パッチコです。今回のレビューは、メガネ・サングラスのeyeone(あんだーらいん)の
「b.u.i(ビュイ)レンズ交換体験」です。
近年、過度のPC作業と加齢からくる老眼でなかなかメガネを選ぶのも難しくなってきました。筆者の場合、1日に8時間はPCに向かう為、眼をつぶると残像が残ったり、小さい文字が見にくい状態になっています。目薬なども試してみましたがドライアイ状態がひどく、目薬をさすと激痛が走るような状態です。なのでコンタクトは厳禁。先日ちょうどメガネを作る機会があり、大手のPC向け加工サービスのあるメーカーのものを作りましたが、どのような差があるのかeyeoneのメガネとの比較をしていきたいと思います。
秋葉原にあるメガネ屋さん「eyeone」はこんなお店
秋葉原に店舗を構えるeyeoneさん。どちらかといえば小さいお店です。
展示されているものはほんの一部。
ディスプレイされているのは比較的斬新なデザインのものが多い印象でした。
最近のレンズと異なるアプローチのブルーカットレンズ
・ネッツペックコーティングが施された透明なb.u.iレンズ
雲膜現象をご存知でしょうか。
太陽を直視してもよく見えませんが、森などの木々の溢れ陽は綺麗に見えたりします。余計な光を減衰させることで見やすくなる事象を雲膜現象というそうです。これは木陰が太陽光を分散し、やさしい光だけを眼に届けてくれるためです。
八角形の表面コートによる雲膜現象を利用して過剰な光を減衰させる加工処理です。
具体的な特徴です。(HP引用)
お店で見せていただいたサンプルレンズ。左がb.u.i、右は他社製ブルーカットレンズ
こちらは他社の物。偏向レンズなので、青っぽい色を反射しています。
b.u.iレンズを拡大したところ。ハニカム模様の反射が見えます。
・オススメは色味の変わらないクリアレンズ
筆者もそうですが、写真撮りなどをしたり、ロゴデザインなどを行う際、メガネにより色味が変わってしまうのはあまり嬉しいことではありません。実はPC用のレンズというのはいいことばかりではなく、色変化が起きやすい傾向にあります。ブルーカットレンズの場合、カラーを加えてブルーライトをより多くカットするものは、全体の光度を下げるものもあり、感覚的には色温度も落ちているものもあります。例えば、蛍光灯の部屋と電球の部屋ほどの色温度の違いが出てきます。
・最近のトレンド
年齢等にもよるのですが、スマホやPCなど近距離をみる頻度が多くなった現代では、近距離用、遠距離用のメガネを分けて作ることが多くなってきているようです。
特にメガネも安価に作れる時代ですので、ファッションの一部として、また疲労軽減のため、以前とは傾向が変わってきているのかもしれません。
新興量販店のPC対応レンズとb.u.iレンズの比較
今回のb.u.iレンズの物と別に1週間違いで某新興眼鏡店(以後A社)でメガネを製作しました。先に使っていた物も同じ店で製作した物ですが、子供のいたずらでノーズクリップを破損した為、再度測定の上製作した物です。
以前から使用していたメガネ。これもA社製です。子供のいたずらで
ノーズクリップが折れてしまいました。
ノーズクリップの折れたメガネは視界を変えてしまうので、
あまり常用しないほうがいいです。
A社オリジナルのフレームです。製造は中国ですがデザインは日本とのこと。
デザインは今風です。
しっかりした作りで思ったよりも上品。
A社の計測には1時間程度かかり、それなりにしっかり積めて合わせたのですが、どうも右目に違和感があります。かけてみるとよくは見えるのですが、右目の奥がズーンと重い感じがし、長時間の作業に耐えません。測定方法が片目ずつ行うため、それぞれの目で最も良い見え方を選択されたようです。
A社の場合はPC用ブルーカットのレンズ加工はオプションです。約5000円程度の追加料金がかかります。
とりあえず、そのままeyeoneさんに向かい計測してもらったところ、左右の焦点距離があっていないとのこと。確かに片目ずつみてみると左目は鮮明に見えるものの、右はピントが合っていませんでした。
今回合わせて購入したフレーム。NICOLEブランド。(中国製)
A社の時と同じようにプラのフレームを選択。ノーズクリップのないタイプです。
裏が白になっていて、少し薄めに見えます。全部黒でもいいのですが、
少しだけ軽いイメージに。
かけごこちはノーズクリップがないタイプのため、ソフトなかけごこちですが、汗をかいたりすると少しずれてきます。これはA社のものも同じです。レンズの高さが少しだけ大きめなので、視野は広いかもしれません。
