安全靴
世間一般的には、どんなイメージになるのだろうか・・・?
作業現場で足元を守る頑丈な靴
頑丈であるが故に、武骨で重々しい靴
事業所毎に統一された支給される靴
足元の安全重視の、街歩きを考慮していないお洒落に縁遠い靴
一般的には、こんなイメージではないでしょうか?
私のイメージも、最初の頃はそうでした。
安全靴使用歴、約30年。
履いた安全靴、10数足。
その中の大半は、所属先から支給された一般的な安全靴でした。
普通の革靴が安全の為に野暮ったく重苦しい状態になった靴
それが私の安全靴に対しての初期のイメージ。
安全靴にも、規定がありまして、
JIS規格の規定では、
➀甲被(足を包む部分の表面素材)は革又はゴムでなければならない。
②一定以上のつま先の防護性能がなければならない。
➂靴底の材質がゴム又は発泡ポリウレタンでなければならない。
という基本となる仕様があるのだそうです。
上記規定記事出展先:公益社団法人 日本保安用品協会 「安全靴」
http://jsaa.or.jp/%E5%AE%89%E5%85%A8%E9%9D%B4/
性能についての参考資料:日本安全靴工業会 「安全靴の性能」
http://www.anzengutsu.jp/about/performance.html
古くからある安全靴だと、
甲被:真っ黒かグレー等の皮
つま先:鉄板から成型の頑丈で重い先芯
靴底:踏み抜きしないように分厚く柔軟性のない靴底
とにかく、足を守る為の要素のみで、
作業中の機能性を盛り込んでいない印象が強い靴
そんな安全靴が古来、所属企業から支給されてきたのですが・・・
確かに作業の安全の為には、安全靴を履くべきなのですが、
当時の安全靴は(支給される安全靴の現状も・・・かも)、
柔軟性を欠き、何をするにも、足先の感覚が良く伝わってこず、
例えば、天井裏に入り込んでの作業の際、
梁から足を滑らせてしまい天井ボードに穴を開けた事もあります。
自動車の運転もし難かったですね。足先の微妙なタッチが安全靴ではし難い…
そういう理由から、一時期は安全靴を履かずに、
スポーツシューズで代用していた時期もありました。
そんなイメージを覆した安全靴を、
約20年前に購入したことがありまして、
某海外系スポーツ用品メーカーの安全靴でした。
安全靴として成り立ち、そして普段使いでもお洒落に履ける、
そんな安全靴でした。
まだ当時はそのメーカー製ぐらいしか、
かっこいいと思える安全靴が無く、
青地に黄色の3本線は、当時はかなり派手な部類で、
それを購入し、履いて作業をしていたら、
上司に嫌味を言われたものです(^^;
そして現在
あらゆるスポーツ用品メーカーが、挙って安全靴をラインナップしています。
老舗の作業用品メーカーでも、スポーティーな安全靴を
売り始めています。
例えば、過去に私がレビューした、
これなんかも、旧来の安全靴のイメージからは離れたスポーティーなモデルです。
※このレビュー上で、比較対象として使用します。
作業の安全性をより動きの上での安全性として考えたら、
スポーツシューズの機能性や構造も安全靴には必要なんだと
理解されてきたからではないでしょうか。
先にご紹介した安全靴の規定の他に、
スポーティーな安全靴を、日本保安用品協会さんでは、
プロテクティブスニーカーとして規定を定めていて、
公益社団法人 日本保安用品協会 「プロテクティブスニーカー規定」
今回、プレミアムレビューで扱わせていただきますのが、
この規定の認定を受けた、こちらの安全靴になります。
※流石に、工事現場や作業現場で、
あれこれ試すのは難しい(事故になったらまずい)ので、
あれこれ試すシチュエーションは、
身近な場所で似たような環境を想定して、
事故が無いように行います。
日常でも履ける「おしゃれ感」と安全靴の「強さ」の融合
ミズノ オールマイティLS ミッドカットタイプ
http://www.mizunoshop.net/disp/CSfGoodsPage_001.jsp?GOODS_NO=627194
プロテクティブスニーカー 型式認定合格品です(^^)
私の靴のサイズは26.0cm
幅は日本人の足型に合う3E設定が嬉しいですね(^^)
色はレッド×シルバー×ブラック
メインカラーのレッドは、単色のレッドではなく、
迷彩模様!
ミズノの証である、ランバードマークは、
外側に大きく配され、
内側には無く、
締め付けのベルクロ3本の1番上と、
ヒール部分に小さめに
締め付けは、
ベルクロ3本で。
上2本はD環を通してベルトを引っ張り締め付けることが出来ます。
最下段は、
単純な張り合わせタイプなので、強めに締め付ける事は出来ず、
位置決め程度の扱いなのかな?
全体的に人工皮革で覆いながらも、
細かく、
メッシュ素材を用いて、通気性を向上させています。
靴底は、
1枚ゴム板の、やや固めな感じ。
細かくスリットが入り、グリップは良さそうな印象。
つま先は、
ローレット加工されたゴム表皮で分厚くカバー
踵は、
角が残ったタイプ。
インソールは、
取り外し可能。インソールは普通のカップタイプのインソール。
インソールをより足裏の安全を考えて、
踏み抜き防止インソールに交換しちゃうなんてことも出来ますね(^^)
気になる重量は、
380gほど(26.0cm、片足)
他社製品と比べても、
10gほど、ミズノ オールマイティLS ミッドカットタイプの方が軽い!
