本製品は回転式といわれる電気シェーバーです。他の方式に比べて皮膚が削れにくく肌に優しいシェーバーです。他の方式についてはこちらのレビューの冒頭をご覧ください。

本製品は以下の3製品と比較を交えてレビューします。
・Philips HQ9160(2006年・回転式・旧型)

・BRAUN WF1s(2014年・往復式)
・Gillette fusion5(T字・5枚刃)

まずは本製品の外観

携行時のキャップ装着

刃の構造

■この製品で出来ること

・乾いた顔のヒゲを剃れる。

・シェービングジェルやフォームを使ってヒゲを剃れる。

・水洗いできる。

・もみあげがカットできる。

顔の凹凸部分は手動・電動ともに皮膚が削れやすい。

往復式シェーバーはあご裏やのど仏の皮膚が削れやすい。

PHILIPSのシェーバーは面でフィットし易い機構で本製品は旧型よりさらにやわらかくフィットしやすい。素早く剃れることで同じ箇所を剃りししないので結果的に肌に優しい。

のど仏周りにフィット

エラにもフィットで効率よく剃れる

電気シェーバーを当てた輪郭はよく剃れる反面、真ん中に短い剃り残しが出来やすい。

それでも手持ちの旧機種HQ9160に比べて本製品の方が速く剃れる。

(HQ9160で顔全面7分、本機で4分。)

本機の回転式の刃は外周1周だけだが上位機は刃が3周あるのでその辺がシェーバーの真ん中の剃り味に影響しているかもしれない。

左:HQ9160(旧型)、右S5076/06(本製品)、刃のグレードは手持ちの旧型が上回る。

■シェービング

ドライでもそこそこ剃れますが油分の少ない肌状態だとヒリヒリします。

深剃りをする場合はジェルつけると皮膚の傷み具合が大幅に軽減されました。

シェービングジェルを用いて顔の半分を新旧PHILIPSで剃り分けました。

画像左側がS5076/06(本製品)、右がHQ9160。

旧製品で剃った側は2カ所皮膚(小鼻下、唇下)が削れているのがわかります。

左:S5076/06 、右:HQ9160

同様に、一日後伸び具合

・旧機種HQ9160より揉み上げ周囲の空間が確保され揉み上げが見やすい。

・他社のシェーバーはトリマーがグリップに近すぎて扱いづらい。

・グリップの角度がちょうどよく扱いやすい。

・軽いので正確なコントロールがしやすい。

左が本製品S5076/06、右がPHILIPSの旧製品

ちなみにBRAUN WF1ｓ(青)と本製品(下、黒)を比較

本製品はグリップ部に大胆なくびれがあり、もみあげカット時に指が邪魔になりにくい。

洗浄方法は電源ONで外側から水道で流し洗いしたのち、ふた(外刃)を開いて流し洗い。

往復式シェーバーは刃の部分の髭屑が水道圧では取り除けない。

回転式の本製品は刃の密度が低いので屑はきれいに流せる。

旧型に比して本製品は内部のへこみが浅く、屑やフォームがたまりにくく、素材表面も滑らかで汚れを弾きやすい。

また、外刃は開口部が多く乾きやすい。

左:本製品、中央:HQ9160(旧型)、右:BRAUN WF1s

手持ちの電動シェーバーと比較すると音の大きい順に

BRAUN WF1s(往復式)>>S5076/06(本製品・回転式)>HQ9160(旧型・回転式)であった。

・BRAUNはブーンという中音域で五月蠅く感じやすい。振動も激しいので、骨伝導で自分も五月蠅い。

・旧型はシャーという小さめの高音と低音が鳴り、振動もなくて音が全体的に小さい。

・本製品はうぃーんとシャーが同時になり旧型より高音が大きめ、少し不快。

黒を基調とした引き締まった印象だけでなく、実際に細い。

細すぎず、太すぎずなく握りやすい。

左：旧製品HQ9160  右:本製品S5076/06

・1時間で満充電(実際に確認)

・満充電で40分稼働(使用)

・充電コード接続時は動作しない。(感電事故防止のためと思われる。)

