目をやるほうが楽ですし、これが広い一枚のディスプレイだとこれまた、ウィンドウが散らかってうまくイカンのが二枚だと役割分担しやすかったりするんですよ。
マシンにパワーがあるようなら、インターフェイスに邪魔になるけど必要なものをHUBにつないで、省スペースデスクトップ的に使うということが出来たりもします。
ゲームは負荷のかかる処理ですから、「お仕事にも使える運用」なんかも視点としてはあるんじゃないかなぁと思ったり思わなかったり。
izappyさん
2014/05/01
ありがとうございます。
今までWindowsキーの使い方を考えた事がなかったのですが、
調べてみると確かに便利なショートカットがあるようですね^_^;
デスクトップの表示などは私的によく使いそうです。
でも、既に指が他のショートカット(というかキー配列)を
覚えているので、どうしても変な時に押しちゃうのですw
性能的には仕事(内容にもよると思います)にも十分使えそう
な感じなので、今使っているデスクトップ機の本体と
置き換えても、違和感無さそうな気がします。
いや、むしろ今より速いかも知れませんw