手に持った感じでも、10g差は判るぐらい軽さが伝わってきます。
見た目的には、
ミズノ MAXIMIZER18と比較すると、
ランニングシューズとバスケットボールシューズぐらいの大きさの差ぐらいかな。
つま先は先芯が入ってますから、
高さが55mmほど。
底のクッション材は、ミズノのウェーブが入って・・・いませんが、
厚みは確りもたせてあり、
1番厚い部分で30mmほど。
個人的に1番気になるヒールカウンターの高さは、
インソールを入れた状態で最上部まで90mm弱
ランニングシューズのマキシマイザー18が、
80mm弱
喜多の安全靴が、
100mmほど。
この高さと、
ヒールカウンターのクッションの厚みや形状が、
靴擦れが出来るか否かにも関わってくる要素だけに、
私的には重要なチェックポイントだったりします(^^;
見た目も、作りも、スポーツシューズ由来の
そこに安全靴の要素を盛り込んだ意欲作というのが私の感想です。
これなら、作業ユースだけではなく、その前後の日常ユースでも普通に使えそうです!
それでは実際に履いて試してみます(^^)/
スポーツシューズ+安全靴=ミズノの答えがこれ!
まず初めに、長めの時間(3時間ほど)履き続けてみましたが、
とにかく軽い!というのが履きはじめの印象。
次に感じたのが、足裏に伝わってくる路面状況のインフォメーションが
よくある普通の安全靴とは違い、凄く確り伝わってきます!
靴としての重量配分というか、バランスがとても良い!印象。
長時間装着でも、蒸れた感じも無く、軽い履き心地
その感覚は、高機能なスポーツシューズそのもの!
スポーツ用品メーカーが安全靴を作ると、
ここまで違うのかと、思わせてくれます。
次に色んな路面との相性を試してみました。
アスファルト(乾燥)
特に違和感なし。
石畳の歩道(乾燥)
滑る感じは無く、特に違和感なし。
マンホールの蓋(乾燥)
少し滑るかな程度で、特に違和感なし。
マンホールの蓋(雨水で湿り)
滑るものの、滑り幅は小さく、コントロール下にあり、不安なし。
舗装路(ちょい濡れ)
特に違和感なし
グレーチング(ほぼ乾燥)
滑りますが、滑り自体大きくなく、コントロール下にあり、不安なし。
磨かれたタイル(乾燥)
これは、どんな靴でも滑りますね(^^;
それでも、ほぼコントロール下にありました。
雨水で水が乗った状態だと、ちょっと怖いかな(^^;
最後は、作業に見立てたシミュレーションを。
一本橋に見立てたスロープのヘリ
足裏の感覚が確り伝わってきますので、不安なく歩けます(^^)
脚立の昇り降り
これも不安なし。足先のインフォメーションが確り伝わってきますので、
脚立上での作業も、これなら楽に行えそうです(^^)
咄嗟のダッシュ
この項目は画像等はありません。
両手に荷物を持ち、台車を押して歩いていた時に、
軽い下り坂に出くわし、台車が走りかけました。
その時にこの靴を履いていたのですが、
最初の1歩目が靴の素性の良さから軽く出るおかげで、
台車にすぐさま追いつくことが出来ました(^^;
重く柔軟性に欠ける安全靴だったら、どうなっていたことか・・・
咄嗟の場面においても、この靴の素晴らしさを感じることが出来ました(^^)
軽さは日々の疲労軽減に繋がります!
この靴が届いてから、日常業務以外にも、日々の行動の中で常に履き続けています。
靴が軽く、足からくる疲労度合いは、
過去に履いたことがある安全靴の中でもトップクラスで低めです。
そして、足元から伝わるインフォメーションは、路面変化にすぐさま反応でき、
安心して歩きまわっています(^^)
私が特にお勧めする、この靴を履くべきお仕事は・・・
・運送業(日々の運転でも使えて、荷物の落下から足を守れます。)
・建築業(特に屋根裏に入ったりする作業の時には、普通の安全靴よりも動きやすいと思います。)
・警備、保安業(動き回ったり、立哨したりする場面では、この靴の軽さが、疲労軽減に。)
安全靴の正常進化は、スポーツシューズとの融合からくる運動性能の向上なんでしょうね。
他のスポーツ用品メーカー様、安全装備メーカー様、
安全靴に動きの機能をより深く追求していってください。
ただ足をぶ厚く守るだけでは、安全とは言えないと思います。
この靴のキャッチコピー、それは・・・
日々、快適に履いております。
特に靴の問題は何ら起こらず、快適です♬
そんなこの靴のキャッチコピーを付けるならば・・・
「仕事人の為の足の遊撃手」
といったところでしょうか。
この靴であれば、仕事場での足さばきが軽くなります。
そして確り守ってくれます。
守りが良いのは野球で言うところの内野の二遊間。
より魅せる足さばきが遊撃手にあてはまるかなと思いまして・・・
最後に、このレビュー機会をお与えいただきまして、
ミズノ様、zigsow様、zigsowレビュアーの皆さま、ありがとうございますm(_ _)m
フェレンギさん
2018/02/24
ナイス。
toshi_wanganさん
2018/02/24
なるべく、滑りそうな(靴が・・・です(^^;;;)ポイントを探し回っていた時に、
地元のカラーマンホール仕様を見つけまして、使ってみました(^^;
無茶をしなければ、滑らない靴だよ・・・というのが伝われば、本望です(^^;