レビューメディア「ジグソー」

ポータブルスピーカーとは思えない存在感のある音を体感!

 

 

 今回はサウンドカード「Sound Blaster」で有名なCreative製のポータブルBluetoothワイヤレススピーカー『Sound Blaster Roar』をレビューさせて頂きます。短期間での試用レポートとなりますが、製品の特徴や魅力が伝わるよう精一杯頑張ってレビューしたいと思います。また、今回試せなかった機能や使っていて気付いた事などはレビュー公開後も随時追加していく予定です。


□ 2014.10.12 バッテリー切れは突然に。※文末に追記
□ 2014.09.15 アラーム(サイレン)を試してみました。

□ 2014.09.06 レビューを公開しました。



 また、本製品はオンラインストアでの直販のみでしか購入できないようなので、事前にお店で手に取って見たり聴いたりすることが出来ません。安物ならまだしもそれなりに値の張る商品ですので、これから購入を考えている方の少しでも参考になれば良いかなぁと思っています。


レビュー内容

ざっくりですが、以下の項目に沿った内容で進めていきたいと思います。


・ハード編(開梱・デザイン・構造など)
・接続編(有線接続・ワイヤレス接続、音質など)
・活用術(便利な機能・モバイル性など)
・総括

 ※今回、他社製品との比較はありません。


※とにかく音が気になるという方は最上部のリンク「Sound Blaster Roarの活用術」をクリックして、そこから少し戻ると直ぐに辿り着けると思います^_^;



■ はじめに


 

 Bluetoothを利用した機器で実際に自分で使用したことがあるものというと、キーボードやマウスといった入力機器と、かなり昔に携帯電話内の音楽をイヤホンに出力するためのレシーバーを数回使ったことがあるくらいで、ワイヤレススピーカーというモノは今回が初体験となります。

 我が家にあるオーディオ機器としてはカーオーディオを除いて、ほとんどがiPod等イヤホンで使用するものばかりで、強いて言うならばテレビくらいではないかと思いますが、独立したオーディオスピーカー的なものは何一つ持っていないのが現状です。。。

 これには理由がありまして、結婚してからというものアパート暮らしが長く近隣への配慮などから、家の中ではあまり大きな音を出さない生活を心がけてきたため、一戸建ての家に移った今でもその習慣が残っていて、部屋の中でも音楽を聴くのはイヤホンやヘッドホンというスタイルとなっています。

 実際のところは、ある程度音を出しても文句を言うのは家族だけ(^_^;)という環境だと思いますので、今回のレビューを機に今までと違った音の楽しみ方ができるのではないかと期待しています。


 そのような訳で『はじめてのワイヤレススピーカー体験』となりますが、パワフルで高音質と謳われている本製品の音の面を何も比べるものなしで評価するのは辛く、況してやオーディオ機器のような趣味性の強いモノの音質について客観的な意見を述べるのは非常に困難なので、比較用のワイヤレススピーカーを新たに用意して比較してみたいと思います。

 なお、比較用のワイヤレススピーカーは他社製ではなく、同社製の「Creative Airwave SP-AW」となりますので、他社製品との比較とはいきませんが、音の違いや傾向などが分かりやすくなるのではないかと思っています。


【比較機種】在庫の都合でピンクになりました...


■ ハード編



開梱の儀・・・

とにかくズッシリと重い!
 本製品のパッケージは白ベースにそれぞれの面に合わせた本体の写真が印刷されたミニマルなデザインで、若干アップル製品の箱に似た印象はありますが、シンプルでカッコいい仕上がりなっていると思います。また、その重厚な造りの箱からまだ見ぬ姿に大きな期待感を抱かずにはいられませんでした。


しっかりとした箱に入っています。


 気密性の高いフタをゆっくり開けると(すばやく開けられませんw)、中には本体・ケーブル類・取扱説明書などが一通り揃っており、再生機器と接続すればすぐにでも使い始められるようになっています。


取扱説明書類は製品サイトからもダウンロード可能です。


 早速個装箱の中から本体を取り出してみると、これが予想以上に重い。ブックレットサイズなだけに、より一層ズッシリとした重みを感じます。カタログデータを見てみると「重量:約1.1kg」となっており、ポータブルな機器としては重い方ではないか思いましたが、実際のところはどうでしょうか?


手のひらに乗るブックレットサイズ! っていう表現にはちょっと無理があるかw


 重さの要因は大容量のバッテリーのせいでしょうか?それともスピーカーが何個も入っているからでしょうか? 或いは敢えて重くして振動を抑えるようなことをしているとか? 何にしても大きさの割りに重くて中身がギュッと詰まっている感じがします。

 



デザイン性・・・

主張しすぎないシンプルさが潔い!
 本製品は一般のオーディオメーカーの製品ではなく、PCオーディオでお馴染みの「Sound Blaster」の血を受け継いだCreativeの製品ということで、オーディオメーカーのそれとは異なる進化を遂げてきたものではないかと推測されます。


飾り気の無いシンプルな印象のフロントビュー


 さらに本製品は国際的なデザイン賞であるRed Dot Award 2014(プロダクトデザイン)を受賞しているそうなので、まずは外観形状や構造・品質など見て分かる部分からその魅力を探ってみたいと思います。


Sound Blasterは知っていたけど、実はCREATIVEは...ごめんなさい。。。


「地味だけど満足度の高い仕上がり」

 これこそが本製品の魅力の一つではないかと思うのですが、パッと見は地味な「箱形(英語だとレクタングルシェイプとでも言えば良いのでしょうか? )」で、こういったジャンルの商品に良く見られる奇抜な形のモノやギラギラしたりポップな印象のモノと違ってシンプルで落ち着いたデザインとなっています。


 色については、現物を見るまでは勝手にブラックだと思い込んでいましたが、実物はシックなグレーとなっていました。

 ただ単にグレーと言うと安っぽい感じに思えてしまいますが、目の細かいパンチングメタルを採用したパネルは金属感のあるグレー(ガンメタ)で非常に深みを感じますし、入力端子や操作部のあるリヤパネルは表面がシットリとした触り心地のシリコンラバーが使われており上品できめの細かいツヤ消しのグレーが魅力的です。


質感などに強い拘りを感じるリアビュー


ウラ側も手を抜かない美しい仕上がりです。


リアパネルのラバーが裏面に回り込んで、滑り止めを兼用しています。


 さらに両サイドのフレームカバーには透明感のあるガンブラック調のメッキが施されており、これだけ違った質感のモノを組み合わせると、デザインにまとまりが無くなってしまいそうなものですが、本製品はこれらがうまく調和してとても精悍な感じに仕上がっています。