専用のケーブルで充電

充電：空

充電時に電源を入れようとするとロックマーク表示(ボディ中央)でケーブルを抜くことを促される。

キャリングケースはついていないので携行はしづらい。

電源はスイッチは一番下をピンポイントで押すので不意には入りづらい。

同社の電動歯ブラシがUSBで充電できるので、専用アダプタがいる点が不満。

キャリングケース付きの同グレードの製品があるので出張が多い方はそちらを。

エントリークラスだし、自動洗浄ユニットがないのは当然だが、充電スタンドがあるとよかった。

　PHILIPS特有の肌への優しさに加えて、旧型に比べてヘッドが滑らかに動くので慌てて剃ってもけがをしにくい点がよいと感じた。

　本製品はかなり洗浄しやすいが刃の内部の皮脂汚れは水道圧洗浄では落ちない。ドライで剃る方は特に皮脂臭がしやすくなるので洗浄機能機能付きモデルの購入をお勧めしたい。

結論から言うと鼻毛カッター以外は役に立ちませんでした。

今回のレビューに際してヒゲを10日間伸ばし、7～8mmぐらいにしました。

ところが、私のヒゲや眉毛は撫でつけたように寝て生えており、

毛穴が肌に対して垂直になっていません。

結果、肌から3mm浮いたところでカットするトリミングは

そもそも刃に届かないので機能しませんでした。

■この製品で出来ること

この製品は先端器具を付け替えることにより

・ヒゲを0.5mm,3mmにトリミング

・鼻毛カット

・耳毛カット

・眉毛の嵩を3mm,5mmにトリミング

ができる電動器具です。

パッケージ内パーツ名称は上段左から単３電池、トリミングヘッド用保護キャップ

中段左からクリーニングブラシ、眉毛コームロングタイプ、眉毛コームショートタイプ、

スタイラーコーム、ヒゲスタイラー

下段本体＋トリミングヘッドとなっています。

●髭のトリミング

「ヒゲスタイラー」(画像上、本体に装着済み)と呼ぶバリカンのみで0.5mmに、

「スタイラーコーム」(下)をさらに装着して3mmにトリミングできる。

スタイラーコームを用いたトリミングの様子

スタイラーコームを用いた3mmトリミングでは前述の通りヒゲが斜めに生えているため全くヒゲを刈り取れませんでした。

続いて、スタイラーコームを外して0.5mmにトリミングしてみました。

左：伸ばしたまま、右：0.3mmトリム

トリミング前はヒゲのイメージが浦和レッズの興梠慎三選手から西島秀俊への変身をイメージしていたのですが、思ったよりヒゲは短くカットされました。ヒゲトリミングを難しく感じております。

●鼻毛の切りやすさ

「トリミングヘッド」を取り付けて鼻に直に入れて鼻毛をカットします。

実際にカットしてみます。

上段:before、下段:after ピンぼけしてますが飛び出た鼻毛が見事カットされています。

○うたい文句通り引っ張らないので痛くありません。

○私は鼻中隔の下の毛が濃く出やすいのですが、

鼻の穴から凹面上になっているためハサミでは難しかった際刈りができてました。

△鼻の穴の細くなっているところまでヘッドが入ってしまうので鼻毛を切りすぎてしまう可能性があり、鏡を見ながら浅いところのみをカットするように心がける必要があります。

●耳毛カット

鼻毛カットと同じ器具で行う。

上:before、下:after

トリミングヘッドで耳の入り口の毛を軽く剃ることがきる。

外耳も剃ってみたがPanasonicの産毛剃りフェリエのような顔の輪郭がキリッとするような効能には至らなかった。

耳の穴の毛なんて高齢者ぐらいしか生えてない。川内康範先生ぐらい生える人にしか必要ない機能。

●眉毛のトリミング

鼻毛カッター状態に

「眉毛コームショートタイプ」を装着で3mm厚に

「眉毛コームロングタイプ」5mm厚の眉毛に出来る。

眉毛コーム ロング(左)、ショート(右)

眉毛コーム装着済み

私、眉毛は生まれたままで手入れはしませんし、結構眉は濃い方です。

しかし、ヒゲ同様に肌から垂直方向への嵩がなくで眉毛は全くカットできませんでした。

これが有用なのは古代中国の英傑や村山富市元首相、イワトビペンギンぐらいです。

いくら太眉回帰とはいえ、やはり眉の輪郭を整える製品の方がニーズがあるような気がします。

■お手入れのしやすさ

コーム部分は皮脂が取れにくいので洗剤液を作って洗浄する必要があるが、ボディは洗いやすい。

トリミングヘッドには毛が絡みつかず、手入れはかなり簡単に感じる。

■総評

　鼻毛カッターとしてなら優秀で取り回しがよく、鏡を見ながらなら細かいカットができる。

　本製品の眉毛トリマーが必要な人は日本にはあまりおらず、別途産毛剃り器が眉の輪郭を整えたり顔や耳の産毛を剃るのに必要。

　ヒゲトリマーとしても中途半端でPHILIPSには0.5mm刻みで10mmまで対応するBeardtrimｍer Series7000のようなすばらしい製品があるのでヒゲにこだわりのある方はそちらを用いたい。

　鼻毛カッターとしては魅力的なので、同社の「付加機能のないNosetrimmer series 1000の購入を勧めたい