レビューメディア「ジグソー」

宇宙をこの手に!(ギリギリレビュー宇宙物理演算でありえないシミュレート)そして1兆桁再び・・・

我が家にやってきたエクストリームもついに3台目になりました。

 

 

Core(TM) i7-6950Xのパッケージの文字は金色でさらにExtreme感が出てますね。

それでは、今回もこのモンスターなCPUをできる限り酷使してみたいと思います。

 

 

 

機器構成は下記を使用します。

・ Core(TM) i7-6950X プロセッサー エクストリーム・エディション

 

 

 

 

 今回はオーバークロックとかを突き詰めての動作はさせず、ほぼ定格(マザー添付のアプリ等による自動OCやチューニングは除く)で動作させていきます。

 

更新: 2016/08/29
基本仕様

さすがはエクストリーム

それではこのCore(TM) i7-6950Xのスペックから見てみましょう。

 

 

比較として同じエクストリームであるCore™ i7-3970XとCore™ i7-4960Xを載せています。

 

TDPに変化がないこと以外は、着実な進化が見て取れますね。

 

動作周波数も下がってますが、Core™ i7-4960XはIby Bridge Eだったのが今回のBroadwell Eに変わっていますので単純に動作周波数だけでは比較できませんね。

 

 

リソグラフィーなんてCore™ i7-3970Xの32nmと比べると半分以下の14nmです。

 

しかもコア数がついに10、スレッド数に至っては20と、もうひと昔前のPCでは考えられない値になってます。

 

タスクマネージャーに表示されるCPUの窓も20個表示されていて、もはや壮観としか言いようがありませんね。

 

それでは定番のCinebenchを回してみましょう。

 

Core™ i7-4960Xのスコアが1074だったのに対し、Core(TM) i7-6950Xは2082となってます。

 

コア・スレッド数が約1.6倍であるのに、スコアは約1.9倍となってます。

単純にコア・スレッド数が増えただけのスコアの伸びではなさそうです。

 

 当然ながらWindows10も、Edgeだろうが、Excelだろうが窓をいくつ開いても余裕をもって動いている感じです。

 

さすがは10コア・20スレッド。

並行作業はお手の物ですね。

更新: 2016/08/30
シミュレーション

PC内に宇宙を創る

 今回、このCore(TM) i7-6950Xを使って宇宙のロマン?を実現していきます。

 

 というのもUniverse Sandbox ²というソフトを使ってあり得ない宇宙物理演算シミュレーションを行っていきます。

 

 

なんのことか難しくてよくわかりませんね。

 

ということで実際にやっていきましょう。

 

 

まずはあり得ないシミュレーションその一。

 

 

 

・地球に月が落下したらどうなる!?

 

 

地表温度(平均)15度の地球にあの月が落下。

炎に包まれて地表温度は4700度を超えます。

 

その後も飛び散った破片が地球に降り注ぎ、地球はマグマに覆われた赤い星に・・・

 

その後、10年以上かけてマグマが冷え、20年近くかけてようやく海が戻ってきます。

ただ、月の落下で地球は大きなクレーターがいくつかできたボコボコの星になってますが・・・

 

元の地表温度に戻るには35年くらいかかりました。

というか35年くらいで戻るんですね。

 

しかし、まさに某世紀末アニメの冒頭のように”海は枯れ、地は裂け、全ての生物が死滅したかのように見えた”状態でしたね。

 

ただ、某アニメと違って人類はおろか、ほとんどの生物が絶滅したことでしょう。

まぁ、微生物だけはわかりませんが・・・

 

さてこのシミュレーション時のCPU負荷を見てみましょう。

若干の負荷は見れますが、20スレッドもあると、余裕の演算だったようです。

 

ついでにもう少しゆっくりと時間を流して地球が炎に包まれる様をみてみましょう。

 

 

これは恐竜絶滅なんてレベルとは違う大災害ですね。

 

そしてこの時のCPU負荷です。

さっきとは違った負荷がかかっているようですが、まだまだ余裕です。

 

 

それでは次はこれ

・太陽に恒星シリウスを突撃!

