本機は単指向性マイクを2つ搭載し、無指向性マイクのようにふるまう。音は良質だが、一方でかなり細かく音を拾うという印象で、据え置きマイクから単純に置き換えるという発想はできない。用途は限定される。
メーカー側想定の用途としてゲーム実況をあげているが、周辺にあるマウスやキーボードの打音をかなり強く拾うので、ゲームパットのみの操作のゲーム実況ということになるだろう。
また、複数の少人数の人の音を拾えるので、会議通話として使うこともできるだろう。
やや、導入までの障害はあるが、集音の癖を捉えれば、質のいいマイクであることは変わりない。高性能な製品は、一方で万能であるというわけでもないということだろう。
【レビュー構成】
【OS】Windows10 Pro
【CPU】インテル Core i7 6700
【CPUクーラー】サイズ 侍ZZリビジョンB
【メモリ】Patriot Memory DDR4-2133 8GBx2 PSD416G2133KH
【マザーボード】GIGABYTE GA-Z170MX-Gaming 5
【SSD】MZ-V5P256B/IT
【SSD】SANDISK SDSSDHII-480G-J25
【HDD】WESTERN DIGITAL WD25EZRX 2.5TB
【光学ドライブ】内蔵5インチディスクドライブ
【カードリーダー】OWL-CR6U3(B)BOX
【ケース】クーラーマスター Elite 361
【電源】Corsair RM550x
【マウス】G502 RGB
【マウス】M705r
【スピーカー】SRS-Z750PC
比較対象として、「SONY エレクトレットコンデンサーマイクロホン PC60 ECM-PC60」を使用。
マイクには見えない独特の形。
形は何とも言い難い独特なもので、ゲーミングユーザーをターゲットにした製品である。会社のデスクに置けば、明らかに浮いてしまうだろう。
本体の機能はそれぞれ下図の通り。
手前左右に1つずつ単指向性マイクがあり、これで無指向性のように半径60cm程度の音を拾う。中央にマイク音量調節のつまみ、右中央にミュートボタン。
後ろ側面にDSP切替スイッチと接続用のmicroUSB2.0ポート。無線式・充電式ではないので、使うときはこれで常時接続する必要がある。
裏側は滑り止めのラバーが貼ってある。
DSPとは、マイクで拾ったスピーカーからの音を打ち消す機能である。専用のソフトウェアで調整したのち、ほとんどきれいに消してくれる。ただし、それ以外の音、例えばマウスやキーボードの打鍵音には全く効かず、ノイズキャンセルとしての機能はない。
音声出力装置として認識されるのは厄介。
60cm以内に置くということで、置く場所に気を使う必要はないだろう。モニタの付近などに本機を置いて、品質のよさそうな太めの付属USBケーブルでPCとつなげば設置は完了する。
DSPを使うには専用ソフトウェアをダウンロードし、ほんの少し設定をする必要がある。これは説明通りにやっていけば簡単。
ただし、本機はPC側にスピーカーとしても認識してしまうようで、気付かないとこの設定中に音が出ないトラブルになる。取扱説明書に、そうなる場合がある旨は書いてあるが、煩わしいことは変わりない。
集音感度がすごくいいが、裏目になることも。
まずSkypeにて使用した。これは普段Skypeで会話している友人の感想を参考にした。
声は明瞭に聞こえるようだ。この点は比較対象よりもクリアに聞こえるとのことだった。使う側としても、ミュートボタンが物理的にあるのは非常に便利だった。
一方で、かなり広範囲にかつ細かく音を拾うのがかなりマイナスのようでもあった。マウスのクリック音やキーボードの打ち込む音、モニタの位置を調整する時の音など周辺のあらゆる音をしっかり拾った。DSPはそういった音はカットしない、とわざわざ説明書に書いてあり、それは開発側も認識していたのかもしれない。そういったものを操作しながらの会話では非常に聞きにくいとのことで、この点は通話用途にかなりマイナスである。周辺の音を拾うのは比較対象よりも酷く、前の方がよいといわれた。
そのままSkypeで会話しながらCS:GOプレイした。頻繁な操作が伴うゲームということで、いろいろな音が混ざり、声が聞こえにくい、煩いとのことだった。キーボード&マウスのPCゲームでは向かないだろう。
逆に言うと、こうした操作音が発生しない状況での用途がいいということになる。ゲームパットでのプレイ実況には最適だろう。DSPの恩恵でストレスフリーな環境ができるのではないか。
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