レビューメディア「ジグソー」

SandyBridgeからHaswellでどれだけCPU性能は向上したのか?

今までやってたネットゲームではだいたい最高~標準設定で
プレイできていたので、これ以上のPC性能要らないだろー
と思っていたのですが、最近洋ゲーをやるようになりまして
これがもう最低設定じゃないとまともに動かない・・・


そこでゲーミングPCの一大構成変更を考える上で、まずは
PCの心臓部分になるCPU、これが2世代前のSandyBridge
「インテル Core i7-2600K」となってしまってるので、置き換えを
考えると一番に思い浮かぶのが、Haswellのコードネームを持つ

最新Core i第4世代の最上位CPU「インテル Core i7-4770K」

だと思います。
という訳で今回入手した「インテル Core i7-4770K」をCPU
性能に絞って手持ちの「Core i7-2600K」と比較して行きたいと
思います。

 

見た目はこんな感じ

「インテル Core i7-4770K」と今回比較対象となる

「インテル Core i7-2600K」を並べてみます。 

 

表面

 

 左Core i7-4770K 右Core i7-2600K

 

見た目の大きさはかわらないものの、4770Kの方が

若干ヒートスプレッダ(銀色部分)が小さくなってますね。

放熱面積が狭いってことはそんなに冷やさなくても

大丈夫よ。ってことなのでしょうか?

 

裏面

 

左Core i7-4770K 右Core i7-2600K

 

ピンの数は1,155→1,150とちょっぴり減少しているのですが

中心部はもっと簡略化していますね。

しかし関係ないけど2年も使ってると結構変色しますね・・・

 

 

 Haswellマイクロアーキテクチャってなぁに?

 

「Core i7-4770K」と「Core i7-2600K」では2世代の隔たりが
あるので結構内部構造も違っています。どこが変わったのか

2世代分をまとめると

 

SandyBridge→IvyBridgeマイクロアーキテクチャ

・3Dトライゲートトランジスタ
・PCI Express 3.0
・CPUの駆動クロック倍率が最大63(Sandy Bridgeは57)
・DRAMは最高2800 MT/sで200 MHz 改善
・Intel HD Graphics 2500/4000。DirectX 11、OpenGL 3.1、OpenCL 1.1をサポート
・組み込みGPUは最高16実行ユニット(EU)を持つ。Sandy Bridgeは最高12
・新しい乱数ジェネレータとRdRand命令。コードネーム Bull Mountain
・REP MOVSBとSTOSB操作の強化
・半精度浮動小数点コンバート命令の追加
・ハードウェアプリフェッチの強化
・シングルスレッド時におけるmicro-op queueの改善
・レジスタの移動をゼロレイテンシーで操作可能
・浮動小数点除算と平方根演算の高速化
・ROLおよびROR命令の高速化
・DDR3Lとモバイルプロセッサ向けの設定可能な TDP
・複数の4K動画再生
・Intel Quick Sync Video

 

IvyBridge→Haswellマイクロアーキテクチャ

・演算処理のためのポート数が6個から8個へ拡充
・画像及び動画データ処理向上に繋がる、AVX2 (Advanced Vector Extension 2) による整数データ処理
・分岐予測向上による、無駄な処理の減少
・FMA3 (Fused Multiply Add)、BMI (Bit Manipulation Instructions) 等の拡張命令の追加
・トランザクショナルメモリのハードウェアサポート
・L1データキャッシュの帯域倍増 (ロード64Bytes/cycle、ストア32Bytes/cycle)
・L2キャッシュの帯域倍増 (64Bytes/cycle)
・L2 TLB (Translation Lookaside Buffer) エントリ数の増加&ラージTLBのサポート
・リオーダバッファのエントリ数の増加 (168→192)
・物理レジスタファイルの増加 (整数160→168、浮動小数点144→168)
・リザベーションステーションのエントリ数の増加 (54→60)
・GT1、GT2、GT3、GT3eと、性能別に4種類のGPUを提供。
・4K解像度への対応
・Direct3D 11.1、OpenCL 1.2、OpenGL 4.0への対応

 

これだけの違いがあります。
これでどれだけCPU性能が向上したかわかりますよね?

 

わかんねぇよ

 

わかりやすいようにそれぞれのCPUを実作業で用いて、

数値にして性能比較をしてみましょう。

 

 

エンコード比較

 

実作業でCPU性能の差が最もよく現れると思われる

動画のエンコード作業を、4770Kと2600Kのそれぞれで

行い、比較してみます。

 

・インテル Core i7-2600K

 

まずはCore i7-2600K

構成、設定は以下のとおり。

 

【OS】 windows 8 x64 DSP
【CPU】 intel core i7 2600K (OC@3.9GHz)
【クーラー】 Scythe グランド鎌クロス
【M/B】 ASUS P8Z68V-LE
【Mem】 Winchip PC3-12800(DDR3-1600) 4GB×2
【SSD】 ADATA AS599S-40GM-C
【HDD1】 HD204UI

【HDD2】 WD20EARS
【ケース】 IN WIN IW-BUC101
【電源】 Scythe 鎌力5 プラグイン 750w

 

 

まずクロック3.5GHz(TB3.9GHz)の4770Kに対して

2600Kはクロック3.4GHz(TB3.8GHz)と動作クロックが

ちょっぴり遅いので、あくまでもマイクロアーキテクチャによる

性能差を見るため、マザーボード側の設定により

4770KのTB上限である3.9GHzにCPU倍率を設定。

またメモリも1600MHzに固定。

 

 

Windows エクスペリエンス インデックスはこんな感じ。

 

 

エンコードする動画について、1本2時間程度の動画だと

誤差程度の違いになってしまう可能性があるので

 

 

100本200時間分の動画を一気にエンコードします。

(動画は全て2012年9月以前に作成されたものです)

 

エンコードに利用するソフトはこちらもマイクロアーキテクチャに

よるCPUの性能差を見るため、拡張命令等に対応していない

XMedia Recode(ver. 3.1.6.4)を用いて、DVD画質の

動画をPSP画質に変換します。

念のためHDDの速度によるボトルネックが生じないよう、

読み込み用と書き出し用のHDDを用意。

 

それではエンコードスタート!

