レビューメディア「ジグソー」

やはり、本家の音を聴いてみたくて

ステレオ時代 Vol.8付録のA-10SG基板

まだ音出しもできてないのにw

 

よせばいいのに、本家の音も聴いてみたくなりオクで入札。

落ちました。

 

音出たりでなかったりのジャンク品です。

 

昨日、到着。

24Kgとクソ重いです。

 

 

外観は経年を考えると大きなキズもなく、まずまずの状態です。

よーく見ると、レタリングが一部はげてます。

 

 

 

にしても、無骨。

質実剛健とはこのことか?

トーンコントロールなんてないですからねw もち、ラウドネスとかバランスとか余計なもの?

はいっさいついてません。

 

パワーアンプにプリがオマケでついているような感じです。

 

とりあえず恐る恐る通電。

リレーは入りました。

 

まずは、ヘッドホンで試聴してみます。

音出ました。

 

メインボリュームのガリが致命的なほどヒドい状態です。

 

プリからヘッドホンアンプ通過していると思ったら、

そんな甘い径路は無く、メインアンプを通過していました。

 

出てくる音は・・・評価は後ほど。

1時間通電していますが、発熱はそれほどないです。

バイアス電流は追って計測してみますが、かなり発熱するという話だったので拍子抜けです。

 

 

 

とにかく、必要最低限の交換パーツを買ってきました。

もちろん、Service Manualは入手しています。

回路図を眺めながら、いろいろとメンテ箇所を模索します。

 

ネットでも情報を集めてみましたが、意外と修理レポートが少ないです。

 

 

 

メインボリュームと、スピーカー出力側のリレー

 

と、

 

モデルは写真を見ればわかりますが、A-10II(2代目)です。

初代がいいとか、3代目がいいとかいろいろあるようですが、2代目は割と相場が低く入手可能性は高いです、が、結構競りましたけど。

 

プリとパワーが分離できるので、C-2との組み合わせもイイかなと考えています。

 

しかし、また懐古趣味に走ってしまった(困)

この3連休はいろいろと製作の宿題がたまっています。

 

重厚長大な組み合わせ

 

 

 


 

2017.01.07

 

では、修理にかかりたいと思います。

アンプの不具合は主に、

 

・接点の劣化

・コンデンサ、Trなどの劣化

 

などが考えられますが、中でも接点の劣化がかなりのウエイトを占めると思います。

今回の修理方針として、症状から類推するに

 

・メインボリュームの交換

・スピーカー回路のリレー交換

 

この2点でかなり改善するとみてその他細かいところにはあまりこだわらず取り組んでみたいと思います。

 

その前に、Service Manualの入手は必須です。

A-10IIのマニュアルを探したところ、海外のサイト(有料)しか見つからなかったので、購入。

日本円で\1,600くらいでした。PayPalで支払いダウンロードで入手しました。

 

昨日、1日かけて(ヒマなのかオイ!)マニュアルに目を通し、分解手順のイメージを頭に入れておきました。

 

それと、こちらのサイトの修理レポートはかなり参考になりました。

http://velvia.asablo.jp/blog/

 

では、マニュアルに沿って分解してゆきます。

 

 

カバーを開けます。

A-10って上板のカバーをはずすだけで20本以上のネジをはずさないといけません。

たぶん、普通のアンプの3倍くらいの数があると思います。

 

 

さらにバラしていきます。

ネジははずした順番に整理しておきます。(そうしないと組み立てで迷宮入りしちゃいます。)

底板をはずすのもかなり難儀でした。

 

さて、ここで1つ重要な手順が・・・

 

 

 

大容量のコンデンサが搭載されているので、感電防止のため放電します。

 

ぺるけさんがとても便利な放電ツールを紹介してくれていまして、以前製作したものを使いました。

http://www.op316.com/tubes/toy-box/cshort.htm

 

事前にテスターで計測すると40Vくらいの電圧が放電されないままに・・・(怖)

 

 

 

フロントパネルは2重になっていて、順番にはずしてようやくボリューム基板にアクセス。

左から、

 

・パワーアンプボリューム(L-ch)

・パワーアンプボリューム(R-ch)

・メインボリューム

 

パワーアンプ用のボリュームは3連かと思っていたら2連でした。

が、5K&250Kという特殊な仕様です。

 

L、Rともにガリがありますが、代替パーツがないので交換は見送り。

 

メインボリュームはALPS RK27 20K Aカーブで、これは秋葉原デパートの門田無線で入手できます。

(すでに標準生産パーツから除外されているので、流通在庫もしくは特注)

 

軸が5mmほど長いので、金ノコで切断しヤスリで削りながら現物合わせします。

 

 

基板を念入りに見分。

 

イコライザーアンプ電源部の平滑コンデンサはアウト(汗)

これは80V/1500uFとすぐには入手できないので、とりあえず見送り。

 

 

リアパネルにアクセスします。

 

ここには4つのリレーがあります。すべて交換します。

2つはL、Rチャネル用、1つはA、B出力切り替え用、1つはヘッドホン出力用です。

 

オリジナルはDEC製ですが、既にディスコンなので代替品としてOMRONのG2R-2(24V)を使います。

これは秋葉デパートで@200で入手しました。(店の名前忘れたw)

足は1本多いのでニッパで切断してから取り付けます。

 

と、スピーカー端子が基板に直付けなのでこれを取り外さないとリレーは交換できましぇん。

 

 

サクっと交換します。

 

 

 

 

 

仮組みして電源投入!

