レビューメディア「ジグソー」

遊び倒せる本格スピーカー「Sound Blaster Roar」


私は家電屋へ行くと、
ほぼ毎回スピーカーやヘッドホンを試聴します。
昔はバンドでヘビーメタルをやっていたこともあり、
重低音が強調された機種が好みでした。

でもその後色々な音楽を聴くにつれて、

次第に聴き疲れしにくく高音を綺麗に出してくれるスピーカーに嗜好が変わっていきました。

とはいえ、最近では「やっぱりたまには低音がガツンと効いた音楽を聞きたい!」
そう思っていた所このスピーカーのモニター募集を知りました。


さて、このBluetoothスピーカー「Sound Blaster Roar」には、
三つの再生方法があります。

以下、簡単に書きますと、

■通常モード
低音強めで、高音はやや控えめ。
でも高音も音は綺麗。
公式HP通り、バランス重視の音です。

■TERA BASSモード
特にボリュームを絞って再生している時、
低音がぐぐっと底上げされます。

■ROARモード
潔いドンシャリです。
独特の味付けと広がりのある擬似サラウンドで、
聴いていて楽しい音です!

このように、音色だけでも専用のボタンを押すだけで
三種類楽しめるので、幅広い音楽に対応出来ますし、
中々いじりがいもあります。

音質も、各音域とも価格以上に綺麗に出ます。

そしてさらに、それ以外にも沢山のギミックがこのスピーカーにはあります。
これが製品HPでKILLER FEATURESと謳われている由縁でしょう。

中には「こんなん使うタイミングほとんどないでしょ!」
と突っ込みたくなるギミックもあります。

ですが、そんなギミックをいかに使うかを考える事が、また楽しいのです。
使い手次第で、ただのスピーカー以上の働きをしてくれるスピーカーです。

 

それでは以下、各機能のご紹介と活用法や、

実際に外で使ってみた時の事について書いていきます。
 

ギミック満載です!
ギミック満載です!
 
更新: 2014/09/09
Sound Blaster Roar の活用術 PREMIUM REVIEW

機能紹介&活用法!

※基本的なスペックは、公式HPをご覧ください。

http://jp.creative.com/p/speakers/sound-blaster-roar

 

折角なので、周辺機器を購入しました。

Mega Stereoケーブルと、

http://jp.creative.com/p/speakers/sound-blaster-roar-mega-stereo-cable

 

キャリーケースです。

http://jp.creative.com/p/speakers/sound-blaster-roar-carry-bag

 

ケーブルについては使用例を後述します。

ケースはメッシュになっており、付けたままでも音楽再生が出来ます。

作りはややチープですがフィット感があり、利便性は高いです。

 

 

それでは以下、スピーカーの各機能のご紹介を致します。

 

 

<音楽再生機能>※要microSD

 

対応コーデックはmp3、wav、wmaです。

 

(手持ちの音源は殆どAAC音源である為、マイクロSDから読み込める拡張子にAACも加えて欲しかったというのが本音の所です。ただ、それを理由にこの機能が使えないのも残念なので調べた所、私が通常エンコードしている256kbpsだと、mp3もAACも殆ど音質の差がないという事が分かりました。エンコーダーはLameが良いようです)

 

何でもいいからパッと音楽が流せればいいやという方や、

機械に疎い家族がいる方に嬉しい機能です。

 

特に「このアーティストしか聞かない!」という人が身近にいるなら、

そのアーティストの曲だけダウンロードしておくといいでしょう。

 

 

<録音機能>※要microSD

 

歌の練習で使ってみましたが、

iPhoneの方が圧倒的に使い勝手がいいです。

 

特に録音の再生は、狙った音源を再生させることが難しいです。

 

電話の会話の録音もできるので、

こちらの方が可能性を感じます。

 

試しに使った所、自分の声はクリアですが、

相手の声は非常に聞き取りづらい感じになりました。

 

 

<PC接続&Sound Blasterコントロールパネル>

 ※要インストール

 

専用ソフトの使用によって音の分離が良くなり、深みが出ました!

