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壊れたHDDの交換をしました

§購入経緯

 

 

3年前に手配した Dell Vostro 3750。

 

3年経過してどうにも動きがおかしいという事で調べたら OS が正常に起動しなくなっていました。

自己診断をかけたところ、メモリと HDD(WD3200BEKT-75PVMT0) に障害が発生しているとのレポートが。

メモリが壊れた事に気付かずに再起動や強制終了を繰り返した事で HDD も論理破損から物理破損へと進行したのではないかと思われます。

 

そこでメモリと HDD を換装しようと購入した HDD が TOSHIBA MQ01ABD100 です。

 


 

§特徴(購入個体情報)

 

プレスリリース
・容量 1TB

・5400 rpm

・キャッシュ 8MB

・厚さ 9.5mm

・プラッタ 2枚

・シークタイム 12msec

 

 

  

 

エアクッションで包まれたバルク然とした包装でした。

HDD 自体は静電気防止袋に封入されています。乾燥剤は入っていませんでした。

株式会社SAC による製品保証書が同封されていました。納品書と共に失くさないように保管しておきましょう。

 

  

  

 

外観は普通の 9.5mm厚HDD です。

 

 

 

壊れた HDD と並べてみました。お疲れ様!

 


 

§換装

 

 


Dell Vostro 3750 のメモリと HDD の換装は、底面のパネルを開けるだけでアクセス可能なので大変簡単です。


ネジを 2箇所外すことでパネルは開きます。ただし数箇所のツメで固定されているので始めての場合はかなり固いと思います。下手に力を加えるとパネルを破損しかねませんので慎重に開けましょう。

 

パネルを開けてしまえば後は簡単。

 

 

HDD は固定用の金属製フレームが装着された状態でノートPC に固定されていますので、まずはネジを 4箇所外して本体から取り外します。

コネクタから取り外すために後方にスライドさせれば取り出すことが出来ます。

 

取り出したら HDD からフレームを取り外します。これも側面 4箇所がネジ留めされています。

あとは新しい HDD にフレームを取り付けて、ノートPC に固定すれば完了です。

 

フレームを本体に固定出来ていればコネクタへの接続も出来ているはずなので一石二鳥ですね。

後はパネルを閉めて動作確認です。

 

 

正常に認識されて自己診断も問題なければ大丈夫でしょう。
OS をバックアップからリカバリした場合は、HDD を自動で認識してくれます。
念のために再起動させてデバイスの認識状態を確認しておきましょう。

 


 

§環境移行について

 

今回は 3年前に Acronis TrueImage で作成していたセットアップ後のバックアップがありましたので、それを用いてリカバリしました。バックアップは大事!

 

壊れた HDD に残されていたデータのサルベージはマイドキュメント以下に絞って行いました。
データの救出作業にとっては物理・論理破損が進行してしまう事が一番の恐怖なので、私が真っ先に行うのはセクタバイセクタによるバックアップです。

CHKDSKなどの修復手段はその後でも遅くありません。しかもこの手の修復によって更に破損が進行するのはお約束ですので、やはりバックアップをまず取る事をお勧めします。

 

バックアップを取る時にもセクタリードエラーが頻発するわけですが、SSD とは違い HDD の場合はリトライや軽い衝撃を与える事で何となく読み出せたりする事もあります。機械駆動ならではですね。壊れた家電は斜め45度の角度で叩くと直る理論が適用されます。

このあたりは経験と感で作業を進めます。ただ時間がとても必要になるので、サルベージしたい情報の価値と工数を天秤にかけて作業計画を立てましょう。

 

壊れたドライブは悪化する事はあっても自然に回復する事は皆無ですので、取得できたセクタダンプが救出用の元データとしては最良の状態となります。読めないセクタは結局読めないワケですし。

 

無事にバックアップが出来たら、そのバックアップからデータの抽出を図ります。
バックアップイメージをマウント出来るバックアップソフトの場合ならば、ドライブとしてマウントしてからデータリカバリ用のアプリケーションでサルベージを進めます。

 