絶妙な組み合わせで高級感を演出していますね。


 シンプルなデザインながらも短調になることなく、かといって主張しすぎることもなく、仕上げの緻密さとも合わせて絶妙な高級感と存在感を醸し出していると思います。


細部も丁寧に仕上げられていて非常に好印象です。

上面奥の方に配置された操作系ボタンもスッキリと分かりやすくなっています。


電顕スイッチの横に「ROAR」、音量、ペアリングといった主要機能のボタンが並んでいます。


NFCセンサーは左側にあります。ここにタッチ!できる機器が無いorz


 この少々地味めで、ありがちとも言えるシルエットについては好みが分かれることかと思いますが、その丁寧に仕上げられた完成度の高い製品を実際に手に取ってみれば、きっと悪い印象は持たないのではないかと思います。

 また、第一印象では「重い」と感じた本体重量ですが、こうやってじっくり外観を観察していると不思議なことに見た目と重量とのバランスが取れているように思えてきます^_^;

ここがちょっと気になる。。。
仕上がりも良く好印象な製品ですが、デザイン上で少々気になる点がありました。

背面側の操作ボタンの表示が見辛い
 様々な機能が盛り込まれていながらも、入出力端子やコントロール部分を集約することでスッキリ仕上がっているのは良いのですが、何故か背面側の操作ボタンの文字表示が「横」になってしまっています。本製品を本のように立てて使うのであれば良いのですが、寝かせて使うのが正常な使い方だと思いますので、ちょっと「?」な部分です。


背面左側はこんな感じですが、


右側のこの一帯だけ何故か縦置きにして操作するような配置に。。。

 



内部の構造について・・・

先進的な技術が目一杯詰まっている!(らしい^_^;)
 本製品が発表された展示会では、大きな反響があって展示即売会においては長蛇の列ができるほどだったらしいのですが、趣味性が高いと思われる分野において、さすがに外観デザインだけで持て囃されるほど世間は甘くはないでしょう。つまりこの小さな製品の中に、思いもよらないアイデアや開発者の拘りが詰まっているのだと思います。

 しかし、デザインの部分でも書いたように外観からは中の様子はほとんど分かりません。(見る角度によってパネル越しにドライバーが見える事はあります…)ここはぜひ分解して中身の構造を見たいところですが、裏面もデザイン的にしっかり気配りされており、分解のキッカケになるような部分が見当たらないため、下手にいじるのは止めて、まずはカタログなどから分かっていることを挙げてみたいと思います。


内部構造イメージ(製品サイトより)

1.モノコックシャーシで余計な振動の発生を抑えて、エネルギーの

  分散を減らして高品質の音を実現する。
2.高音域ドライバーを前面に2基配置してより遠くへ音を伝える。
3.中低音ドライバーを上面に配置して低重心化させ、スピーカーを

  安定させることで大音量時の不要な振動を抑える。
4.側面のバッシブラジエーターが低音を補うとともに、音に広がりを持たせる。


ネットで見つけた本製品のモノコックシャーシであろう画像


 つまり、本製品は小さな箱形のモノコックシャーシに前面・側面・上面向きに計5基のドライバー(スピーカー)が音の特性に合わせて最適な場所に配されているという事です。まぁ、単にスピーカーを並べるだけなら何とかなりそうですが、これに大容量バッテリーや電気回路等が加わるので、中のスペースはかなり限られたものとなっている筈です。

 そのような状況でバランスの取れたサウンドを再現するには相当の試行錯誤があったのではないかと思われます。

 特に豊かな低音を出すには、かなり緻密な内部の空間設計(空気の通り道)が必要になると思われますが、本製品では全ての電気回路を音響室内に配置することで、本体を大型化せずに低音を増強することが可能になったそうで、モノコックシャーシと併せてこれを実現させているようです。

 この辺りについての開発秘話的な努力や工夫の話、先進的な技術については、本製品の特設サイトで公開されている「オーディオエンジニアリングの限界への挑戦」というページに取り上げられていて、本製品への強い拘りを垣間見ることが出来ます。


 余談ですが、その中で「音響エンジニアリングの限界というのは音響エンジニア達が作ったことなので、万物の法則と違って破ることが出来る」という信念をもって立ち向かったという件があり、自分の仕事の話に置き換えてみて「ハッ」とさせられました^_^;

 まぁ、何だかんだと色々書いても、結局はどんな音がするのかという事が重要になってきますね^_^;
実際の音については後半の『音質編』でレポートしたいと思います。



製品仕様・・・

ワイヤレススピーカーの域を超えた高機能
 以下に挙げる仕様を見てもお分かりいただけると思いますが、本製品はワイヤレススピーカーという本来の枠を越えて様々な事ができてしまう優れものです。

 


比較機種はおむすび断面で大柄ですが、本製品より軽量です。

 

【製品仕様】
 グリーン表示の部分が比較用機種の仕様となります。

製品名 :Sound Blaster Roar SR20A(ロアー:猛獣などが「吠える」意)
     Creative Airwave SP-AW-PK(同社製)
無線方式:バージョン/Bluetooth 3.0
           同上
     プロファイル/A2DP(ワイヤレス・ステレオ・ブルートゥース)
            SCMS-T対応
            HFP/HSP(ハンズフリー/ヘッドセット)
            同上
     オーディオコーデック/SBC、aptX、AAC
                SBC、aptX
     通信距離/約10m(見通し距離)
          同上
外形寸法:W202 × H57 × D115mm
     W260 × H110 × D110mm
重  量:約1.1kg
     約0.89kg
入力系統:Bluetooth、AUX入力、USB(オーディオ)
     Bluetooth、AUX入力
端  子:DC入力端子(ACアダプター用)
     マイクロUSB端子(PC接続/充電用)
     AUX入力(3.5mmステレオミニ)
     microSDカードスロット
     USB出力(Aタイプ/5V1A)
     AUX入力(3.5mmステレオミニ)
操作系 :上面
     電源/スタンバイボタン、ROARボタン
     音量アップボタン、音量ダウンボタン
     マルチファンクションボタン、NFC受信部
     バッテリーインジケータ、録音インジケータ
     背面
     アラーム動作可能/オフスイッチ
     アラーム/TERABASSボタン
     LinkSecurityスイッチ
     再生コントロール
     録音無コントロール
     マイクロUSB端子(充電用)
     ボリュームボタン、LEDインジケータ
     マルチファンクションボタン、NFC受信部
電  源:内蔵充電式リチウムイオンバッテリー(6000mAh)
     充電:DC 15V 1.6A / USB 5V 500mA~1A
     持続時間(連続再生)最大約8時間
     内蔵充電式リチウムイオンバッテリー(容量不明)
     充電: USB 5V 500mA以上
     持続時間(連続再生)最大約12時間


