レビューメディア「ジグソー」

世界初! 速さのSSDと大容量のHDDの良いトコ取り

はじめに:

こんにちわ。パッチコです。今回のレビューはWesternDigital社の新製品、WD BLACK2です。WDの同名のBLACKは高耐久性+長期保証(5年間)でしたが、今回のBLACK2の2はDualDriveの事のようです。もちろん5年保証!
いままで、ありそうでなかったノートパソコン向けソリューションですね。

 

 パッケージは黒とゴールドで豪華ハードケース。

 

同梱品:本体、マニュアル、ケーブル、Webキー。
移行に必要なものはすべてそろっています。 

 

 マニュアル上はWebキーとなっています。一部のドライバーが含まれています。

 

 本体正面:ただ真っ黒なケースかと思いきや、基盤そのもの。
絶縁はされているようです。

 

背面:シリアル等が記載されています。
厚みはきっかり9.5mm。一般的なサイズです。

 

ターゲットはSATA搭載のノートパソコンへの換装が考えられますが、一般的にノートパソコンは1つしかSATAのバスをもっていない場合が多いです。対応規格はSATA300〜SATA600の規格になると思いますので、比較的古いパソコンでも動作できる事を考えた構成ではないかと思います。3〜5年位前のパソコンをターゲットにしているのでしょうか。2つのストレージを1台のHDDと見なして動作する為、SATAポートマルチプライヤを搭載し、SSDの区画とHDDの区画を1台のディスクのパーテイションと見なしています。この事で比較的古いPCでも動作できる仕組みです。

 

ポートマルチプライヤ:2つのストレージを切り替えて使用している。 

OSからは2台のストレージを連結した1つのディスクとして動作する。

 

SSDとHDDの境界は連続したクラスターとして認識されますので、区画を消してしまうと、境界がわからなくなります。これは少し問題です。かくいう私も正確なクラスタ数が最後にはわからなく、、

複製用にAcronis TrueImage2013 の利用権あり。また、USB-SATAケーブルも付属しているので、別途購入するものはほぼありません。

 

ラインナップについて:

現状では製品がまだ新しい事もあり、Black2のラインナップは120GB+1TBの1種類のみ。
筆者の用意した環境は、2機種。Thinkpad X121eとAspire5745ですが、Thinkpadは元々のディスクが小さい事もあり、簡単に移行できました。Aspireについては元々のCドライブの容量が350GBあり、アプリもそれなりに導入されている為、移行するにはSSDの容量がだいぶ足りないです。初期導入時にはSSDしか認識していない状態での移行となる為、別ドライブにデータを移すなど、それなりの工夫が必要となる。今後のラインナップには512GB+1TBのようなモデルも出てほしいと思います。

 

スペックについて: 

SSD,HDDについてそれぞれのスペックはそれなりに良いものがついているようです。
ポートマルチプライヤーの影響か、キャッシュ類は未記入。S.M.A.R.T上からも認識する事が出来なかったです。(非搭載?)

公表されているスペックはあまりありません。

S.M.A.R.Tの項目も不明な属性が目立ちます。

 

インターフェースは6Gb/s。SATA300とSATA600の接続は出来るみたいですので、安心ですが選ぶPCによっては、最高のパフォーマンスを得られないケースもあるでしょう。他のレビュアーさんのテストでは、私の評価よりも高い結果が出ているので、私の環境ではSATA300でつながっているかもしれません。

 

サイズに於ける問題点:

2.5インチHDDは通常、コネクタ部が出っ張っているのですが、Black2の場合は、基盤がコネクタの先端まで伸びている為、PCによってはコネクタに挿入する際、干渉します。Aspire5745での実施を見送った理由の1つです。

Aspire5745の場合、無理に押し込むと基盤を破損します。

パソコン側を加工しても良かったのですが、一般的にはそんな事する人も少ないので、思い切ってあきらめました。本当はAspireの方がパフォーマンスが出せるともくろんでいたのですが、、

 

パフォーマンステスト:

私の所有しているノートパソコンで一番スペックの高い、LuvBookにて、パフォーマンスを測定してみました。これは、後のレビューで表示される計測結果が、改善している割には数値が悪い為です。(おそらくSATA300の接続であり得る為)このままでは誤解を与えると思いましたので、結果を載せます。