この場合注意が必要なのは、バックアップソフト毎にエラーセクタの扱いが異なる可能性がある事です。

該当セクタを読み出そうとした場合にエラーを返す場合やゼロFill のデータを正常に返す場合などが考えられますので、救出できたデータの正当性は個別に確認すべきです。
そもそも読み出した時点でデータが壊れている場合も多いので確認は必須ですね。

 

マルチメディア系のデータならば再生してみて確認したり、特定のアプリケーション用のデータであればそれに読み込ませて確認します。
アーカイブ系のファイルならば自己診断してみればイッパツですね。パリティが付いていれば修復も可能でしょう。

 

そういう地味~なサルベージ作業ですが、デジカメの画像や動画だったり日記や住所録など、お金で解決できない唯一無二のデータも多い事でしょう。万が一の場合の対処方法は見につけておいても損ではありませんよ。

 

今回は運よく目的のデータはほぼ回収できました\(^o^)/

 

ちなみに壊れた HDD ですが、作業中にもどんどん症状は進行し、仕舞いには OS の起動ロゴから再起動を繰り返し、セーフモードすら立ち上がらなくなり、取り出して別PC に繋いでもドライブとしてマウント出来ない状態にまで症状は進行しました。

 

 

そして壊れた HDD を FromHDDtoSSD という診断ソフトでチェックしてみたらこんな状態に。

緑色以外の点がエラーセクタを意味しています。

前半部分に読み出せないセクタが点在しているのがわかります。相当ダメージを受けていた事は想像に難しくありませんね。

 

これだけ満遍なく広範囲に破損があると、管理領域もダメージを受けているでしょうし、早急にサルベージ作業を進められたのは不幸中の幸いでした。

結果として数千枚の家族写真や住所録など、パーソナルなデータを救い出す事が出来ました。

 

こういう事があると、高速回線が前提ではあるもののクラウドにバックアップを置くという事は理解出来ます。我が家は低速な ADSL なので無縁ですが。・゚・(つД`)・゚・。

 


 

§ベンチマークなど

 

NEC Express5800/S70 タイプSD(IntelG33/ICH9R/Celeron440/Mem2GB/Win7Pro32bit)にて計測しました。

NTFSにて標準フォーマットした状態での計測です。

 

可もなく不可もなく。標準的な性能だと思います。パフォーマンスよりは安定性を求めたいですね。

 

・CHKDSK

ファイル システムの種類は NTFS です。

976759807 KB : 全ディスク領域

3093568 KB : 6 個のファイル

12 KB : 12 個のインデックス

0 KB : 不良セクター

96019 KB : システムで使用中

65536 KB : ログ ファイルが使用

973570208 KB : 使用可能領域

4096 バイト : アロケーション ユニット サイズ

244189951 個 : 全アロケーション ユニット

243392552 個 : 利用可能アロケーション ユニット

 

・CrystalDiskInfo(フォーマット前のデータ)

----------------------------------------------------------------------------

CrystalDiskInfo 6.0.4 (C) 2008-2013 hiyohiyo

Crystal Dew World : http://crystalmark.info/

----------------------------------------------------------------------------

OS : Windows 7 Professional SP1 [6.1 Build 7601] (x86)

Date : 2014/10/01 10:21:11

-- Controller Map ----------------------------------------------------------

+ ATA Channel 3 (3) [ATA]

- TOSHIBA MQ01ABD100 ATA Device

-- Disk List ---------------------------------------------------------------

(2) TOSHIBA MQ01ABD100 : 1000.2 GB [1/3/0, pd1]

----------------------------------------------------------------------------

(2) TOSHIBA MQ01ABD100

----------------------------------------------------------------------------

Model : TOSHIBA MQ01ABD100

Firmware : AX101U

Serial Number : *************

Disk Size : 1000.2 GB (8.4/137.4/1000.2/1000.2)

Buffer Size : 8192 KB

Queue Depth : 32

# of Sectors : 1953525168

Rotation Rate : 5400 RPM

Interface : Serial ATA

Major Version : ATA8-ACS

Minor Version : ----

Transfer Mode : SATA/300 | SATA/300

Power On Hours : 0 時間

Power On Count : 2 回

Temparature : 28 C (82 F)