背面右側が各種操作系のボタン類で、左側下に入力端子等が集約されています。


この仕様内容は製品サイトからの引用となりますが、ここに記されていない項目もいくつかあります。


ドライバー数:5ドライバー、 2ドライバー
マイク:内蔵マイク×1、同左
アンプ:2基搭載(中低音用、高音用)、1基搭載


 ドライバー数もさることながら、注目すべきはデュアル(バイ)アンプでしょうか。難しいことは分かりませんが、中低音域用と高音用のアンプをそれぞれ別々に用意することで、シングルアンプで不足しがちな高音域の再現性を高めるといった効果があるそうで、役割分担されて効率的になっているということなのでしょうね。

 基本的にはワイヤレススピーカーですが、持ち運びはもちろん有線接続も可能で、microSDカードを利用した音楽プレーヤーになったり、録音・再生機能もあるので昔のラジカセみたいな感じですね。また、内蔵バッテリーからスマホへ充電したり、スピーカーフォンになったり、注意を引きたい時のサイレンを発することも出来ちゃうということで、もはや単なるポータブルワイヤレススピーカーの域を越えてますよね^_^;

 その他、音楽再生時の付加機能としてパワフルな音を瞬時に提供する「ROARボタン」や小音量時に低音を増幅する「TERA BASSボタン」を搭載しており、様々なシーンに対応できるようになっています。


 また、本製品には別売のオプションアクセサリーとしてキャリーバッグが用意されています。本レビューでも毎日のように持ち歩いていましたが、ハダカのままでカバンに入れたりするのは傷の原因になったりする危険があるので、何か入れ物が欲しいところです。


純正キャリーバッグ、昔のラジオみたい。。。

 とりあえず100均あたりで丁度良い大きさの入れ物を探してみようと思いますが、ポータブルを謳うのであればキャリングバッグくらいは標準で付属していて欲しかったですね。(欲張り過ぎ?w)



■ 接 続 編


 

再生機器について・・・

 今回のレビューでは普段愛用している「iPod touch 5th(iOS 7.1.2)」および「Mac mini(2011、Mac OS X 10.9.4)」といったApple系の再生機器をメインに比較・検証してみたいと思います。また、Windows系としてSound Blaster Cinemaを搭載したゲーミングノート「NEXTGEAR-NOTE i420(Windows 8.1)」でも試してみたいと思います。


また、接続比較用のワイヤレススピーカーとして「Creative Airwave SP-AW-PK」を用意しました。

 

 



Bluetooth接続・・・

 本製品はBluetooth 3.0対応ですが、今回の再生機器は全てBluetooth 4.0となります。4.0は特殊で互換性がなさそうなイメージがあり、接続に支障があるのではないかと心配していましたが、結論としては何の問題もなくペアリングでくました\(^o^)/

初めてのBluetooth接続
 「初めて」といってもワイヤレススピーカーに限るのですが、何事も初めての時というのは緊張するものですねw

 まずは本体を充電しようと思いつつ、試しに電源スイッチを押ししてみると、少し間があってから突然「ズーン!」という荘厳な(?)起動音がしてビックリしました^_^;

これはMacやゲーム機の起動音を意識したものなのでしょうか?
わたし的には「ピっ」という小さな音で十分な気がします。。。

 そして、もう一度電源スイッチを押すと「ビュウゥン」といった萎むような音がしてシャットダウンとなります。どちらの音も意外と大きな音で、心の準備をしていないとちょっと驚いてしまいますね。


地味な映像ですが...


 試しに比較用の機種も電源ボタンを押してみましたら、こちらは起動音が女性の声です。英語で内容をお知らせしてくれるのですが、女性の声は音が通りやすいのでズーンという音より大きく感じます。なので静かなところで使うには少々気が引けますね。。。

まだきちんと確かめていませんが、この起動音を消したり音量を調節する機能は無さそうです。

 おっと、本題を忘れるところでしたが、どうやらバッテリーはあらかじめ充電された状態で出荷されていたようです。バッテリーインジケーターのランプが2つ点いていたので、いくらか放電してしまったようですが、お試しには十分の量が残っていると思われます。


ちなみに本体の充電は、電源アダプターかUSB接続して充電します。


当然ながらUSB接続の方が充電に時間が掛かります。


満充電状態ではバッテリーインジケーターが3つ点灯します。


書くまでも無いと思えるほど簡単な接続
Bluetoothによる接続は、予想以上に簡単でわざわざレポートするほどでも無いくらいです^_^;

1.本製品の電源がオンの状態で「マルチファンクションボタン」を長押しすると女性の声でBluetoothペアリングモードに切り替わったことを伝えてくれます。(活用術の方でも触れますが、Bluetoothのセキュリティ設定はデフォルトでは「LSモード2」のマルチポイントモードになっています)


起動音入りで少し長いですが、ご覧ください。


2.接続する再生機器を操作します。


【iPod touchの場合】
 ホーム画面にある「設定」から「Bluetooth」の項目をタップすると、現在iPod touchに登録されているデバイスリストと検出された新しいデバイスが表示されます。


iPod touchだとデバイス名が長過ぎて表示しきれていません^_^;


【Mac miniの場合】
 システム環境設定から「Bluetooth」をクリックすると、現在Mac miniに登録されているデバイスリストと検出された新しいデバイスが表示されます。


接続後の画像ですが、未接続の場合は一番下に表示されます。


【i420の場合】
 システム設定の「PCとデバイス」からBluetooth管理画面を開くと、現在PCに登録されているデバイスリストと検出された新しいデバイスが表示されます。


こちらも接続後の画像ですが、未接続時には「接続」ボタンが表示されます。


3.新しいデバイスの中から本製品の名称「SB ROAR SR20A」をタップするとペアリングが開始され、接続が完了すると「ピヒョー」という音がしてマルチファンクションボタンの横のランプが「緑」から「白」に変わって、接続された状態になります。

※接続を解除する時は、iPod touch側のBluetoothをオフにすると解除されます。接続が解除された時は「ピョー」という音がします。字で書くと分かり辛いので動画をご覧下さい。


カチカチという音はマウスのクリック音です。


 2回目以降の接続は、本製品の電源が入った状態で、それぞれのデバイスのBluetooth設定画面から「SB ROAR SR20A」を選択すれば繋がります。なお、接続状態で本製品の電源をオフにした(デバイス側から接続を解除していない)場合などは、次に本製品の電源をオンにした時に同じデバイスの電源が入っていたら(スタンバイ状態を含む)勝手に繋がります。

 Bluetoothによる接続はどれも安定して接続できているようでした。特にiPod touchとの相性は良いようで、接続までの時間もPCやMacより速いと思います。今回使用したWindows PCでは、接続された時に本製品から接続音が出ないという現象が発生していますが、原因は不明です…(繋がっているからまぁ良いか^_^;)


iPod touchとの組み合わせイメージ、BenQディスプレイの下にピッタリフィット!


