レビューメディア「ジグソー」

動画編集などの大容量データ処理ユーザーにとっては、喉から手が出るほど欲しいCPUに仕上がってます!

ジグソープレミアムレビュー「インテル(R)Core(TM)i7-4770Kプロセッサー」における
テクノロジーの革命体験として、「新マイクロアーキテクチャ」の強化による
パフォーマンスアップについて、調査させていただきます。

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--------第1章 【開封の儀】--------
新型CPUの開封の儀を執り行います。
(※注:この章は思いっきり趣味の領域の為、
    性能の比較結果のみ知りたい方は飛ばしてください!)

新型CPUのパッケージは、今までのパッケージと比べて何が革新的なのか?!

それは・・・斬新な絵というしかありませんね(苦笑)


サイバーで、ゲーミングで、アーティスティックな創造の可能性を
あらわしたパッケージと言ったらいいのかな?
独創性は高いですし、過去のCPUパッケージとは
大きな違いですので、ある意味新世代を象徴しているといって差支えないです!!


Core i7-4770Kの仕様が記載されています。

主なポイントとしては、
「4コア/8スレッドのマルチタスク処理」
「ターボブースト2.0対応」
「ハイパースレッティングテクノロジー対応」
「Intel HD Graphics 4600搭載」
というところですね。


CPUクーラーと、説明書、CORE i7シールが付属してます。


このCore i7シールですが、実は、前世代のシールとは
デザインが異なっています。
参照:インテル Core i7-3770



縦長にスマートなデザインに変更されたって事です!!
これも、新世代にかけるIntelさんの意気込みというところでしょうか?!



付属のCPUクーラーは一見変化が無いように見受けられますが、
実際は、結構変更点があります。

・ファンが分厚くかつ、丸い形状に変更(前世代は薄く、尖ったブレードでした)
・ファンモーターをDC12V 0.28A仕様へ変更(前世代は0.17A)


・ヒートシンクが放射直線形状に変更(前世代は放射円形でした)

個人的な視点で言いますと、パーツとして作りやすい形状のものに
変更されているのではないかと考えています。


CPU形状は上からはパッと見て変更はわかりませんが、
切欠きの)(となっている部分が若干外寄りになっています。



背面から見ると搭載されているトランジスタの数が
前世代からかなり減っており、進歩をうかがわせていますね。
(前世代は真ん中にびっしり搭載されていました!)



では、さっそくマザーボードに搭載して、動作を比較してみましょう。

今回、動作をチェックするパーツの構成は下記の通りです。


システムドライブ、データドライブは全て同じ型番のSSDを準備し、
セキュアイレース初期化後、クイックフォーマットで利用状態とし、
システムドライブ/データドライブの差によるOS/アプリケーションの
読み出し速度の差での性能差が出にくいように気を使っています。

GPUについては、使用/未使用時での性能比較も実施するために、
1世代前ですが、ハイエンドのGPUを用意いたしました。

メモリに関しては、プラスアルファの性能アップ確認用として
ハイエンドの物を用意いたしましたが、基本チェックの際には、
JEDEC準拠のDDR3-1600でチェックします。

--------第2章 【CPU基本情報の比較】--------
CPU情報の確認と言ったら、CPU-Zでの確認が
お約束となっていますので、比較対象を含めて確認してみましょう。



TDPが4770Kの方が84Wと7W高くなっており、
また、命令セットとして、AVX2とFMA3が追加されていることが
見て取れますね。

AVX2とは、従来のAVX命令を拡張したものとなり、
単精度浮動小数点演算が今までの128Bitまで対応から256Bit対応という形で
拡張されたものです。
簡単に言うと一度に取り扱う計算量が大きくなり
効率化がアップしたものと認識しておけば、一般的な意味で問題ないです。

FMA3も同様に、今まで整数域での乗算と加算が混じった形の演算しか
実施できなかった命令セットを、浮動小数点を含むことができる
演算に拡張した物であり、効率化のUPした命令セットとなります。

このように、Haswell世代のCPUは、より効率的な動作が出来るように
命令セットが追加され、テクノロジーが進化されています!!