 

5秒でリレーがカチっと動作しました。これはうまくいきそう。

ヘッドホンで視聴します。

 

おおお!メインボリュームのガリが無くなってイイ感じです。

明日はスピーカーに繋いでみようと思います。

 

さらに見つかった不具合として、

 

・入力切替スイッチの接点不具合

 →これがL-chの出力が欠ける要因のようです。

・イコライザー用電源部の平滑コンデンサの劣化

 →予防交換しておかないと死にそう

 

あとは予防措置として、入力基板の再ハンダとかやりたいことはありますが、

まずはマトモな音がとりあえず聴けるところまで治りました♪

 

フロントパネルとつまみは、マジックリンで洗浄。

キレイになりましたよ。

 

つづく

 


2017.01.15

 

ようやく時間が取れたので、メンテつづき。

 

まずは、イコライザー用電源部の平滑コンデンサの交換

若松で100V/1500uFを見つけたので購入したので交換。

 

 

 

フォノイコはあまり使わないと思われますが、このままではまずいので。

写真は交換後。

 

 

ついでに、フォノイコ基板上の定電圧電源回路(おそらくシャントレギュレータ)

は結構発熱するので、2SA1220/2SC2690を予防交換。

シリコングリスも塗り直しました。

 

Hfeを計測してみました。

が、1つを除いて大きく低下していました。

ヒートシンクも相当熱くなっているので、経年劣化は免れないですね。

交換しないとダメでしたね。

 

 

 

次に、フォノイコ基板の隣にあるセレクター基板です。

 

インプットセレクターのガリがひどいので、接点洗浄。

ついでにテープセレクターも洗浄しておきました。

 

案の定、接点は真っ黒だったので接点洗浄剤で汚れを落として、タミヤの接点グリスを薄く塗布。

 

 

これでガリは無くなりました。

試聴中。心なしか音にもツヤと張りが出てきたように思います。

 

フォノ出力もMM、MCともに問題なさそうです。

 

 

んー、これでメンテナンスは終了でいいかな。

 

 

あらためて、A-10IIを眺めてみます。

 

 

個人的には軽薄短小なアンプが好きなんですがw

写真でわかる通り、全体の6割は電源部ですね。

超高級機はもっとスゴイのありますよね。

しかし、これが10万円で売られていたアンプってことです。

今の時代では絶対無理でしょう。

 

トランスもかなりデカいです。

電源部を支える平滑コンデンサは、8200uFが8機。

65,600uFって(笑)

 

フラットアンプ部は巨大なヒートシンクより手前の隙間に申し訳なさそうに入っています。

そのさらに手前にはコントロールアンプ基板があります。

 

右サイドにはセレクタ基板、その外側にフォノイコ基板が見えます。

 

ほぼパワーアンプですね、これ。

 

リザーブ電源という電源回路が製品のセールストークになっています。

プリメインアンプなのに、電源部ありきの訴求に徹してますから。

こういうバカバカしい製品だったってことです。

 


 

 

個人的にA-10を楽しむTips

 

低音域のパワー感は十分あるので、これを楽しみましょう。

フォノイコはあまり出来が良くないと思われるので、優秀なプリとの組み合わせが良いと思います。

 

 

でデジタル音源ですが、NOSもしくは2倍オーバーサンプリングのオールドDACが良いと思います(笑)

 

 

私の手持ちだとこんなところでしょうか。

アナログチックで、十分な低音域の量感を得られる組み合わせだと思います。

 


2017.01.19

 

必要最低限の処置は終わっていたんですが、気になる箇所のパーツ換装を本日終えました。

特に、メインアンプまわりです。

 

・電解コン全換装

・バイアス電圧調整用、半固定抵抗交換

・Tr交換(C2291/C1941)

 

古いアンプのトランジスタ調達は、若松通商に頼りっぱなしです。

しかし、あの店かなりの品ぞろえですね。

秋葉原でも貴重なお店です。他には鈴商がありますが店舗閉鎖してしまい、通販主体になっています。(残念) 

 

 

 

バイアス電圧を再度調整し、エージング中。

 


2017.01.25

 

 

概ね問題の箇所のリペアは完了しました。

なので、くみ上げてみることに。

PowerスイッチのランプもLED化しました。

 

エージングが進んできましたが、出てくる音は暴れ馬的な傾向ではなく、

しっとりと落ち着いた音色です。

まだ少し気になるところがあるので、もう一度分解し対処しようと思います。

 

初代からいろんな改善があって性格的にも落ち着いた傾向へと変化してきたのだと思います。

A-10IIはヤフオクでも割と出品されますし、相場も割とこなれています。

 

発売は1983年、LPからCDへの移行期にありました。

定価は\109,800

この価格でこれほどのオーバークオリティのパーツがふんだんに投入されたことは驚くべきことですね。

 

PCメーカーのNECが突然変異的にオーディオ製品を開発販売し、一瞬を駆け抜けていった産物はいまだにオーディオ史に語り継がれているのも印象深いです。

 

 

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2017年01月06日

  • 購入場所

    ヤフオク

27人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (23)

  • mr_osaminさん

    2017/01/06

    ええ、もうおわかりかと思いますが

    悪いクセです(悲)
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