Mac miniとの組み合わせイメージ


NFCペアリングならもっと簡単!かも...
 ということなのですが、対応機器がないので今回は試せませんでしたorz
対応機器を入手した時には是非とも追記したいと思います。。。



USB接続・・・

 本製品はmicro USBコネクタを装備しているので、PC/MacとUSB接続することで本体バッテリーの充電とPC/Mac上の音楽などを有線で再生できます。

 


隣りのUSBはスマホなどを充電する時に使うものです。

 

 専用ドライバーソフトをインストールすることで、サウンド出力および音質をコントロールできるようになります。専用ドライバーソフトはパッケージに付属しないので、製品サイトで無償配布されているモノをダウンロードしてPC/Mac側にインストールします。


 専用ドライバーソフトの「Sound Blaster コントロールパネル」ですが、本製品をUSB接続した時でないと機能しませんので、まずは本製品とPC/MacをUSBケーブルで接続し、本製品の電源をオンにしておきます。


未接続や電源が入っていないとエラーメッセージが出ます。


 本製品の電源がオンの状態でPCをUSBで接続するとピアノの「デデンッ」という音がし、接続を外すと「デロンッ」といった音がします。接続後に電源を入れると「ズーン!デデンッ」と混ざった音がしますw

何かをする時にいちいち音がするのが本製品の特徴なんですね^_^;

色々な音が楽しめる。
 USB接続しただけの状態では、出力装置が内蔵スピーカーになっているので、システム環境設定などで装置を切り替える必要がありますが、「Sound Blaster コントロールパネル」を起動すると黒ベースのウインドウが立ち上がり、自動的に出力装置を切り替えてくれます。


 このユーティリティを利用すると、予め用意されたサウンドプロファイルによって音響特性や周波数特性などを変更することができます。ジャンルとしては「ミュージック」「ムービー」「ゲーム」の3つで、各々の中にそれぞれ3つずつのプロファイルが準備されています。※もちろん機能をオフにすることも可能です。


■ミュージック
SBXデフォルト
 あらゆるジャンルの音楽で調和の取れたオーディオを楽しめる標準のプロファイル。
ウォームサウンド
 真空管アンプのような響きを再現し、音楽に温かみを加えるプロファイル。
Smart Volume
 曲の転調時などに起こりがちな急激な音量変化を抑えるプロファイル。

■ムービー

ダイナミック ブースト
 低音域と高音域の両方を強化してダイナミックレンジを広げるプロファイル。
ナイト モード
 音量を一定レベルに調節して音量が突然大きくなり過ぎるのを抑えるプロファイル。
クリア ダイアログ
 映画中の台詞をより明瞭にし、会話を聴き取りやすくするプロファイル。

■ゲーム

スタジアム サラウンド
 スタジアムにいるような豊かな臨場感のオーディオ体験を再現するプロファイル。
クリア コミュニケーション
 ケーム内の通信音声を強調し、騒々しいシーンでも会話を聴き取りやすくするプロファイル
シネマティック アクション
 映画のような壮大なオーディオ体験をゲームでも楽しむためのプロファイル。


 それぞれ試してみたくなるプロファイルばかりですが、特に真空管アンプのような音を再現したという「ウォームサウンド」というのが面白いですね。子供の頃に聴いた真空管アンプの音は全く覚えていませんが、そのような懐かしい音を再現しようという試みが楽しいですよね。


 さらに、これら予め用意されているプロファイルの値を変更して保存することも可能で、自分好みにチューニングできるのが特徴です。私のようなズボラなタイプはプリセットされたもので十分ですが、ちょっと音にうるさい人には便利な機能と言えますね。

 


サウンド設定の変更画面


もちろんイコライザーも付いています。

 USB接続といえば、本製品にはもう一つUSBポートがあります。これは本製品のバッテリーをiPod touchやスマホなどを充電するために使うもので、緊急時の予備バッテリーとしても使えます。

 


うーん、役立つような、意外と使わなそうな...

 

 



Line接続(オマケ)・・・

 本製品のAUX入力ジャックと再生機器のイヤホンジャックをオーディオケーブルで繋ぐと、アナログオーディオを再生できるということなので、手元にあった3.5mmミニプラグケーブルで試してみました。

 どうせなら必然性があったほうがそれらしいので、Bluetoothが利用できないCOWONのiAudio 9を繋いでみました。

 

 


この組み合わせはまさにラジカセ感覚w


接続して双方の電源を入れ、曲を再生すると、特に何の違和感もなく音が出ますw
ちなみにiPod touchも同じでした。

 本製品の電源が入った状態でケーブルを抜き差しすると「ブツッ!」「バリッ!」といったアナログチックなノイズがスピーカーから出ますが、ホワイトノイズはほとんど気にならない程度に抑えられているような印象で、アナログ接続していることを意識させないところが良いですね。

 iAudio 9にはラジオが付いていますので、本製品と組み合わせればまた一歩「ラジカセ」に近づきますね(目指すところはそこじゃないですけど^_^;)

 

■ 音 質 編


 

さっそく聴いてみましょう!

さぁ、ようやくここまで辿り着きましたよ!w
まずは、特別な機能を使用せず素のまま」でどのような音がするのか聴いてみました。

 


試聴した環境は、上図のようなオフィスの小部屋で、中央に大理石のテーブルがあります。

 


Mac miniは「iTunes」、iPod touchはiOS標準の「ミュージック」を使用

 

 

ホワイトノイズが少ない。
 スピーカーなどは信号待機状態ではサーッという音(ノイズ)が出ますが、本製品は接続方法に関わらず、よく聞かないと出ていることに気付かないレベルでしか出ていません。昔のオーディオだと音量を上げるとノイズも大きくなったりしましたが、今はほとんど大きくならないのですね。本製品に限らないことかも知れませんが、ちょっと驚きました^_^;

素直な音がする。
 本製品(iPod toucをBT接続)に向かって座った状態(1mくらいは離れています)で、いつもイヤホンで聴いている懐メロ(苦笑)をあまり大きくない音量で何曲か聴いてみましたが、割とフラットな感じで、ちょっとこもり気味な感じも受けましたが、印象としては癖の無い素直な音という感じです。

 小音量でも低音域はしっかり出ている印象で、低音が不足しているような感じや嘘っぽい感じもなく自然な感じに思えましたが、普段からドンシャリ寄りなイヤホンで聴いているせいか、何となく高音域などで物足りなさを感じなくもないかな、といった感じです。。。


色々なジャンルの曲を聴いてみました。


クラシックや民族音楽も聴きました。

 小音量で聴いている限り、ガンガンのロックのような器楽曲よりもクラシックや透明感のある歌声のボーカル曲の方が向いている印象で、派手な曲よりも穏やかな曲の方がクリアな音に聴こえました。後の「活用術」でも出てきますが、大音量ではかなりパワフルな音を安定して出すことができるので、小音量では向いてないと思えたハードなロックも良い感じで聴くことができました


その昔、ヨドバシAkibaの試聴コーナーでかかっていたこの曲もw


昔のハードロックはそもそもの録音が...

