#926
IT技術がインフラの一部となっている今の時代に生きている人間として、気付けば、仕事上の、生活上のデジタルデータが大量に増えつづけていて、記憶メディアの大容量化に伴い、保管用のデジタル媒体のデータ密度も格段に高くなっているため、従来の媒体とは違って、仕事と生活が非常に便利になっていると同時に、デジタルデータが消えたら取り返しのつかない損害を受ける。
今回のレビューが、改めてデータのバックアップのことを考え、必要なバックアップを確実に実行する契機になればと思う。
長いレビューを読むのが面倒がる方は、本製品を使って、複数のPCやAndroidモバイルデバイスのデータをローカルドライブ、BD-RE、あるいはAcronis Cloudにバックアップし、それらバックアップデータをWeb上管理している画面をご覧ください:
Acronis True Image CloudのWeb管理画面(各PCとモバイルデバイスの最新のバックアップ状況)
■構成、仕様と主な機能
Acronis True Image CloudはAcronis True Image 2016とAcronis Cloudサービスがセットになっている製品だ。
Acronis True Image 2016はローカルバックアップ用にずっと使える(はず)であろうが、Acronis Cloudサービスは製品購入後1年間だけ無料で使えるという仕組みだ。
今回のレビュー対象品は「3コンピュータ」にAcronis True Image 2016をインストールでき、10デバイス(モバイルを含む)」に対しクラウド(Web)管理ができるという。
Acronis True Image 2016の要件
◆サポー対象のOS
Windows
- Windows XP SP3
- Windows 7 SP1(すべてのエディション)
- Windows 8(すべてのエディション)
- Windows 8.1(すべてのエディション)
- Windows Home Server 2011
- Windows 10
Apple OS X
- OS X Mavericks 10.9.5+
- OS X Yosemite 10.10.2+
- OS X El Capitan 10.11
◆サポート対象のファイルシステム
- NTFS
- FAT32
- Ext2/Ext3/Ext4 *
- ReiserFS *
- Linux SWAP *
* Ext2/Ext3/Ext4、ReiserFS、およびLinux SWAPファイルシステムは、ディスクまたはパーティションバックアップ/リカバリ操作にのみ対応
◆現在サポートされていない構成
- Windows XP x64
主な機能として、
・OSまるごとバックアップ
・Universal Restore
・Windows 10と最新のMac OS Xをサポート
があるほか、
・業界最速のバックアップ・復元
・かんたん・高速復元
・任意の復元ポイントを選択
・セキュリティとプライバシー
・柔軟なファイルリカバリ
・実績豊富なバックアップ技術
といった特徴があるとメーカが歌っている。
さっそく検証していこう。
■レビューに使用するPCやデバイス
バックアップ対象として以下のパソコンとタブレットを使うことにした:
Lenovo製WindowsノートPC ThinkPad Edge E520(現在Windows 7とWindows 8.1 Updateのデュアルブート)
富士通製WindowsタブレットStylistic Q550/C(現在Windows 10 Pro)
Lenovo製AndroidタブレットYoga Tablet 8(Android 4.4.0)
バックアップ先には以下の物を使う:
・USB接続外付けハードディスク
WD製ポータブルHDD My Passport Cloud 3TB
Buffalo製ポータブルHDD
・ブルーレイドライブ
・ブルーレイディスク各種
■Acronis True Image 2016のインストールと有効化
入手するにはまず無償試用版をダウンロードしてインストールする必要があるが、メールアドレスが必要だ。
これで使用可能だ。
■ソフトの作業画面と機能詳細
ご覧のように、メニューから、このバックアップソフトの基本的なコンセプト、構成、豊富な機能と完成度が伺える。
システム全体も個別のパーティション、フォルダ、ファイルも自由にバックアップできる
対象パソコン1(外付けHDDバックアップ)
Windows 7とWindows 8.1のデュアルブート構成のLenovo製ノートパソコンThinkPad Edge E520
このパソコンは元々Windows 7のプレインストールPCだったが、今はWindows 7とWindows 8.1のデュアルブートの構成にしてある。
起動OSの選択画面: Windows 7とWindows 8.1のデュアルブート
