レビューメディア「ジグソー」

いつものコーヒーが、おや?

水出しコーヒーメーカー、Wiswell Water Dripper(ウィズウェル ウォーター ドリッパー)です。

挽いたコーヒー豆に水をゆっくり滴下してコーヒーを淹れます。ナチュラルでやさしいアイスコーヒーが楽しめます。

Wiswell は、TEKWIND(テックウインド)社が展開するキッチン用品ブランドです。

韓国製です。

 

 

 おいしいコーヒー淹れるために

 1. 水

コーヒーは水出しに限らず軟水で淹れるのがおいしいです。軟水とは、ミネラル分の少ない水のことで、日本の水道水はほぼ軟水です。
なので、水道の水に臭みやカルキ臭を感じなければそのままコーヒーを淹れるために使用してよいと考えています。
軟水、硬水はどちらが良いかということでなく、好みや豆の種類や煎り方によって水の種類を選択するという考えもあります。軟水ではまろやかに仕上がり、硬水ではちょっと尖った感じになると言われています。
ここでは、一般的に言われる水出しの良さ(やさしい、まろやか、すっきり、雑味やえぐ味がない)を活かすためにもコーヒーに対して似た傾向(まろやか、すっきり、尖らない)を持つと言われる軟水を使用します。しかも、当地では水道水そのままでも問題を感じないので、浄水器やフィルターは使用しないことにします。
Water Dripper の説明書にも「ミネラルの含有量の少ない軟水がおすすめです」とあります。

 

2.挽き方

挽き方は、挽いた結果の粒径が均一であることが大切です。粉になったコーヒーに細かい粒や挽き残った大きな粒が混在すると、ある一定の淹れ方を行ったとき粒の大きさによって抽出される成分に差がでます。意図した成分が抽出されずもの足りなかったり、余計なものまで抽出されて美味しくなくなったりする可能性があります。

粒径が不均一だと、いくら淹れ方や道具に苦心しても美味しいコーヒーをいただくことができません。

理想的な挽き方ができるのは、プロ用の高価なコーヒーミルであって、家庭用のミルでは不十分な面があるかもしれません。
なので、今回は店頭で焙煎した豆を購入時に挽いてくれるコーヒー豆店で購入した粉を使用します。

 

3. コーヒーの味わいのバランス

コーヒーを評価するとき、香り・苦味・酸味・口当たり(甘み)・コクなどを要素とすることがあります。五角形のチャートで表すこともあって、それをペンタゴングラフと言ったりするようです。
アイスコーヒー用には通常、香りとコクが強めの豆をブレンドし深めに焙煎して使用します。そういえば、酸味が強かったり浅い焙煎の豆でのアイスコーヒーを試したことがないのですが、おそらく残念な感じなのか好みが分かれる感じなのかと思われます。
ちなみに、上記のコーヒーの評価要素のバランスは相対的なもので、例えば苦味が強く出てしまった場合は、苦味が出すぎているのではなくて、他の要素が十分に出せていない可能性もあり、それを考えてブレンドや焙煎、挽き方、淹れ方を工夫していくというもののようです。

 

 

 Water Dripper の機構と原理
原理はシンプルです。ウォータータンクに貯めた水をコーヒーバスケットにセットした挽いたコーヒー(コーヒーパウダー)にコック付きのノズルからゆっくりと滴下して、抽出したコーヒーをコーヒーサーバーに蓄える仕組みです。熱源や加圧装置はなく、重力による自然落下を利用して水を時間をかけてコーヒー粉に通すだけといういたってシンプルでエコな方式です。

 

この方式はコーヒーの抽出方式のうち透過式に分類され、同じ透過式として紙(または布)フィルターとドリップ容器を用いて上から湯を注ぐ方式(主にペーパードリップ式)は多くのコーヒーメーカー機が採用していますし、手動でも広く行われています。エスプレッソマシンも透過式です。
Water Dripper は透過式の中でも湯ではなく、常温の水を数時間かけて滴下してコーヒーを抽出します。

 

透過式に対して浸漬(しんし)式があります。コーヒー粉と水(湯)を混ぜ、コーヒー成分が抽出されたところで粉とコーヒーを分離します。

温かいコーヒーの場合は、サイフォン式の機材を用いる方法などがあります。浸漬式で水出しコーヒーを作ることもでき、全量の水とコーヒー粉を混合して一晩放置した後、フィルターで粉を取り除いて完成します。