締め付け感はなく、軽い。価格としては特価扱いで5000円。
適切な測定が大前提
今回、短期間に2つのメガネを製作することになり、大いに勉強になったこと、それは測定。最近の測定器は良くなっているので、知識がなくとも正確な計測ができるようになりました。ただし、それは必ずしも適正な値でレンズを作ることができるわけではありません。目の状態を伝えるのはあくまでも自己申告です。店長さんのお話だと、世界で1番メガネ人口の高い国は韓国、ついで日本は2位だそうです。韓国や欧米ではメガネの測定士は国家資格ですが、日本はなぜか国家資格ではありません。(企業認定の資格はあるそうですが。)故に資格を持たない店員でも測定できてしまうため、今回のような誤差を生じる事態も多く発生していそうです。見え方についても自己申告になるため、うまく伝えられないと失敗しそうです。
メガネの測定時に仮の度数で試着をしてくれるはずですので、近くと遠く、あえて片目ずつ見てみて文字などの大きさや焦点距離があっているか確認しましょう。また、目の奥が痛いなど、違和感を感じたらできるだけ正確に説明するのが良いと思います。
アイワンさんで再測定した結果。こちらの方が正しそうです。
A社のレンズはメーカーはHOYA製。レンズとして問題があるわけではなく、単なる測定のミスです。後ほど、A社にはレンズを作り直していただきました。この辺はさすがに大手だけのことはあります。
アイワンさんのレンズはNIDEK製。
最近では使用したレンズの諸元など購入時に提出してもらえるので、どのような仕様のレンズを使っているかなど、自分でも把握しておくと良いでしょう。
筆者の感覚としては、できるだけ来店のうえ、しっかり計測したうえでじっくりと相談することをお勧めします。調整などもできますし、個人の感性ではなかなか要望通りにならない場合もありますからね。
パッチコが体験したb.u.iレンズの効果
・まず頭痛が消えました。
右目にあった重さを感じなくなり、長年悩まされた頭痛が和らぎました。
問題は多少のレンズの度の誤差があっても、しばらくすると目の方で補正してしまうこと。よって慣れてしまう。見える方の目にあわせてしまうため、片方の目に負荷がかかる。結果頭痛や肩こりなどが起こってしまうようです。
・目のピント合わせが柔軟に。
近遠のピント合わせが自然になり、距離感を掴みやすくなりました。
筆者の場合は特に前のレンズの距離設定が甘かったせいもあり、視力の良いほうに合わせてしまっていたようです。
今回焦点距離を合わせ、さらに度数を少し落としたことによって、目のピント合わせが柔軟になった感じがします。最大視力は0.8くらいの設定です。
もしかすると、自動車免許の視力測定は厳しいかもしれません。
・色味の変化が少ないので、より自然な色合い。
左がA社、右がb.u.i.レンズです。
同じ条件ではないのですが、よりブルーカットを高める為、ブラウンを着色したりします。A社のものはそれですので、画面等を見たとき若干茶色くなります。b.u.i.はクリアーでも十分にブルーカットするので、色変化のない状態で見ることができます。デザインや色見本などではクリアーが好ましいですね。(もちろんカラータイプも選択できます。)
・夜でもメリハリのついた光源を感じるように。
特に夜のドライブは視界が明るくなり、若干眩しい時もありますが、安心して夜の運転ができます。
今まで、ブラウン系のレンズを使っていましたので、夜の運転はかなり厳しかったのですが、b.u.i.レンズを使うことでクリアーレンズが使える為、夜の運転も明るい視野を確保できます。特に道路がはっきり見えるので、安心感が上がりました。雲膜効果により、余計な光量を抑えてくれる為か、対向車線のヘッドライトも自然に見えます。
左がカラーの入った従来の見え方、右がb.u.iの見え方。*写真はイメージです。
より長く効果を持続するために:
・お風呂にはつけない。
一般的なメガネと同じですが、お湯や入浴剤の成分で劣化しますので、お風呂では使わないほうがいいでしょう。
・メガネを拭く時は、メガネクリーナーを使用すること。
b.u.iは表面塗布のため、コーティングを長持ちさせるにはメガネクリーナーを使ったほうが良いと思います。用意できないのであれば、少し水に濡らしてから柔らかい布でふき取ると良いでしょう。
砂や埃がついてしまった時は一旦水で流してからよく拭き取った方がいいです。
・b.u.iレンズは実は最新の技術というわけではない。