Windows 7を残している理由の一つは、Lenovoの電源管理ユーティリティの省電力マネージャやThinkVantage Toolboxなどが引き継がれることだ。省電力マネージャはバッテリの充電管理ができ、無駄に満充電しないことでバッテリの寿命を維持することができるから、重宝してきたが、Winodws 8にアップグレードすると、これがサポートされなくなり、バッテリがいつも満充電されてしまい、消耗が早くなってしまう。
Windows 7環境での省電力マネージャ(充電開始:45% 充電停止: 65%)
今、Windows 7から直接Windows 10にアップグレードができるので、省電力マネージャとThinkVantage Toolboxなども引き続き使えるか確認したい。
それから、デュアルブートの関係で、Acronis True Image Cloudからは2台のコンピュータとして扱われるか、それとも1台のコンピュータとして認識されているかも興味があるところだ。
■Windowsのバックアップ機能
Windows8以降のWindowsに搭載されているバックアップ機能にはファイル履歴とシステムイメージの二通りがある。
自分はファイル履歴よりも、システムイメージ作成機能を使って、個人ファイルだけでなく、システムのバックアップも行うことがほとんどだ。複数台のPCのバックアップと復元を行った実績もある。専用ソフトを使う必要がない点でい便利だと思うが、バックアップと復元時のファイルの選択などの自由度が低いところが不満だ。
●Windows 8.1 Proのバックアップ
・Windows 8.1 Pro環境の証拠
Windows 8.1 Proにインストール済みのAcronis True Image Cloud
ローカルに接続したMy Passport Ultra 3 TBにバックアップを行った。
・バックアップの設定
バックアップの対象として、パソコン全体か、特定のディスクやパーティション、あるいは個別のフォルダやファイルの設定が出来て、無駄をできるだけ抑えることができる。
内蔵HDD(Widows 7とWindows 8.1のデュアルブート)と外付けHDDのリストからバックアップ元を選ぶ
「バックアップ元」として選択された内蔵HDDのデータサイズが表示されている
メールアカウントへの通知設定
・バックアップの実行
・Acronis Cloudで確認
114GBのバックアップ対象データが70GBのバックアップイメージファイルに圧縮・バックアップされ、所用時間が1時間48分程度だった。圧縮率は約39%だ。
・Windows 8.1 Proのシステムイメージによるバックアップ
比較のために、こちらも実行してみた。
同じくMy Passport Ultra 3 TBに作成した。
このバックアップはシステムパーティションが自動的かつ強制的に選択されるほか、ユーザがバックアップしたいパーティション単位の追加も可能だが、細かいオプションがなく、使い勝手がよろしくない。また、パスワードや暗号化による保護もできない。
結果として、112GBのデータが97.4GBのイメージファイルに圧縮・バックアップされ、所用時間が約1時間10分だった。圧縮率は約13%だ。
Acronis True Image Cloudのほうが3倍程度の高い圧縮率で、約1.7倍の時間がかかったと言う計算になる。
●Windows 7 Proのバックアップ
こちらはディスク単位ではなく、コンピュータ全体のバックアップを行った。
・Windows 7 Pro環境の情報
Acronis True Image Cloudによるバックアップ
これはディスク・パーティションではなく、コンピュータ全体のバックアップという点を除けば、Windows 8.1 Pro環境とまったく同じ手順でできた。
バックアップ途中、Acronis CloudのWeb管理画面からもバックアップの進行状況を確認することができる:
Acronis CloudのWeb管理画面からローカルバックアップの進捗が確認できる
その結果、117GBのデータが68.9GBに圧縮され、1時間5分ほどでバックアップされた。圧縮率こそが約32.7%で、Windows 8.1 Pro環境の39%より6.3%低かったが、所要時間はWindows 8.1 Pro環境の1時間48分より約40%も短縮された。Windows 7 Pro環境とWindows 8.1 Pro環境それぞれのシステム構成などの違いがこのバックアップパフォーマンスの差の原因であろうと推測する。
しかし、比較のために、Windows 8.1 Proの場合と同じく、Windows 7 Proの環境でもシステムイメージを作成して、本ソフトと比較しようと思ったが、何と、システムイメージが作成できないというトラブルに見舞われて、何度も試して時間が無駄にかかってしまった。
バックアップ先をMy Passport Ultra 3 TBに設定
結局、最終的にはWDのサポートサイトで
3TB以上のWD製HDDにWindows 7のシステムイメージが作成できない