 

 

 コーヒーを淹れてみる

(手順は取扱説明書に従います。「」の行にコメントを付けます)

 

【パッケージ内容】

 

取扱説明書は、A3サイズに両面印刷した紙を6つ折りした簡単なものですが、内容は十分で使用するのに困ることはありませんでした。

 

 

【準備】

挽いたコーヒー豆(説明書に従いコーヒーパウダーと言います)40g、水300ml(+コーヒーを湿らせるため30ml)、丸形フィルター2枚を準備します。
日常的に Water Dripper を使用する場合、コーヒーや水の量を厳密に計量しなくても美味しく淹れることが出来るようになるかもしれませんが、操作に慣れるまでは計量用の容器やスケールなどを使用することにします。

  • 挽いた豆の粉40gが意外とカサがあるのに驚きます。
  • 丸形フィルターは100枚が付属していて、専用品は追って発売するとの情報がありますが(テックウインド社のweb)、同一形状のフィルターは100枚200円程度で市販されており、そうでなくても、通常のコーヒードリップ用のペーパーフィルターを適当な大きさに切って使用しても問題なさそうです。

 

【参考】豆の分量とできあがり量

Water Dripper : コーヒーパウダー 40g、水300ml(プラス湿らせる水 30ml) ⇨ 出来上がり 280mlを2倍希釈して 560ml(4杯量)
参考1)手元の ミル付き自動コーヒーメーカー(ラドンナ K-CM4)の説明書 :
コーヒー豆 32g、(水は自動計量) ⇨ 出来上がり 520ml(4杯量少なめ)
参考2)セブンイレブンのオリジナルブレンドのパッケージに記載ある目安の量から換算 :
粉の量 35g ⇨ 出来上がり 510ml(4杯量少なめ)
以上を見ると、はじめ40gという量はすこし多いのではと思いましたが、そうでもないとわかります。

 

【手順】

① コーヒーバスケットの底に丸形フィルターを敷き、コーヒーパウダーをコーヒーバスケットに入れます。

 

  •  コーヒーバスケットの内側に40gの目安となる目盛りがあるので、使い慣れてくれば計量を省略して、コーヒーパウダーをストッカーや袋から直接バスケットに入れてもよいのかもしれません。ただ、コーヒーパウダーをふんわりとバスケットに入れた場合、この目盛りは隠れてしまいます。


② コーヒーパウダーを湿らせます。

 

  • 湿らせる水は、30mlくらいがよいようです(説明書に分量の指示はありません)。コーヒーパウダーの条件によって湿らせるための水の量は異なると思われますが、これより多いと水がパウダーに染み込む前にバスケットの下から漏れ出ます。
  • 好みで湯で湿らせて、抽出を早めたり、よく抽出できるようにしたりする方法もあるようです。

③ 湿らせたパウダーをならし、もう1枚の丸形フィルターを湿らせてその上に置きます。

 

 

④ ③のコーヒーバスケットを本体にセットします。

 

 

下から、コーヒーサーバー、バスケットホルダー、コーヒーバスケット、ノズルとコックシャフトをセットしたウォータータンクの順に重ねます。

 

  • バスケットホルダーをコーヒーサーバーにセットするときにはロック機構があります。

  • コックシャフトはつまみを水平向きにして水が滴下しないようにしておきます。

 

⑤ ウォータータンク に水を入れ、トップカバー(ふた)をします。

 

 

⑥ コックシャフトのつまみをまわして水の滴下スピードを調整します。

  • 滴下の様子は、滴下確認用窓から確認できます。



  • はじめ、知らずにコックを全開にしたところ、コーヒーパウダーの透過が間に合わず、コーヒーバスケットから水とコーヒーパウダーが溢れるトラブルとなりました。
    説明書に「滴下する水の速度が早すぎる場合、・・・あふれる場合がございます。お気をつけください」とありました。