 この手のモノにもエイジングが必要であるならば、しばらく使ってみないと実際の音は分かりませんが、第一印象としてはこんな感じでした。

比較機種は全然違う音!
 一方、比較品も同じ条件下(iPod touchでBT接続)で同じように聴いてみたところ、じっくり聴き比べる必要もなく明らかに違う味付けがされたものになっていました。

 

 比較機種は本製品と比べると高音域と低音域を強調したドンシャリ感があり、こもった感じはしないものの、とにかく音がうまく分離していないというか歪んでいるような、ザワワっとした感じがしました。

 

 なぜ、こんなに違うのだろうかと思って調べてみましたら、Bluetoothのコーデックに原因があるようでした。iPod touch 5thは、比較的高音質なAACには対応しているものの、同じく高音質なapt-Xには非対応なので、AACに対応していない比較機種との接続は音質劣化が激しい「SBC接続」になってしまうのです。

 

なるほど、それで音が歪んで混ざった感じがしたのですね。。。

 

 改めてMac miniと接続(apt-X)して聴いてみると、音質はかなり向上してクリアな印象になったものの、どちらにせよドンシャリ気味で、本製品と比べると音の広がりに欠けるような印象でした。


Macで接続状況を見てみると「apt-X」になっています。


部屋の中を動き回るとさらに違いが!
 次に、部屋の中央にあるテーブルの上にスピーカーを置いて、聴きながら歩き回ってみました。

 比較機種は正面から外れると一気に減衰するような感じで、座った状態ですら姿勢を変えると音がユラユラと変化しますが、本製品は正面から外れた場所でも音質が極端に変わった感じがしませんし、むしろ少し離れた方がクリアで豊かな音がしているような感じで、部屋の中に音が満ちているような感覚になりました。


音の広がり感はドライバーのこの配置から来ている?(製品サイトより画像引用)

 比較機種はどちらかというと座ったままスポット的に聴く一人用で、本製品は一人はもちろん大勢いる空間にも適したオールマイティなものになっている感じでしょうか。

Bluetoothと有線との音の違いについて
 Bluetooth接続は有線接続よりも格段に音が悪いと思っていましたが、それはSBC接続の話のようで、apt-XやAACといったコーデックの接続では、それほど音が悪いとは思いませんでした


内容とリンクしていませんが、大理石(本物)の上に置くと響きが良い感じです。

 しかしながら、有線接続のほうが音がクリアなのは間違いなく、聴き比べるとやはりワイヤレス接続では何かが失われている感じがします。また、同じワイヤレスでもiPod touchとMac miniとでもかなり音が違い、好みもあると思いますが、Macの方がいくらか良い感じに聴こえました。

 

 それから、イヤフォンジャックからのLine接続も意外と悪くない感じで、iPod touchではワイヤレス接続とあまり変わらない印象の音でした。iAudio 9についてはiPod touchよりもクリアで延びのある音が出ている反面、低音域が不足しているような印象を受けました。(いずれも再生機器側の音質設定などはデフォルトのままです)

 

 それにしても、最近のBluetoothは凄いですね。昔使ったことのあるレシーバーは再生機器が間近にあっても平気で途切れたりしましたが、本製品及び比較機種は隣りの部屋(壁ありで6m程度の距離)でも普通に繋がりましたし、しばらく聴いていても全く途切れませんでした。これは非常に快適ですね~

素のままでも十分満足できる!
 高級なオーディオ機器でじっくり音楽を聴いたことがないので思いきり敷居が低いのですが、比較機種と比べると明らかに豊かで広がりのある音が出ており、ヒソヒソ程度の小さな音でもしっかりとした低音の存在を感じることができて正直驚いています。そのような訳で、わたし的には素のままでも十分満足できるモノでした。


続いて、本製品に備わっている様々な機能の中からいくつかピックアップしてご紹介したいと思います。

更新: 2014/10/12
Sound Blaster Roar の活用術 PREMIUM REVIEW

使い勝手を広げる便利な機能が、想像力を刺激する!

■ 機 能 編


 

Link Securityモード

スマホ時代ならではの楽しい機能を搭載!
 本製品には用途に応じてBluetoothペアリングや接続方法を変更できるLink Securityモード」が搭載されていて、個人限定での使用はもちろん家族や友人達が集まった時などに各自のBluetooth対応デバイスを繋いで本製品を共有できる便利なアクセス方法も選べる、今時のライフスタイルにマッチした機能がとても魅力的です。


仕方ないので本体を縦位置にしましたw


■LSモード2
 デフォルトのモードで、LSモードの中で唯一マルチポイント(2台同時接続)に対応したモードで、今回の場合ではMac miniとiPod touch の同時接続などが可能でした。ただし、再生できるのはどちらか片方のデバイスのみで、同時再生はできませんでした。


LS2がデフォルトとなります。

 個人で2台のデバイスを使うも良し、カップルで互いの音楽を共有し合うのも良しといった最も手堅いモードと言えます。

■LSモード1
 最大8台までのデバイスを予め登録しておけば、その登録範囲内で本製品を共有できるフレンドリーなモードです。ただし、同時接続ができないので1台ずつの接続となります。


スライドさせると赤い背景が見えるギミック

 家族あるいは気の合う仲間達と一緒にキャンプやバーベキュー、ホームパーティなどをした時に活躍しそうなモードです。クルマでの移動時に皆の持っている音楽を持ち寄って盛り上がるも楽しそうですね!

