http://www.sohei.co.jp/software/diskeeper/index.html
今まではHDDにしか対応していないDiskeeper2007を使用していましたが、
SSDにも対応したものが欲しくなったので、10月に購入して使っていました。
本製品はOSに常駐してHDDやSSDのデフラグを行なうソフトです。
インストール後、起動するたびにOSに常駐し、常にディスク上のファイル配置を監視します。
断片化が発生するとすぐにデフラグを行なうことでディスクのメンテナンスを行ない、
また同時に、できるだけ断片化が起きないように書き込みの制御も行ないます。
(USB接続のドライブも認識されるようです。)
過去の製品はハードディスクにしか対応していませんでしたが、
最近のこの製品は「HyperFast」という機能を追加することでSSDにも対応しています。
HyperFastは基本的に別売りですが、本製品のようにセットで購入することもできます。
●インターフェイス
メイン画面には、各機能の一覧が表示されます。
大まかに見て、画面上半分には各ドライブごとの設定状況やディスクサイズ、空き容量など、
下半分には、各機能によるデフラグの効果や履歴などが表示されます。
以下にスクリーンショットを載せておきます。
画面を開くと最初に表れるのが「ダッシュボード」です。
各ドライブごとに情報が表示されます。
写真1:ダッシュボード(上半分)
写真2:ダッシュボード(下半分)
隣には「ログ」が表示されます。実行されたデフラグの内容が分ります。
写真3:ログ
さらに「履歴」を開くと、デフラグによって処理されたファイルや
まだ断片化しているファイルなどの数が時系列でグラフになって表示されます。
これでデフラグの効果を確認することができます。分りやすいです。
写真4:履歴
Diskeeperは、基本的には常駐させて全自動でデフラグを行なわせるものですが、
随時手動でデフラグをかけることもできます。
ドライブを選択して分析をすると、ディスクの情報が下記のように表示されます。
写真5:分析結果(ファイルの構造)
写真6:分析結果(パフォーマンス)
↑ここは、ディスク上のファイルがブロック状に表示される「PerfectDisk」の
インターフェイスの方が個人的には好きなんですけどね。
分析結果は、「ジョブレポート」でさらに詳しく見ることができます。
写真7:ジョブレポート(HDDの場合)
写真8:ジョブレポート(SSDの場合)
●Diskeeper 2010 の主な機能
「自動デフラグ」
この機能を「有効」にしたドライブでは、
ディスクの書き込み状況を判断してリアルタイムにデフラグが行なわれます。
基本的に、この設定を有効にしていれば普段は全く意識することなくデフラグが行なわれるので
特に理由がない限りは「有効」のままにしておくことをお勧めします。
自動デフラグでは、デフラグを行なう時間を自由に設定することが可能です。
写真9:デフラグスケジュール設定
「IntelliWrite」
この機能は、ファイル書き込みを行なう際に、
ディスク上でまとめて配置できる大きな空き領域を探し、そこに書き込みを行うものです。
書き込み自体を制御するので、ファイルの断片化を予め防止することができます。
自動デフラグを無効にしていても、この機能は有効にしておくことができます。
ただし、この機能を有効にするためには2GB以上の空き領域が必要なようですのでご注意を。
なお、SSDの場合は後述のHyperFastに統合されているので、IntelliWriteは無効となります。
「I-FAAST」
この機能は、ディスク上のファイル配置を分析して効率よく並べ替え、
HDDのアクセスタイムを縮める機能です。
具体的には、ファイルアクセスの状況を監視して情報を収集し、
アクセス頻度の高いファイルをディスクの外周側にまとめて配置することで効率を高めるようです。
このファイル移動は、自動デフラグの際に行なわれます。
自動デフラグが無効になっているときは「分析」と表示され、アクセスの状況を監視します。
SSDでは不必要な機能なので有効にできません。
なお、この機能を有効にすると該当ドライブに「Diskeeper」というフォルダが作成されます。
ここにディスクアクセスの履歴が書き込まれるわけです。(写真9)
隠しフォルダですので通常は表示されませんが、
全てのファイル・フォルダを表示させるようにしている場合は少々邪魔に感じます。
写真10:I-FAASTで使用される隠しフォルダ(削除しないように)
「HyperFast」
この機能はSSD用に特化された仕様です。したがってHDDでは無効となります。
