レビューメディア「ジグソー」

発想次第で新しい使い方を提供してくれるダイナブック!

    


  今回レビューをした製品は発売前の試作機です。
  そのため、市販される製品とは仕様が異なる場合があります。


 

 

外観上、最大の特徴はキーボードとモニタが分離する(デタッチャブル)こと。

よってモニタ側に全てのPC機能が集約されています。 

          

キーボード(便宜上キーボード・ドッグと呼びます)に組み付けた状態がこちら。

キーボードドックの厚みが薄いため、携帯時も違和感はありませんでした。

          

【右側面】

本体への給電方法もユニークです。

ACアダプターを使用し、19V-2.37Aを受給しますが、キーボードドック、モニタ本体の

それぞれに、ACアダプターのコネクタが用意されています。

タブレット状態での充電 / キーボードドックへ取り付け充電 どちらも可能です。

            

           

          

【左側面】

レガシーUSBポートが準備されています

キーボードドックの性格上、マウスや外部USBストレージを接続できます。

※モニタ本体側にUSB3.0が準備されているので、据え置き時のマウス等が妥当。

  これは推測ですが、設計上モニタ側の充電コネクタと揃えるためUSBポートが左側へ

  配置されたのだと思いますが、私は右手でマウス操作するため、USBポートは右側に

  あると良かったです。

キーボードドックの厚みは薄い所で6mm~8mm程度です。

開封時は少し強度不安を感じましたが、剛性が十分確保されており安心しました。

          

【背面側】

有線LANポート (1000M)、映像出力として HDMI端子、アナログRGB端子が在ります。

キーボードドックを会議室等へ持ちだして、プロジェクター等に接続することを考えられて

いるのだと思います。

          

【正面】

モニタを閉じた状態は外向きカメラ(300万画素)とタブレット(デジタイザ)ペンがあります。

外枠はマグネシウムでしょうか?

ディンプル凸模様が均等に配置してあり、触感が良く、剛性感もあります。

吸排気ダクトがパネルの意匠面にあるため、あまり見栄えがよくありません。

タブレットとして受け止めると裏側となりますので問題はありません。

          

キーボードドックは光ります。

光漏れが多いのがちょっと残念ですが、持ち歩き、暗所でPC操作が必要な場合

(会議中、プロジェクター利用中の最前列で操作する時など)

そんな時にキーボードが発光してくれると操作が非常に容易になります。

キーピッチは横19mmとある程度確保されていますが、カーソルなどは狭いです。

また、キーボードドック装着時にマウスが無い場合を想定してか、カーソル操作には

タッチパッド / トラックポイント が装備されていて狭い会議机の割り当てスペースでも

十分に操作できるようになっています。

※キーボードドックがACアダプターの電源を受給していなくてもモニタ本体から

 電力を貰える機構になっているようで、キーボードは発光します。

          

【モニタ本体:右側面】

モニタ右側にはインターフェイス/操作ボタンが集中しています。

・電源ON/OFFボタン、※オリエンテーションロックボタン、音量ボタン

・USB-3、HDMI-micro、ヘッドセット端子等。

・秀逸なのはSDメモリカードスロット。

 カードセット時に本体とカードの段差がありません、素晴らしい配慮です。

※オリエンテーションロックボタンについて、

 本体の傾斜によって画面の天方向を90°単位で回転させる機能をON/OFFします。

 横ワイドの映像を見る時は仕方がないので諦めますが、

 案外縦長モードで使用していると使いやすいです。

          

【モニタ本体:下側】

下側にはスピーカーとキーボードドックへの接続端子、排熱ダクトがあります。 

スピーカーは非常に小さいのですが、結構いい音が出ます。

          

意匠面のディンプル凸模様はとても(・∀・)イイです。

モバイル時に滑り止めとしても効果がありますし、大きさが嫌味になっていない。

テーブルの上に置いてモニタに入力する時はディンプル凸部が先当りして意匠面への

傷つきを防止しています。

排気口ダクトも綺麗な穴あけ加工がされており、デザインとしては好きな部類です。

ただ、見える部分へのダクト配置が多い印象があります。

TOSHIBAロゴはとても良いアクセントになっています。

          

 

 

 


 

 

dynabook V713 主な仕様

 11.6インチ 1920×1080 IPSモニタ

 (タッチパネル&デジタイザ電磁誘導ペン対応)

 Core i5-3339Y プロセッサ(HD4000搭載)

 無線LAN 802.11a/b/g/n WiFiとインテルWiDi 対応

 Bluetooth 4.0

 カメラ 300万画素/130万画素

 製品重量:約1470g (タブレットのみ、約870g)

 OS Windows 8 64bit

 

 

プライマリハードディスクのスコアが 8.1と相当高い。

 試しに測定してみた結果がこれ、圧倒的なアクセス速度。

          

ならば、USB3で外付けSSDの速度はどうか?