■LS OFFモード
 Bluetoothを開放して誰でも接続できる環境を提供する最強のモードです。接続は1台ずつですが、ペアリングボタンを押したりといった儀式をしないで済むので、気軽に接続して本製品を共有できます。


OFFが一番目立つという不思議な状況w

 不特定多数が集まるような場所で使用するというシーンが個人レベルでは全く想像できませんが、「LSモード1」と同じように、家族や仲間達が集まった時に、より気軽に本製品を共有するのが良いのではないかと思います。ただ、常時ペアリング待ちの状態なので、油断してるとイタズラにBluetoothが乗っ取られる可能性もありますがw、、、





■ ROARボタン

まさに「吠える(Roar)」という表現がピッタリの機能!
 このROARボタンを押すと即座に音量がグワっと上がって音場が広がります。簡単に表現すると高音域と低音域が強化される感じで、素の状態よりも少しドンシャリ気味になるような感じです。


ROARボタンを押すと横のランプが点灯して状態が分かります。


 素のままではちょっと迫力に欠けると感じたハードロックやモッサリした曲などは、このボタンひとつで生まれ変わりますね。結果的に多少音が大きくなりますが、うまく使えば自分がダメかなと思ったジャンルの曲でも良い感じに聴けそうです。

 製品のサイトやカタログでは、パーティなどで盛り上がってきて周りの音(雑音)が大きくなってきた時に、音楽が埋もれて聞こえなくならないよう瞬時にオーディオパワーを増幅させるのに便利、といった例が書かれていましたが、実際のところそういったシチュエーションは滅多にありませんよね。

 折角の便利な機能を宝の持ち腐れ状態にしないためにも、他に考えられる利用シーンを予め考えておくべきでしょう。


◼︎事件か何かがあってヘリコプターが低空で近所を旋回していてうるさい時。

 あるいは宣伝•選挙カーなどが喧しい時。。。
◼︎クルマに乗っていて、たまたま並走しているクルマの爆音やカーステレオが気に障る時。

 または窓を開けたら外の騒音がうるさかった時。。。
◼︎雷が鳴っている時の対抗策(音消し)として。いわゆる現実逃避用w
◼︎自治会の仕事で夏休みのラジオ体操の曲を流す際、集まった子供たちの雑談が

 うるさい時にも使えそう(実際に今年そういう状況があった)^_^;


 まぁ、ロクな使い方が思いつきませんでしたが、思いついた時に実際に試してみると新しい発見があるかも知れませんね^_^;

 ちなみに、このROARボタン、付属の電源アダプターをコンセントに差して使用するとさらに音量を上げる事ができるそうです。。。(未確認です)

 



■ TERA BASSボタン

小音量でも迫力のあるサウンドが楽しめる!
 若い時にこそ大音量で低音をドスドス鳴らしながら音楽を聴いたりしたものですが、「はじめに」でも書いたように最近ではあまり音を出さない生活をしているので、小音量の時の低音の無さ(スカスカ感)にいつも不満を感じていました。


ボタンは「ALARM」ですが、基本はTERA BASS用です。

 TERA BASSは、低音を増幅させる機能で、音量が小さい時にこそその真価を発揮するそうです。これは私が長い間待ち望んでいた機能で、今回私が最も期待していた機能です。

 TERA BASSボタンを押すと、女性の声でオン・オフを知らせてくれます。音楽等を聴きながらボタンを押すと音楽は一旦ミュートされてから音声ガイドが入ります。非常に親切ですが、ちょっと鬱陶しいです^_^;

 できればROARボタンのように切替音なしでランプが点灯するだけという形にして欲しかった。。。


音声ガイドのみで、音楽は流していません。


 TERA BASSが機能すると低音がいくらか増幅される感じを受けます。イコライザなどで低音を強調するのとはちょっと違う感覚で、文字では表現しづらく曖昧なのですが、明瞭でない増幅感という感じです。

 説明書によると、音が小さい時ほど効果が大きく、音量が上がるにつれて効果が弱くなる仕組みになっているということで、仮に音量を一気に上げたとしてもヤンキー車の重低音(爆音)のような状態に陥ることは無さそうですね^_^;

 ただ、やはり切替時のミュートと音が邪魔なので、曲ごとにオン・オフするのは避けて、どちらか決めて使うようにしたほうが精神衛生的に良いかと思います。ちなみに、ゲームや映画鑑賞には持ってこいな機能で、特にアクションモノは小音量でも迫力が増すのでオススメですよ!

 ROARボタンにしても、このTERA BASSにしても、バイアンプを採用した本製品だからこそ成せる技なのでしょうねぇ。。。

 



周波数特性について・・・

 「素のまま」から「ROARモード」または「TERA BASS」を適用した時にどのような音の変化があるかのかを、感想だけでなくリアルタイム・アナライザー(RTA)アプリを使って、本製品からホワイトノイズ(ザーっという全ての周波数で同じ強度となる音)を流して検証してみました。

 iPod touchの内蔵マイクを利用して周波数特性をグラフ化するアプリは色々なものがあるようなのですが、機能が優れたものは有料(しかも高い!)だし、表示が細か過ぎると直感的に分かりにくい(私がw)ので、無料アプリの中から見やすい結果が表示されるRTAを使用することにしました。


とりあえず無料版で。。。

 なお、測定結果はあくまでも本製品の機能等をによる周波数特性の差を見るための参考値で、スピーカーの特性を保証するものではありません。


アプリ:エタニ電機製 ASA mini(無料版)
分解能:1/6oct
分析時間長:0.36s
測定モード:ノーマル
入力種別:内蔵マイク(iPod touch 5th)
校正データ:未選択
再生音:ホワイトノイズ

計測時間:15秒間


■素のまま


上の折れ線が15秒間の最高値で下が最低値、棒グラフは15秒目の測定値です。

■ROARモードON のみ


全体的に音量が上がっていますが、低音と高音が多目に上がっているようです。

■TERA BASS ON のみ


低音域がほんの少し上がっています。

■比較機種(オマケ)


中高音が高目になっている感じです。

 思っていたほど大きな変化がないように見えますが、このちょっとした数値の違いが実際には大きな差として感じられるのですから、何とも不思議な感じですね^_^;



独立型WMA/MP3プレイヤー

音楽を聴くだけならこれでイイじゃん!
 本製品にはmicroSDカードスロットが付属しており、予めmicroSDカードにMP3WMAWAVといった形式の音楽ファイルを入れておくと、本製品側で認識して再生することができます。さらにmicroSDカードが入った状態なら内蔵マイクやLine入力で録音・再生もできるようなので、子供の頃に愛用していたラジカセみたいな感じです。


スッポリ収まるタイプのmicroSDカードスロットです。


 とはいうものの今更ラジカセ的なもの使うことはないだろうと思いつつ、折角なので、手持ちのmicroSDカードで試してみたら、これが意外と便利!w

 

別途、再生機器を繋ぐ必要がないというところが最大の魅力ですね。


直感的に操作が分かるボタン類ですが、長押し画筆用な操作もあります。

 microSDカードへの曲の取り込みには専用のソフトも不要ですし、microSDカードに音楽ファイルを適当に放り込むだけという簡単さが良いですね。

 もちろんフォルダ分けをして、フォルダ単位で再生することも可能なので、COWONのiAudio 9 と同じような運用が可能です。ただ、フォルダ単位での再生やリピートなどはボタンの長押しといった操作が必要になるので、使わないでいると忘れてしまいそうですね^_^;

 また、microSDカードを入れたまま本製品とPCをUSB接続すると、カードリーダーとしても機能するので、カードの抜き差しなしで音楽ファイルを入れ替えたりすることも可能なとこは、さすがに抜かりが無いですねぇw

 このMP3プレイヤー機能を活用すれば、少なくとも音楽の再生についてはiPod touchのバッテリーを浪費しなくて済むようになりますね。

ひとつ残念なことは、操作ボタンが裏側にあることでしょうか。。。
 操作するのにいちいち本体を手に取って確かめながらボタンを押すのはちょっと面倒です。オマケ機能ではありますが、もう少し使いやすい方が良いかと思いました。(リモコンで操作するとか…)

 


手探りでの操作はちょっと辛いです...

