写真の閲覧用に4kディスプレーを購入し、その高精細で綺麗な画質は写真閲覧用として、満足いくものでした。となると、色々なコンテンツが、この綺麗な画質で見られると良いな と人間欲が湧いてきます。デジカメの写真は、もちろん4kを満足させるだけの、画素数がありますが、一般的なコンテンツはまだまだ4kを満足させるだけの画素数(解像度)が無いものが多いです。そんな状況下でも、綺麗な絵を見てみたいと言ったワガママをかなえるものが、今回のレビューする様な 4k60Hz対応 HDMIアップコンバーターです。
アップコンバーターは、画素数(解像度)の不足しているコンテンツを、不足しているものの補間技術により、擬似的に高精細に見せるものですが、本当にそんなに上手くいくの? と素朴な疑問をレビューしてみたいと思います。
4k60Hz対応 HDMIアップコンバーター RP-HD2UP4K は、RATOC systems 社製のもので、製品構成は、本体と電源用のUSBケーブルと簡単な取り扱い説明書だけの、シンプルなものです。HDMIケーブルは付属しません。
本体も非常にコンパクトで、大きさは 60mmX55mmX20mm 、重さも40gしかありません。
普通のボールペンと比べても、半分ほどしかありません。
USBケーブルも70cmぐらいの長さですが、これは単なる電源供給用なので、置き場所や使い勝手に合わせて、後で交換しても良いでしょう。
本体のインターフェースは、HDMIのインプット(ソース側)とアウトプット(モニタ側)、電源SW、電源用USBの入力だけのシンプルなもので、ソースとモニタの間に挟み込む様に設置するだけの簡単接続です。HDMIの端子は、インプット、アウトプット共にTypeAです。ビデオカメラとかでHDMIをご使用の方は、TypeCが使われている事もあるので、コネクタの大きさをご確認ください。
実際に、接続するとこんな感じです。
本体が軽くて小さいので、各ケーブルの取り回しには、気を付けないと、本体は簡単にひっくり返ったりします。
本体の消費電流は、MAXでも265mA程度の様で、USBハブからでも電力供給は可能です。電源供給で特に悩むことは無いでしょう。動作時には電源ランプが青色に点灯します。
4Kディスプレー(テレビ)で解像度の異なる複数の機器を使用している方にオススメ!
4K60Hz対応 HDMIアップコンバーター RP-HD2UP4K は、1080p、720p、480p&iの解像度を、3840X2160の解像度までアップバートする能力があります。
そこで、PCにて解像度を落とし、見え方がどう変化するのかを確認してみました。
HDMI ケーブルは、High Speed 対応のものです。
使用機材は、PCはこれ
ディスプレーカードはこれ
表示させるディスプレーはこれ
確認方法は、目視による感覚的な評価ですが、それだけだと伝わり難いので、ディスプレーから60cmぐらい離れた所から、35mm(フルサイズ)換算で45mm相当の画角(簡単に言ってしまえば、人間の見た目になるべく近づけたぐらいのイメージ)で、ディスプレーの画面をそのまま写真に撮るって事をやってみました。
まずは、単純に画面いっぱいに写真を表示させました。
3840X2160の解像度、1920X1080の解像度、1920X1080をアップバートしたもの の比較です。
文字の方も確認してみました。
どうですか? 良く分からないって方が多いのでは無いでしょうか? 実際の画面は、1920X1080より、1920X1080をアップバートしたもの が精鋭度が増した印象なのですが、驚くほどの差はありません。 試しに、720pもチャレンジしてみましたが、結果は大差ありませんでした。これは、アップコンバーターの効果が少ないと言うよりも、元々の1920X1080が、精鋭度の低下が少なくあまりぼんやりしていないのです。PCの解像度変更は、そもそもOS側で様々な補間技術が入りますのでそれでカバーされてしまって、余り差が出なかったのかな と思っています。
そこで今度はセットトップボックスの代表として、AmazonのFire TV Stickを試してみました。
既に新型が出ていますが、手持ちの一つ前の機種であるこれです。
同じAmazonでも、Fire TVの方は、4K対応していますが、Fire TV Stick は、最大1080pの解像度を持っています。この様なツールを、自宅の4K TVにつなぎたいって用途は多いのではないでしょうか?
では試してみましょう。実際の接続はこんな感じです。
アップコンバーターに直接挿せるので、コンパクトにまとまり、親和生は良さそうです。
評価の仕方は、先のPCのケースと同じで、実際の画面を直接撮影しています。
で、実際の画面は、
この画面の状態でも良くわかると思いますが、更に中央辺りを拡大してみます。
アップコンバーターなし 拡大
元の画像に比べて、アップコンバーターを使用すると、大幅に精鋭度が増した印象で、文字やテロップが読み易くなります。Fire TV Stick で表示出来る全ての画面に効果が出るので、効果は絶大です。例えば、レースの映像などは、レースの順位やタイヤの状況など、状況を示すテロップが多く出ると思いますが、それらの文字が読み易くなります。古い画像も精鋭度が増した印象ですし、違和感もありません。また、Miracastを用いたミラーリングを利用すれば、HDMIを持たないスマホの表示にも効果が出ることになります。
この様な、セットトップボックスなどを、4K TVにつないで使いたい と言うような用途には、オススメです。
おまけ
ビデオ回路の弱いPCならどうかな と、ノートPCを試してみました。
使用したPCは、これ
このPCのビデオ回路は、Celeron B815 内蔵ビデオ回路で、通常は1366X768、HDMIで外部ディスプレーに単独でつないでも、1920X1080がMAXです。このPCを最初に試したPCと同様のディスプレーに接続しました。
やはりPCなので、文字等は1920X1080でも、ある程度は補正される様で、比較的綺麗に見えます。ですが、アップコンバーターを使用すると、精鋭度が増した印象で、Fire TV Stick程では無いですが、先に試したPCよりは効果が大きい様に感じます。
画像の方はどうかなと、同じ山の写真を画面いっぱいに表示し、同じ方法で比較してみました。
分かり易くするために、若干拡大していますが、頂上付近や各岩の輪郭部分を見てみても、明らかに精鋭度が増していることが、分かると思います。ビデオ回路の弱いPCの方が効果は高い様ですね。
おまけ
参考までに、アップコンバーターをつないだまま、スイッチのON-OFFをしてみると、単純に接続が切れてしまいます。4K60Hz対応 HDMIアップコンバーター RP-HD2UP4K は、アップコンバートを停止して、信号をパススルーする機能が付いているわけでは無さそうでした。
まとめ
4K60Hz対応 HDMIアップコンバーター RP-HD2UP4Kの値段を調べると、それ程高額では無く、この値段でこれだけ変化するのであれば、十分な効果と言えるでしょう。
セットトップボックスなどを、4K TVにつないで使いたい と言うような用途には、オススメですし、元々のビデオ回路が貧弱なPCかつビデオ回路の向上が困難なノートPCなどを、4Kディスプレーにつないで使用したいって方も効果有りです!
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