  • 2回目に、5秒に1滴くらいに調整しましたが、コーヒーサーバーへコーヒーが落ち始めるまで約30分かかり、300mlの水の滴下が全部終わるまでに8時間以上かかりました。
    コーヒーサーバーへコーヒーの落下もほぼ同時に終わり、出来上がり量は、コーヒーサーバーの目盛りによると約280mlでした。
  • 次に、1秒に1滴くらいに調整したところ、3時間弱で滴下が終了しました。
    コーヒーの質と量に8時間かかったときと顕著な差はありませんでした。
  • ノズルとコックシャフトによる滴下スピードは、滴下の開始時点と終了時点で(タンクにある水の量によって)差はなく安定しています(目測)。精密に作られていることがわかります。


 

⑦ 出来上がったコーヒーを好みに希釈して完成です。

 

グラス:無印良品 270mlグラス(150円)

コースター:ダイソー 珪藻土コースター 円形タイプ(108円)

 

  • 出来上がりのコーヒーは2倍の濃さと説明書にあるので、製氷機で作った氷4~5個と水をあわせて100gをグラスに入れ、そのグラスにコーヒーを100ml注ぎました。

 

【あと片付け・洗浄】
コーヒーバスケットを外して使用後のコーヒーパウダーと丸形フィルターを捨てます。
すべてのパーツは、水で洗浄できます。やわらかいスポンジと中性洗剤は使用して良いことになっています。クレンザーや溶剤はもちろん、食洗機は使えません。

  • 洗浄の際に、重要部分であるノズルとコックシャフトに残渣がないか確認しておくとよいです。
  • コーヒーバスケットは底にいくつも穴を開けた構造になっていて、その穴はコーヒーパウダーの粒径よりも大きく、メッシュ状の何かがあるわけではないので、残ったコーヒーをラクに捨てることでき、流水で軽くすすぐだけできれいになります。
  • 部品点数が多めなのが気になりますが、洗ってひとまとめにして散逸にさえ注意すれば、管理は難しくないでしょう。

 

 今回楽しんだコーヒー

豆の購入先と商品名(価格は内税)

  • フレッシュロースター珈琲問屋千葉店
    「アイスコーヒー」100g 465円、「炭火アイスコーヒー」100g 330円
    どちらもアイスコーヒー用にブレンドして深めに焙煎された豆で、店頭で「水出し用に」と頼んで細かめに挽いてもらいました。通販サイトも開設されています。

 

 Water Dripper で淹れた水出しコーヒーの味わい

たしかに雑味やえぐみを感じないスッキリとしたコーヒーが楽しめます。通常のペーパードリップでは飲む頃には飛んでしまっていたのかと思われる、お茶のようなやわらかな香りの気配すらあります。それでいてコーヒー独特の香ばしさやほろ苦さはしっかりと感じられます。

最近コンビニのコーヒーが美味しくなっています。真夏の暑い時にコンビニに飛び込んでコーヒーマシンで淹れるあのアイスコーヒーを一気に飲み干すときのようなガツンとした感じは、あれはあれで好きなのですが、水出しのアイスコーヒーはそれとは異なりやさしい感じがします。

 

 

 【比較】自己流の浸漬式の水出しコーヒー
600mlの密閉容器に、40gのアイスコーヒー用の深煎り細挽きの粉(上記 フレッシュロースター「アイスコーヒー」)と350mlの水を入れ、ダマがなくなる程度に静かにかきまぜ、8時間ほど常温で放置しました。
その後、ペーパードリップのフィルターを使ってコーヒーと抽出済の粉を分離したところ、出来上がり量は270mlでした。氷と水あわせて100g+コーヒー100mlの割合で希釈して完成しました。
正直なところ、同じコーヒーパウダーを使用してWater Dripper で淹れた水出しコーヒーとの差異がわかりません。バリスタ並みの感覚があれば差を説明できるのかもしれませんが、どちらも美味く区別がつきません。
この自己流の浸漬式の場合は、Water Dripper とくらべて、抽出時間が長い(2~3倍)、出来上がり量がすこし少ない(マイナス10~15%くらい?)、洗い物の汚れ方がすこし多いです。

 

 

 【比較】他のコーヒー豆(粉)を水出しするとどうなるか

アイスコーヒー用ではないコーヒー豆を Water Dripper で使用してみます。

  • セブンイレブン
    「香り高く深い味わいオリジナルブレンド」400g 430円(100g あたり107.5円)
    いつも、ペーパードリップ・ステンレスポット式のコーヒーメーカー(メリタ MKM-535)で使用している中煎り中挽きの粉のコーヒーです。
    [結果 ✘ ]  アイスコーヒーとして、たいへん物足りない感じになりました。いつものこのコーヒーの面影すらありません。このコーヒー粉はいつもどおりペーパードリップのホットでいただいた方がよいようです。煎り方、挽き方が水出しには合っていないのだと思います。