SSDの場合はハードディスクと違って物理的なアクセス遅延が生じないため、
ファイルが断片化しても読み込み速度にはさほど影響しないと言われています。
従って、通常のデフラグを行なっても速度の改善効果は低く、
NAND Flashの寿命を縮める恐れもあることから、通常のデフラグは推奨されていません。
その反面、空き領域が断片化すると、
一つのファイルをバラバラの領域に書き込まなくてはならなくなるため、
書き込み速度が遅くなることが知られています。
長期間使用して速度が落ちたSSDでは、空き領域のデフラグを行なうことによって
書き込み速度の改善が図れるのですが、Windowsのデフラグ機能ではこれができません。
HyperFastは、この空き領域を統合することで書き込み速度の低下を抑えるものです。
SSDが検出されると自動的にHyperFastが有効となります。
「ブートタイムデフラグ」
この機能は、OS稼働時には移動させることのできないシステム領域のデフラグを行うものです。
ブートタイムデフラグを有効にすると、次回PCを再起動させたときにデフラグが実行されます。
システム領域とは、具体的にいうと以下のようなものです。
・ページファイル(キャッシュファイル)
・マスター ファイル テーブル(MFT:NTFSシステムにおける管理領域)
●実際に使用してみた感想
私はほとんど全てのドライブで自動デフラグをONにしています。
TV番組を録画して、見たらすぐ消すようなデータは、デフラグをしてもあまり意味がないので
専用のドライブを作って自動デフラグはOFFにしています。
最初にDiskeeperを導入した際は、全てのHDDが一斉にデフラグを始め、
数日間は常にアクセスランプがつきっぱなしの状態でした。
大量のファイルを移動したりした場合も、デフラグ完了まで1日程度は要します。
ですから、そのようなときはこまめにPCの電源を落とすのではなく、
常時稼働にして一気に終わらせた方が楽かもしれません。
ただし、デフラグ作業は基本的にリソースの空きを利用して行なわれるので、
デフラグ実施中にPCの動作が重くなるということは全くないです。
この点はとても良くできていると思います。
また、一度デフラグが終了してしまえば、あとはファイルの書き込みがある度に
こまめにデフラグしてくれるのでデフラグ自体も短時間で済み、
よほど大量にファイルを書き込んだりしたときなどを除けば
長時間ディスクにアクセスしっぱなしということはまずありません。
それでも、自分の意に反してHDDがカリカリ言うのは我慢がならん、
という人は、自動デフラグを無効にして適宜手動デフラグすることもできます。
Diskeeperの実行優先度を変更することもできるので、リソースの割り当てを大きくして
短時間で一気にデフラグを終えてしまいたいという人はそのような機能を使えばいいと思います。
写真11:デフラグの設定
写真12:同上
肝心の体感的な効果ですが、やはりHDDでは劇的な変化があります。
個々に条件が異なるので一概に評価はできませんが、
ファイルの読み書きに要する時間はデフラグ前後では雲泥の差ですね。
SSDでは元々の速度が速いためデフラグ前後の大きな違いは体感しにくいですが、
常にメンテナンスを行なってくれているので安心感という意味では大きいですね。
●その他
Diskeeperと良く比較されるアプリケーションの一つに、
ネットジャパンの「PowerX PerfectDisk」があります。
Diskeeperを購入する前に両方とも試用版(機能限定なし)をインストールして
使い比べてみましたが、機能的にはどちらも満足のいくレベルでした。
あとはインターフェイスのデザインなど好みの問題だと思います。
購入前に、実際に試用版を使ってみて比較検討すれば間違いないと思います。
Diskeeper 30日無料試用版ダウンロード
http://www.sohei.co.jp/software/download.html
PerfectDisk 30日無料試用版ダウンロード
http://www.netjapan.co.jp/r/download/trial_win/xpd11/
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購入金額
6,825円
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購入日
2010年10月頃
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購入場所
ベクターでダウンロード購入
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