この音質がワイヤレスで聞ければ最高だったのですが。笑

 

 

<アラーム機能>

 

このスピーカー一番の珍機能です。

うねるように大音量のサイレンが鳴ります。

屋外での使用には向いている気がします。

キャンプで音楽を鳴らして、ご飯が用意できたタイミングで

サイレンを鳴らしてみんなを呼び寄せる、・・・みたいな。

使い所、使い時にはご注意を。

 

 

<屋外での活用>

 

都内某所の屋上BBQで使用。

ケースもつけてるのでわかりにくいですが、写真の手前で、手に持っています。

実際は7m位の長テーブルの端にある椅子に載せて再生しました。

(テーブルだと汚れるので。)

 

再生位置が最悪であるにも関わらず、

合唱団員の大きな声のおしゃべりも突き抜け、一番端の席に座っていた方が

「Van Halen流してましたよね(笑)」と反応しました。

 

このスピーカーは大音量で流してもかなり音はクリアです。

同価格帯の他機種では、こうはいきません。

 

低音のパンチも十分で、Roarモードも音の広がりを持たせるのに

一役買っていると感じました。

 

この辺もポータブル機としては破格のパワーと重量がものを言っています。

 

主要機能の解説と活用法は、以上となります。

 

次項では、いくつかの曲を用いた音質のチェックと、

他社スピーカーとの比較を行います。

更新: 2014/09/09
他社製のポータブルスピーカーとの比較 PREMIUM REVIEW

試聴&比較

 今回は、何曲か用いての試聴レビューと、

一部の曲においては他のスピーカーとの比較を行いました。

 

 

<試聴レビュー>

 

・ラブサイケデリコ「Your Song」※公式音源リンク無し

私が初めて買ったBluetooth スピーカー「ts500」は、音量を最大にすると少し割れましたが、流石、大音量でも余裕たっぷりです。最もこんなテストは今時のスピーカーなら大抵問題ありません。

 

・Dragon Force「Fury Of the Storm」

 

とにかく速い!メタルナンバーです。

ボリューム感のあるギターに、うなる低音!迫力の再現は文句なしです。学生時代、Boseの1万円のPC用スピーカーでメタルをガンガン聞いていた時の高揚感を思い出しました。記憶はややあいまいですが、音の解像度はこっちの方がいいです。

 

いい時代になったものです。

 

またこの曲に関してはKenwoodのBT-77やAURAでも店頭で試聴したのですが、BT77に対しては完全にRoarに軍配が上がります。低音のボリューム感と、恐らくは音の明瞭さについてはAURAに軍配が上がります。

 

・Perfume「チョコレイト・ディスコ」

 

やっぱりダンサブルな曲は得意ですね。ROARモードもTERA BASSモードも、曲のいい所が引き立ちます。シンセベースもピコピコサウンドも、綺麗に鳴っております。

 

 

・スピッツ「8823」※公式音源リンク無し

これでハヤブサと読みます。イントロ~Aメロの、8分で刻み続けるバスドラと絶妙なシンバルワークが疾走感を生んでいる名曲です。 この曲を聞いてみると・・・

 

あれ、ハイハットシンバルの刻みがあんまり聞こえない・・・これはかなり残念でしたが、音量を上げたりドンシャリなRoarモードにしたら、改善されました。

 

 

・Sister Q「Night and Day」

 

高音がきれいな曲です。このスピーカーだと高音は控えめになりますが、綺麗です。8823もでしたが、意外とRoarモードにした方が高音も楽しめます。(音質は変わります)

 

 

・Mozart「Ave Verum Corpus(アヴェ・ヴェルム・コルプス)」

 

所属している合唱団で歌った、モーツァルトの名曲です。海外のモーツァルト人気曲ランキングで1位になっているのを見たことがあります。音域的にも歌いやすい素晴らしい曲です。 不足なくならせていますが、空間の鳴りや響きの再現対する意識、という部分では、1万円そこそこのJBL Flip2の方が強くこだわっているように感じられました。