テスト時はLuvbookにBalck2を接続し、境界が不明だったので、
EドライブとGドライブの間にQドライブを作りました。

やはりSSDは速いですね。人によってはもっと速い値も出ているようです。

 HDDも遅くはないです。

おそらくはそれぞれのドライブにキャッシュがあるが、表示されないのではないでしょうか。
これ以降でてきます、レビューの値はあくまでも、X121e上でのパフォーマンスとご理解ください。

 

更新: 2014/04/01
既設のHDDもしくはSSDを複製することの効果と交換手順や設定などのTIPS PREMIUM REVIEW

既存のHDDとの換装により、追加コスト無しでスピードと容量を手に入れよう。

既設のHDDを複製する事のメリットについて:

複製移行のメリットは次のとおり。

・今までインストールしたアプリケーションをそのまま利用可能。
・ドライバーの再導入がほぼ不要。
・追加ソフトウェアコスト無し(一番重要)

近年のPCは高機能化の為、導入するドライバーもかなり種類があり手間です。OS以外にも普段使用するアプリケーションの再導入も大変です。例を挙げるとすれば、私の仕事の環境を再導入するにはおおよそ2日間程度かかってしまいます。(一般的なOfficeから、複数の開発環境など。) 

 

今回の移行ターゲット紹介:

先に触れましたが、当初、今回のレビューではAspire5745を使用するつもりでした。CPUはi5ですが、周辺のハードウェアが心もとなく、何をするにももたつきがち。特にHDDが遅いような気がしていた1台です。

HDDの整理まで行ない、プレ移行を実施したところ、Trueimageで認識エラーとなってしまいました。以前のプレミアムレビューでもWD REDへの移行も行ないましたが起動不全となってしまった事もあり、惜しい事ですが締め切りに間に合わないと判断。後の検証でコネクタも刺さらないという事象もあり、Thinkpad X121eで実施する事としました。

よって、過去のREDでも登場した、X121を使用して、今回のレビューを進めます。

 

 ただ、WDBlack2の厚みが9.5mmなので、元々7mm厚のHDDを搭載したx121では若干蓋に干渉するのでオススメはいたしません。

 

事前ベンチ:

ざっくりとした指標ですが、WEIをのせます。

PCの性能はいってしまえば中の下。グラフィックで弱さをカバーしている面もありますが、アタマの弱さはどうにもなりません。それでも、メール、WEBレベルでは十分稼働できるスペック。起動時間を計ってみたところ、Lyncに接続できるまでで、3分40秒でした。近年のPCと比べると少しじれますね。

Hitachi 320GBのHDDの事前ベンチマークです。前回の測定値とほぼかわりありません。また、HDDのエラーも発生していないので、若干の使用感はありますが、ほぼメーカースペックと思って良いでしょう。

 

 

 

まずは計画が重要です:

くどいようですが、今回のWD Black2はSSD部分が120GBです。レビュー前のプレ・インストールでは、Aspireを使用しておりましたが、そもそも300GB以上をCドライブが占めており、パーテイションを分けていたEドライブに逃がしたり、不要なファイルを削除したりした時間をかなり消費してしまいました。速度を効果的に向上させるには、OSの負担が高い箇所をSSDに載せる必要があり、しかも、SSDの空き容量が少なくなるとSSDは速度低下する可能性を秘めているので、事前の計画は極めて重要となります。

移行前のHITACH320GBのHDDパーテイションです。

 Cドライブに当たるパーテイションサイズは141GBで、既にWDBlack2のSSDのサイズを越えてしまいます。移行時には実容量がパーテイションサイズを越えなければ移行できるので、Cドライブの移動可能なデータを共用ドライブに移動して実容量をおさえる事としました。また、EドライブはSSD側に移動しないのですが、容量がたりたので、Acronisで複製します。
Linuxの2つのパーテイションは、どのみち今の構成では起動できないので、思い切ってコピー後に削除します。リカバリ用のパーテイションは有用なので、複製する事にします。

 

それでは移行開始:

方針も固まったところで、WDBlack2の移行開始とします。
一番最初の手順は、SSDのドライバの登録とAcronis TrueImage 2013、HDDのドライバーのダウンロードを行ないます。付属のWebキーを起動済みのPCに差し込むと関連ドライバーのインストール後、WDのホームページへ誘導されます。


