今回レビューアーを募集するのは、DTCP-IP対応ネットワークメディアプレーヤー「AVeL Link Player(AV-LS700)」。 PCで録った地デジ番組や動画データをはじめ、音楽データ、家族を撮ったフルHDビデオ、旅行で撮影したデジカメ写真など、身の回りにある様々なデジタルコンテンツを大画面のテレビで楽しむことができます。 レビューアーとして選ばれた方には、もれなく製品をプレゼント。 どんな風に使うかはレビューアーのみなさま次第。あなたなら、どんな風に活用しますか?
AV-LS700を使った視聴環境の快適化
AV-LS700のプレミアムレビューでは、インターフェース関連に注目が集まり、レビューに参加した各ユーザーの意見を取りまとめると「視聴環境の快適化を目的としたネットワーク構築」という共通のテーマが浮かび上がった。
ハードウェアインターフェースでは、有線LANでの使用時にIN/OUTで1系統のLANハブとなるとしたレビュアーがいた反面、ハブとして使用しないとするレビュアーからは「スタンバイ時には10BASE-Tポートの電源供給をストップできる機能があるといい」という意見が出た。「バスパワー供給のHDDのために背面USBポートが2ポートあると便利」としたレビュアーは、USBデバイスの取り外し機能が「ファイル操作できるようになるといい」とし、この意見にはコネクタの劣化を心配する別のレビュアーが他社製品との比較から「USBメディアを何度も繋ぎ直す必要があるので簡易NASがあると利便性が格段に向上する」と今後の改善を期待する旨の感想を書き添えていた。
また、転送規格10BASE-T/100BASE-TXに対応していることから 「ジャンボフレーム対応のギガビットLANにして欲しい」という動画視聴に直接影響することや「音の良いコアキシャル音声デジタル出力端子が欲しい」という声も挙がった。
使いやすさに直結する機能 「スキップ」と「レジューム」
視聴する際に重要と思われる使い勝手に影響する部分では、レビュアーがそれぞれ使用した際に感じた細かな部分までの率直な意見が多く、ユーザーが期待するAV-LS700の利用シーンを背景に興味深い感想が多かった。
手に触れる部分であるリモコンのキーの配置では「中央に矢印+決定ボタン、上にチャンネル、下に操作系」が使いやすいとされ「リモコンキーの中の『AVeL』と『ホーム』は同じ機能である必要はない」と今後の改善が望まれた。視聴面では「レジューム機能」を望むレビュアーから「暇な時間を見計らって視聴するため」と、ライフスタイルと切り離せないものとしての位置付けを伺わせる一面もあり「USBデバイス内に一時ファイルを作ってもいいので複数ファイルのレジューム機能(ISOを含む)に対応して欲しい」と結ばれていた。スキップ機能では「早送り30秒はいいが、巻き戻しは10秒が使いやすい」「一般的には1.3か1.5倍速だが、1.1~2.0倍程度の音声付早見機能の追加」「再生中に出てくるアイコンやプログレスバーは便利だが、白い部分を透明化すると邪魔にならない」「動画のmkv形式に対応し、音声切替、字幕切替、チャプタースキップ機能を使えるようにして欲しい」などのほか、「チャンネルキーで任意の位置にジャンプできる機能が欲しい」というレビュアーは他社製品で採用されている1~10のキーを利用した10%単位のスキップ機能との比較を挙げ本製品では1~12のキーを用い8%単位のスキップ機能とすると「勝てる感じがする」という前向きな意見が飛び出した。
「見たい録画データ」を探しやすいのはファイルとフォルダの分かりやすい表示
「録り溜めた動画のデータを効率的に視聴する」あるいは「きちんと整理して見たい時にストレスなく探せる」ことも快適な視聴環境のための要素の一つ。リストビューでは「右にファイルの情報らしきものが出るのだが中途半端(拡張子とコーデック、ビットレートくらいは確認したい)」「長いファイル名はスクロール表示されるようにして欲しい(他のモードや再生時の情報画面ではちゃんとスクロール表示される)」などのほか、ファイルとフォルダの表示では「アイコンが若干紛らわしい。色のメリハリなどをつけるなど分かりやすく」との改善希望も。また、「ファイルフォーマットチェックの簡略化によるファイルブラウジングの快適化の希望」としたレビュアーからは「拡張子とファイルのヘッダらしきところをファイル一覧取得時に見ているようだが、それでも再生できませんと出ることがある。中途半端なチェックならいっそのこと拡張子だけ見るようにして動作を軽くして欲しい。あと画像ファイルのサムネイルはリストビューでは必要ないかと思う」との意見もあった。