 

もちろんそれが悪いという事では、全くありません。

 

 

■まとめ

以上、気付いた特徴をまとめますと。

 

・低音がしっかりしていて、迫力のある音 。

・小音量再生だと、曲によっては高音がもの足りなくなる。

・でもそんな時はRoarモードで改善。

 

小音量時はTera Bass機能だけでなく、

Roarモードを使った方がバランスが取れる場合もあるようです。

 

今回のレビューは以上となります。

 

簡単に結論だけ申しますと、「Sound Blaster Roar」は、

コストパフォーマンスの非常に高いスピーカーです。

 

店頭に置いてあったら、

一通りのスピーカーを試聴したのちこれを購入したでしょう。

 

今なら購入後も送料さえ出せば、全額返金してもらえますが、

きっと多くの人が満足するだろうと思える、いい製品です。

 

 

 

 

他スピーカーとの比較

 

 

<ts500、UE ws500との比較>

ts500

ws500

どちらもロジクールから発売されたスピーカーで、

発売当時、非常に高評価でした。

既に友人に売っていましたが、レビューの為に借り戻してきました。

 

一聴してすぐ、Sound Blaster Roar(以下SBR)の方が

低音に深みがある事が分かりました。

 

特に現在、Bluetoothスピーカー市場がパワー重視にシフトしている

(段々駆体が大きくなっている)為、ts500とws500は力不足に感じます。

 

低音以外の解像度もSBRの勝ちです。

 

しかしスピーカーから1m以内の音場で、

程々の音量で聞いた時、「SBRは高音が小さい」と感じました。

 

ある程度以上の音量だと全ての音がしっかりと聞こえますが、

小さい音にすると、ts500やws500の方がバランス良く纏められています。

 

SBRは大音量でスカっと聞く事が目的のスピーカーなので、まぁこれでいいのでしょう。

 

 

<Bose Soundlink Mini> ※店頭試聴

 

Boseといえば、独特な中低音の響きを始め、

大きな空間を意識したかのような大らかな音が特徴です。

 

肩の力を抜いて聞には快適ですが、

音楽の細部まで聞き取ってやるぞ!と集中して聞くと、

苦労することもあります。

 

聴き比べた所、そこそこ以上の大音量だと、

SBRの方がきれいに鳴らします。

 

この辺りは、対応コーデックが高音質な事や、

駆体の大きさ・重さが有利に働いているのでしょう。

 

1m位の距離で小音量で鳴らす時の音量バランスについては、

同じ低音重視機でもBoseに一日の長があるように感じます。

 

デザインは質感、雰囲気とも両スピーカーかなり近いものがあります。

入出力系統のデザインとグリルのロゴが好みの分かれ目です。笑

 

 

<JBL Flip2>

以前目当てのスピーカー(UE ws510)を買いに行った際、

このスピーカーを何気なく試聴して、そのままこちらを購入しました。

 

非常に高音がきれいなスピーカーです。

 

2014年8月現在9000円以下で実売されている事を考えると、

コストパフォーマンスが非常にいい逸品です。

 

JBL Flip2は、高音では若干SBRを上回っていますが、

低音はSBRを聞いた後だと全く物足りないです。

 

デザイン的には、JBL Flip2は値段相応です。

SBRの方が、高級感はあります。

 

 

・合体 ※要Mega Stereoケーブル

 

別売りのMega Stereoケーブルを使用すれば、

他のスピーカーとステレオ環境を構築できるのが、

このスピーカーの面白機能の一つです。

今回音質の差で違和感を感じる事のないよう、

スピーカーを縦に配置し、モノラルサウンドに近い音になるようにしています。

 

高音の得意なFlip2、低音が得意なSBRで、

きっといいサウンドが出るだろう、と思ったのですが、

びっくりするほど違和感満載な音でした。

 

試しにiPhoneをモノラル出力に設定した所、

違和感はなくなりましたが、特に面白みのない音になりました。

 