紙製のUSBメモリを挿すところから作業を始めます。

 

WEBキーを差し込むとドライバーをインストールします。

 

ドライバーのインストールが完了すると自動的にWDのサイトに接続されます。
画面に従い、TrueImageとドライバーをダウンロードしておきます。
ダウンロードが完了したら、TrueImageをインストールします。

 インストールをクリックします。

 

使用許諾をよく読み、「同意する」にチェックを入れて「次へ」

 

 インストール先を指定します。通常はデフォルトで良いでしょう。 

 内容の確認をして「実行」

 インストール中

 インストール完了。必ず再起動してください。 
その際にWebキーは抜いておいてください。

 

ここのタイミングで、Cドライブの移動可能なファイルを、別ドライブかネットワークドライブに移動して、全体のディスクサイズがSSDのサイズ(120GB)を超えない範囲に減らす作業を行ってください。

再起動が完了したらいよいよWD Black2 を付属ケーブルで接続します。
機種によってはUSBケーブルが2口挿せないものもあります。
1本でも動作できればOK。

 

SSDが認識したら Acronis True Image を起動します。

 起動したら、「ディスクのクローンの作成」をクリックします。

クローンモードの選択はどちらを選んでもあまり変わりません。
最後にサイズを変更できるかどうかだけです。(私は手動)

コピー元のディスクを選択して次へ。この場合はHITACHIの方です。

 

 移行先のディスクを選択(WDBlack)し、次へ。

SSDのパーテイションが実容量に合わせて小さくなっているのがわかります。
移行時は取り合えず収まれば大丈夫です。

Linuxが導入されている場合は上記のような画面が表示されます。(書いてある事が古い、、)
Enterキーで進みます。

クローン作成が開始されます。再起動がかかり、しばらく時間がかかります。
作成が完了したら、電源を落とします。

 

ディスク換装に入ります。

 

 分解時のお約束。バッテリー、電源を外した上で行なってください。
また、メーカーによっては交換作業でも保証外となるのでご確認の上お願いします。

 

蓋を確実に閉めて、バッテリー、電源を接続してPCを起動させます。

 

PCが起動したら、次はHDD部分を有効化します。最初にダウンロードしておいた、デュアルドライブ用ソフトウェアをインストールします。

WDBlack2_5.1.530.1.exe がそれに該当します。

 

どれでも良いですが、日本語をクリック。

 インストールをクリックします。

 

 

HDDの有効化が実施されました。 

ドライブFにHDDが割り当てられました。

このままではSSDの空き容量がありません。先ずはEドライブの内容をHDDへ移動します。

EドライブからFドライブへデータを移動します。

 「ディスクの管理」の状態

ディスクの管理を表示すると、ディスク0にFドライブが追加されている事がわかります。Cドライブの容量を確保する為、空になったEドライブとLinuxの2つのパーテイションを削除します。

パーテイションの削除が完了したら、ドライブCをパーテイションを拡張します。

 

空き領域と隣接するCドライブの容量を拡張します。(Cのデータは消えません)

これでCドライブの空き容量が確保できました。
最後にドライブFのドライブレターをEに変更すれば作業完了です。

 

移行後ベンチ:

WEI

 予想に反して、ディスクの値は変わり無し。どういう計算式なのでしょう? 

 

 S.M.A.R.Tの結果です。エラーはありません。 

SSD側。最速値ではありませんが、相当改善してます。

HDD側の値です。こちらも元々のHDDよりもだいぶ速いです。

 

何よりも驚いたのが、起動時間です。同じソフト構成で起動時間が1分56秒!
移行前と比べて半分の時間で起動できました。

 

 psoベンチでは、設定1で3105。グラフィックとCPUの指標なので、
HDDの速度は測れませんが、後のレビューに出てきます。参考値です。
システム内のタスクでかなりばらつくので参考にならないかも

 

 ここがハマった:

  1. 今回利用した付属のUSB-SATAケーブルと、Thinkpad X121eの組み合わせの場合、給電が不足しました。もしかすると、諸々のトラブルはかなりこの給電問題かもしれません。2本出ているUSBのコネクタに、USB充電アダプターを接続して作業したところ、安定しました。
  2. Windows8.1環境からTrueImageの複製が失敗しました。TrueImageは、複製の設定後に再起動して、専用のGUIが表示されるのですが、スキップして直接Windows8.1が起動されました。(Luvbookのケース。)