シリウスといえばおおいぬ座アルファ星の恒星で太陽の1.68倍の半径。質量は2.14倍といわれています。

それでは太陽にシリウスを突撃させてみましょう。

 

太陽系の右上から接近するシリウス。

 

その重力に引かれて太陽やほかの惑星も軌道を変えていきます。

 

 

そして、太陽とシリウスが出会うその瞬間・・・

 

 

爆発しちゃいました。

 

ただ、惑星群が残ってるのはそこまで演算できていないだけでしょう。

おそらく実際に衝突したら太陽系も木っ端みじんになってる気がしますしね。

 

 

それではこの時のCPU負荷です。

おや?

月の衝突時にくらべてもずいぶん負荷が低いようです。

 

 

次に赤色超巨星ベテルギウスを出現させてみましょう。

・太陽系の近くにベテルギウスが出現したら?

ベテルギウスといえばオリオン座のアルファ星で太陽の約1000倍の半径、20倍の質量をもつ超巨星です。

もしかしたらもうすぐ超新星爆発起こすのかも?なんて話題になった星です。

 

そんな超巨星を300天文単位(地球と太陽の距離の300倍)に置いてみました。

 

 

 ベテルギウスの重力に引かれ、太陽系がどんどんベテルギウスに近づいていきます。

そして最後には・・・太陽がベテルギウスに突撃、飲み込まれてしまいました。

 

さすがに大きさが違うので、シリウスのように爆発とはならなかったようですね。

 

 

それではこの時のCPU負荷を見てみましょう。

シリウスよりは負荷がかかったようですが、まだまだCPUには余力がある用です。

 

 

それでは次は、もう少しスケールを大きくしてみましょう。

 

・銀河を衝突させてみよう。

 

今度は銀河系を2つ用意して2つの銀河の衝突を行っていきます。

 

 

銀河の中心には巨大なブラックホールがあるため、お互いが接近を始めると重力に引かれて銀河の渦が吸い寄せられていきます。

 

最終的には一つのらせんを描いた複雑な回転をする銀河が誕生しました。

 

続いてCPUの負荷も見てみましょう。

 

 

 

先ほどの太陽とシリウスの衝突に比べると負荷が上がっていますが、まだまだ余力があります。

というか全然使いきれていません。

 

このままではいけませんね。

ということでもっともっと試していきましょう。

 

 

次は我らが天の川銀河と、アンドロメダ銀河をぶつけてみましょう。

 

少し二つの銀河を離して置いてしまったため衝突までに時間がかかりましたが、結果ぶつかり一つになりました。

でも、たくさんの星が飛び散ってしまって元よりもずいぶん小さくなったような印象です。

 

そして今回のCPU負荷です。

ようやくまんべんなく負荷がかかってきた感じです。

ですが、まだまだCPUには余力がありそうです。

 

さて次は・・・

・太陽系の近くにブラックホールが発生したら?

 

実際にはブラックホールが発生する過程ですでに大変なことになっていると思いますが、今回は突如ブラックホールが発生したら?ということで実験してみましょう。

 

今回のブラックホールは太陽の1万倍の重力を持ったものと想定しています。

 

ぐんぐんと星々がブラックホールに吸い寄せられています。

ただ、太陽とかは完全に吸い込まれる前に重力によるスイングバイで遠くにはじかれてますが、実際はスイングバイどころか吸い込まれるんじゃないんでしょうか?

 

 

しかし、小惑星とかはブラックホールの周りをまわって消滅していっているのでもう少しといったところでしょうか?(下記写真は別ブラックホールでの実験時)

 

 

 

まぁこのあたりはバージョンが上がればまた違う動きをするかもしれません。

 

それではこの時のCPU負荷です。

 

ついにきました。

ほぼ100%のフル稼働です。

 

重力や軌道計算というより、小惑星など計算する物体の量とその変化の大きさによって負荷が大きくなってくるようです。

 

なので純粋に太陽系だけで時間を加速させてみました。

時間を加速させると負荷が一気にかかってきました。

やはり対象物の量と、変化の大きさがCPUに負荷をかけるようです。

 


 