 

 

200時間かかったら400時間かかるなぁと思って

いましたが予測時間を見ると、案外早めに終了の

予測。ただし1本目の動画を元に予測してるので

複数時は時間が大幅にブレます・・・

 

見ててすぐ終わるものでもないので後は待つのみ・・・

 

そして終了!

 

 

15時間50分と思いの他早く終わった!

 

・「インテル Core i7-4770K」

 

お次はCore i7-4770K

構成、設定は以下のとおり。

 

【OS】 windows 8 x64 DSP
【CPU】 intel core i7 4770K (OC@3.9GHz)
【クーラー】 Scythe SHURIKEN Rev.B

【M/B】 Asrock B85M-ITX
【Mem】 Winchip PC3-12800(DDR3-1600) 4GB×2
【SSD】 PLEXTOR  PX-64M2S
【HDD1】 HD204UI
【HDD2】 WD20EARS
【ケース】 IN WIN IW-BUC101
【電源】 Scythe 鎌力5 プラグイン 750w

 

まず始めにCPUとマザーボードの以外の構成を合わせる

つもりがCPUクーラーの干渉と、SSDに相性が出てしまった

ため、構成が異なってしまっています。

 

(入るわけ無いことに早く気づくべき)

 

ただCPUクロックをこちらもマザーボード側の設定で

倍率指定するため、冷却による性能差は出ないと思われる

ことと、SSDもシステムのみとなっているため、比較検証に

影響は出にくいものと思われます。

 

 

というわけでこちらもCPUクロックをTB上限の3.9GHzに
倍率指定。メモリも1600MHzに固定。

 

 

Windows エクスペリエンス インデックスはこんな感じ。

 

 

後は全部設定一緒でエンコードスタート!

 

 

予測時間がブレるとはいえ、2600Kより早めに

終了の予感。期待がもてます。

 

そして終了!

 

 

13時間19分! 早い! 

2600Kと比べて2時間半も早く終了してしまいました!

パーセンテージに直すと15.8%も早く完了しちゃいました。

早すぎてちょっとびっくり・・・

 

言い換えればマイクロアーキテクチャの変更のみによって、
エンコード処理の性能が15.8%アップしたことになります。

これならゲーミングPCにおける性能向上も期待出来そうです。

 

ゲーミング性能

CPU性能が確実に向上しているのはエンコード比較で

わかりましたが、果たしてその向上分がゲーミング性能に

どれだけ影響するのか、3Dゲームのベンチマークテストで

検証してみます。

またこちらも内蔵GPUによる差が出ないように、グラフィック

ボード HD5770をエンコード比較時の構成にそれぞれ

追加しています。

 

・ファンタシースターオンライン2

 (C)SEGA 『PHANTASY STAR ONLINE 2』

公式サイト http://pso2.jp/

Core i7-2600K

 

Core i7-4770K

 

・ドラゴンクエストX

 (C)2012, 2013 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

公式サイト http://www.dqx.jp/

Core i7-2600K

 

Core i7-4770K

 

・モンスターハンターフロンティアG(大討伐)

 (C)CAPCOM CO., LTD. 2007, 2013 ALL RIGHTS RESERVED.

公式サイト http://cog-members.mh-frontier.jp/

Core i7-2600K

 

Core i7-4770K

 

・バイオハザード6

 ©CAPCOM CO., LTD. 2012, 2013 ALL RIGHTS RESERVED.

公式サイト http://www.capcom.co.jp/bio6/pc/index.html

Core i7-2600K

 

Core i7-4770K

 

・3DMARK

 公式サイト http://www.3dmark.com/

Core i7-2600K

 

Core i7-4770K

 

いくつか試してみて気づいたのはスコアの差が大きいものと

変わらないものが出てくることで、おそらくは2世代前の

ミドルレンジグラフィックボード HD5770がボトルネックと

なってしまいグラフィック負荷の低いものは高スコアとなるものの

グラフィック負荷の高いものは変わらない状況になってるのでは

ないかと思います。

 

使ってみて

CPU性能の向上はきっちり数値に現れました。

一緒に入れ替えた「asrock B85M-ITX」もB85チップで

オーバークロックが可能だったり、メーカーサイトに1.5秒で

コールドブートとか書いてあったのでウソだろーと思ったら

ホントに起動しちゃったりと新しく入れ替えになった部分は

確実に性能向上しました。

反面ベンチマークスコアを見た感じ、使いまわした古い環境が

足を引っ張ってる部分が少なからずあったのでゲーミングPCの

性能向上を考えるなら他の部分も最新にしていくべきなんでしょうね。

 

というわけでメインとなるゲーミングPCのCPUは

「インテル Core i7-4770K」に決まったので次は新しい

グラフィックボードの入れ替えを検討してみたいと思いまーす。

コメント (6)

  • mokaさん

    2013/07/05

    エンコ作業お疲れ様ですw
  • カーリーさん

    2013/07/05

    >mokaさん
    ありがとうございまーす!
    実はストレージ不調で10回以上やり直してますw
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