 他社製のUSB3対応SSDで速度評価を行った。

 こちらも書き込み速度で 100MB/secを超える大健闘。

 

          


 

 

※Windows純正アプリ、ペイント。

 これも数段階ではありますが、手書き入力の筆圧に対応しています。

 少し、わかりにくいかもしれませんが、筆圧強い=太い となります。

 残念だったのは、文字の「ハライ」がうまく出来ないこと。

 ブラシの仕様なのか、フレアが吹くように開いてしまいます。

 でも、ちょっと楽しいですよ!コレ!

          

  ペンが画面のどこを指すか、「ホバー」というらしいのですが、

 画面上で位置を認識する距離を鋼尺で測ってみました。

 結果、12~13mm程度ということで、十分なスペックを備えているようです。

          

その他、一般文字入力について。

 ※パソコンがちゃんと認識しているのに、入力者が誤字してます。

   「大変」→「多変」になっています。(すみません…)

 ※アルファベットの筆記体、そして漢字など、快適な速度で

   入力ができていきます。なにより、書く作業が楽しいです。

   そう思える書き心地を提供してくれます。


 

V713/28Jには、アプリケーションが2つ付属します。

 1、画像編集 フォトショップ

   今までほとんど触ったことがないソフトなので少し手間取りましたが

   ペンで直接的に操作ができるため、大変親しみやすい。

   自分が撮影した映像をこのソフトで必要な素材に編集する。

   編集するソフトはいくらかあると思いますが、初めからフォトショップが

   同梱されているのはメリットが有ると思います。

          

 2、映像編集 プレミア

   動画編集の大家と言って良いソフト。

   映像編集に関して、ひと通り出力まで行ったが、ペンで問題はない。

   ただ、編集作業はキーボード・ドックに接続し、処理したほうが良いと思う。

   

   ある程度の出張中に、今日撮影した映像データーを、明日のプレゼンで

   使用したい。それほどのニーズがない限り、タブレット上で編集を行う必要は無いと思う。

          

 


 

 

 

キーボードドック装着状態でパソコンを持ち運ぶとこんな感じ。

1470gまで軽量化されているため、片手で持ち運んでも違和感はありません。

          

鞄への収納も全く問題ありません。

PC自体の大きさがA4サイズ未満となっているので、A4書類を収納できる鞄であれば

問題なく収納が可能、キーボードドックを装着していても大丈夫です。

画像が暗くて申し訳ありませんが、よく使うショルダーバッグとの対比。

用途が決まっていて、キーボードドックを持ち運ばない場合も、液晶面が

比較的強いため、それほど配慮に気を使うこと無く運搬ができます。

          

ちょっとくたびれていますが、仕事用に使ってる鞄。

こちらの収納もスッと入ってバッチリです!

          

腰掛けて操作する場合はタブレット状態のほうが使いやすいです。

個人的な意見ですが、キーボードドックを装着した状態ではモニタの開放角度に

制限があるため、使いづらさを感じます。

タブレット状態で使う限りにおいて不満な点はありません。

液晶の発色も非常によく、青空の下で使ってもハッキリ綺麗に表示されています。

          

タブレットモードとして便利と思ったのはマニュアル等、資料の表示。

androidタブレットでも同じようなことはできますが、こちらはWindows8であるため

検索速度が早く、複数検索を同時に行いながら表示との切り替えが容易です。

自動車のナビ配線をする時など、印刷が不要で、迷っても比較がその場で可能。

その場で追加の写真を撮影することもできるため、後で作業内容をまとめることもできる。

 ノートパソコンでは置き場所を確保する必要があり(シートの上やコンソールボックス)

 取り付けナビゲーションの部品などで多くのスペースが必要となる時に、

 そのへんにチョイ置きが出来るタブレットの便利さは格別です。

          

自動車での利用でもう一点、

サーキット走行データーをGPSロガーで記録し、解析ソフトを使って視覚的に表示ができるが

この V713 を使えば、その場で走行状況を確認出来ます。

同じくらいの車で走っている仲間と、ブレーキングポイントや進入速度、ラインの確認など

一日貸切の時など、食事中にわいわい楽しく会話が弾みますし、勉強になります!