  • 澤井珈琲(楽天で購入できます)
    「SAWAI ブレンド・フォルテシモ」(豆のまま)500g x 4袋 2,727円・送料込み(100g あたり136円)
    普段、ミル付き自動コーヒーメーカー(ラドンナ K-CM4) で楽しんでいる豆です。好みの深めの焙煎で、他の種類のブレンドとアソートされて4袋のセットです。
    今回は、この自動コーヒーメーカーのミル機能で挽く細かさを4段階に調節できるうち最も細かい設定にして、自動動作を強制停止して挽いた豆を取り出し使用しました。
    ミルの性能上、一度に挽ける量が32gまでなので少なめのコーヒーパウダー、水も少なめで試しました。
    [結果 ◎] この豆は、水出しアイスコーヒーにも合います。
    いつも、ホットコーヒーとしていただいていますが、同じ豆だけどいつもと違うカドのない印象の仕上がりとなりました。
    Water Dripper で水出しコーヒーをくりかえし楽しむのなら、出来上がりとコストのバランスを考えると、この豆を選択して注文時に水出し用に細かく挽いてもらうのがよいかもしれません。

     

 

 【提案】願わくば

  1. プラスチック主体の製品なので、家庭のキッチンでは取り扱いがしやすいのかと思います。
    けれど、コーヒーサーバー部分までもが、耐熱プラスチック製となっていて、技術的・コスト的に可能かどうかわかりませんが、できればガラス製であった方が、衛生的な感じがするし高級感が出たかもしれません。
    もしコーヒーサーバー部分がカラス製ならばコーヒーの出来上がり後そのまま冷蔵庫で保管できるし、さらにこのときトップカバーがコーヒーサーバーのフタになったりするとよいのにな、と思いました。
    すくなくとも、この部分はプラ製であったとしてもクリアな透明にしておいてほしかったです。若干スモークが入っているので、できあがっているコーヒーの様子が正確にわかりにくいです。
  2. バスケットホルダーの滴下確認用窓の取り付け方に隙間があり、隙間にコーヒーが入り込んで汚れても掃除できない構造です。この部分は抽出中に誤ってコーヒーバスケットからコーヒーを溢れさせてしまった場合に汚れる部分なので汚れにくく洗浄しやすい設計にしておいてほしいところです。

 

 まとめ
レビューに応募する段階では、「水出しコーヒー?なにそれ?」という状態に近く、社会人になりたてのまだ喫茶店が全盛のころ、勤務先近くになにやら大がかりな水出しコーヒーの機材を店頭に誇示しているお店があって、その1杯のコーヒーが大変高価で気になりつつもついぞい飲む機会はなかったことを思い出したくらいでした。
今回、実際に水出しコーヒーを体験し、最近親しくなった(?)コーヒー専門店の店主に知識を乞うたりして、こんな淹れ方をするとこういうコーヒーになるんだと発見できたのでした。
Wiswell Water Dripper は、本日(2019/10/03)現在、Amazonで6,560円(タイムセール)となっていることもあり、ちょっとした新しい体験を手軽にしてみたい方にはオススメしたいと思います。

 

 


 

知識面でご協力いただきました;エウレカコーヒーロースターズ(千葉市・京成 みどり台駅前)

22人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (10)

  • まこりんさん

    10/03

    フレッシュロースター珈琲問屋千葉店!
    懐かしい!
    東京に引っ越す前は千葉に住んでいたので使用したことのあるお店です。
  • ちばとどさん

    10/03

    まこりんさん、千葉県民だったのですね。
    あのコーヒー豆屋さんは、いつ行っても混雑していて人気店なのですよね。
    店の並びに、最近、バカ高い食パンを売る店ができたりしてますよ。コーヒーとは関係ないですがww
  • タコシーさん

    10/03

    私も最近、コーヒーを抽出するのにペーパードリップに変更しました
    熱湯注ぐ方です...
    しかし喫茶店で出されるコーヒーの味、香りがしないですね
    1杯10g使っていますが、コーヒーは難しい...
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