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手のひらPC DC3217IYEは、最強のリビングPCになれるか?

本レビューのお題 インテル® Next Unit of Computing (NUC) Kit DC3217IYE

  • ベアボーンキット NUC を組み立ててください。
  • 組み立て方やパーツ選びで重視したことなども合わせて書いてください。
  • 完成したマシンをどのように使ったのかを紹介してください。

 

   ■ 第一章 ベアボーンキットを組み立てる   


  • キット内容

 

 本体 (筐体サイズ:116.6×120×39mm (幅×奥行き×高さ))

 

左:前面    右:背面

付属品

左:VESAマウンタ   右:ACアダプタ

 

準備物 (別途購入が必要) 

 

・ 電源ケーブル

・ メモリー

・ SSD

・ OS

・ キーボード

・ マウス

 

・その他 (必須ではない)

はじめに、本体を開ける。

 

底面4隅のゴム足内のネジを緩めるのだが、ネジは抜けないので、紛失の心配は無い。

 

 

開けると、内部にはmini PCI Express スロット(Half、Full 各1)と、DDR3 SO-DIMMスロット(2つ)、無線(WiFi/Bluetooth)のアンテナ線がある。

 

Half サイズスロットに WiFiモジュールをセットする。

※ 本機には技適マークが無いため、本レビューのための自己責任での検証とする。


Full サイズスロットには、R631 から抜き取ったTOSHIBA製128GBを搭載する。

 

上:Intel Centrino Wireless-N 2230 下:TOSHIBA THNSNB128GMCJ

サイズ比較のため、SDカードを置いているが、こんなに小さい!

 

NUCに取り付け済みだったビス(各1本)で固定する

 

続いて、2枚のSO-DIMMをセットする。

 

定番のElixir 4GB×2枚

 

実は、組み立て自体はこれで終わり!

慣れていれば、5分程度の作業ですね。

 

そして、今回はモニター背面にセットするので、付属のVESAマウンタをモニターの背面に取り付け、NUC側にも、付属の段ネジをセットしておく。

 

 

そして、段ネジをマウンタに引っ掛けて取り付ける。

HDMIケーブルをモニターに接続し、キーボード、マウスを接続するのだが、この後のUEFI操作に備え、ここでは、Unifyling キーボード/マウス(トラックボール)を接続した。

 

 

UEFIへは、起動時にF2キーを押下で入ることができる。

 

 

 

ここでは、ハードウェアの認識状態を確認し、OSのインストールに移る・・・

OSインストールにあたっては、USB接続BDドライブを使用した。

 

 

OSのインストールが完了したら、OS上での確認

 

 

 

 

が、ここまで来て、問題発生!


ストレージエラーが出たため確認すると、SSDの温度が72℃まで上がっている。


 

フリーソフトを使って確認すると、CPU温度も73~84℃だ!

 

 

再起動し、UEFIでファン制御の変更を試みるが、なぜか変更できない。

Intelサイトで確認すると、BIOSが変更されていた。

 

 

このBIOSアップにより、ファンコントロールの変更ができるようになった。

 

 

 

このファンコントロールは、試行錯誤の結果、現状以下に落ち着いている。

 

System Fan Control : Custum
Minimun Temperature : 40℃
Minimum Duty cycle : 40%
Duty cycle Increment : 2%/℃

 

ちなみに、これでFAN制御の狙いは、こんな感じ

 

 

今のところ、狙い通りに温度は落ち着いている。

 

左:アイドル時   右:高負荷時

 

もう少しファン回転数を落としたいところだが、しばらくこれで使ってみることにする。

 


   ■ 第二章   組み立てにあたって重視したこと   


  • コンパクトさを活かすこと!

せっかくのコンパクトな筐体なので、このコンパクトさを犠牲にせずに拡張したいところ。

そのためのパーツ選択がキモ!

 

キーボード/マウスの無線化

 

 現状の検証環境においては、Logicool Unifying のキーボード/トラックボール

 または、Bluetooth キーボード + Logicool 無線マウス で使用中。

 そのために、WiFi + Bluetooth のモジュールを結したのだが、技適マークの

 関係で、無線LANモジュールが使用できないことを考えると、Unifying

    あるいは、USB Bluetooth + Bluetooth キーボード/マウスか・・・

 

VESAマウントによるモニター背面設置

 

 このマシンの活用場所として有力なのは、リビングだと思う。

 そして、使用するモニターは液晶テレビ!

 多くの液晶テレビが、背面にVESA規格のマウンタの取り付けが可能で、

 設置は容易だ。


 今回のレビューにあたり、やってみたいことに上げたことがリビングに

    置くテレパソだった。


 この場合も、マウス/キーボードの接続は、無線であることが求められる。


 USB接続の地デジチューナーを利用し、液晶テレビをモニターにした

    リビングPCこそが、最適な利用シーンではないだろうか・・・

 

 

       ■ 第三章 組み立てたマシンの活用       


組立において重視したことで、リビングPCとしての活用を上げているので、これをやらない訳にはいかないだろう・・・

 

  • 追加したパーツは・・・

このコンパクトPCにふさわしい地デジチューナーはこれ!

以前レビューさせていただいた、アイ・オー・データ機器さんの「テレキング」だ! 

 

「テレキング」は、少ないUSBポートを消費しないよう、net.USBで接続する!

