僕は、登山や山スキー用の雨具としてファイントレックのアウターシェルを使用していますが、上下合わせると5万数千円します。 5800円のワークマンのバイク用高機能レインウエア「BIKERS(バイカーズ)」がどこまで肉薄できるかが気になって応募してみました。
バイカーズは透湿素材では無いことから熱さを少しでも和らげるために上着の色はライムグリーンを選びました。しかし、ズボンは黒しか選択できないようです。
バイカーズの詳細
上着
上着の丈は長めで、前と後ろで異なっています。ウエスト及び腕にマジックテープのバタつき防止ベルトが付いてます。
上の写真の下はファイントレックのアウターシェルで大きさはXLです。前と後ろの長さが同じで一般的でしょう。しかし、バイカーズの後ろの方が11センチも長く前傾姿勢となるバイクの着座姿勢に合わせています。
上着のジッパーは防水ジッパーを使用していませんが入念な作りになっています。
チャックはグローブを嵌めた手では掴み難いので、ストラップを付けるなどして工夫すればユーザーが解決できます。
見えにくいのですが、フラップには折り返しが付いています。
防水ジッパーを使用しなくても防水性や防風性を確保するために、手の込んだ作りになっています。但し、ここで目止めをしていなければ防水性は無いと言うことになりますが、縫い目をほぐさないと分からないので、そこまで確かめることはしませんでした。
ズボン
ズボンも長めです。また後ろがやや上がっていますしフラップの様なものがあります。
上の写真の下はファイントレックのアウターシェルで大きさはMです。バイカーズの方が10センチも長くなっていて、スキーブーツの踵まで下せます。
スキーブーツでもジッパーは余裕で届きますし、おいらの様に足が短くてもジッパーで止められるのでズボンの裾を引きずったりしません。また、裾を開いても隙間はありませんのでズボンの先まで防風防水となっています。
膝には着脱可能なプロテクターが付属しています。
プロテクターをしたまま、サマーゲレンデでスキーしてみましたが動きに制限は感じませんでした。
フード
着脱可能なフードが付属していますが、フルフェイスのヘルメットには必要ないでしょう。
スキー用ヘルメットは十分収まります。従って原付用のヘルメットなら収まるでしょう。
スキー,スノボや原付程度なら問題ないでしょうが、バイクの場合、風圧でヤバいかも。でもフルフェイスのヘルメットをするからフードは必要ないでしょう。
ネックガード
サマーゲレンデでは熱いので使用しませんでしたが、内面は肌触りの良い布となっています。アジャスターを上にして被るようになっています。
深さは、短い方で22センチで長い方は29センチもあるので防風防寒はバッチリでしょう。
収納袋
収納袋に楽々入りました。上着長めでズボンにはプロテクターが入っているので大きめの収納袋となっています。
ウィングヒルズ白鳥リゾートのサマーゲレンデで使用してみた
僕はバイクを持っていないので、ウィングヒルズ白鳥リゾートのサマーゲレンデで試してみました。
梅雨の季節なので応募時点では雨が降るだろうと予想していましたが、2016年7月2日(土曜)は、あいにくの曇り時々晴れで最高気温は28度とのことでした。
サマーゲレンデではスプリンクラーで散水しているため、場所によっては頭からシャワーを浴びてしまいます。サマーゲレンデは雨がお薦めです。理由は晴れていてもシャワーで濡れるし、長ズボン長袖着用なので日差しが当たると無茶苦茶熱いのです。
サマーゲレンデで滑る板は専用の板が用意されています。普通のスキー板だと滑走面がプラスチックの人工スノーマットで削られてしまうのです。この日、僕は初・中級板をチョイスしました。なお、上級者用板の滑走面は全面金属です。
滑り心地は、滑らないアイスバーンと言った感じで下手な滑り方をすると欠点が表面化してしまいます。従って、シーズンオフでのテクニックの点検と練習には都合が良いと思います。
バイカーズの上着の内側には袖口まで全面にメッシュが貼られていますし、ズボンにも膝あたりまでメッシュが貼られています。従って、半そでのTシャツに半ズボンの上にバイカーズを着て滑ることにしました。着てみると、やはり直接腕の肌がメッシュにあたる部分はべた付かず着心地が良いです。
上の写真では腕にプロテクターを付けていますが、バイカーズの膝には着脱可能なプロテクターが内蔵されているため外部にプロテクターは必要ありません。
滑走は午前9時頃からリフトが止まる午後4時頃まで余り休むことなく滑り続けました。
滑りが下手なのはご容赦くださいm(_ _)m
ビデオで気が付いたと思いますが、右側のウェストを調整するバタつき防止ベルトがありません。実は、慣れないゲレンデで早々と転倒してしまい、バタつき防止ベルトが取れてしまったんです。(^_^;)
ビデオの最後の方はエアガンで通気性のテストをしてみました。もちろん、内部に風が通る様な事はありませんでした。
平均1時間に5本ぐらい滑りましたが、熱さの為30分ぐらいで蒸れてきました。1時間で5本も滑ると完全に汗が上半身全体に出てきました。