 

USB給電の問題はACアダプタ付のUSBハブを使うのがセオリーだと思います。

 

HDD移行についての総評:

今回採用したPCではWindows7である事と、開発系のアプリがそこそこ入っているため、CPUの弱いPCとしてはかなり苦しい構成です。にもかかわらず、起動時間が半分に短縮できる快挙でした。特に開発系のアプリケーションは大量のレジストリエントリやディスクのフラグメントが発生しやすいので、ストレージに与える影響は甚大です。HDDをSSD化する事で待ち時間の短縮やパフォーマンス上昇感を感じられる良い結果になったと思います。

 

更新: 2014/04/01
WD Black² を一言で表すキャッチコピー PREMIUM REVIEW

BTO向けオプションが最適。個人向けなら、それぞれのディスクとして2台見えればもっとよい。

 

WD Black2 は、SSDのスピードとHDDの容量を内蔵HDDの置き換えによって利用可能にする製品です。コンセプトとしては、既存のPC(おそらく2010年頃〜現在)のHDD置き換えをターゲットとしています。

通常、WDの提供しているマニュアルに従ってユーザが移行を行うのは1度か2度程度でしょう。その場合には最低限記載されている手順書で十分かもしれません。

 

今回レビューにあたって、インストール回数だけなら二十数回程度いろいろなパターンでインストール、消去を繰り返しましたが、かなりいろいろな局面で障害にぶつかりました。これは私の経験不足もあります。WD Black2の問題というよりは、OSや使用機器に関する問題だと思っています。(UEFI,Windows導入方法の変更、パソコンのUSBポートの不備、CDDriveの問題など。)

また、PCから見て、SSDとHDDの境界はわかりませんので、ふいに全部のパーテイションを削除してしまうとどこまでがSSDかわからなくなります。Windows側のマニュアルも正直わかりやすいものでもないので、なおさらです。

 

付属マニュアルの手順をそれてしまうと、中級以上、しかも最新の技術情報を持ち合わせていないと、性能を発揮できないかもしれません。

 

製品はグローバル製品を目指しているようなので、クイックマニュアルも各国共通。厚い割には各国3ページずつしかないです。正式なマニュアルは日本語化したものはWebから取得しないといけません。

 

現在Windowsが8.1になり、WindowsXP終息にむけてWindows7にするか8にするかという状況において、このSSD+HDD構成を導入するスキルは結構ハードルが高いのではないかと思います。

私の判断では、BTOメーカーのプリインストールに最適なのではないか。PCのハード面の底上げに最適なハードウェアであると思います。ハードの変更をほぼせずにプラスαの付加価値が得られるので。また、複数のOSを入れる人もおそらく稀ですから。

知らずにすべてのパーテイションを削除してしまうと、SSDもHDDも区別がなくなってしまうので、専用の初期化プログラムを添付してあげるだけでもだいぶ変わってくるとは思います。

 

更新: 2014/04/01
OSを新規インストールすることの効果と交換手順や設定などのTIPS PREMIUM REVIEW

メリットは多いが、手順をそれるとそれなりに知識がいる。

OSの新規インストールのメリット:

 

OSを新規で入れると、考えられる利点は以下のものがあります。

・旧OSよりも新しい機能や改善が得られる。

・メーカーよりプリインストールされているソフトウェアを外せる。

・レジストリなどが最小限の構成に減らせる。
・新しいOSでワクワク出来る(重要!)

 

私の環境の場合、Windows8.1を導入すると、元のOSがWindows7ですので、OS自体が軽くなります。特にCPUが心もとないX121eの場合、OSの負荷が下がる場合があります。
また、プリインストールのソフトは便利ですが、近年のThinkpadなどは付属アプリがかなり常駐して、通常のOSのタスクを圧迫します。アプリ以外にタスクが数十種類も登録されていたり、半ばスパウェアに近いようなものも多数ありますので、下手にアンインストールするよりも効果があります。


OSのクリーンインストールの前に:


WDのマニュアルに従って、工場出荷値に戻す事を試みましたが、インストーラがエラーになってしまい、戻す事が出来ません。もしかすると出来ないのかもしれません。GPT形式とMBR形式でパーテイション構成も使用方法も異なる為です。今回は、別途、PCを用意して、HDDの再フォーマットおよびGPT化を行ないましたが、PCが1台しか無い場合は、既存のOSで作業をしなければなりません。Windows7よりも前のOSですと、GPTに出来ないかもしれませんので、ご注意ください。


今回は、区画を削除してインストールをする事にします。
また、Windows7以前の形式と、Windows8の形式では取り扱えるディスクの形式が異なります。クローンで使用していた形式はMBR形式ですので、そのままではWindows8の導入がエラーになりました。MBR方式からGPT形式に変更するには、いったんパーテイションを削除してGPT形式に変更してからパーテイションを作成します。

(Black2を購入して、初回にクリーンインストールする場合は、問題ないと思われます。)

 

交換手順はクローン移行の際と同じです。違うのは、webキーを挿す手順がずっと後です。

(私の場合は既に、パーテイションを有効化した後なので、手順を行ないません。) 

 交換時は必ず電源とバッテリーを外しましょう。

WD Black2のコネクターは形状が若干異なるので、刺さりにくい場合は
無理矢理押し込まず形状を良く確認しましょう。

 

換装が完了したら、バッテリー、電源を差し込み、CDドライブを接続してCDブートでWindowsのディスクから起動してください。今回はWindows8.1を使用します。

 

 Windows8.1でも、表示はWindows8のままです。
(ほんとにメジャーアップなんでしょうかね?)

 Windows8からWindows8.1にアップデートするのは無料ですが、
8と8.1でライセンスキーは異なります。 

 今回は新規インストールなので、Windowsのみをインストールするを選びます。

 パーテイションを選ぶ部分では事前にGPTになっていないと選択できません。

 ここまで来てしまえばインストールは出来るはずです。 

 画面の色やPC名の設定です。

 利用するWifiの設定を行ないます。

 今回は簡単設定で行ないます。

 

Microsoftアカウントを登録します。事前に登録しておく必要あり。

 過去に複数登録している場合は、バックアップ済み情報がでます。同じ設定なら上ですね。

 

 WindowsUpdateや登録済みアプリをインストールしてくれます。

 インストールが完了して再起動されました。(途中でログインは行なっています。)

 

WDBlackを工場出荷状態からインストールされた方は、この後、HDDを有効化してください。また、ノートPCのドライバーもインストールする必要があります。私のPCではネットワーク、カメラ、グラフィックがMicrosoftで取得できる構成だったので、あえてMicrosoft製のドライバで試験を行っています。メーカー提供のドライバーはパフォーマンスも出るし、操作性も良いものがありますので、自分にあったドライバーを置き換える必要があります。

 

ここがハマった:

  1. クローン時と同様に、今回利用したUSB-DVDドライブとThinkpad X121eの組み合わせの場合、給電が不足しました。インストール中に発生すると、誤解を生みやすいエラーが表示されます。「ドライバディスクを挿入してください」「ライセンスファイルがありません」など。(クローンの際と同様にUSB充電アダプターを使用したところ改善しました。)

 

導入直後のパフォーマンス測定:

導入直後の起動時間は、39秒!。約3分以上も改善となります。OSのオーバーヘッドが一番少ない状態です。Office2013とLync、開発環境、プリインストールのThinkpad関係のユーティリティが入っていない状態ですので、素のWindows8.1の速度が出ています。特にThinkpadに付属のユーティリティがかなりリソースを消費していますので、このくらいの速度であれば、AMDのチップでも十分使用に耐えます。

  

SSD側の結果。クローン移行とかわる訳ではありません。 

 HDD側。クローンとかわりませんね。 

 

PSO2のベンチはHDDの性能とはあまり関係がないのですが、グラフィックドライバーがWindows8.1の標準のATIドライバーの為、若干結果が落ちました。
影響ないならこのままでも良いかも。

 

タスクはかなり減りました。タスクを多用されると予期せぬパフォーマンス低下に
つながりますので、少ないに超した事は無いです。

 

WD Black2の性能を生かす為に:

Windows8には回復パーテイションというものがありますが、自動的に作成されているので、このサイズを変えたり、移動する事は、比較的上級の技術がいります。(WindowsPE上でコマンドによる操作、もしくはLinuxからパーテイションの再作成など。)
ユーザの事を考えて、WDBlack2のHDD領域に、回復用のスナップショットを登録する方法を説明します。

 

回復用のスナップショットを作成する。



 無理に分ける必要はありませんが、今回はあえてパーテイションを分割します。

 

「ディスクの管理」でDドライブを選択し、右クリックすると「ボリュームの縮小」が選べます。

 縮小したいサイズを入力します。今回は500GB切り取ります。

 

 切り取った区画にパーテイションを作成します。 

上記のようにパーテイションを作成しました。 

 上記のようなコマンドでカスタム回復イメージを作成できます。
いつでも作れるので、大きな作業前に取っておくと便利です。

 

WDBlack2はSSDのサイズが小さいです。よって潤沢にあるHDD部分にスナップショットを取る事で、いつでも戻れるという事になります。デスクトップではあまりディスク搭載本数を気にしませんが、1台しか内蔵できない、ノートパソコンにとって、非常に便利です。

詳しくはrecimgコマンドのヘルプを参照してください。

 

おまけレビュー:

Windows7とubuntu12.04のデュアルブート:

はじめにHDDの形式でUEFI(GUID)形式とMBR形式についてよく理解しておく必要があります。もともと、GUID形式はLinuxなどでパーテイション毎に固有のIDをふる事によって誤って関係のないパーテイションのマウントする事を避けるため使われるようになりました。近年Windows7以降Windowsも対応した事によって、現行OSはほぼ対応されたと思います。しかしながら、正確に技術を伝搬されていない傾向があり、OS、BIOSの実装もあやふやといわざるを得ません。元々Linux等はWindowsOSのブートに割り込むものが多かったですが、Windows7以降マイクロソフトは、Linuxのブートローダを異物と見なして排除するような動作を行ないます。MBR形式の場合は特に問題がなかったのですが、UEFIの対応以降、バージョンごとに異なる動作を行なっているようです。

今回レビューに相当な時間を費やしてしまったのはこの実装問題でした。また、WDBlack2で利用できる、Acronis True Imageは、クローンコピーの際にUUIDを変えてしまいます。(もしかすると手順の問題かもしれません。GUIDのフラグとMBRのフラグも取りこぼしているように見えます。)

WD Black2に限った話ではないですが、一旦、GUIDにしてしまうと、どうやってもMBRに戻りません、、20数回も再インストールと脱着を繰り返して、もうこりごりという感じです。

GUID形式のメリット:

・パーテイションが切り放題
・容量も実質的に無制限
・ブート可能なパーテイションの制限がほぼ無い。

GUID形式のデメリット:

EFIパーテイションの管理がPCのBIOSに左右される。
パーテイション識別子が長い

時代の流れからするとGPT形式が今後は正しいと思うのですが、OSが一つだけの場合にはどちらでも良いのではないかとも思います。むしろ管理面の簡単さではMBRが良いと思います。しかしながら、Windows8以降はMBR形式に導入できないようです。

 

Ubuntu環境のマルチブートについて:

Ubuntuは使用する環境に応じて、複数の導入パターンがあります。MBRの際には、各OSのパーテイションにBootが登録されており、MBRにWindows boot loaderを入れるか、Grubをインストールする事でどのパーテイションから起動するか選択が出来ました。

が、Windows8以降で利用できる方法はかなり限られています。UEFIの場合は、本来EFI領域にアプリケーション記載を行なえば、複数のOSを選択起動できるはずですが、私の環境ではその方法がうまく動作できませんでした。(ThinkpadのBiosの問題?)

本来ならば、Windowsの領域を縮小してLinuxを導入するパターンでレビューをしたかったのですが、かなり沢山のトラブルに見舞われた為、今回は既に作成済みのWindows7+Ubuntu環境のクローンで実施しました。クローン作成はAcronis True Image を使用しています。

 移行方法はクローン移行とほぼ同じなので、割愛しますが、前述のとおり、移行後の各パーテイションのUUIDがかわってしまった為、GRUBで記載されているUUIDを変更しなければなりませんでした。私はinitramfsのコンソールから直接UUIDを調べましたが、一般的には、ubuntuのLiveCDを起動してls /dev/disk/by-uuid -al  を実行する事で各パーテイションのuuidを調べられます。内容に従って/boot/grub/grub.cfg を修正すれば正常に起動できるようになります。