          

次に、V713の映像出力について

上記GPSロガーの解析情報をプロジェクター等の外部モニタにアウトプットする。

 ※自宅の東芝レグザ32インチへHDMI端子を使用して映像出力を試みる。

   レグザ君の映像解像度 1366×768

   dynabook V713    1920×1080

 ※条件はキーボードドックのHDMIコネクタを使用してレグザ君に接続。

 結果はご覧のとおり。

  ・映像解像度は、コネクタ接続のみ。自動で解像度、リフレッシュレート調整OK。

  ・会議などで資料を提示する時も、問題なく処理できるとおもいます。

  ・接続に必要な時間も数分でOK、とても良いです。   

          

そして、なんといってもCAD利用。

 個人的に利用させていただいているCADソフトを使ったところ、

 元々CAD向きの操作性ということもあり、抜群の使いやすさ。

 画面の欲しいところをペンでチェックする感覚で、さくさく作業が進みます。

 これは衝撃を受けました。大変素晴らしいです!

           

追記2013.06.10.

キーボードドックの接続部について。

本体質量と、本体をタッチした時の荷重にも耐えられるよう、

かなり頑丈で強固な作りとなっています。

この製品の不満点として、モニタ開放角度が小さいという点を指摘しました。

これは、今思えば「デスクの上」で「キーボードドック」に接続し「タッチパネル」を操作する。

その時の作業姿勢に最適化してあるのでは…?

そう考えると、いろいろ合致する仕様となっています。

座っているユーザーが画面をタッチしようとした時、液晶開放が大きいと、

その分だけ、上部をタッチするには、身を乗り出すほど姿勢を変えなければならない。

さらに、開放時の保持力を大きくしないとタッチした荷重にヒンジが負けてしまい

液晶画面の開度が変化してしまい、タッチがうまく出来ない。

その辺りを考慮すると、ベストとはいえないがベターな設計なのではないか。

個人的な意見では、可能なら2ノッチ式でデスクトップ上と膝の上を想定した2段階で

固定されると嬉しかったです。

           


・とにかく書きやすい。

 今までタブレットへのペン入力はほとんど経験が無かったのですが

 書いている時の質感(特に音と触感)がとても良いです。

・携帯性も鞄等へ容易に収納できるサイズであり、

 パソコン自身の重量で鞄が非常識に重くなるということもない。

・PCとしての処理速度も十分高速で処理を待たされることもない。

 

・モニタタブレット面の傷つきが気になります。

 ペン入力に伴う筆跡が少し残る時があるが、これは拭けばOKです。

 傷つきもありませんが、タブレット状態で表面に傷がつかないよう

 保護フィルムがあれば、完璧だと思いました。

 

・タブレット端末は携帯性・情報表示能力に長け、

 PCは情報の相互交換に長けている、そんな印象を持っていましたが

 東芝dynabookV713は、携帯でき、表示能力に長け、欲しい情報を持ってこれる

 Windows8にとても親和性のある仕様となっていると思います。

 

・最後に、携帯時キーボードドックと合体した状態で運搬するとして

 外出使用時にはタブレットモードだけで使いたい。

 

 そんな時、キーボードドックは、保護カバー的な役回りです。

 それならば、キーボードドックとモニタ本体との分離スイッチを

 開閉の内側ではなく、外側にも設けて欲しかった。

 ○開ける→取り外しスイッチで分離する→キーボードドックの開きを戻す。

 ↓

 ○取り外しスイッチ一発分離。

 

総評としては

 どこにでもPCを持っていける!

 従来と比較してPCを様々な場所で活用しやすくなったと感じます。

 メインPCとしてのスペックも十分備えてあり、

 今後はこういうスタイルのPCを持っていたいと思える出来栄えでした。

コメント (10)

  • Vossさん

    2013/06/10

    Surface Proの事実上対抗馬な端末ですね・・・・いいなコレ。
    キーボードがカバーでなくドック式なのは評価が割れそうだけど、打鍵感が良いならこっちのほうがいいっすね。

    というか、V832と入力系統を比較したいので、一回ウチまでもってこ(ry
  • カーリーさん

    2013/06/10

    これヤバイんじゃ!と思ったけど東芝だからセーフ^^
  • aoidiskさん

    2013/06/10

    見ていて、キーボードは必要なれど、まるでおまけにしてしまうほどタブレットとして魅力あるできになっているんですね。
    脱着部がいかんせん野暮ったく見えますが、それがまた魅力的に見えるから不思議ですね。
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