更に滑っていると、下半身まで濡れてきました。どうやら浸水してしまったようです。暑さ対策の為、フードなしでヘルメットのみ,手袋も防水性の無いグローブしかも上着の裾を絞めることなく滑っていたのです。2時間ぐらい滑ってセンターハウスでバイカーズを脱いでみたところ、メッシュの効果か全体に水気が回っているようで、一見すると濡れているように見えませんでした。濡れたと言っても絞っても水が出るほどではありません。洗濯機の脱水をしたまま着た状態と言って良いでしょう。
バイカーズの裏をめくってみると縫い目は全て透明なテープを張っているような感じで目止め加工がしてあります。これをしていないと防水の生地でも縫い目から簡単に浸水します。
浸水した個所を考察してみると、首回り,腕と上着の袖口、これは防水対策をしなかったので当然でしょう。この日の最大瞬間速度をスマホのGPSで計測したところ40Kmでした。サマーゲレンデでは、あらゆる方向からシャワーを浴びてしまうので防水は厳しいかもしれません。
このサマーゲレンデでは、ほぼ同じ条件でファイントレックのアウターシェルを着て過去に3回滑っていますが、下着のパンツまで濡れたことはありませんでした。
バイカーズは、透湿性素材ではなく防風性が高すぎて、まるでサウナスーツ状態なので汗と少しの浸水した水がメッシュの生地を伝って全身に回ったのかもしれません。かと言って、梅雨に防止グローブ,フードと付けて、上着の裾を絞めて滑走は暑くて出来そうにもありません。
ファイントレックのアウターシェルには透湿性がありますが、それでも不十分で両脇にあるリンクベントを開けて滑った筈です。すなわち開口部が2か所多いにも関わらずパンツまで濡れませんでした。
パンツまで濡れた最大の原因は、汗でしょう。
防風性が非常に高く丈夫です
特徴
- 上着の丈がやや長い。ズボンも懐がやや深い。
バイクスーツの上から着ることが考慮されていて前傾姿勢でもズボンの上が露出しません。 - 膝には着脱可能なパッドが内蔵されています。
スキーをしても制限を感じませんでした。 - ズボンのすそが広くバイク用ブーツどころかスキーブーツも楽々入ります。
マジックテープで余分な部分は固定できますので足の短い人でも大丈夫です。 - ウエスト及び腕にマジックテープのバタつき防止ベルトが付いてます。
フード,上着の両袖口と裾にもアジャスターが付いています。袖口はゴムで絞られていますがマジックテープでも調節出来ます。 - 首周りからの浸水及び風を防ぐネックガードが付属しています。
- 上着は袖口までメッシュで覆われているのでTシャツの上に着ても、べた付きません。
大汗をかいてもメッシュにより拡散し、べた付きません。 - 縫製の継ぎ目は、全て目止め加工がされていて浸水を防いでいます。
- 生地が丈夫です。人工ゲレンデで転倒してしまい、上着のバタつき防止ベルトが取れてしまいましたが、ズボンには損傷ありませんでした。上着も糸が解れただけで破れませんでした。
- 上着のジッパーは入念な作りで防水防風性を高めています。
欲しい点
- やはり、この値段では無理でしょうが透湿素材が良いな。
大汗をかくようなスポーツ時や重労働時には蒸れますし、冬は簡単に結露してしまいそうです。夏はバイカーも蒸れるでしょう。 - 通風口が欲しいですね。
バイクの場合、正面は常に正圧ですが背面は負圧なので通風口を設けられるのではと思いますが、風圧が半端ないので難しいのでしょうか。 - バイカーには関係無いでしょうが重いです。おいら的には軽い方が...
正確に測れなかったのですが1200gぐらいあるようです。
使用するシチュエーション(バイク以外)
- スキー,スノボ(長時間は、お勧めできません。)
- 通勤通学程度の自転車
- 強風時の写真撮影待機
- 交通整理
- サウナスーツ
まとめ
やはり比較した相手(ファイントレックのアウターシェル)が悪かった。コスト10倍ですからね。
それでも、上着のジッパー部分の入念な作りと言い、腕やウェストにバタつき防止ベルトが付いていますし、ネックガードもついていますので防風性は高いと思います。ファイントレックのアウターシェルと比較しても防風性に関しては同レベル以上だと思います。むしろファイントレックのアウターシェルの方にネックガードを買う必要がありますね。
但し、バイカーズには透湿性や通気性が無い為、真夏や真冬とかスポーツシーンで長時間使用するのは厳しいでしょう。従って、あまり動きの無い場合での強風時や雨天時の利用が良いでしょう。
今後は自動車に常備して、強風時の写真撮影で待機するのに使用したいと思います。袖口,上着やズボンの裾を絞めて風防とネックガードもすれば防風性は完璧です。寒ければ、下にダウンの防寒服でも着れば、防風性の高いバイカーズが風をバッチリ遮り防寒効果があがります。
ホーリーさん
2017/01/23
大きめのサイズなので首下から鼻まで被れました。もっとも鼻まで被るとサングラスが曇ってしまうので鼻は出して滑りました。
窮屈さは全くなく、アジャスターを絞れば隙間も殆どなく非圧雪コースでパウダーを巻き上げて滑っている時だけでなく、派手に転倒してもネックガード内に雪は入ってきませんでした。
実はクローズされていた非圧雪コースをこっそり滑って、不安定な深雪に板を取られて転倒してしまいました(^_^;)
この日の薮原スキー場は寒気が来ていてパウダー状の新雪が20センチ程積もっていてゲレンデトップで-10度程度でしたが、ネックガードのおかげで快適に滑れました。