3TB以上のWD製HDDにWindows 7のシステムイメージが作成できない問題の対策
を見つけて、WD製の3TB以上のHDDはWindows 7のシステムイメージを作成することができず、あらかじめWDの専用フォーマットソフトでフォーマットすること(全データが消去される)で解決可能だと分かったのだが、すでに1TBほどのデータを書き込んだ状態だったので、My Passport Ultra 3 TBへの作成をやめた。
代わりに、Buffalo製のHD-PVRU2に作成することにして、成功した:
116GBのデータのバックアップが約1時間16分程度で完了した。これはWindows 8.1 Proの時とほぼ同じだ。もともとWindows 8(8.1)、それから今のWindows 10もWindows 7のシステムイメージ機能をそのまま継承しているので、当たり前の結果となった。
■レスキューメディア作成
バックアップを生かすためにも、パソコンが起動出来なくなった場合に備えて、ブータブルレスキューメディアの作成が極めて大事だ。メディアとしてはCD、DVDとUSBフラッシュドライブ(実際USBメモリ、SDカード、HDDも使えるだろう)のほかに、ISOイメージファイルの作成もできる。今回は内蔵DVDドライブを指定で、DVDディスクを以下の手順で簡単に作成できた。
対象パソコン2(BD-REバックアップ)
Windows 7タブレットパソコンの富士通製Stylistic Q550/C
これは元々Windows 7 Proの構成だったが、Window 8 Pro、Windows 8.1 Update ProとWindows 10 Proの順でアップグレードしてきた。Windows 8 Pro以降では、ドライバの関係で指紋センサーが使えなくなったが、タッチパネル操作などほかの機能は大体使えている。今回は、あらかじめWindows 7 Proに復元した状態で、Acronis True Image Cloudの機能テストを行うことにした。また、前記のE520と違って、内蔵ストレージの容量が小さいことから、BD-REへのバックアップを挑戦してみた。
Acronis True Image 2016をインストール
Acronis True Image 2016インストール済み
20.2GBのデータが8.4GBに圧縮され、約4時間17分かかって作成された。圧縮率は約58%であった。
外付けHDDへのローカルバックアップに比べれば、BD-REの書き込み速度がはるかに遅いため、所用時間が非常に長かったが、圧縮率は約58%とびっくりの高さだった。
ネット接続環境が快適であれば、PC全体のバックアップも可能で、データ保護が強固になる
信用できるクラウドにバックアップを取っておけば、大きな災害やトラブルがない限り、自宅だけに保存するよりも確実であろう。
製品登録から1年間の間だけ、クラウドが有効であるので、継続的に使用するかどうかはメリットをよく見たうえで決断する必要がある。データが損失しないことを保証されるであろう。
その前提条件としては、ネットワーク接続環境が安定かつ高速であることだ。
それと、いうまでもなく、自らのローカルバックアップも怠ってはいけないこと。
2015年10月18日17時台、Acronis Cloudが接続できなくなった。数時間に渡って続いたから、おかしいなと思い、Windows 10のMicrosoft Edgeという新しいブラウザを使っていることに気づき、もしかして、こいつが悪さをしている?と、Internet Explorerで試してみたら、こっちのほうが問題なくアクセスできていた。
なるほど!Microsot Edgeのサーバーの安定性に問題があったか?実際、別のWindows 10のPCでも、これまでMicrosoft Edgeを使って、別の複数のwebサイトに何度もアクセスできなかったりしていた経験があるのだ。いずれも、同時間帯ではIEは問題なく使えていた。
なるほどと思った。
つまり、ネットワーク接続環境に問題がなくても、アクセスに使うブラウザなどアプリが問題の原因になる可能性もあるのだ。
■テスト1
前記Windows 7 ProとWindows 8.1 Update Proのデュアルブート構成のThinkPad Edge E520に対して、両方の環境からクラウドへのバックアップを行ってみた。
・Windows 7 Pro環境でのクラウドバックアップ
すでにローカルバックアップが作成されているため、そのままではクラウドへのバックアップ先を変更できなかった。「+」をクリックして新規バックアップを作成するか、既存バックアップを右クリックして、「クローン作成の設定」を選んで、既存バックアップのコピーを作って、バックアップ先を「Acronis Cloud」に設定する必要がある。
自宅内の無線接続と有線接続は、いずれも普通のインターネット接続では10MB/s前後の転送速度が出るのに、このバックアップの時は、非常に遅かった。