 

■ 活 用 編


 

カーオーディオの代わりとして使う。

クルマで使うなら多少重くても苦にならない。
 本製品は大容量バッテリーを内蔵しているので、持ち運んで色々な場所で使えるという利点があります。しかし、はじめの方でも書きましたが、本製品はブックレットサイズですがズッシリと重いという持ち運ぶには少々マイナスポイントになる部分もあります。

 そのマイナスポイントを意識することなく、持ち運んで使うということを考えていくと、身近なものではやはりクルマでカーオーディオの代わりとして使ったら良いのではないかという考えに行き着きます。

 ありきたりな用途だとは思いますが、上に挙げたような機能やラジカセのように気軽に持ち運ぶことができる本製品の特徴を生かせる使い方ができるのは、これしかないかなと思った次第です。

ということで、実際に試してみました。


我が家のクルマは2004年式のトヨタWISH(フルノーマルw)です。

 我が家のクルマのカーオーディオは10年前のモノで、一応CDやMDなどが再生できますが、最近はあまり利用しておらず、もっぱらiPod touchに入れた音楽をFMトランスミッターを使って純正カーオーディオのFMラジオで受信していました。ただ、安物のFMトランスミッターのせいか、受信感度が悪くて、音質がどうのといえるレベルではありませんでした。


 まずはどこにどう置いたら良いかを考え、ダッシュボードの上(1人から多人数を想定)と、助手席のシートの上(1人を想定)の2ヶ所を試してみました。

□ダッシュボードの上
 我が家のクルマのダッシュボードはセンター付近にエアコンの吹出口があるため、助手席側の傾斜が緩やかな面に設置してみました。見た目にはかなり安定感があります。


運転席側から見るとこんな感じで、走行中の操作は不可です。


助手席側から見るとこんな感じです。助手席の人は操作できます。

うーん、ちょっと偏った音の響き方が気になりますね。

 すぐ上にあるフロントウィンドウの傾斜に中低音が反射しているせいかも知れませんが、運転席側で聴くと何となく違和感を感じます。一方助手席側ではそれほど悪くないので、運転手が我慢すればこれはこれでアリかも知れませんね^_^;

運転している最中にボタンを押したりといった操作はまず無理なポジションとなります。。。

□助手席のシート上
 1人の場合を想定して、本製品の正面を運転席側(自分)に向けてみました。


運転席側から見た感じ。フワフワして安定感はあまりありませんね^_^;


助手席側のドアを開けて撮影、ついうっかり向きを変えてしまいましたw

 ダッシュボード上よりも左耳に近いので、かなり偏って聴こえるかと思いきや、これは非常に良いです。ステレオ感は微妙ですが、変な反射がないので中低音が自然に広がっている感じがして、違和感の無い音に聴こえます。

 試しに部屋では出せないような大音量(といっても常識の範囲内w)を出してみましたが、中低音域がなかなか凄いですね。それでいて本体がビビったり、音が割れるようなこともなく、非常に安定している印象です。まさかこの小さな箱からこれほどの音が出るとは思いもよりませんでした。

 映画の「ワイルドスピード(ワイスピと略したいところですが、本製品がワイヤレススピーカーなだけに被るのでやめておきますw)」気分を味わうべく、1作目の主人公が初めてゼロヨン勝負をするシーンに使われていた曲を大音量で再生してみましたら、ちょっと興奮してしまいましたよw

 


Digital Assasinsの「Lock it Down」


映画のワンシーン、ズンズン鳴ってる時のカットです。

 ただ、このドスドス感はなかなかなものの、ちょっと高音域が足りないような気がしたので、すかさず「ROARボタン」を押してみましたら、高音域の不足分が補われた感じがして、一気に好みの音に変わる感じがしました。

 

結論:ウチのカーオーディオよりも断然音がイイ!w


 音の響き方はクルマのカタチや内装の作りなどによって変わってくると思いますが、我が家のクルマでは運転手にとって助手席側に置くのがベストポジションだと思いました。



ゲームや映画観賞のお供に。

PCの冷却ファンに屈しないパワフルサウンド!
 最近のゲーミングノートは結構良い音がするものだと、実際にゲームをプレイしたり映画などを観て思っていましたが、本製品を使ってみて驚愕しました。


息子の散らかった学習机を借りて撮影、酷い所はボカシでごまかしてますw


これはもう異次元としか思えないほど音質が違います!
今までのは何だったのだろうと思えてきて虚しくなります^_^;
 今回使用したノートPCはSound Blaster Chinemaを搭載しており、レビューでも私なりに高評価だったので驚きです。。。(単なる私の経験不足か…)

 今まで聴こえなかった音が聴こえるようで、残酷描写のゲームや緊張のアクションシーンでは、ちょっとチビリそうになるくらいの臨場感を味わえますw

 小音量でも「TERA BASS」機能を併用すれば、迫力のある音が楽しめますし、何よりPCの冷却ファンの轟音が全く気にならない程にパワフルなのが良いですね。

 ただ、部屋で使う分には良いですが、ノートPCと本製品を両方持ち歩くのは重量的にかなりシンドイと思われますので、そういった意味ではオールマイティとは行かなそうですね^_^;



■ 総 評



高級感のあるシンプルなデザインが良い!
 ミニマルデザインを採用したシンプルで落ち着きのあるデザインが、様々な環境・シーンで違和感なくマッチするところがとても魅力的だと思いました。そしてシンプルなだけでなく、スピーカーという機能に徹底的に拘りながらも、余計な内容を省いて単純かつ明瞭に表現している(主張しすぎない)ところが特に気に入りました。


そういえば、外で撮った写真がないですね^_^;


羊の皮をかぶった狼
 この一見地味で大人しそうな外観からは想像できないほどのパワフル鮮烈なサウンドを奏でることができる Sound Blaster Roar SR20Aは、まさに『羊の皮をかぶった狼』と言えるのではないでしょうか。

 私はオーディオマニアではないので、音の善し悪しを判断できるほど多くのスピーカーを聴き比べた経験はありませんし、様々な音を聞き分ける耳も持ち合せていませんが、本製品はそんな素人の私にも違いが分かるほどインパクトのある音が出ていると思います。

 あくまでもポータブルスピーカーというジャンルでということになると思いますが、このサイズでこれだけの音が出せる機種はそうそうないのではないでしょうか?