 

 

録画のためのHDDは、コンパクトな2.5inch HDDを、バスパワー駆動の外付けケースを使用して接続した。


今後内蔵モジュールが使用できないため、USB Bluetoothモジュールの検証も

兼ねて使用してみる。

良好ならば、最新モデルの購入を検討してみる。

 

  • 設置場所は・・

設置場所は、ダイニングテーブルサイドに設置した19インチBRAVIA

 

本当は、32インチAQUOSに設置したかったのだが、我が家の初期AQUOSには

HDMI端子が無いため、接続することができなかった><。 

 

  • 設置状態は・・・

 

 

  • 使用感は・・・

設置にあたり、家族共用になるため新規にアカウントを追加し、自動ログオンにした。

そのため、電源ON後20秒ほどで、スタート画面が表示される。


 

実際に使用して気になったのは、マウスの追従性。

本体をテレビ背面に設置した場合、Logicoolマウスでもちょっと厳しいようなので、

所有していた延長ケーブルを使用して、レシーバーをテレビ上面に配置してみた。

 

 

これで、マウス操作が快適になった。

 

一方、Bluetoothキーボードは快適に使用できている。

やはり、Bluetoothマウスの購入を考えたほうが良さそうだ・・・


これで、リビングパソコンならぬ、ダイニングパソコンとなったのだが、一番喜んでいるのは息子か?

 

今までは、必要なときに妻のノートPCを借りたり、Wii U (以前はWiiだったが)を使っていたのだが、ダイニングテーブルで勉強するときなども活用できて良いようだ。

 

 

   ■ 第四章 考察 (DC3217IYEを使用して) 

 

  • DC3217IYEの良いところ

◇ コンパクトな筐体で、設置場所を選ばない。

 

このベアボーンキットは、新しい可能性を与えてくれる夢のあるマシンだ。

このマシンで作成したPCは、今まで以上の設置の柔軟性を持っている。

 

今回はリビングPCではなく、ダイニングPCになったが、今までパソコンを置いていなかった場所に置くことができる。そんなマシンだ。

リビングへの設置は、平凡なのかもしれないが、今回設置してみて良いと思った。

 

◇ 必要充分なパワーを持っているのに省電力

 

そして、Core i3 を採用し、必要充分なパワーを発揮しながらも省電力なので、常時電源ONのテレビ録画PCやサーバーマシンとしても良いかもしれない。

 

  • DC3217IYEの改善ポイント

◇ 拡張性の向上

 

真っ先に挙げたいのは、拡張性の向上!

拡張するためにはUSB接続が基本になるが、そのためのUSBポートが3つしか無い。

今回も、キーボード/マウス、TVチューナー、HDDを接続する必要があったが、net.USBやUnifyingレシーバーを活用する必要があった。

 

今後のためには、USB3.0の搭載も望まれるところですね・・・

 

◇ 無線モジュールの技適マーク取得

 

このコンパクトな筐体の設置柔軟性を更に向上するのに、WiFi接続のもたらす恩恵は計り知れない。今回のように、モニターとしてテレビを活用しようとした時も、テレビの側までLANケーブルを這い回すのは、なかなか大変なもの。

多くの家庭にWiFi環境がある現状では、家中どこでもワイヤレスで繋がることが大切。

 

また第1に挙げた拡張性においても、今回の検証で試してみたWiFi+Bluetoothのコンボカードの威力は大きかった。


技適マークの取得には、本体と無線モジュールのセットでの申請が必須のようだが、今回検証にしたのも、Intel製無線モジュールなので、現状のベアボーンキットに無線モジュールをセットにしたモデルを追加することも可能だと思われるので、ぜひとも検討していただきたい・・・


◇ 排熱設計の余裕度アップ


今回、一番苦労したのは、実はココかもしれない・・・


以前であれば、この大きさの筐体に搭載されるのは、Atomだったであろう。そこに、Ivy Bridge の Core i3-3217U を搭載したのは、嬉しいところだ。

TDP 17W の低消費電力、低発熱 CPU ならではの採用だと思われるが、そのCPUを持ってしても、この時期に今の温度上昇では、夏場が心配になってくる。

とても小さな筐体なので、排熱設計は難しいのかもしれないが、安定稼働のためにも必要なことなので、頑張って欲しい。


◇ 電源ケーブルの同梱


小さなことかもしれないが、一般的な家電製品だけでなく、PCパーツにおいても電源ケーブルが付属しているのは、あたり前のことだと思っていた。

使用する国により、電源プラグ形状が異なるのは承知しているが、少なくとも日本国内におけるコンセントプラグ形状は統一されている。

各国の仕様に合わせた電源ケーブルの同梱はできるのではないかと思います。

(工数アップによる製品価格へ影響は、避けられないと思いますが・・・)


 

結果的に、改善ポイントが多くなってしまったが、大いなる可能性を感じるからこそ、多くを望んでしまう。そんな尖った性格のマシンですね。

 

このマシンによって、わが家のコミュニケーションが一つ増えたことは間違いない!


募集の際に表示された 「50代男性会社員が待っていた感動の・・・」

ってのは、本当だった!

 

 

 

コメント (16)

  • リーダーさん

    2013/02/03

    おおお、テレビにパソコンが・・・
    おもわずテレビをタッチしてしまいそうw
  • harmankardonさん

    2013/02/03

    レビュー,お疲れ様です.

    やっぱり,USB3.0が欲しいですよね.
  • ねおさん

    2013/02/03

    リーダーさん、コメントありがとうございます。

    今回、レビューアー応募にあたって、やってみたいこととして、リビングのテレビに繋ぐテレパソって書いてたので、やってみました。

    > おもわずテレビをタッチしてしまいそうw

    タッチパネルじゃないので、押し倒さないように、お気を付けください。
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