実際、ネットワークの接続速度も、Acronis True Image 2016の表示も、100kbps程度の速度に止まっていた。同時にネット閲覧などは普通にできていた。一つ考えられるのが、パスワードと暗号化をかけたことが遅いことに繋がったことだ。
これでは時間がかかりすぎるため、途中で止めた。
■テスト2
対象パソコン
Windows 10 Pro 64 bitのタブレットT11B
一回くらいはバックアップを完成させたいと思い、後に容量の少ないWindowsタブレットPCのT11Bに対して、コンピュータ全体のバックアップをAcronis Cloudに作成してみた。
ここではAcronis CloudのWeb管理画面から、「デバイスの追加」機能を使ってみた。
Web管理画面からデバイスを追加する→Acronis True Image 2016ダウンロード
Acronis True Image 2016のインストール
早速ソフトを立ち上げて、Acronis Cloudのマイアカウントにサインインすることで有効化した。
バックアップ先設定完了
約33.6GBのデータを実に2日間半若かけてAcronis Cloudにバックアップをして、成功した。バックアップイメージのサイズが約29GBと、対象データからの圧縮が15%弱と非常に低かった。これでは生産性がないので、実用できない。復元のテストも当分時間的に無理だ。
バックアップ時のインターネット接続速度を確認してみたところ、最大送信速度でも800kbps程度程度だった。
しかも、Acronis True Image Cloudのバックアップ設定メニューの詳細タブで「データアップロード速度」を「最適化」から「最大(実験的オプション)」(ほかのソフトより優先される)に変更してみても、
データアップロード速度を「最大」に設定したことによる転送速度の改善
送信速度が通常のインターネット接続速度の10%以下の1Mbps程度にとどまっていた。これはAcronis True Image Cloudの暗号化とデータアップロードの仕組みによって改善されることを期待したい。
プラットフォームに関係なく、手軽に安心バックアップできる
モバイルデバイスの場合は、普通内蔵ストレージ容量が少ないので、撮った写真や動画などを止めっぱなしにすると、空き容量が足りなくなる可能性が高い。どこからでもいつでも必要に応じてクラウドに保管できれば、空き容量の心配がないだけでなく、保存されたデータも自由にアクセスして使うことができるので、非常に助かる。
Androidデバイスの場合、GoogleのPlayストアからAcronis True Image Cloudという無料アプリをダウンロードし、インストールすることで使える。
■Lenovo製Android 4.4のYoga Tablet 8
予定通り、AndroidのYoga Tablet 8
からのバックアップを実行してみた。
こちらは原因不明なエラーで(アプリには診断機能がなさそうだ)、いつまでになっても成功しなかった。
最初は、ビデオとメッセージも含めた全データのバックアップをしようとしたが、なかなか進まなかった(同じときには、Playストアのアプリの更新が続々と行われていたので、ネット接続問題じゃないのが確実だ)ため、ビデオとメッセージを除いてのバックアップを試みた。するとすぐ進み始めた。しかし、気づいたら、21%のところでエラーが発生して、止まっていした。
ここではエラーの説明はなく、ただ再試行かキャンセルの選択肢が与えられている。
再試行を数回やっても、エラーで止まってしまったから、一度キャンセルしてから、再度始めたが、今度は0%で止まってしまった。
Yoga Tablet 8本体を再起動して、True Imageだけを立ち上げてバックアップを試したが、やはり0%から進まずエラーが発生して、失敗の連続。うん。
Acronis True Image Cloud自体のアンインストールと再インストールも行ったが、改善されなかった。
Acronis True Image Cloudのアンインストール
ほぼ間違いないくYoga Tablet 8との相性問題だ。
急きょ、参戦予定のなかったZenPad8.0を戦列に加えた。
■ASUS製タブレット、Android5.0.2のZenPad8.0
このような感じで、いつでも、どこからでもモバイルデバイスの大事なデータをクラウドにバックアップでき、ほかのデバイスから確認だけでなく、「復元」でダウンロードして使うこともできるので、超便利な機能だと思う。
■Apple社のiPad Air 2 16GB Wi-Fiのバックアップ
こちらは手に入ったので試してみたところ、まったく問題なくバックアップができた。
■モバイルデバイスのバックアップについて
Web管理画面(デバイスタブ)ではバックアップに対して実行や設定ができず、削除だけが可能だ。
ソフト自体を閉じても、バックグランドで移行が継続される。ネットワーク接続エラー等があった場合も、接続が復旧次第、継続される。で、いつまでも続くが、いつ終わるか?通知機能は?