 今回はCore(TM) i7-6950XということでCPUに十分なパワーがあったため、これらのシミュレーションでもほとんどコマ落ちすることもなく快適にシミュレートすることができました。

 

 これがほかのCPUであれば、ブラックホールの演算なんかでは間違いなくコマ落ちしたのではないかと思ってしまいます。

 

 しかし、こういった宇宙物理シミュレーションを行うにはパワーあるCPUが必須だとは思いますが、今回のようなシミュレーションが一般のPCで実行できるようになってきたというのは面白いですね。

 

更新: 2016/10/03
円周率

1兆桁リベンジ

以前Core™ i7-4960Xのレビューの時に行った円周率1兆桁。

 

そう。

あの小学校で習った3.14....と続く円周率です。

1兆桁なんて知っても使うことなんておそらくないんですけど、何かやってみたくなりますよね?

 

 

それでは、Core(TM) i7-6950Xになってどれほど早く終わるようになったのか?

6コア12スレッドから10コア20スレッドに変わったことによる実感は感じられるのか?

 

このマシン構成でもう一度1兆桁に挑戦です!

 

まずは小手調べ。

前回の時と同じように円周率1億桁です。

 

 

計算は4.248秒。

トータルでも5.368秒です。

 

前回のCore™ i7-4960Xでは

計算15.294秒
トータル 20.192秒

 

3倍以上早くなってるじゃないですか!?

これは面白くなってきました。

 

 

9/4に1兆桁計算開始。

相変わらず必要なDISK容量が5.01T + 1.66T で計6.6Tとかすごい容量になってますね。

 

14日経った9/18になってようやく45%。

あれ?遅くない?

i7-4960xの時は10日ほどで45%に到達していました。

 

むむ?

ちょっと調べてみましょう。

DISK WRITEが184.88M/s。

 

あ!?

前回はRAID0で今回はLVMでインストールしてる。

ということは、DISKのアクセスが足を引っ張ってる・・・

 

仕方ないので、バックアップを取ってRAID0で再インストール。

1日かかりましたが、これでDISK READ/WRITEともに500M/sを超えるようになりました。

これで45%以降を再計算です。

 

すべての処理は9/30に終わりました。(期限を9/30にしてたのでギリギリでしたね)

円周率1兆桁目は2なんですね・・・

 

そして今回も1兆とんで2バイトのファイルができていますね。

 

 

以前のi7-4960xでは45%から最後までで約21日かかっていたのに対し、i7-6950xでは約11日で終わっています。

 

ということはCPUまわりだけで半分くらいになったということですね。

 

これは劇的に早くなってます。

さすが10コア12スレッドの威力といったところでしょうか?

 

もし最初からRAID0でやっていれば16~17日くらいで終わっていたのかな?

 

しかし、今回の失敗?でCPUだけでなく、DISKアクセスでもずいぶん差が出ることが分かってしまったので、これ以上早くするにはDISK本数を増やしてからのRAID0か(6.6Tも用意できないけど)SSDで計算させるともっと早く計算させることができそうです。

 

SSDの大容量が安くなったらいつか試してみたいような気もしますね。

コメント (11)

  • mr_osaminさん

    2016/08/29

    とにかく面白い!
    しかし、昔のスーパーコンピュータのレベルが普通に自宅で使えちゃうってことなんでしょうね。

    凄いです。
  • eulerさん

    2016/08/29

    >mr_osaminさん
    ありがとうございます。
    こんなシミュレーションが自宅でできる時代が来るなんてホントすごいですよね。
  • ちばとどさん

    2016/08/29

    ちょうど、放送大学の番組で銀河のことを見て宇宙に思いを馳せていたところでした。
    さしわたし10万光年の大きさのものがぶつかる、なんて神様しか見れないですよね。
    月の衝突はちょっと怖かったけど、ブラックホールの突如出現とか面白すぎです。

    このCPUを使ってご家庭でスパコン並の処理ができるということは、気象や遺伝子の研究が特殊な機関に所属していなくてもできるということですよね。あと、AIのことなんかもわれら庶民の手に!?

    すばらしい!
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