CPUの基本仕様として、拡張された効率の良い命令セットが
実行できる環境となっていることはわかりましたので、
次は、実際に各種ベンチマークを実行して、性能の比較を行ってみます。

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--------第3章 【ベンチマーク比較】--------

まず、各種ベンチマークソフトで確認する前に、
比較環境のデータ転送速度が大きく差がないことを確認し、
特に大容量データを扱う場合にデータの転送がボトルネックにならない事、
ドライブの速度がニアリーイコールな環境比較である事を確認しておきましょう。

確認方法は、データ用SSDの速度比較です。

数値に大きな差が無い事で、実際のベンチマークソフトの動作結果において
データ読み書きの差異が与える影響が、誤差の範囲であるという事が出来ます。

CrystalDiskMark Nano Pico Editionにて、
各PCのデータドライブを確認した結果が、下記のとおりです。




CrystalDiskMarkは、数メガ程度の速度は簡単にぶれてしまう物なのですが、
上記に結果を見るに、ほぼニアリーイコールなファイル読み書きができる環境であるという事を言えますね。


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Super PI mod1.5 XS
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このソフトでは、π(円周率)の計算を行い、
指定容量まで計算完了するまでの時間が、1秒以下まで計測されます。

CPUシングルスレッドの能力を比較するのにもってこいなので、全容量の計算を実行しました。


全てがCore i7-4770Kが優位な結果と終わるかと思いきや、
256Kまでは、i7-3770の方が優秀な結果を残しています。

ア・・・レ・・・??




微々たる差とはいえ、小容量計算における結果が
振るわない状況となってしまいました。
256K以上の計算となると、大容量の計算になるほどいい感じなんですが。

可能性としては、メモリのタイミングの差?
マザーボードのBIOSの熟成度の差?
利用された命令セットの差?

ありえそうなのは、利用された命令セットの差で得手不得手が出てしまった事ですが、
今のところ有効な証明の方法が思いつきません。
後程、再検証を実行してみます。

ただ、これだけは確実に言えることは、大容量の計算では、
特に32Mを計算した時なんか、30秒以上差が出ているんで、
1世代進んだだけで、シングルスレッドの能力として6%の効率アップです!

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SINEBENCH 11.5
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SINEBENCH 11.5は定番のお絵かき系ベンチマークソフトです。
CPUのマルチコア計算力と、シングルスレッドの計算力を
効果的に比較できるので、今回の目的にぴったりですね。

Core i7-4770KとCore i7-3770を比較した結果は下記のとおりです。


計算性能は、マルチコアで約9%、シングルコアで13%の効率UPです。


お絵かき描画系の計算ならば、平均的に10%前後の性能UPが
期待できそうな結果となりましたね。

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3DMark 06
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3DMarkは代表的な3D描画性能を比較するソフトですが、
今の世代のCPUには、GPUも搭載されているので、
総合的な比較ができるかなと思いチェックしてみま
した。



3DMark Scoreより、DirectX9世代の性能比較として
CPUとして約24%の総合的な性能UPといえますね。

CPU Score としては、約12%UPとなっているので
SINEBENCH 11.5の計測結果で予測した約10%前後の性能UPに
当てはまると言えると思います。

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3DMARK VANTAGE
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3DMARK VANTAGEはDirectX 10世代をターゲットとした
ベンチマークソフトです。
06よりも、さらに重い処理についてベンチマークを実行します。

Performance(画面サイズ:1280x1024ドット:ミドルクラスPCを想定)


Extreme(画面サイズ1920x1200ドット:ハイエンドPCを想定)


どちらの結果においても、総合的に30%の性能UP、
CPUとしては、5%の性能UPという事が出来ます。

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3DMARK 11
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3DMARK 11は、DirectX 11世代をターゲットとしたベンチマークソフトです。
このソフトは最近まで一番重いベンチマークでしたので
最近のハイエンドグラフィックゲームの実行結果に即した数値が
結果として出てきますので、最新ゲームに対する評価としてもってこいのソフトです。

Performance(画面サイズ:1280x1024ドット:ミドルクラスPCを想定)


Extreme(画面サイズ1920x1200ドット:ハイエンドPCを想定)


どちらの結果においても、総合的に40%~50%の性能UP、
CPUとしては「Physics Test」結果より、約10%程度の性能UPが見込まれますね。

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3DMARK
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最新のベンチマークソフトである3DMARKは、色々な端末で
実行されることを前提としたベンチマークであり、
ハイエンドグラフィックゲームを想定するならば、
一番下の「Fire Strike」の結果を比較することとなります。




総合的に約27%の性能UPであり、CPUとしては「Physics Score」結果より
約7%の性能UPが見込まれる結果となりました。


--------第3章 【ベンチマーク比較-まとめ-】--------
さまざまなお絵かき系ベンチマークを実行してみましたが、
CPUの総合的(CPUパワー+GPUパワー)な性能としては、
3割~4割の効率UPを期待する事が出来、CPU単体の計算性能としては
約10%前後の性能UPを期待できる事を結果が示しています。

よって、3D描画性能を必要としないゲームにおいては、
前世代と比較して、大幅なパワーアップを成し遂げていると
いう事が出来ます。

これは、別途GPUを用意した際の比較結果も気になるところですね!