モバイルデバイスの場合、AndroidやChrome、iOSのように、デバイスのシステム、Wi-Fi接続情報、アプリ、ユーザアカウントなどの設定情報は、クラウドサーバー上に同期設定によって保存されているが、ユーザ個人の写真、メッセージ、動画などのデータは個人でバックアップをしないと、紛失、障害とが発生した場合、失ってしまう恐れがある。かといって、別デバイスと接続して、バックアップを取るのも面倒だ。Acronisのクラウドサービスは接続さえできていれば、1クリックで設定通り自動的に最新データをバックアップしてくれる。
ただし、モバイルデバイスからはWindows PCの管理ができない。これはちょっと機能としてほしいなと思う。
ローカルPCのドライブの容量を確保しながら、使いたいときは使える
460MB程度のデータの移行には約1時間40分ほどかかった。
この機能もネットワーク接続環境に依存する性質があるが、作業を始めてから終わるまで、ケアーする必要はなく、本体ソフトを終了しても、バックグランドで作業が続行するし、終わるまで、接続エラーなどが生じても、復旧次第、自動的に再開される。
web管理画面から確認:
移行したファイルはクラウド上にあるから、インターネットさえ接続していれば、どこでも、どのデバイスからも、いつでもアクセスして使える。必要な時に復元することもできる。
確実に簡単にWindows 10からデータを復元できる?(データアップロード待ち)
Windows 10にアップグレードした時点で、復元方法として
・Windows 10の「Windows 8.1に戻す」機能
・Windows 10環境から、Windows 8環境でAcronis True Image Cloudを使って作成したバックアップから復元
・Windows 8環境でAcronis True Image Cloudを使って作成したバックアップと、レスキューメディア(DVD)を使って復元
・Windows 8.1環境で作成したWindowsシステムイメージとWindows 8.1インストールメディア(DVD)を使って復元
の4通りがある。
簡便性、使い勝手、
確実性:復元時のトラブルの少なさ(復元の完全性、OSの正常起動)
●Windows 10 ProへのアップグレードとWindows 8.1 Proの復元
WD製My Passport Ultra 3 TBからバックアップデータをHD-PVRU2へコピーしておき、HD-PVRU2から復元を行った。
●Windows 10 ProへのアップグレードとWindows 7 Proの復元
Windows 10環境での省電力マネージャ(充電開始:45% 充電停止: 65%)
ここではWindows 8.1 Proの時と異なったやり方を試みた。ロックを解除したMy Passport Ultra 3 TBを接続して復元を試みた。
閃き: Acronis True Image Cloudの復元モードが起動した後に、接続して、イメージファイルを使うことだった。見事に、当たり前に成功した。
Windows 10にアップグレードした後、引き継がれたAcronis True Image CloudでリストにあるWindows 8.1 Updateで作成した最初のバックアップに対して、WD My Passport Ultraを接続する前と同じく、接続した後も、「今すぐバックアップ」をクリックしても起動しなかったが、誤ってWindows 7で作成したバックアップのクラウドクローン(なぜか進行中)を削除してしまった途端?始まったのだ。訳が分からない。
Windows 10でのバックアップが終わったところ、バックアップのVersionとして、Windows 8.1 Update作成されたVersionと一緒に作られたことがわかる。Acronis True Image Cloudでは合計サイズの146.9GBがバックアップのサイズとして表示された。
これなら、Windows 8.1 Update環境のバックアップから復元を行えば、システムがWindows 10からWindows 8.1 Updateに戻る。逆に、Windows 8.1 Updateの環境でWindows 10環境でのバックアップ(Version 2)からはWindows 8.1 Update環境に戻せるはず?
■効率性:バックアップ時間と復元時間(特にクラウドモード)
コンピュータ全体のバックアップを行ったが、今回の場合、デュアルブートの片方のOSシステムパーティションとシステム予約済みパーティションだけを復元すればいいと判断し、復元を行ったところ、合計サイズ GBのデータは10数分間で終わった。
クラウドを生かした多数のデバイスのバックアップを一括管理、使用が楽にできて、重宝している
クラウド機能を利用して、自分の使っているデバイスのバックアップ状況を一目瞭然に把握できて、管理もできる。
例えば、T11BからWeb管理画面を開いた場合、Q550/CのBD-REへのローカルバックアップの詳細と進捗を確認することができた:
T11BからWeb管理画面を開いてQ550/CのBD-REバックアップ状況を確認
Acronis True Image Cloudを立ち上げると、ローカルPCのバックアップとともに、ほかのPCのAcronis Cloudにバックアップしたデータも表示され、管理もできるのだ。
対象デバイスがオフラインの場合でも、スケジュールではないが、バックアップを開始させ、対象デバイスがオンラインになったときに、そのデバイスのローカルでもバックアップが始まるようになる?