途切れない快適さ
 昔イヤホンで経験した、Bluetoothは途切れやすくて音が良くないといった印象が、本製品を知る事ですっかり払拭されました。コーデックの違いとか色々な要素があると思いますが、あの時のあれは何だったんだろうと思えるほどに快適です。

 とはいうものの、やはり有線で接続した方がクリアで迫力のある音が楽しめるので、可能な限り有線で使用したいと思いました。

操作音がちょっと耳障り。。。
 起動音をはじめ、主要なボタンを押すと音声ガイドなどが流れますが、音量が大きめなので、夜間使用時はちょっと周りに迷惑な気がします。一応音声ガイドについては「ピッ!」という電子音への変更が可能で「マルチファンクションボタン」と「音量ボタンのマイナス(プラスは戻す場合)」を同時に押すことで変更できますが、音を完全に消すモードは用意されていないようですね。

 LSモードスイッチのようなアナログスイッチ操作で音量をOFF/小/大と選べるだけでもかなり違うと思うのですが。。。

 

結構熱くなります。
 暫く聞いていると本体底部(正面向かって左側)のアンプ部(熱伝導銅プレート?)が熱くなります。熱いといっても手でさわれる程度なので40℃前後だと思いますが、今のところ熱の影響で調子が悪くなるようなことはありません。

 夏期の車内などで使用すると全体がかなり熱くなって中の回路に悪影響を及ぼしそうな気がしなくもないですが、まぁ短時間なら何とかなるのではないかと思います。というか、そもそもそんな暑い車内で音楽を聞く事はまず考えられませんよね^_^;

直販モデルのみという売り方
 音を楽しむという趣味性の高いモノで、お店で試聴できないというのはちょっとどうなのかなぁと思いました。

 PCの直販モデルならBTOのように好みのスペックに変更できるなどのメリットや一般販売品と比べてプレミアム感があったりしますけど、このように仕様的に完成された商品だとそうもいかないですよね。

 製品に絶大な自信を持っているということは分かりますし、実際に製品のクォリティも文句ないと思いますが、やはりこういったものは店頭で見て聴いてから購入したいものですね。

 

 まぁ、気に入らなければ全額返金に応じてくれるようなので、家でじっくり試聴できると考えればそれもありだと思いますが、もっと気軽に試聴したいなぁと思った次第です。


使いたい場所で試聴できるというメリットは大きいですが、、、


色々と書きましたが、本製品は私にとって大変満足の出来る製品でした。
家族や職場でのイベントなどでガンガン使ってみようと思っています。

 

 


 

■アラーム(サイレン)を試してみました。(2014.09.15)

無闇に鳴らすと「ひんしゅく」を買いますw

 本製品には単独でサイレン音を発するだけの機能が備わっています。取扱説明書にはサイレンと書いてありますが、本体の表記上は「アラーム」と呼んでいます。

 

 その背面の操作パネルにアラームのスイッチ(通常はTERA BASSスイッチとして使用)を「ON」にした状態で、丸いALARM」ボタンを3秒間押し続けるとアラーム、いやサイレンが鳴り響きます。

 


サイレン音を録音する気合いが出ませんでした^_^;

 

 そう、まさにアメパトのフォンフォンというサイレン音で、鳴り始めは小音量からフェードインするカタチですが、あっという間に大きな音に変わります。さすがサイレンだけあってかなり音量も大きいので無闇矢鱈と鳴らさない方が良いかも知れません^_^;

 

 普段使う事は無いかも知れませんが、もしも災害時などに持ち合せていたら役立つことがあるかも知れませんね。この機能が備わっている真の理由がピンとこないので付加価値としてはどうなのだろうと思いますが、まぁ、邪魔にはならないので良いかと思います。

 

 ひとつ注意点としては、試用でも何でも使った後はとにかくスイッチを「OFF」にするのを忘れないようにしないと、TERA BASSの代わりにサイレンが鳴って焦ること必至です^_^;

 


 
■バッテリー切れは突然に...(2014.10.12)
 どうということはありませんが、バッテリー駆動で聴いている時に、うっかり油断しているとバッテリー切れで突然電源が落ちます。落ちる前にインジケーター以外で何かアクション(電子音とか)があれば良いのですが、突然「スッ」と音がしなくなるので、一瞬何が起きたのか分からなくなり結構焦ります^_^; ※音声ガイドはオフのままにしています。

 電源が落ちる前にインジケーターがどうなっていたのか、検証しきれていませんが、何にしても近くにコンセントがあって、長時間聞く時は電源アダプターを利用した方が良いですね。当たり前ですけど、そう思いました。

 

 ちなみに、本製品の電源を普通に切ってから再度電源を入れると、今まで使っていた機器が自動的に繋がりますが、バッテリー切れで電源が落ちた時は、電源アダプターを繋ぎ直して電源を入れても、自動的に接続はされませんませんでしたので、再生機器から再度接続し直す必要があります。

 


■最後に...
 今回は「腹ペコな時は何でも美味しく感じてしまう」といったような感覚に似たような部分があって、後から多少評価が変わる可能性もありますが、ひとまずこれにて今回のレビューを締めたいと思います。

 

 長文で分かりにくい内容になってしまいましたが、最後までお付き合い頂きましてありがとうございました。

 

2014年9月

コメント (6)

  • パッチコさん

    2014/09/06

    デザインが好きです。昔のチャーリーズエンジェルを思い出させる感じですね。
    車のオーディオは音質向上にはかなりいいと思います。
    ただし、社内に放置はしない方がいいと思いますね。
  • KOUKOUさん

    2014/09/06

    レビューお疲れ様です。

    私が理想としているレビューです。すばらしいです。

    本製品は完成度が高いと思いますが、操作音や起動音が無音に出来ないのが気になっていました。
    私が説明書を見きれて無いのかと思っていましたが、無音にする設定は無さそうですね
  • izappyさん

    2014/09/06

    パッチコさん、
    コメントありがとうございます。

    チャーリーズエンジェル、懐かしいですね!
    チャーリーの声が聞こえてくるあの四角い
    スピーカーのイメージでしょうか?

    確かにクルマを離れる時は完全に隠すか、
    一緒に連れて歩いたほうが良さそうですね。
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