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--------第4章 【動画編集比較】--------
ゲームの性能UPがまずまずであったことから、
動画編集時の動作の効率UPも期待が持てそうです。

今回は動作比較対象として、「TMPEGEnc Video Mastering Works 5」における
録画番組をiPod用データとして編集する操作を比較してみます。



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Stage 1:H264形式に変換してみる
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今主流の動画編集の形式といえば、CPUの補佐と親和性の高い
H264形式の動画とする事です。

今回は、元データから、x264エンコーダを使って
H264形式のムービーへ変換する事「のみ」を実行してみます。
フィルターは使用しない、単純変換となります。

上(Core i7-4770K)、下(Core i7-3770)


同じデータを使ってますが、10フレームほど違ってしまっています。
1秒未満程度の誤差なので、結果としてそのまま比較します。

編集した結果としては、19分39秒 ⇔ 22分10秒 と、
編集時間に明確な151秒間の差が出ており、
約10%の時間短縮が出来たこととなります。

動画編集で10%の時間差は、かなりの物といって差し支えない為、
コレは非常にうれしい結果です。

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Stage 2:フィルタを追加してH264形式に変換してみる
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単純に変換するだけでも約10%の時間差という
非常に良い結果が出ましたが、フィルタを追加した場合は
どのような結果となるでしょうか。

今回は、「映像ノイズ除去」「輪郭強調」「音声ノイズ除去」の
3つのフィルタを適用し、動画編集時間にどの程度の差がでるか
チェックしてみます。

上(Core i7-4770K)、下(Core i7-3770)


同じデータを使ってますが、10フレームほど違ってしまっています。
1秒未満程度の誤差なので、結果としてそのまま比較します。

編集結果は、なんと 47分52秒 ⇔ 56分21秒 と
509秒の大きな差が出ています!!

x264エンコーダだけではなく、他にさらに重い処理を合わせて実行した結果
約15%の時間短縮ができる事がわかりました。

CPUの世代が変わっただけで、約15%の高速化は、非常に衝撃的な結果であると
言わざるを得ません。

動画編集をする人にとっては、総編集時間として、かなりの時間短縮が
できる事となりますからね!!

--------第4章 【動画編集比較-まとめ-】--------
この結果は私にとっては、衝撃的な結果となりました。

正直なところ、5%程度の差しか出ないのではないかと思って比較したところ、
10%~15%もの差が出ることがわかってしまったので、今日からこのマシンが
メイン編集マシンに昇格です(笑)

ゲームでのFPSが10%変わると、体感として大きく変わるかといわれれば
誤差の範囲となることが多いですが、この動画編集に限っては、どこまで早く
処理を終わらせて他の事を楽しめるかという部分に直結してきますので
新世代のマイクロアーキテクチャは、ホントいい仕事していると断言できます!!

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「新マイクロアーキテクチャ」の強化によるパフォーマンスアップ

★★★★★ 総括 【表】 ★★★★★

あえて問います。
今、PCを新世代に新調するべきですか?と。

Core i世代のPCを持つ貴殿を新世代に買い替えるべきだと言い切ることが
はたしてできるのか?と。

今回、色々とチェックしてみた結果は、動画編集を目的とするような
ユーザーさんであれば、是非とも変えてみるべきだと結論づけます。

ゲーム目的であれば、実行するゲームの特性により、GPUを強化したほうが
良い場合もあるので、ケースバイケースであると結論づけます。

個人的には、動画編集の効率UPには、かなりのインパクトを受けたので、
さらに効率よくするには、どういうポイントを押さえるべきかというところを
詰めていきたいと思いました。

★★★★★ 総括 【表 完】 ★★★★★

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nest stage ・・・【裏】

更により良い結果を求める為には、どういう事が必要か
継続してレビューしたいと考えています。

どこまで良い結果が出せるかわかりませんが、引き続きお楽しみに。

31人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • mkamaさん

    2013/07/09

    garpさん

    z87の新機能:Dynamic Storage Acceleratorは使ってみました?
    PX-256M5proですが、490MB/S→530MB/Sと大幅にアップしました。
    お試しあれ。

    設定方法などは下に書いておきました。RAIDモードが必要かはちょっと不明です。

  • garpさん

    2013/07/09

    mkama殿
    面白い情報をありがとうございます。
    こちらの機能の件、存じ上げておりませんでしたので、
    レビュー完成後、チェックしてみます!

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