我が家で使っているプリンターはキヤノンのMP610で、数世代前の品であるために接続は有線のみで、無線LAN機能は搭載しておらず不便でした。
今回本製品をレビューするにあたって、無線LANの速度などを中心にレビューしてきます。

この製品はUSB端子を一つ搭載しており、無線LAN環境でネットワークにつながっているパソコンからこのルーターに接続されているUSB製品を使用することが可能です。
ここで問題がひとつ、USB端子が底面にあるため、USBメモリーが利用できませんでした。
USBメモリを使う場合は、延長ケーブルを利用しなくてはいけません。
今回はプリンターを接続したため、底面でも不自由を感じませんでしたが、バックアップ用途でUSBメモリを使いたいなーという人は注意が必要です。
USBハブを使用可能なので、ケーブル付きのハブを購入し接続すれば複数のUSB機器を使用することができます。

我が家のネットワーク環境を紹介します。
2階に光ファイバーのONUとモデム、メインPCがあり、今回のルーターは2階に設置します。
1階に家族用のパソコンがあり、今回の製品で無線LAN子機が付属しているため、子機を1階のパソコンに接続しました。

1階のパソコン(クライアント)から本製品のUSB機能を使うには、ユーティリティのインストールが必要になります。
インストーラはCD-ROMで、パソコンに詳しくない方でも簡単にインストールできるように作られていて好感を持ちました。
ユーティリティをインストール後、特に設定はいらずすぐにルーターにつながっているプリンターを使うことができました。

当然ですが、子機でプリンターを利用するのにはドライバーが必要となります。
画像一枚目がユーティリティのnet. USBクライアントです。接続できる機器が表示されている状態です。
画像二枚目が接続し利用可能な状態です。接続はアイコンを右クリックして「接続」をクリックするだけで簡単に接続してくれます。
あとはワードなり、エクセルなり通常通りの操作で印刷が可能となります。
接続しているMP610は複合機のため、スキャナーの使用も可能です。(2階のプリンターに写真などをセットする必要があります)

画像3枚目がレビュー製品の底面です。
LAN端子、AC電源ポート、AP(アクセスポイント)か自動かを設定できるスイッチ、USB端子一つになります。

モデムと接続するために付属するLANケーブルはカテゴリー6のフラットケーブルでギガビットでの通信を想定しています。
最近では1Gbpsをうたうプロバイダーがあるので、規格上300Mbpsの通信が可能な本製品でどれほどの速度を出せるのか、レビューをします。

まずはiPhone 4のwifi接続。
iPhone 4は最新のIEEE 802.11nに対応しているが、wifi接続での速度上限は20Mbps辺りだと思われる。
対決する製品は、KDDIから送付されてきたモデム(Aterm BL190HW)に内蔵の無線LAN機能、規格はIEEE802.11gになってしまう、11gの規格値最高の54Mbpsでの対決となってしまう。
測定したiPhoneのアプリはCisco Global Internet Speed Testで、直下、中間、最も離れた場所にて計測した。
まずは本製品の直下、1階の風呂場にて測定。
Aterm BL190HW　：　18521 Kbps
WN-G300DR-U　：　 19929 Kbps

続いて中間の1階玄関
Aterm BL190HW　：　8520 Kbps
WN-G300DR-U 　：15678 Kbps

一番離れた1階のリビング隅
Aterm BL190HW　：　2059 Kbps
WN-G300DR-U 　：　2620 Kbps

WN-G300DR-Uは最新の規格を使っているため、ベンチマークの相手に旧世代の規格を使うのは不公平だが、参考までと捕らえてほしい。
すべての場所において11nが効いているのか、WN-G300DR-Uが上回る結果になった。
機器直下ではそれほど速度に差は出なかったが、測定場所が離れていくと本製品の本領発揮となり、差がはっきり出た。

WN-G300DR-Uはアンテナを2本搭載しているとうたわれているが、どのような方向に強いのかいまいち分からない結果となった。競合他社の製品にはアンテナの向きを自由に変えられる商品もあるので、アンテナの向きを変えられる機能はあってほしかった。