うーん、、、とにかく出力アップさせたい!という状況では使えるかもしれません。

元々はSBR二台を連結させることを想定した機能だと思います。

 

本当は色々なスピーカーで連結したのですが、

思ったほど面白くなかったので、ほぼスルーします。

 

 

<SONY SRS-X3> ※友人の所有物を拝借

赤いスピーカーがSRS-X3

ソニーが今年出したBluetoothスピーカーSRSシリーズの、

最後発(確か)にして、最も携帯性のいい機種です。

 

デザインが物欲を刺激します。

800gと、重量感も中々のものです。

 

低音はどっちも良く鳴りますが、

SONYは高音の解像度が、若干SBRに劣りました。

 

トータルで文句なしにSBRの勝ちです。

これも「後発である」「高音質のコーデック対応」

「価格」「重量」を考慮すれば、当然と言えば当然です。

 

ちなみにMega Stereoケーブルで合体させた所、

JBL Flip2程の違和感は感じませんでした。

 

<Tannoy Reveal 5A>

 

このスピーカーは、弦楽器の音が得意で、

締りのある低音を過不足なく鳴らしてくれるモニタースピーカーです。

・・・Tannoyを、もう少しちゃんと置けるような家に、

ゆくゆくは住みたいものです。

 

購入時2本で5万円と、決して高い訳ではないですが、

聴きやすくていいスピーカーです。

 

音の解像度は、流石にTannoyの方が上手です。

でも別の見方をすれば、例えばSBRのバスドラム(低音)

は響きがあり、迫力があります。

 

それが解像度とのトレードオフになっている箇所の一つでもありますが、

聴いていて楽しい音です。

 

デザインは完全にSBRの勝ちです。

見た目がいいと、それだけでもちょっと使ってみようかな、と思えるものです。

 

また、ちょっと料理しながら音楽聞こうかな、

とか寝る前に音楽聞こうかな、という時もこのポータビリティが威力を発揮します。

 

そもそもスピーカーを通して聞くのは音質ではなく音楽です。

その音楽が手軽に聞けるというのは、

音質追求とは別次元の、非常に大きな魅力となります。

 

 

<総まとめ>

 

・ガワの完成度は高く、ものとして愛着がわきます。

・ギミックをいじるのが楽しいです。遊べます。

・音質も完成度が非常に高いです。個人的には小音量の時の高音が物足りない。

 

決して多機能さだけの中途半端な製品ではなく、

その重さや大きさ以上に「持ち運びたい!」と思わせてくれる、いいスピーカーです。

 

 

そういえばBOSEがM3を出した2000年半ば頃は、

小さくて低音も出る高音質スピーカーは

一部のメーカーしか出していませんでしたが、

今では沢山のメーカーがしのぎを削っています。

 

 

色々な形のスピーカーがあるので、売り場も見ていて面白いです。

 

SBRの税込約17000円というのは、

オーディオに興味のない人には勇気のいる価格です。

基本は「音を出す事しか出来ない箱」なのですから。

 

でも普段この手の製品に興味がない人ほど、

実際聞いた時は感動できるかと思います。

 

このレビューを見て、

少しでも試聴したような感覚を持って貰えたら、幸いです。

 

ご質問があれば、お書きください。

まずはお付き合いいただき、ありがとうございました。

29人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (0)

ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。

YouTube の動画を挿入

YouTube の URL または動画の ID を入力してください

動画の ID が取得できません。ID もしくは URL を正しく入力してください。

ニコニコ動画の動画を挿入

ニコニコ動画の URL または動画の ID を入力してください

動画の ID が取得できません。ID もしくは URL を正しく入力してください。

ZIGSOWリンク挿入

検索対象とキーワードを入力してください

    外部リンクを挿入

    リンク先の URL とタイトルを入力してください

    URL を正しく入力してください。

    画像を挿入(最大サイズ6MB)

    画像を選択してください

    ファイルサイズが6MBを超えています

    別の画像を追加

    ZIGSOW にログイン

    ZIGSOW会員登録(無料)はこちらから