Health Status : 正常

Features : S.M.A.R.T., APM, 48bit LBA, NCQ

APM Level : 0080h [ON]

AAM Level : ----

-- S.M.A.R.T. --------------------------------------------------------------

ID Cur Wor Thr RawValues(6) Attribute Name

01 100 100 _50 000000000000 リードエラーレート

02 100 100 _50 000000000000 スループットパフォーマンス

03 100 100 __1 000000000A26 スピンアップ時間

04 100 100 __0 000000000002 スタート/ストップ回数

05 100 100 _50 000000000000 代替処理済のセクタ数

07 100 100 _50 000000000000 シークエラーレート

08 100 100 _50 000000000000 シークタイムパフォーマンス

09 100 100 __0 000000000000 使用時間

0A 100 100 _30 000000000000 スピンアップ再試行回数

0C 100 100 __0 000000000002 電源投入回数

BF 100 100 __0 000000000000 衝撃によって発生したエラーレート

C0 100 100 __0 000000000000 電源断による磁気ヘッド退避回数

C1 100 100 __0 000000000005 ロード/アンロードサイクル回数

C2 100 100 __0 001C001B001C 温度

C4 100 100 __0 000000000000 セクタ代替処理発生回数

C5 100 100 __0 000000000000 代替処理保留中のセクタ数

C6 100 100 __0 000000000000 回復不可能セクタ数

C7 200 253 __0 000000000000 UltraDMA CRC エラー数

DC 100 100 __0 000000000000 ディスクシフト

DE 100 100 __0 000000000000 ロード時間

DF 100 100 __0 000000000000 ロード/アンロード再試行回数

E0 100 100 __0 000000000000 ロードフリクション

E2 100 100 __0 000000000102 ロードイン時間

F0 100 100 __1 000000000000 ヘッドフライング時間

 

・CrystalDiskMark3

-----------------------------------------------------------------------

CrystalDiskMark 3.0.3 (C) 2007-2013 hiyohiyo

Crystal Dew World : http://crystalmark.info/

-----------------------------------------------------------------------

* MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s]

 

Sequential Read : 112.738 MB/s

Sequential Write : 111.420 MB/s

Random Read 512KB : 37.657 MB/s

Random Write 512KB : 47.843 MB/s

Random Read 4KB (QD=1) : 0.513 MB/s [ 125.3 IOPS]

Random Write 4KB (QD=1) : 1.035 MB/s [ 252.8 IOPS]

Random Read 4KB (QD=32) : 1.026 MB/s [ 250.4 IOPS]

Random Write 4KB (QD=32) : 1.039 MB/s [ 253.8 IOPS]

 

Test : 1000 MB [E: 0.0% (0.1/931.5 GB)] (x5)

Date : 2014/10/01 15:15:28

OS : Windows 7 Professional SP1 [6.1 Build 7601] (x86)

 


 

§おわりに

 

元の HDD は 300GB でした。交換するドライブは同じ容量でも良かったのですが、コスト的にわずかな差で 1TB が買えてしまうワケで、あえて容量単価の高い低容量ドライブを選択する必要は無かったので今回は 1TB のドライブを選択しました。

容量に余裕があるので、パーティションを切ってバックアップデータを隠しておきました。

 

ドライブ自体が壊れてしまえばバックアップデータの抽出も難しくはなりますが、物理破損より論理破損や再インストールの需要の方が圧倒的に多いワケで、十分に意味はあります。

 

メモリ交換と違い、HDD の換装はシステムやデータの移行も発生しますので、なかなかに時間の掛かる作業となります。
バックアップソフトなどを便利に使って、常日頃からいざという時の復旧作業をシミュレートしておく事は大切だと思いますよ。

 

 

ちなみに壊れた HDD で検出されたエラーセクタですが、LBA の 188343459番目より後は発生していないというレポートでしたので、前半 90GB をパーティショニングして隔離、後半の約 200GB をいつでも破棄できる一時ストレージとして使おうかなーと考えています。もったいないのでヽ(゚∀゚)ノ
#危ないので良い子は破棄しましょう

  • 購入金額

    6,050円

  • 購入日

    2014年09月頃

  • 購入場所

    ソフマップ楽天市場店

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