b.u.iレンズは表面加工(ネッツベックコーティング)により光源を若干減衰させる効果を発生しています。ただ、ブラウン系のレンズよりもかなり明るく見えます。色温度が下がらないので、色見本に近い色が出せるのが強みでしょう。
【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】特許公報(B1)
【特許番号】特許第3005607号(P3005607)
【登録日】平成11年11月26日(1999.11.26)
【発行日】平成12年1月31日(2000.1.31)
【発明の名称】眼鏡用レンズ
【国際特許分類第7版】
b.u.iレンズの特許は2000年に発行され、実績のあるものです。色温度を落とさず、余分な光量を減衰させる技術は近年のブルーカットレンズとはコンセプトが違います。
ただし、定価はそれなりにしますので、なかなか勇気が出ない人もいるでしょう。
90年前後の薄型レンズを採用の頃は1本4万円前後していたことを考えるとかなり安くなりました。
(インターネット通販ではさらに安くなっているので現状はそれほど問題ではない。)
メガネは適切に扱えば2、3年は使えます。そう考えると良いメガネを作ってみるのも良いかと思います。
まとめ:
スマホの過剰使用や重度のVDT作業者には現代病としてVDT症候群などの症状を訴える人は増えています。筆者もおそらくそれらに含まれますが、b.u.iレンズはそれらの軽減措置に向いていると思います。また、糖尿病性黄斑症など、光がまぶしく見える症状にも効果がありそう。
実際約3週間、仕事の現場で使用した感じとして、睡眠時間が安定したり、眼精疲労からくる頭痛なども軽減したように思えます。効果は人によってそれぞれかもしれませんが、試してみるに値する製品かと思います。
的確な技術力と対応で作ったメガネはもしかすると今後の世界を変えてしまうかもしれませんよ!
アイワン(あんだーらいん)のスタッフのみなさん。
お忙しい中、おもしろいお話をありがとうございました。
メガネの性能は販売店の技術力で決まる。
どんどん価格競争が進んでいるメガネの市場ですが、正直メガネ自身の性能はもうほとんど変わらないです。しかし、今回のレンズのチョイスや、焦点距離の導き出しなど、担当の技師さんのスキルで全く変わってくることを痛感しました。
インターネットでも購入できる時代になったからこそ、適正な測定をしてくれるお店を選ぶことが重要です。
タコシーさん
2015/06/21
たくさんフレームが展示されていますね...
一般的に40代以降は眼の衰えが顕著です
メガネを作るときの視力検査とレンズの選択 此の辺りが難しいです
あとはフレーム選択 装着感とか デザインとか、アフターサービスも重要ですね
メガネは毎日、身に付けるものだけに大切だと思います
パッチコさん
2015/06/21
前回メガネを作った時は、すこし違和感があったところを無視してしまったんですが、結果として、慢性的な頭痛が出るようになってしまいました。
測定値はしっかりと数値で出ますので、今までと同じ値であれば、そのまま作ることができますが、前回と変えてしまうかは悩ましいところですね。
正しい計測ができるお店に行くことはかなり重要だと思います。
cybercatさん
2015/06/21
自分も最近創ったいくつかの眼鏡はきちんと計測したのですこぶる快適です。
eyeoneさんは良い眼鏡屋のようですね。自分が作っていた眼鏡屋、近くにあった支店を閉めてしまったので、次の眼鏡屋を探し中です。もっと近かったらeyeoneさんにお願いするんですが!w
パッチコさん
2015/06/21
安いメガネもピンキリですからね。あまり変なレンズを扱うこともないようですが、ピントが合ってないのは問題外ですからねーw
eyeoneさんはいわば、昔ながらの眼鏡屋さんのイメージです。しっかり相談して最終的な見え方はどのくらいにするか等、数値を確定してしまえばネットで購入できますねー。
店舗側はunderlineでインターネット通販ではeyeoneみたいですね。
リンさん
2015/06/21
頭痛がするのはメガネが合っていないからなのかと思いました。
ちょっと見直しを考えたいと思いました。
素敵なレビューでした!!Coolです。
パッチコさん
2015/06/22
ご無沙汰しております!
ある程度であれば目の方で調整してしまうので、負担がじわりじわりと溜まってしまうようですね。1本しかメガネを作っていなかったら分からなかったです。
特にPCやスマホで近くを見ることが増えているので、たまにはメガネを外してゆっくり遠くを見るのも必要ですね。