ポジティブな意見 / ネガティブな意見
- 本体サイズがコンパクトでどこにでも設置でき、ブラックのボディカラーも違和感がない。
- 接続はEthernetをホームネットワークのハブに、HDMIをテレビにそれぞれ繋ぐだけと非常に簡単。
- ボタンひとつで本機起動、テレビ起動、チャンネルがHDMIに切り替わる、テレビの電源OFFで本体電源も切れるなどテレビとの連動機能が便利。
- 最大100倍での早送り、巻き戻しができる。
- AV-LS700を別の部屋に設置するとできないが、PCのファイルエクスプローラーで動画ファイルを右クリックしてAV-LS700で再生させることができる。レスポンスが良く、メニューをたどることなく簡単にテレビで簡単にPCの動画を再生できるので一番良い機能だと思う。
- HDMI-CECに対応している。
- USBメディアのほかに、SDカードからもPC用のファイルが再生できる。
- いつもWindows+AtomでH264+AAC(1280×720)にエンコードして保存している。PS3®でもこのような機能はあるが、H264コーディックの動画再生ができないためPS3®よりも優れていると思う。
- 放熱スリットが背面に小さくあるのみなのに長時間使用しても本体が熱を持たない。
- 消費電力が15W(本体)という点で、PCで動画を見るよりはるかに省電力だと思う。
- TSUTAYA ONLINEで映画などの作品を直接オンデマンド購入・再生できるのは非常に面白い。この機能だけでAV-LS700が存在する価値がある。
- 取扱説明書2枚と注意書き1枚をHPからDLするのは環境に優しいがユーザーには不便。またファームウェアが初期ファーム(4.5.1)のままである。
- 付属リモコンのボタン配置についてだが、なぜ普段使わないであろうと思われるチャンネルキーが下にあるのか? HOMEキーとAVeLキーの役割が一緒というのもよくわからない。
- ISOとそれ以外の動画ファイルで操作系が異なるのは分かりにくい。(ISOではスキップが使えない、プログレスバーが出ないなどの表示が異なる)
- AV-LS500LEで対応している一部フォーマットがAV-LS700では対応していない。AV-LS700は上位機種ではない?
- 再生中に間違ってHOMEキーや前のファイルに戻るキーで先頭に戻ってしまった時、100倍速の早送りを使っても元の再生場所に戻るのが大変。
- ファイルのソート順が、フォルダとファイルがごちゃ混ぜで規則性が理解できない。
- 規格内のフォーマットファイル(動画)であっても(処理が追い付いていない感じで)音の出ないことがあった。1.3a規格対応のHDMIケーブルでも転送が間に合っていないことがあるような気がする。
- スキップ動作が遅いと感じることがあるのでLAN経由ではなくUSBデバイス接続で見ることが多いのだが、ファイルをUSBデバイスに移す時にPCの電源を入れなければならないのが面倒。
- 1つ前のファイルに戻りたい時に|<<ボタンを2回押す必要があるが、その判定がかなりシビア。結局ファイルリスト一覧に戻って選ぶことになる。
- 戻るボタン(ワンアクション)で親フォルダに戻れるのに、わざわざ左キーを押してから決定キーで戻る(ツーアクション)で戻るようになっているのはなぜ?(他の機能に割り当てたほうがいいのでは?)
- レジューム機能が直前の1ファイルのみ有効(ただしISOでは無効)。
- 電源を抜いて再びコンセントに繋ぐとイニシャライズ(?)が働き、起動にかなり時間が掛かるので省電力タップなどで電源を切るようにしている場合には注意が必要。
- 省電力と静音化を考慮し、本機に接続するデバイスとしてUSBメモリを使うことが多いが、主に前面端子に抜き差しする際本体上部に添えた手の跡がべったりと残っていたりする。しかもザラ付いているので拭き取りづらい。
- カメラプレーヤーのサムネイルが表示されるのに時間が掛かり過ぎ。