 いろいろ苦戦しましたが、クローンにてubuntuが起動しました。

 

 今回Windowsのサイズ削減に限界があった為、ubuntuはHDD側に入っています。
(SSD、HDD混在パーテイションです。)

 

 上記の手順で各パーテイションのuuidを調べる事が出来ます。

 Ubuntuの起動時間ですが、HDD起動でちょうど1分です。SSDになれば30秒くらいで起動できるのではないでしょうか。Ubuntuについては、一度レビュー公開後、腰を据えて実施の予定です。

 

WD Black2まとめ:

個人的にこの製品は技術的に面白いと思いました。凄く技術者よりの発想で開発されています。わざわざ連続してSSDとHDDを1つのドライブにアドレッシングしたのも互換性の為です。初期導入時に専用ドライバーを設けない事で、Windowsのインストールもすんなり進みます。
パーテイションを切り直さない人はほぼ問題ないのでしょう。Ubuntuなどをデュアルブートさせている人はパーテイションの切り直しを結構行なうので、問題が出るかもしれません。

今回レビューの中で、最低でも2回インストールをする事になりましたが、1回目はマニュアル通りに進める事が出来ました。しかし、2度目は手順を誤るとマニュアル通りにはなりません。また、私の環境に問題があり、Black2に関係なく至る所でうまくいかないケースがありました。
正直、最高のパフォーマンスを出すには、中級から上級の知識がいるでしょう。回復パーテイションやユーザーディレクトリをHDD側に移したり、EFIの管理をするなど。もう少し検証の時間が欲しいところです。

 

良いところ:

・SSDとHDDを一つのSATAバスで使える。
・移行用のUSBケーブル付属

 悪いところ:

・パーテイションを消してしまうと、SSDとHDDの境界がわからなくなる。
・コネクタが干渉する。(Aspire5745の場合)
・マニュアル通りにWDドライバーをアンインストールできない。
・S.M.A.R.Tが役に立たない。
・SSDの容量が少ないと思う。(利用者による)

改善要望:

・フォーマットして工場出荷状態に戻すユーティリティが欲しい。
・グローバルのクイックインストールマニュアルをつけるのではなくちゃんとした
 マニュアルをつけるべき。(内容も少々雑だと思う。)
・TrueImageは、以前のバージョンよりも機能が悪くなった。
 (UUID問題、パッチが出ているかも?)
・ドライブ分割版のドライバーもあるとよいが、可能かどうか不明。

製品も発売したばかりというのもありますので、今後、SSD 512GB+HDD 1GBの構成など発売される事を期待しております。

 

最後に:

ここまで読んでいただいた皆さん、おつかれさまでした。締め切りの関係もあり一旦ここまでで締めさせていただきますが、個人的には、まだまだ検証を続けておりますので、しばらくしたら再度読んでいただければと思います。
今後ともよろしくお願いします。

今回、このすばらしい製品のレビュー機会を用意していただいた、Western Degital様、Zigsow様、本当にありがとうございました!

 

補足:

HDDドライブの初期状態に戻す方法がわかりましたので、補足します。

①WINDOWS8のPCに接続します。
②WDBLACK2のパーテイションをすべて削除します。
③SSD部分のパーテイションをNTFSで作成します。(作成サイズ114870MB)このときドライブ名はふらない。
④WDBLACKドライバーをインストールします。
⑤WDBLACKドライバーをアンインストールします。

③のサイズが肝ぽいです。

 

コメント (15)

  • みっちゃんさん

    2014/03/13

    レビューお疲れ様です。
    今後のWD Black²に換装しての導入の参考になります~(^^♪
    この製品の換装には、上級の知識が必要ですね!
  • パッチコさん

    2014/03/13

    みっちゃんさん:
    コメントありがとうございます!
    普通にWindows入れるだけなら簡単なんですけどね。
    移行はディスクサイズが問題になるし、Black2の問題というよりも、
    周辺のOSが紛争中というのが一番きついですね。
  • KAOさん

    2014/03/13

    レビューおつかれさまでした!
    換装するときにとっても参考になります。
    私には敷居高そうですが、おもしろいドライブですね~
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