そのあと、Windows 8.1 UpdateからアップグレードしたWindows 10環境で、Web管理画面から、(起動していないので)オフライン状態のWindows 7のこのクラウドバックアップを実行させてみた。すると、Windows 10のAcronis True Image Cloudでは、その進行が続いていて、残り時間がどんどん伸びていく状況になった。Acronis Cloudの使用容量も増え続けていた。どんなアルゴリズム?何を根拠に計算しているのか?
とうとう、謎の「1%完了」になっていた!びっくり仰天。Windows 7環境が起動していないって!!!
一方、Windows 10にアップグレードした後、引き継がれたAcronis True Image Cloudでは、Windows 8.1 Update環境で作成しローカルバックアップがリストアップされていて、保存先のWD My Passport Ultraが接続されていない状態で、保存先を変更しようとしても、Windows 7環境のようにAcronis Cloudが選択肢として現れず、クーロンを作っても、同じ状況だった。
■アクセス
クラウドデータはどのPC、どのモバイルデバイスからも、簡単にアクセスできて、使える。
一例として、Acronis True Image 2016がインストールされていないWindows 10 ProのPCから、web管理画面から見たバックアップの現在状態
バックアップ元のCドライブの構造が表示された。それぞれのフォルダの歯車マークをクリックすると、「ダウンロード」、「リンクをコピー」、「Twitterで共有」、「Facebookで共有」と「削除」と言ったボタンが表示されて、それぞれの操作が可能だ。
■デバイス毎の管理
「復元」とは、普通物のデバイスに戻す意味だが、ここでは別のPCやデバイスに任意に「ダウンロード」できると言う意味だ。
Acronis True Image 2016がインストールされていないWindows 8.1 ProのPCから試してみた:
ただ、各ファイルの右側の「前回変更日時」というのがあって、表示されている1月18日という日時は謎だ。1月はそもそもZenPad8.0を入手していないし、もちろんデータのバックアップもしていないからだ。
Windows 8.1 ProのPCにダウンロードされたファイル
・対象デバイスのバックアップ
AndroidモバイルデバイスからAcronis Cloudにバックアップされたデータは「バックアップデータ」には表示されず、
「デバイス」ではWindows PCのローカルバックアップとモバイルデバイスのクラウドバックアップが表示されている。
「バックアップデータ」でWindows PCのクラウドバックアップデータのみが表示される。
なんか紛らわしい。
サムネール表示が出来たら、もっと使いやすいと思うが、そのうちバージョンアップされるかな?
トラブルシューティングも本ソフトの本質に迫る楽しみがある
バックアップ先の状態がリアルタイム、自動的に表示されない。クリックして更新する必要がある。
ローカルとクラウドの細かい連携が整っていない?バックアップ元デバイス、バックアップ先デバイスの稼働状況に応じて適切な知らせやアドバイス、説明が足りない。
できるはずのないことを適切に判断し、アドバイスする、例えば「・・・がオンラインになった、使用可能になった時点で作業が続行される。」とかのメッセージがほしかった。
BD-REバックアップからの復元が何故か成功しない。
ロックされた外付けHDDのアンロックソフトが起動しない。
クラウド機能はネットワーク接続状況に左右される。
Microsoft Edgeではアクセスできないのに、同じ時間にInternet Explorerでは問題なくアクセスできることがあった。要するに、Acronis Cloudの問題ではなく、Microsoft Edgeサービスの不安定性が原因だったようだ。厳密にいえば、本ソフトの問題ではない。
被害を未然に防止するために必要不可欠なツール
●高度なバックアップと復元機能が備わっている
●クラウド機能を活用した一括管理の可能性が大きい
●ユーザインターフェイスが分かりやすく、使い勝手がいい
ソフトとしての完成度:
まだ改善の余地があると言える。時々バージョンアップが行われているようで、ある程度安心して使っていける。
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